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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「新世界より」 4

 最近では珍しく、(ラノベ以外の)小説原作のアニメらしい。原作は貴志祐介、当然わたしゃ未読。

 1話目は、割とよくあることだが「よく分からん!」スタート。作者のことを考えると、多分ホラーとかサスペンス方向に進むことは分かる。実際に1話では「人が消えた」ということらしいので、この舞台となっている人の少ない寒村で、何か良からぬことが進行していく話なんだろう、っていうのは分かる。実際、終始画面は暗めに抑えられているし、何かがガンガン飛び回るなんてこともなく、ただジリジリと不可思議な世界を見せるための「説明」が展開されていく。非常に分かりやすい「怪異」の存在や事件の発端などは雰囲気だけでもつかめる部分なので問題無く、それだけだったら統率の取れたスタートだな、という程度の印象で終わりになるところなのだが、今作の場合、そのために用意された世界が一際謎めいているのがちょっと困ったところだ。

 どうも時代設定が「はるか未来」となっているらしく、人間は呪力やら念動力やらの不可解な力を持っている。それを使いこなすために、教育システムも変わっているし、この世界に与えられた常識も全然違う。初見の印象は「神様ドォルズ」に出てきた空守村みたいな印象で、この世界だけは「常識」が通用しているのだが、見ている側はそれ自体が怪異にしか見えないという。「それだけのことじゃない」と思われるかもしれないが、このセッティングって結構面倒なのだ。世界全てが「この空間」になってしまうと、「客観視する目」が存在しないことになり、「どこまでが不思議じゃなくて、どこからが恐れの対象となるのか」というのが分からないと、制作者側が我々に何を伝えたいのかが判断出来ず、サスペンスになりえないのである。

 そのあたりの手順がどうにも複雑になってしまったことが、この1話を見づらくさせてしまっている。1話で行わなければならない「説明」には「この世界はどのように出来ているのか」という要素が1つと、「その世界で何が異常であるのか」という要素が1つ。出来ることならば、これらの要素は分けて伝達してもらった方が助かったのだが、原作の進行もあるので、なかなかそう上手くもいかないのだろう。脚本構成の難しいところである。また、アニメーションとして見たときも、どうしても画面が地味になってしまうという点は今後の検討課題だろう。1話目から客を掴むような動きを見せろ、というのは実に傲慢な考え方であるし、そんな必要は無いと思うが、流石に1話の状態のままで淡々と進み続けるだけでは、「何でアニメにする必要があったの?」という声が出てくるのは仕方ないところ。今後、そうならないように、少しずつでも画面に盛り上がりが出ることを期待したい。

 そして、最後にキャストも地味めなのが悩ましい。主人公役はまだ若手の種田梨沙という子。「TARITARIでいうところの上野さんの中の人」であるようだが、流石にそこまでカバーしきれていないのでピンとくるほどではない。特に拙さは感じられないが、だからといって印象に残るかと言われると、まだ判断は出来ない。今後の「ヒロイン」としての活躍が楽しみではあるか。その他のキャストも、全員演技を抑えめにしなきゃいけないこともあり、誰がどこかで出てくる、という感じはあまり無い。おかーさん役の伊藤美紀さんが1話目からちょっと飛ばしてんなー、っていうくらいか。どうも「寒村のミステリ」に縁が深い人だな。

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