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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 余裕の反乱、第12話。終わらせに来てますなぁ。レッドロブスターかっこいいな。あれ、操縦者は大丈夫なんか。

 レドの葛藤に集約されるクライマックス。事態はとてもシンプルで、銀河同盟の先鋭化した合理政策を理想とするクーゲル船団に与するのか、それとも地球人が独自に培ってきた(現代文明に近い)新たな生活基盤を理想とするガルガンティア船団に与するのか。まぁ、シナリオ上の要請を考えればそんな二元論に選択の余地はなく、レドは反旗を翻すことを決意する。その裏には色々な契機はあったが、まぁ、分かりやすい流れである。そこからマシンキャリバー2体のバトルが幕を開け、仲間達のサポートのおかげで機体の性能差をなんとか覆してレドが勝ちそうだよ、というお話である。

 今回進展した最大のサプライズと言えば、もちろんラストで明かされたクーゲル中佐の真実である。レドは幸運にも地球に転移した際にも五体満足で居られたわけだが、誰もかれもがそんなラッキーなわけじゃない。転移のタイミングで無理をしたのか、それとも以前言っていたように地球の風土病に冒されてしまったのか。彼らの技術力を考えれば前者のような気がするが、とにかく既にクーゲルは物言わぬ存在になってしまっていた。そんな彼の意志を引き継いだのか、現在のクーゲル船団を動かしていたのは実際にはストライカーの方であった。なるほど、そう考えれば納得出来る要素もいくつか確認出来る。

 一番分かりやすいのは、クーゲル船団の度を超えた統制模様にある。いかにも「機械的な」処理によって統制された大船団は、前回までは同盟の教えを遵守するクーゲルの信念によるものかと思われていたわけだが、実際にはまさに「機械による統治」だったわけである。マシンキャリバーは非常に高性能なAIなのは間違いないが、それでも人間の思考からはほど遠いものであることはチェインバーが嫌と言うほど教えてくれている。ストライカーはヒディアーズとの戦いに明け暮れる殺伐とした同盟の理念のみで構築されたものであり、それが地球人類を最適化しようと行動すれば、どこかに歪みが生じるのは避けられなかったのであろう。結果的には、狂気じみた「理性による支配」を目指した時代に即さない組織が形成されるに至ったわけだ。

 こうしてみると、段階を踏んだこれまでの「理性と本能」の対比構造の構築はなかなか気の利いた脚本だったことが分かる。元々レドはチェインバーと思想を同じくし、ガルガンティアの面々とは相容れない部分が多かったわけだが、少しずつチェインバーと話が合わなくなってくることでレドの変化が描出されており、それが今回の反乱に繋がっている。「理性」が同盟側の旗印であり、「本能」がヒディアーズの活動目標という分かれ方も明示的で、レドはヒディアーズに感情移入することで、すっかり「感情の生き物」としての自分を意識する状態へと追いやられていたわけだ。対決を決意するまでの流れとしては充分理解出来るものになっているだろう。

 ただ、その構図を丁寧に作り上げてきただけに、今回の事件はなんだか余計だった気がしないでもない。ピニオンやフランジの苦悩が浮き彫りになればある程度外堀は埋まるわけで、謎の大量投身自殺のくだりは、いかにも唐突である。雨というのは非常に効果的なツールで、レドが初めて見たガルガンティアでの共同作業のシーンと対比させることで、クーゲル船団の狂気じみた「おかしさ」を表す作用がある。今回の事件も「群のためならば個を犠牲にする船団の教義」を端的に表してレドの背中を押すことが目的だったと思われるが、いかにクーゲル船団とて、あのような行動に出る意味が分からない。何一つ合理的な「意味」が無いのだ。「生け贄」という行為は古くから宗教的祭礼では当たり前のように行われてきたことだが、群を成す際に意味があっても、それは理性による行為とはいえない。ストライカーが本当に理性に依拠した共同体作りを目指していたとするなら、あのような習わしを作るためには特別な理由が必要になる。最もシンプルなのが「反乱分子を抑えるための見せしめとしての処刑」というものだが、穏やかな表情の子どもが含まれていたということは純粋に信教から来る行為であるように見える。口減らしだとしても若年層が犠牲になる意味が分からないし、あのような形で個体数を減らすことは、ストライカーの目指す方向性には合致しないのではなかろうか。

 まぁ、アニメ的には「インパクトがでかいから」と言われればそれまでなのだけれども。とにかくショッキングな光景を目の当たりにして、レドとピニオンが同時に反乱を決意。何故かフリースタイルで活動出来ていたラケージ様も煽るだけ煽って参戦した(彼女の存在も本当に謎である)。相手が尊敬すべき先輩だったとしたらまだまだくすぶっている感情も多かったのだろうが、単なるマシンキャリバーの暴走であると分かれば、もうあんまり悩む理由も無い。愛するガルガンティア船団の安否もあることだし、後は暴れ回るストライカーを倒してエイミー達を守れれば大団円ってことになるだろう。ガルガンティア側でも色々と動きがあるようだし、最終話は割と綺麗にまとまってくれるんじゃないだろうか。しかし、まさかここにきてメルティに活躍の機会が与えられるとはおもわなんだなぁ。

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