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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 サブタイトル、雪・月と来たから絶対「花」だと思ったら次は「ジョナサン」だったよ、第9話。「雪月ジョナサン」、自然の美しいものを3つ表した言葉である……どないやねん。

 相変わらずの展開が続く本作。ホント、1つ1つのカットが本当に散逸的で、個々の意味内容を解釈するのが凄く難しい。ただ、前回は時系列すら危うい構成だったので困り果ててしまったが、今回は相変わらずカット数が多くてモザイク画のように散り散りになってはいるものの、話の流れで分かりにくいところは少なかったのは救いか。すごい構成だとは思うんだよね。割と平気で台詞無しの情景だけのカット繋ぎとか平気でぶっ込んでくるからね。これ、どこまで全体構成が見えてて作ってるのかなぁ。最後まで観た後に改めて個々のエピソードを振り返る必要があるかもしれない。

 さて、そんな大変な本作であるが、事態は少しずつ進行しているような、そうでもないような。まず、大きな変化ではなかったところから見ていくと、意外にも今回一番動かなかったのは騒動の中心人物であった駆。今回は自宅で両親と対話するシーンが1つと、そこから「欠片」が聞こえなくなったことを確認し、相変わらず透子に迷惑をかけに行くので1つ。例によって行動原理のさっぱり分からない奴なのだが、今回は透子のところにねじ込みに行った結果、「どんだけ欠片のことが気になってんのさ!」と怒られたことで、彼のモチベーションが改めて問われることに。確かに、これまであまり気にしていなかったことだが、彼の執着は透子に向けられているというよりも、彼の聞く欠片自体に向かっているという方が正しかったのかもしれない。そりゃ、他人となかなか共有出来ない超常現象なのだから気になるのは当然だろうが、聞こえなくなってホッとするんじゃなくて焦っているところを見ると、「欠片」そのものに依拠するような精神性もあったようだ。透子だってそんなこと言われても困るし、自分の中では少しずつ恐ろしいものへと変貌している「欠片」を追い求めている駆の存在は、なかなか相容れないものになっているのかもしれない(キスシーンの問題もあるし)。

 他方、距離は遠くてもどこか近づいた気がするのは、やなぎと雪哉のコンビ。その間には、何とも微妙な立ち位置の陽菜ちゃんがちょこんと座っている。相変わらずお外で水着でも平気な陽菜ちゃんがわざわざやなぎに声をかけに行ったのは、「お姉ちゃんが心配」が最優先事項としてあった。去り際のやなぎに声をかけた事からも分かるし、やなぎの部屋を訪れた時も、「姉に何があったのか」だけを気にしており、そこに雪哉の介入する様子は全くない。つまり、やっぱり陽菜ちゃんの気持ちが雪哉に向いてるってわけではなかったってことでいいよね。「格好悪くならないで下さい」という自転車での鼓舞はどういう感情から出たものだったのか気になるところだが、一応「姉の関係者(もっと突っ込めば「姉に告白した男」)」だからこそ、しっかり者の妹が気にしたっていうだけなのかもしれない。当然、その「気になる」矛先は謎の追従ランニングを始めたやなぎの言動にも向かい、今回のお宅訪問が実現したということに。陽菜ちゃんのお着替えシーンが描かれなかったことが、今回最大の不満点である(ただし、CM入りが姉妹の風呂だったことで許す気になった)。

 そして、そんな陽菜ちゃんが緩衝材になったのかなっていないのか、謎の日記メールを送り続けたやなぎに対して、ついに雪哉からのレスポンスが。本当に演出意図の読み取りにくいアニメではあるのだが、「お前の声で落ち着く」と言われた際のやなぎの反応はなんだかグッと来た。この2人は無事に解決出来そうな気がする。やっぱり一旦距離を置いて他のことに没頭出来たのが良かったのかしらね。

 さぁ、そしてクライマックス。これまでのお話ではおまけみたいな扱いだった幸・祐のペアにも大きな変化が訪れた。あの一件以来一度も顔を合わせず、メールのやりとりすらしていなかった2人。一方的に幸の方からメールは出していたが、祐はどうやって対応していいのか分からずに相変わらずの様子だった。しかし、そんな祐に対して幸から明確なアプローチ。まずは「夢十夜」という謎のメッセージが送られてきて、おねーちゃんの助言によりそれが本のタイトルであると認識。更に、その本を読んだところで更なる呼び出しがあり、透子と3人で麒麟館へ。そこで行われたのは、「月」をキーワードとした遠回しな告白イベントであった。

 さて、ここで問題になるのは、一体幸ちゃんが何を考えてこのように妙なイベントを企てたのかということである。簡単に考えれば単なる透子への告白イベントということになるが、そのためにわざわざあんな面倒なことをしたわけではないだろう。というか、それではわざわざ祐を呼び出す意味が無い。彼女がここ数回にわたって祐について抱いてきた感情は、そんな簡単なものではないはずだ。ここで「月」を使った告白というイベントが効いてくる。彼女は、『月が綺麗なこと』をそのまま「I LOVE YOU」というメッセージに置換し、自分の気持ちを他者に伝えた。しかし、その「他者」というのは誰だったか。もちろん透子である。幸が透子に抱いてきた感情というのはずっと変わらないもので、それをきちんと伝えることが今回のイベントの目標の1つだったことは間違いないだろう。しかし、ここでもう1人、「綺麗な月」を見せたかった人物がいたということを無視してはいけない。つまり、祐である。そして、彼女は「夢十夜」という「メッセージの答え」を透子ではなくて祐の方に伝えている。彼女が「月」を見せるべき人物は2人いたが、ここでの主体は祐の方だったのではなかろうか。彼女の目的は、透子へ気持ちを伝えるというのがまずあって、それは同時に、「祐にあの一件の理由を説明する」役割も果たした。そして、祐に自分の置かれた境遇を理解してもらうと同時に、祐への感謝と、自分の気持ちも伝える。これらを同時にこなせる見事なロケーションが、あの展望台だったというわけだ。この町の人たちは、なかなか手のこんだことを平気でやってくるし、回りの人間もそれを受け入れる心の余裕がある人たちばかりなので助かります。

 さぁ、これでひとまず幸ちゃんを巡る物語は一段落してくれるのではなかろうか(個人的願望)。あとは雪哉が心の整理をすれば、最大の難敵である駆が残り、そこからは「欠片」についての謎解きが出来る。上手いこと収束できるかな?

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