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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ゴスロリ様爆誕秘話、第16話。今回は完全に「お話」やな。しっかし、いかにもな水島作品である。

 的確に不快感が伝わってくるというのも良し悪しである。今回のお話、予定通りに原作者リテイクからの理不尽な直しの嵐が押し寄せる。使えない編集者を間に挟み、要領を得ないメール、伝わらない努力、理不尽な押しつけ。どれもこれもあまりに理不尽で、ムサニ側から見ている視聴者からすれば許し難い扱いである。これまで太陽のような笑顔を見せてくれていた井口さんも次第に顔が曇り始め、出口の見えない暗澹たる仕事を手探りで進むばかり。救いの手は差し伸べられず、宮森のいる進行部屋も、例の新人のせいで雰囲気は悪くなっていく(タローがこういうシーンでピンポイントにいらつくことを言えるのはもはや才能である)。内憂外患、全く明るい兆しの見えないムサニ。これはぷる天の再来待った無し。我々視聴者も、こうして(かどうかは知らんが)散っていったアニメ作品を数多く見ているため、スタッフの悲痛はもちろんのこと、結局出来上がらなかった残骸のようなアニメ作品を見て絶望する関係者、視聴者の様子までをイメージすれば、胃が痛くなるような光景なのである。

 正直、アニメでここまでキリキリする様子は見たくない。それだけ真に迫って恐ろしさが伝わっているということだが、やはり井口さんが理不尽に虐げられている様子を見ていると、どんどん気持ちは鬱になっていく。何故よりによって彼女が、ムサニのイメージガールとして、いつも朗らかだった彼女がこんな目に逢わねばならぬのか。そりゃぁアニメなんだからいつかどこかで解決することは分かっちゃいるが、どうしたって気持ちが沈むのは止められない。

 と、そこでぐるりとお話が回転するわけですよ。ゆらりと現れ出でたるは、ムサニの守り神、作画班の大黒柱、ゴスロリ様こと小笠原さんその人である。井口さんのピンチを救えるのは彼女しかいないのは分かっていることであるが、その「助け方」が半端じゃない。全員で向かった彼女のオアシスがバッティングセンター。脅威の身体能力を投打で見せつけるゴスロリ様。その様子はまさに「アニメのごとく」。女ゴスロリ甲子園の幕が開き、世界は「鬱々とした現実の苦しさ」から、一気に「突き抜けたギャグでしかないアニメの世界」へと変貌する。このあたりの舵の切り方は流石としか言いようがない。このワンシーンのおかげで、我々視聴者はこれまで積み重なった鬱が一気に消し飛ぶ。どうでも良くなる。ご丁寧に小笠原さんのバッティングフォームが完全にガッツこと小笠原道大そのものである。もう、そのための名前だったとしか思えない。おかしいだろ。普通非力な女性があのバットの持ち方せんやろ。完全に長打狙いやないか。ピッチングの方は左のアンダースローって時点でモデルはいないだろうが、そもそもあれはピッチングっつうよりもボーリングだわな。多分、熱心にバッティングセンターに通い詰めた結果手に入れたオリジナルフォームなのだろう。しかし、よく見ると宮森もトルネードだし絵麻ちゃんも大リーグボール投げようとしてるし、本当にやりたい放題や。もう、来年のドラフト会議は囲碁部の指名待った無しやで!

 とまぁ、とにかく一気にギャグへと振ったBパート。割と現実的な話もしているのだが、「ゴスロリ様が突然首脳陣を説教」「ぐうの音も出ずに土下座する大人たち」「ゴスロリ甲子園」「鎧の秘密」と、一気呵成にたたき込む流れのせいで全てがギャグの内に処理される。冷静に考えれば、「そもそも井口さんに仕事回したのお前やんけ」とか「一番近くで見てたなら、まずお前が声かけろよ」とか思ってしまうわけだが、ゴスロリ様が言うならそれが正義になるのだ。もちろん、彼女の語る苦労話もそれなりに説得力のあるものになっており、「ひょっとしたらこういう人って実際にいるのかも?」という気もしてくる。実際、役者業とかで「なりきり」とか「切り替えスイッチ」のために衣装とか化粧で意識を変えるってのは案外メジャーな方法だし。小笠原さんの場合、それがちょっとだけ変な形になっただけ。誰も迷惑かかってるわけじゃないし、文句も無いだろう。

 結局、このゴスロリ旋風の勢いで物語は快方へと向かう。相変わらずコミュニケーションが足りてない気もするが、強引に接触を持った原作者サイドからのオファーはなんとかクリア。ようやく制作がスタート地点に立つことに。ここからが大変なのは分かりきったことだが……ひとまず、我々はいつもの井口さんの笑顔が戻ったことに満足するとしよう。ここからは宮森たちの仕事。そして監督たちのお仕事である。監督は今回一番の萌えキャラとして活躍していたわけだが、「どこでも適当に相手を主役にする」っていうお話は悪い話ではなくて、むしろ監督の人柄が出たいい話だよね。各担当部署で話をしている時には、真剣にそこが「主役」だと思ってるから自然に口をつくだけだろうし。ちゃんと1つ1つの仕事に本気になってくれている証拠だと思う。言われた方だって悪い気はしないし、実際、こだわりを持って話し合い出来てるしね。まぁ、クオリティへのこだわりが、この後のスケジュールとの戦いでどの程度まで維持出来るかは定かじゃないが……。みどりちゃん、あまり監督をいじめないであげてね。

 あと絵麻ちゃん、エンジェル体操はもっと人に見られないとこでやろうな。

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コメント
無題
あの投げ方は水島(新司)作品ですね。
【2015/02/02 02:54】 NAME[Hito-oni] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
あー、なる。確かにリアルではないわけだ。
【2015/02/02 10:04】


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