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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<黒>
 
苦悶の悔恨 Agonizing Remorse (1)(B) U
ソーサリー
対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶか、そのプレイヤーの墓地のカードを1枚選ぶ。そのカードを追放する。あなたは1点のライフを失う。
 ちょっと何言ってるかわからない手札破壊。2マナで、土地以外が潰せる。しかも墓地追放モードまで搭載している。現在この2マナのスロットで君臨し続けているのが「思考消去」だが、今後はほぼ同じムーブを青無しで実現可能になった。もちろん諜報が抜けた部分と1ライフを失う部分は弱体化しているかもしれないが、墓地追放モードはそれを補うだけのポテンシャルがある。手札破壊の最大の難点に「相手の手札が無くなった後半で腐る」というのがあるが、このカードなら最低でも墓地のお掃除ができるのである。それが2マナのシングルシンボル? ダメじゃね? 俺、2ターン目に思考消去打たれるのが一番嫌いで、それだけで投了したくなるんだけど……投了ボタンの活躍が増えそうだ……。マジでこれ強いって。ちなみに手札からは土地を落とせないが、墓地の土地を追放するのは可能である。ちょい注意。
 
騒音のアフィミア Aphemia, the Cacophony (1)(B) R
伝説のエンチャント クリーチャー・ハーピー
2/1 飛行
あなたの終了ステップの開始時に、あなたの墓地にあるエンチャント・カードを1枚追放しても良い。そうしたなら、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 ふらりと現れた伝説のハーピー。当然、伝説のハーピーは史上初のキャラである。2マナ2/1とそれなりのフライヤーステータスであり、黒なことを考えればこれだけでもコスト以上の設定。そしてレアなのでもう1つの能力がついており、どっちかっていうとこれがメインの強みといえるだろうか。墓地の状況さえ整えられれば、毎ターンノーコストでのゾンビは歴代トップクラスの効率である。まぁ、墓地に大量のエンチャントを眠らせるのはそれなりに骨の折れる仕事だろうが……こいつ自身もエンチャントなので、最悪、レジェンドルールで1体目を潰して燃料にしたりも。どんな自作自演やねん。
 
ヤツメの様相 Aspect of Lamprey (3)(B) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)
〜が戦場に出た時、対象の対戦相手は手札を2枚捨てる。
エンチャントされたクリーチャーは絆魂を持つ。
 なんでウナギにこんな能力があるんだろうな。各色に満遍なく配置された「普通の呪文を適当なオーラに込めました」シリーズ。過去の先輩でいうと何故か初代ラヴニカに各色1枚ずつ配置されていた同型オーラが源流となっており、黒はその中の「不死の断片」と同様、4マナで「精神腐敗」が使える。オーラ自体の効果は時代を鑑みて再生付与から絆魂へとスイッチしているが、まぁ、どちらも鬼強い効果でもないので使用感はそこまで変わらないだろう。アド1枚の「精神腐敗」が場に残って一応の効果を発揮するのだから額面上はアド2枚分。「不死の断片」同様に「ちょい重いけど出せれば仕事するよな」という枠。ただ、これらのオーラに共通する難点として、対応してクリーチャーを除去られるとメイン(?)の効果の方も活かせないというリスクがある。とりあえず環境のインスタント除去については真っ先に頭に叩き込む必要がありそうだ。
 
枯れ息吹のカトブレパス Blight-breath Catoblepas (4)(B)(B) C
クリーチャー・ビースト
3/2
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーはターン終了時まで−X/−Xの修正を受ける。Xはあなたの黒への信心である。
 信心を利用した除去呪文。そういえば、何故かは分からないけど旧作には信心を参照する除去ってほとんど存在してなかったんだな(かろうじて、フライヤーにダメージを与える「空掃き」くらい)。真っ先にデザインされそうなもんだけど、何か問題があるのだろうか。満を辞して生み出されたこのカードも、除去という側面で見ればかなり重たく、あまり構築クラスでの使用は想定されていないようだ。まー、信心がらみはできるだけパーマネントに与えたいから除去呪文に噛み合わせにくいってことなんだろう。そんなわけで、多少の無理を通したのでステータスはちっちゃくなっちゃったカトブレパス。ちなみに旧作に1体だけ収録されていた「毒々しいカトブレパス」も何故かコストの割にサイズが小さい。除去内包が前提になっているのでどうしてもこういうデザインになるのかな。まぁ、サイズがどれだけでも出た時に1体殺せれば文句はない。自身がダブルシンボルなので−2はほぼ保証されているし、このコスト域ならおよそすべての敵を標的にすることができるはず。6マナだが複数枚確保してもいいくらいじゃなかろうか。
 
塵へのしがみつき Cling to Dust (B) U
インスタント
対象の、墓地にあるカードを追放する。それがクリーチャーカードであるなら、あなたは3点のライフを得る。そうでないならば、あなたはカードを1枚引く。
脱出・(3)(B),あなたの墓地から他のカードを5枚追放する。
 墓地を追放して墓地を追放する変な呪文。一番近いのは単なるキャントリップの墓地掃除呪文だった「死体焼却」だろうか。あちらは問答無用でカードが引けたが、このカードはクリーチャーを追放するとカードじゃなくてライフのボーナス。往々にしてライフの方が価値は低いので、ちょっとした弱体化といえるわけだが、その分は脱出をつけて補っている。コストはべらぼうに高いが、この環境には何としても追放しなきゃいけないカードだって存在しているはず。そして、このカードなら1枚である程度はそうした墓地からの脅威に構えることができるし、試合序盤では適当なカードを潰してキャントリップとして運用できるのだ。そう考えればなかなか便利だし、アンコなのも納得といえるか? コモンでいっぱい出てくると、多分リミテッドで脱出が機能しなくなるんだわ。
 
不協和音の笛吹き Discordant Piper (1)(B) C
クリーチャー・ゾンビ、サテュロス
2/1
〜が死亡した時、0/1で白の、ヤギ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 サテュロスといえばこのテーロスの代表的な種族の1つだが、あまりに刹那的な生き方のせいだろうか、旧作にも「ゾンビ・サテュロス」っていうのはほとんどおらず、「蘇りし歓楽者」という地味な1体が確認できるのみである。生きてるうちに好き放題やってるせいで、死の国に行ったら戻る気がなくなるのかしらね。まぁ、そんな貴重な2体目のサテュロスゾンビだが、残念ながらこちらも地味なコモン。2マナ2/1は黒でも並レベルで、死んだ時のボーナスが単なるヤギ1匹なのですこぶる普通。あまり積極的に採用する理由はない。まぁ、一応2回分のブロッカーが稼げるし、何か生贄エンジンを積んでいるデッキなら弾数にカウントしてもいいかもしれない。サテュロスだろうがヤギだろうが、かまどに放り込めば全部食物やで。
 
死の国への引き込み Drag to the Underworld (2)(B)(B) U
インスタント
この呪文を唱えるためのコストは(X)少なくなる。Xはあなたの黒への信心である。
対象のクリーチャーを破壊する。
 エレボスさんがお得意の鞭をシュルシュル伸ばして死者を引きずり込んでいる図。彼の鞭はこの世界のどこにいても逃さず死者を捕縛するという。そりゃもう死ぬしかない。環境を規定しそうなシンプルに強い除去。対象に制限がなく、最高2マナまで軽減されるってんだからその強さは明白。信心1でも「殺害」と同じ効果と考えれば、黒の濃いデッキなら大して工夫せずとも使っていけるはずだ。ただ、現代のニーズを考えるならPWに手が届かないのは惜しいところ。構築クラスだとまだ「残忍な騎士」あたりが優位か。
 
食らいつくし Eat to Extinction (3)(B) R
インスタント
対象のクリーチャーかPWを追放する。あなたのライブラリのトップをみる。あなたはそれを墓地に置いても良い。
 どうやら場面としては地の底から解放されちゃったエルダージャイアントに食べられてるシーンっぽい。こんなところに進撃してくるとはね。この世界のレア除去。非常にシンプルな仕上がりで、PWも狙えて追放除去で4マナなら「こんなもんや」というデザイン。同じデザインの「ヴラスカの侮辱」があれだけ活躍したのだからこのカードも採用待った無しだが、あとはこの本当に些細なおまけがどれくらい求められているか。やってることは諜報1なんだから、なんとかディミーアのカードとシナジーできるようにテキストに盛り込んでほしかったなぁ。
 
エルズペスの悪夢 Elspeth’s Nightmare (2)(B) U
エンチャント・英雄譚
 - 対象の、対戦相手のコントロールするパワー2以下のクリーチャーを破壊する。
 - 対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはそこ中からクリーチャーでも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。
 - 対象の対戦相手の墓地を追放する。
 エルズペスさんのトラウマを描いた英雄譚。彼女はどこの次元で生まれたのかは未だはっきりしていないのだが、1つわかっているのは、そこが「ファイレクシアによって無茶苦茶にされた」ということである。幼い日にそんな次元で襲われたことでPWとして覚醒したペスはその後故郷に戻ったことは無いという。彼女にとってファイレクシアの化け物は人生を変えた最大の悪夢であり、「ミラディンの傷跡」の時に必死に戦っていたのもそうした理由があるためだ。そして、その時に襲ってきた「ファイレクシアの抹消者」はいまだに彼女の中では最大級の悪夢として息づいているというわけだ。そんな彼女のトラウマは、「クリーチャー破壊」「手札破壊」「墓地掃除」という黒い3点セットで表現されている。それぞれの効果は大したことないのだが、1枚のカードで3つ重なるならそれなりという、アンコ英雄譚に共通するデザイン。まぁ、基本的には1章の除去でクリーチャーを殺したい時に単体除去として使って、あとの2章はおまけとして適当に経過してくれればそれで充分だろう。「クリーチャー殺す→手札減らす」までの流れは「最古再誕」と同じだし、充分強い。ちなみに3章の内容が「ファイレクシア教典」とだいたい一緒っていうのは……狙ってデザインしてるんやろなぁ。
 
啓蒙の敵 Enemy of Enlightenment (5)(B) U
エンチャント クリーチャー・デーモン
5/5 飛行
〜はあなたの対戦相手の手札1枚につき−1/−1の修正を受ける。
あなたのアップキープの開始時に、各プレイヤーは手札を1枚捨てる。
 カード名が「啓蒙の敵」ってことで、つまり相手がピカッと知性を輝かせることを憎んでいる。そしてこの能力ってことは、これ即ち、Magicだと手札がたくさんある人が賢い人ということだ。相手がたくさん手札を持ってるお利口さんだと場に出られないことすらあるが、6マナのクリーチャーが出る頃には出せないってこともないだろう。そしていざ出撃できれば、あとは毎ターン相手をどんどんアホにしていって、最終的には5/5だ。相手次第で実力はピンキリだが、少なくとも1ターン生き残れば手札破壊で傷跡が残せるわけで、3/3くらいでもアンコとしては優秀である。同じような能力を持つ「ニクサシッド」がレアだったことを考えれば妥当な設定か。ただ、この手のカードは当然「手札をめっちゃ捨てさせるデッキ」に入れたくなるが、その手のデッキは早期に相手の手札を空にした上で、相手の「今引き」を極力避けるためにデッキの速度もあげる必要がある。あんまり6マナで不確定なクリーチャーは求められないかもしれない。ちなみに、多人数戦で出そうとすると大体即死するので統率者戦には向きません。
 
荒涼とした心のエレボス Erebos, Bleak-Hearted (3)(B) M
伝説のエンチャント クリーチャー・神
5/6 破壊不能
あなたの黒への信心が5未満であるなら、〜はクリーチャーではない。
あなたのコントロールする他のクリーチャーが1体死亡するたび、あなたは2点のライフを支払っても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。
(1)(B)、他のクリーチャーを1体生贄に捧げる:対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−1の修正を受ける。
 なんやねんその名前は。エルズペスの死の国脱出劇がメインテーマであることを考えれば今回もストーリーに大きく絡むのは必至だと思われるエレボス様だが、お元気でやってるんだろうか。前回のエレボスは「2マナ+2ライフでドロー」という設計だったが、今回はそこにクリーチャーをの命を捧げる条件が追加された。その分、単なる死亡だけならマナを使わずドローできるようになったし、マナを払う場合は相手に除去まで撃てるようになっている。前回よりもちょいおこ気味なんでしょうかね。ただ、特定デッキに刺さった常在型能力の「相手はライフを得られない」が消えてしまい、より純粋に戦闘特化の性能になった。前提条件が多いので使えるデッキは絞られるが、クリーチャーを並べるデッキを使うならサービス要素多めだし、現在の「アヤーラ」率いる黒単にあまりにもドンピシャで噛み合い過ぎている部分がある。次元を超えた黒の御当主タッグが暴れまわることになるだろうか。いわゆる「猫かまど」に絡めるだけでドローエンジンが生まれるのは軽くやばい気もするんですがね。
 
エレボスの介入 Erebos’s Intervention (X)(B) R
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「対象のクリーチャーはターン終了時まで-X/-Xの修正を受ける。あなたはX点のライフを得る」
「最大Xの2倍までの対象の、墓地にあるカードを追放する」
 介入サイクルの黒は、エレボスさんが披露する2つの意味での殺しの技。メインで使うのはもちろん上の方で、コモン除去の「死の風」にライフゲインというおまけが付いたもの。レアの仕事かと言われるとやっぱり微妙だがリミテッドなら重宝するはず。そしてもう1つの効果はダイナミック墓地対策。2倍の効果になるので4〜5マナくらいのタイミングならだいたい根こそぎと同義。相手が脱出ギミックに極度に依存したデッキなら、これだけで地獄の蓋は二度と開かない。除去としてメインで採用し、そうした相手にハマればラッキーってな感じか。もうちょいおまけが良ければ環境次第では構築にも絡めるカードなのだが……。
 
最後の死 Final Death (4)(B) C
インスタント
対象のクリーチャーを追放する。
 シンプルイズグッド。今までありそうでなかった、テキストの短い除去呪文……と思ったら、あったわ。すっかり忘れてたけどアモンケットにあった「最後の報償」の名前変えである。いやー、随分懐かしい印象。元のカードがあったアモンケットでは死して神の膝元に向かうことが「報償」とされていたが(それこそがボーラスの計略だったが)、普通の次元ではそんなご褒美はあり得ないので、シンプルで再録しやすそうな名前に変更されたのだろう。いわゆる「リミテッド向けの重い除去」だが、インスタントで制限なしの除去が5マナってのは悪くない設計。特にこの世界では大いに意味がある追放効果になっている部分がありがたく、5マナではあるが何枚デッキに入れても問題ないレベルのカードになってるんじゃなかろうか。まぁ、シングルシンボルだし、触りやすい設計なのでなかなかたくさん回ってはこないだろうけども。こうしてみると、なんかこの世界のデザインはアモンケットに近い部分があるな。
 
ティゼルスの果実 Fruit of Tizerus (B) C
ソーサリー
対象のプレイヤーは2点のライフを失う。
脱出 - (3)(B)、あなたの墓地にある他のカードを3枚追放する。
 怪しげフルーツはカード単体で見たら必要最低限の効果。1マナ払って2ライフルーズだけってのは流石にコスパが悪く、過去の類例である「夜の衝突」や「血の味」と比較しても活かし方が見当たらない。一応カード1枚で4ライフ以上減らせるのだから火力としてみたら弱くもないのだろうが……一応の売りとして、さっさと使ってカードを1枚墓地に送れるので他のカードの脱出要員として水増しできるって考え方もあるが、今回のリミテッドでは墓地にカードを送るのはどれくらい面倒な作業になるんだろう。一応、ラクドスビートとかの考えなしのアグロだったら採用の可能性はある……のかなぁ。中盤以降に毎ターン2ライフルーズを4マナで……うーん。
 
葬儀 Funeral Rites (2)(B) C
ソーサリー
あなたはカードを2枚引き、2点のライフを失い、その後、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。
 黒には毎度おなじみの「ちょっと痛いドロー」呪文の新作。ベースとなる「血の署名」がダブルシンボルの2マナだったので、「凶兆の果実」や「骨読み」のようにシングルシンボルだと3マナはすごく普通。今回オリジナルのおまけは「墓地にライブラリ2枚」という非常に地味なサポートだが、一応脱出を見越した「燃料」を確保できるのでリソースの補充という要素はそれなりに満足できる量。それにしても、墓地から掘り出す前提でのカード名が「葬儀」ってのもどうかと思うな。エレボスさんはちゃんと仕事しろよ。
 
墓破りのラミア Gravebreaker Lamia (4)(B) R
エンチャント クリーチャー・蛇、ラミア
4/4 絆魂
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリからカードを1枚探し、それをあなたの墓地に置く。その後、あなたのライブラリを切り直す。
あなたがあなたの墓地から唱える呪文のコストは(1)少なくなる。
 その身に「納墓」を宿した優しいラミア。「納墓」は下の環境でも活躍する強力な呪文であり、墓地を戦術に絡めたデッキならばこの変形チューターはカード1枚分の価値がある。こちらのクリーチャーはそれをやってくれるのは嬉しいが、5マナと重いのであまりピンポイントなチューター任務を任せるわけにはいかない。あくまでサポート程度に、リミテッドなら脱出カードの用意、もしくはすでに配備された脱出カードのための餌の増量(そして多少のライブラリ圧縮)を行うにとどまるだろう。まぁ、それでこのボディを持ってるなら充分すぎるけども。さらにおまけに墓地からのカードを安くする能力まで持っており、こちらはもしかしたら下の環境でもニーズがあるかもしれない才能。「掘葬の儀式」あたりと何かシナジーを組めないもんだろうか。
 
アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel(THS)」 U
 信心の化身、黒単の権化がついに現世に帰還。これが戻ってきたということは、環境開始時の注目デッキの1つは間違いなく黒単になることだろう。しかも現在は御誂え向きに「アヤーラ」がいる。かつての定番が必ず通用する保証などないが、やはり必勝パターンが確約されているのは強い。かつての盟友は「夜帳の死霊」だったが、これを機に「揺るぎない騎士」あたりが環境に顔を出したら笑える。ちなみに、当然のことながらレアリティはアンコに格上げされているため、リミテッドでかき集める戦術は難しくなってしまったわけだが、当時を懐かしみたい諸兄は嗜み程度に押さえておきたいところだ。
 
残酷な医師 Grim Physician (B) C
クリーチャー・ゾンビ
1/1
〜が死亡した時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーはターン終了時まで−1/−1の修正を受ける。
 なんでゾンビのくせに医療行為やってんだよ、って思ったらフレーバーに答え書いてあった。はた迷惑な話だ……そして、なんでそんな痴呆老人がこの能力になってるのかも謎。死ぬときに誰かに強制オペでもすんのかな。さておき、トンチキなフレーバーの外見で一瞬わかりにくいが、こちらは「よろめくゴブリン」の種族変更クリーチャー。「よろめくゴブリン」はゾンビでもあり、単にゴブリン要素が抜けたので、一応弱体化といえば弱体化してるか。先輩クリーチャーもそうだったが、1マナクリーチャーが単体で大体2〜3マナのクリーチャーとも相打ちが取れるのでなかなか使いやすい。サクりエンジンに組み込むのもお約束だし、うまくやれば1対2交換も可能だ。穴埋めには程よいし、さっさと墓地に行ってくれて構わないので脱出のための燃料としてもそれなりに。アホみたいに速いウィニーデッキにやり込められないようにするにはちょうどいい、1マナの安全弁みたいな存在である。
 
憎しみの幻霊 Hateful Eidolon (B) U
エンチャント クリーチャー・スピリット
1/2 絆魂
エンチャントされたクリーチャーが死亡するたび、それにつけられたあなたのコントロールするオーラ1つにつき,カードを1枚引く。
 あんまりカード名と効果が噛み合ってない感があるシステムクリーチャー。まぁ、確かに相手からしたらムカつく存在なのかもしれんが。ステータスは最低限のように見えるが、実は1マナ1/2絆魂は案外悪くない。相手が1ターン目に1/1を展開した場合にも殴れて、ライフ差を広げることができるからだ。そしてそんな最低限のボディには、オーラ頑張れの文字が刻まれている。今回はこうしてオーラという「リスクの高い」カード領域をなんとかプラスに転じようというカードが何枚か登場しており、統率者を中心とした様々な環境でのエンチャントデッキの強化を促進している。こちらのクリーチャーも、場にいるだけでオーラのデメリットが大きく低減され、さらに墓地から戻す手段などを併用して手軽にアドが狙えるようにもなっている。リミテッドではそこまで狙いすましたデッキを組むのは難しいかもしれないが、1枚でも2枚でも引けるチャンスがあるなら元は取れている。あとは、このか細いボディでどれだけ戦場を生きながらえるかだな。
 
避け難い最期 Inevitable End (2)(B) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは、「あなたのアップキープの開始時に、クリーチャーを1体生贄に捧げる」を持つ。
 なかなかいやらしい設定のオーラ。こうしてこれまであまり使われなかった効果をオーラに組み込んで新たなデザインを作ってるのは流石である。黒のお得意の「1体サクれ」系の除去だが、この手の呪文のネックは相手陣営にトークンなどの雑多な戦力が並んだ時に効果が落ちること。適当なクリーチャーでお茶を濁されると、カード1枚つかってまでやる行為としてはダメダメな結果になってしまう。そこでこちら。特定のクリーチャーが延々生贄を要求する埋伏の毒と化すため、相手としては「しばらく誰かを犠牲にしてそいつを生きながらえさせるか、大人しく犠牲にするか」の2択を迫られる。前者ならカード単体の効果として申し分ないし、後者なら単体除去の任を果たしている。まぁ、大体は後者の結果になるだろうから、3マナソーサリーの単体除去だと考えれば問題ないだろう。ちなみに、イラストにはこのオーラで呪われたおっさんとその妻子と思われる2人が描かれており、「お前が運命を受け入れるまでに何人死ぬかな?」というエレボスさんのメッセージが。この後、どんな悲劇が待ってるんでしょうかねぇ。
 



死の夜番のランパード Lampard of Death’s Vigil (1)(B) C
エンチャント クリーチャー・ニンフ
1/3
(1)、クリーチャーを1体生贄に捧げる:各対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
 いわゆるひとつのサクリ台。サクった際の見返りが1点ドレインと大した効果ではないので、やはり「サクった結果」ではなく「サクるという行為」の方に価値を見出していると考えるべきだろう。今回は赤にそれなりの数の「生贄に捧げたとき」という誘発条件が設定されており、そのサポーターの1つに見込まれている。そして最大効率を狙うならやはり「相手のクリーチャーをパクってサクる」のムーブを実現したいところで、今回用意されている該当スペルは4マナの「裏切りの先触れ」だ。4マナといつもよりちょい重いが、コモンで手に入るので先んじて一気にかき集めておけばこうしたサクリ台の価値は跳ね上がることになる。まぁ、最悪でも2マナ1/3の壁だし、いざとなったら自分をサクれば1点は吸える。黒は信心を参照するカードの数もそこそこなので、こうしてなんとなく場にキープできる低マナ域はそこそこ大事だぞ。
 
下僕の復活 Minion’s Return (2)(B) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー) 
瞬速
エンチャントされたクリーチャーが死亡した時、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。
 不浄の契約」がインスタントになった。「不浄の契約」は「自分のクリーチャーにつけて保険がわり」「相手クリーチャーにつけて誘拐」の2つの用法があったわけだが、オーラなので例によってつける瞬間を狙われると弱いと言う難点があり、さらにつけた時点で相手はそのクリーチャーの取り扱いを考慮することができるので、なかなか狙い通りの効果を生み出すのが難しかった。そこで、劇的にこのもどかしさを改善する方策として瞬速が採用された。これにより、戦闘で死にそうだったクリーチャーを救出したり、はたまた誘拐したり。かなり使用範囲が広がったんじゃなかろうか。流石にアンコになってしまったが、この世界のリミテでは割とお手軽に誘拐事件が起こってしまいそう。

 


ぬかるみのトリトン Mire Triton (1)(B) U
クリーチャー・ゾンビ、マーフォーク
2/1 接死
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置き、あなたは2点のライフを得る。
 基本種族であるゾンビとマーフォークの肩書きを持つが、実はこの2つの特性を持ち合わせているクリーチャーはほとんどおらず、過去には謎の種族ブレンドが起こったインベイジョン時代に「ヴォーデイリアのマーフォーク」が生み出されただけ(ちなみに同じ次元には唯一のエルフ・マーフォークもいる。どんな世界だ)。テーロスにはトリトンと呼ばれるマーフォーク族が住んでおり、「死者がいく国」が明示されているのだから、もっとこういうマーフォークゾンビがいて然るべきなのだが、カード化されたのはこれが初めてである。普通のステータス、普通に接死、そしてちょっとしたボーナスが2種。全部合わせると2マナとしてはオーバースペックか。戦闘でも仕事があり、さらに各種デッキの潤滑油にもなるため、ゾンビデッキならそのまま出番があってもおかしくないレベルだ(残念ながらマーフォークデッキに黒は無い)。

 


ぬかるみの捕縛 Mire’s Grasp (1)(B) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは−3/−3の修正を受ける。
 なんでや! 泣いてる「死の国の重み」だっているんですよ!! ……これ同じ次元の同じコモンなのかよ……カワイソス。インスタントの「見栄え損ない」がオーラになったものが「死の重み」だとするなら、こちらは「最後の喘ぎ」がオーラになったものといえる。これらのカードは全てが一線級の必須除去だったわけで、このカードが活躍しないわけがない。破壊不能にも対処できるし、一時的パンプ能力でごまかされたりもしないので、状況次第では構築クラスでの活躍だって期待できるスペックである。よし、いまから「星原の神秘家」買ってこよ!(多分そうじゃない)

 


モーギスの好意 Mogis’s Favor (B) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは+2/−1の修正を受ける。
脱出・(2)(B)、あなたの墓地の他のカードを2枚追放する。
 ミノタウルスボディを持つ赤黒の小神・モーギスさんの名を冠するのは、各色に与えられたわけでもなかった脱出持ちオーラサイクルの黒。「脱出つきのオーラ」は白・黒・赤のみに存在しており、白赤に用意されてるのはボロスの英雄的ギミックのサポート、そして黒にあるのは黒が脱出本舗だからだと思われる。で、そんな中でもかなりテクニカルな立ち位置にあるのがこれ。増強オーラとしても運用できるが、タフネス1を処理する除去としても機能するのが黒ならではの部分で、除去として使えばすぐにこのカードが墓地に落ちるので、また次のタフネス1を狙い撃つことが可能になるわけだ。脱出持ちカードは戻すためのコストが被るのでデッキに大量に投入しにくいところだが、このカードの場合はコストが軽く、重ね貼りしてタフネス2以上を片付けるプランもあるので、案外複数枚入れてても大丈夫かもしれない。

 


悪夢の番人 Nightmare Shepherd (2)(B)(B) R
エンチャント クリーチャー・デーモン
4/4 飛行
あなたのコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡するたび、それを追放しても良い。そうしたなら、1/1で本来のタイプに加えてナイトメアであることを除き、そのクリーチャーのコピーであるトークンを1体生成する。
 面白能力を持つ小粋なデーモン。4マナ4/4とサイズは常識をわきまえているが、自軍クリーチャーが死んでもトークンの形で蘇るという悪魔とは思えない心温まるサポートを施してくれる。そして、このトークンのサイズは1/1だ。似たような現象は「魂分離機」でも発生していたが、こういうカードを通して、「クリーチャーってのはサイズだけじゃないんだな……」ということ学ぶことができる。手っ取り早いのは元から1/1のクリーチャーをたくさん用意して「死んでも変わりませんが?」とドヤ顔することだが、それ以外にも187能力がメインのクリーチャーなら単にセカンドステージが味わえるだけだし、接死持ちなんかも手頃なお友達だ。エンチャントクリーチャーを殺せば星座誘発だってお手軽に実現できる。唯一の悩みは、カード本体を追放してしまうために「もしかしたら別な機会に墓地から戻せるかも……」という可能性がある場合にどっちがいいかが悩ましい点と、脱出用の燃料が減ってしまう点。いらんクリーチャーは無駄に蘇らせず、墓地に寝かせておく方がいい場合もあるな。あ、ちなみにナイトメアになるので「狂気を操る者チェイナー」とはシナジー。いや、チェイナーの能力使えよ。
 
ニクス生まれの匪賊 Nyxborn Marauder (2)(B)(B) C
エンチャント クリーチャー・ミノタウルス
4/3
 バニラエンチャントサイクルの黒はこちらのミノタウルス。「まぁ、普通だな」で終わってしまうカードではあるのだが、実は黒単色で4マナ4/3というステータスは案外珍しい。この数字は「国境地帯のミノタウルス」以来赤が大切にしているステータスであり、最近でも「ケルドの略奪者」「砲塔のオーガ」などのコモンにお世話になった記憶が新しい。一方黒となるとこんな普通っぽいデザインなのにほとんど例がなく、記録をたどるとそのほとんどがレアに配置されており、コモンは1体も存在していないのだ。ちなみに代表的なこのステータスのレアを上げておくと「精神を刻むもの」や「頭蓋ふるい」、「生命を壊滅させるもの」などなど。うあー、懐かしい。そんなわけで、バニラと軽くみないで新しい黒の歴史の1ページだと思って大事に扱おう。実際、リミテだと一番重宝するコスト域なのは間違いないしね。「アスフォデルの灰色商人」の前座にどうぞ。
 
死者の神のお告げ Omen of the Dead (B) C
エンチャント
瞬速
〜が戦場に出た時、対象のあなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。
(2)(B)、〜を生贄に捧げる:占術2を行う。
 「前兆」サイクルの黒は「墓暴き」。しかしなんということだろう。定番呪文だった「墓暴き」はソーサリーだというのに、こちらは諸々のおまけをつけた上での瞬速持ち。「墓暴き」先輩が拗ねてそのまま墓から出てこない事態に。大丈夫っす先輩、あんた元々そんなに輝いてないから。とりあえず、今作は脱出があるので墓地の管理もそこそこ重要な要素になりそう。積極的に墓地にカードをために行くデッキなら、ここから手軽に狙った獲物にアクセスできるかもしれない。何はなくても占術ありがたし。
 
ファリカの献杯 Pharika’s Libation (2)(B) C
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「対象の対戦相手はクリーチャーを1体生贄に捧げる」
「対象の対戦相手は、エンチャントを1つ生贄に捧げる」
 ファリカは黒緑を司る小神で、そのお仕事は毒と薬の管理。Magic的に改題すると再生とか接死の人。しかし、そんなファリカの力を借りることで、ついに黒はかつてない力を手に入れた。それが下のモードである「エンチャント処理」だ。生贄強要という形を取っているので当然完璧ではないのだが、それでも黒が単色でエンチャントに的を絞って処理する手段があるというのは異例の事態。効果だけを見ればエンチャント破壊の本家である緑の「簡略化」と同じなのだから、これだって立派な「エンチャント破壊呪文」だ。かなり大胆なカラーパイの「曲げ」なのだが、採用されたということは「折れ」ではないと色の管理組合からOKが出たということなのだろう。他に替えが効かないので黒単ユーザーなら確保しておきたいカードなのは間違いないが、だいたいの場合は辛抱たまらず上のモードで使ってしまう感があるのはなんとも。相手が赤の場合、「生贄」自体がトリガーになる可能性があることには注意。
 
ファリカの落とし子 Pharika’s Spawn (3)(B) U
クリーチャー・ゴルゴン
3/4
脱出・(5)(B)、あなたの墓地の他のカードを3枚追放する。
〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で脱出する。〜がこの方法で戦場に出たとき、各対戦相手はゴルゴンでないクリーチャーを1体生贄に捧げる。
 なかなかやんちゃなゴルゴン。通常時は4マナ3/4バニラというアンコ感ゼロのボディしかないが、彼女の本当の勝負は文字通りに地獄を見てからだ。死の国から舞い戻った場合には殺伐力が大幅にアップし、ステータスは5/6、さらに登場ついでに「残酷な布告」を叩きつけるという。墓地追放コストもさほど重くなく、6マナ5/6に布告効果というパッケージはアンコ感満載である。もう、バニラ時代を過ごす必要性は一切感じられないので直接墓地に送る手段をふんだんに用意しておきたくなる。こうしてみると、直接墓地におきやすい黒や緑はもちろんのこと、ルーター能力を活かせる青も赤もそれなりに脱出能力とはお付き合いできそう。白が一歩遅れるのは色の性質上仕方ないことだね。
 
怒り傷の狂戦士 Rage-Scarred Berserker (4)(B) C
クリーチャー・ミノタウルス、狂戦士
5/4
〜が戦場に出た時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+0の修正を受けるとともに破壊不能を得る。
 ん? なんかしれっと強くないか? 5マナ5/4の時点で「ラゾテプのビヒモス」と同じサイズで、環境次第ではここにブロック制限とかタップインとか、デメリットが着くのが黒の限界という気がしていたのだが、なんとこちらはさらにでかいボーナスが付与されている。パワー修正は+1程度なのでさほどでもないかもしれないが、破壊不能があるのでパワー自慢のクリーチャーが1体突っ込むだけお得という状態になる。3、4、5ターン目と立て続けにクリーチャーを展開して圧をかけるようなデッキなら、このボーナスはなかなかばかにできないだろう。何しろ自軍には5/4が追加で投入されてるわけで、防御はがっちりだし、次のターン以降の猛攻を考えれば前もってライフを脅かされるのは結構な危険事態になるのだから。今回ミノタウルス支援のカードが一切無いのであんまり横へのシナジーが無いのが残念だが、スタンドアローンでも充分マナカーブのトリを務められるパワフルコモン。ほんと、クリーチャーの質は上がる一方だよなぁ。
 
死体あさりのハーピー Scavenging Harpy (2)(B) C
クリーチャー・ハーピー
2/1 飛行
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手の墓地にあるカードを追放する。
 ちょっとした掃除屋を務めるハーピー。屍肉にたかってるんやろうな。ステータスはすごく普通だし、能力の方もそこまで飛び抜けている訳でもないのだが、今回の環境は探査と違って脱出持ちのカードをピンポイントで抜ければ墓地の枚数がどれだけ増えたところでそこまで怖いわけではない。掃除するなら1枚で事足りることも多いだろう。これくらいでも抑止力としてはそれなりだし、何よりリミテッドならすんなりデッキインできるクリーチャーにちょっとした対策が付いているのはありがたい。ちなみにもう1マナ払えばだいたい同じ効果でライフももらえてタフネスも大きな「屍肉インプ」になるのだが、まぁ、その辺は次元の違いってことでね。
 
モーギスの魂狩り Soulreaper of Mogis (2)(B) C
エンチャント クリーチャー・ミノタウルス、シャーマン
2/3
(2)(B)、クリーチャーを1体生贄に捧げる:カードを1枚引く。
 ライフゲイン部分が失われて弱くなった「灯を刈り取る者」。こうしてみるとやはり、カードの強さがピークだったラヴニカ世界に比べると、開発チームは意図的にコモンの実力を落としてバランス調整を行なっているようだ。ただ、単純に比較できないのはこの世界では「生贄」のニーズが灯争大戦時よりも拡大しているということ。赤のエンジンがあればいわゆる「サクり台」はなんとかして確保しておきたいわけで、コモンで複数の選択肢があることはそれだけで意味がある。起動コストがそこそこなので「裏切りの先触れ」から直接繋げるのは難しいが、見返りが大きいのでトークン戦術なんかに組み込んでいきたいところ。星座誘発もサポートできるので、案外トークンを並べるタイプの白黒なんかで採用してもいいかも。追放されそうになったカードを墓地に置くためにサクる、なんて小技もちょっと気にしておくといいかも。
 
神殿泥棒 Temple Thief (1)(B) C
クリーチャー・人間、ならず者
2/2
〜はエンチャントされたクリーチャーやエンチャントクリーチャーによってはブロックされない。
 黒には珍しく、案外優秀な回避能力持ちの小兵。正直、そこまで完璧な回避能力ではないが、黒は「ダスクマントルの調査員」くらいの性能がせいぜいなイメージがあるので、セットの看板といえる一団を全部かわせるのはそれだけでいい仕事と言えるんじゃなかろうか。2マナ2/2が意味を持つ序盤戦でもブロックされない可能性がそれなりにあるのは良いし、最悪、相手クリーチャーにオーラを貼って強引にまかり通るという選択肢があることも忘れちゃいけない。まぁ、とりあえずクマなので、結局はリミテッドで8〜9引きくらいして「マナカーブがなぁ」って思った時になんとなく入れる枠なんだけどね。
 
裏切る恵み Treacherous Blessing (2)(B) R
エンチャント
〜が戦場に出た時、カードを3枚引く。
あなたが呪文を唱えるたび、1点のライフを失う。
〜が呪文や能力の対象になったとき、これを生贄に捧げる。
 これは面白い挑戦だ。なんと3マナ3ドロー。この時点で色々と破格なのは誰が見ても明らかだ。しかし、エンチャントの形をとってこれが場に残り、その後は呪文を唱えるたびに身体を蝕むという。「野望の代償」のことを考えれば2点3点くらいのライフなら喜んで支払うが、ずっと残ってそれが累積するとなるとちょいキツい。カードが引きたくてデッキに4枚入れてた、なんてことになるとルーズライフもマッハである。そこで救済措置として、「対象にするだけでなかったことにできるよ」という能力もついている(まぁ、この能力は何度も戻して再利用されないための安全弁でもあるだろうが)。能力の対象でもいいのだが、エンチャントを対象にとる能力ってのはなかなか見当たらないので、やっぱり呪文を使わないとダメか。もし、これを墓地に送るためにカードを1枚使ってしまったらそれは効率が悪い。結局3マナ使ってアドが大したことないってことになるからだ。ここは開き直って、自分のライフなんて気にしないデッキが中盤の起爆剤として使うのが正しいのかもしれない。ちなみに現在これとやたら相性のいいカードがある。その名も「予言された壊滅」。さぁ、デッキを作ってみよう。
 
ティマレット、死者を呼び出す Tymaret Calls the Dead (2)(B) R
エンチャント・英雄譚
Ⅰ・Ⅱ− あなたのライブラリを上から3枚墓地に置く。その後、あなたは自分の墓地からクリーチャーかエンチャントカードを1枚追放しても良い。そうしたなら、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
Ⅲ− あなたはX点のライフを得て、占術Xを行う。Xは、あなたのコントロールするゾンビの数である。
 ゾンビの親玉、「殺人王、ティマレット」さんが地獄の亡者を集めて合体超獣を作ってしまった、というやたらファニーな場面を描いた英雄譚。「ゾンビを集めた」ところまでは再現性があるけど最後の合体超獣が出てこないのは英雄譚としては微妙だな……。X/Xのゾンビトークンを出せばよかったんだろうけど、それだと2種類のゾンビトークンが混ざってややこしくなっちゃうんだろうな。一応、黒くなった「ベナリア史」と言えないこともない1枚。トークンの生成効率は全く同じだが、3章の効果が攻め一辺倒ではなく地味なので神話レアではなくレア止まり。3マナで2/2が2体ならそれなりなわけだし、様々な環境で組むことができるゾンビデッキで運用すれば、墓地を肥やしつつの大きなライフゲイン&占術狙いも可能だろう。まぁ、下の環境のゾンビデッキの場合、多分これよりも優先して採用すべきゾンビがもっとたくさんいるだろうけども。
 
死より選ばれしティマレット Tymaret, Chosen from Death (B)(B) U
伝説のエンチャント クリーチャー・亜神
2/*
〜のタフネスはあなたの黒への信心に等しい。
(1)(B):最大2枚までの対象の、墓地にあるカードを追放する。この方法で追放されたクリーチャー・カード1枚につき1点のライフを得る。
 レジェンド亜神サイクルの黒は、かつては「殺人王」という身も蓋もない名前で呼ばれていたティマレットさん。結局何した人なのかよく知らんけど、まぁ、人をいっぱい殺したんやろな。当時は赤黒のレアだったが、今回は黒単になりアンコのレジェンドという微妙な位置に。そしてその能力もなんだかだいぶ丸くなり、殺人王だった頃の面影はない。2マナで最低でも2/2。信心次第でしぶとさは上がるが打点は上がらない。そうしてまんじりともせずに戦場で時を過ごしながら、相手の墓地に思い切り睨みを効かせるという門番のような役割である。この環境で毎ターン手軽に墓地が掃除できるってのは実はかなりヤバい能力で、相手はこれを処理しないと脱出ギミックが一切機能しなくなる。そしていち早く殺さなきゃいけないという状況であれば、無駄に高いタフネスが存外効いてくるわけだ。黒ならいいがオーラでしか対処できない白や火力が届かなくなった赤は難渋しそう。あれ、意外とキーパーソン?
 
死の国の突撃馬 Underworld Charger (2)(B) C
クリーチャー・ナイトメア、馬
3/3 
〜ではブロックできない。
脱出・(4)(B)、あなたの墓地から他のカードを3枚追放する。
〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で脱出する。
 猪突猛進ならぬ馬突猛進。なんか久しぶりな気がする、シンプルなブロック制限を持つ馬。3マナ3/3という性能はあまりブロックは考えていないので、デメリットがデメリットにならないようなデッキで運用するのが理想。相手だって無視できないサイズなのだから、先行できていればそのうち勝手に相打ちになって死んでくれるはず。返す刀での5/5馬突までくれば、ブロックなにそれな展開は決定的なものになるはずだ。問題はもし先行できなかった場合はどうするかって話で、そんな時のために、できれば直接墓地に送るルーターとの併用を検討したい。どうせ場に展開してる余裕がないなら、他のカードに入れ替えつつ、墓地で出番を待つ展開の方が良いからだ。
 
地獄界の夢/Underworld Dreams(M10)」 U
 謎の再録。僕が大好きだったギミックカードの1つなんですが、なるほど「地獄界」の「Underworld」って単語はテーロスでこそ輝くものだったか。ただ、テーロスではエレボスが支配する死者の国を「死の国」と訳しているため(「死の国からの救出/Rescue from the Underorld」など)、ちょいと日本語訳に不備が生じてしまったのは残念。でもまぁ、これはどう考えても日本語チームの責任じゃないからしょうがないよなぁ……。こうしてみると「地獄界の夢」は「エンチャント」「信心が3つ」とこれまたテーロスのためにデザインされたようなカードである。そして今回の再録にあたり、なんとレアからアンコに降格(初登場時の「レジェンド」ではアンコだったらしいが)。集めやすくなったのは嬉しいが、これがリミテでわんさか出るのもどうなの……。青相手にいじめになればよいのだけど。
 
毒の秘儀司祭 Venomous Hierophant (3)(B) C
クリーチャー・ゴルゴン、グレリック
3/3 接死
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から3枚墓地に置く。
 ゴルゴンらしいシンプルな毒性を売りとした中堅コモン。接死なんてもんは1/1につけといてもええんやで、とは思うが、それでもやっぱり3/3接死ってのは攻守にわたる安定感が違う。1/1のサソリや蛇は何かの除去のついでに巻き込まれて消えちゃったりする恐れがあったが、ここまでのサイズなら流石に単体除去1枚を使わないと殺せないだろうし、いざ構えた時の信頼感は格別だ。リミテッドなら地上戦の攻防を支える1枚になるだろう。そしてがっちり具合をさらにサポートするために脱出支援まで見ている懐の深さ。どうやら黒はこうしたカードでこつこつ黄泉の国への道をつなげていくのが戦略の1つになりそうだ。あまりにもどっしりと腰を据えすぎてライブラリがなくならないようにだけ注意。「貪る禿鷹」がたまにやらかしてたからね。
 
悲哀の徘徊者 Woe Strider (2)(B) R
クリーチャー・ホラー
3/2
〜が戦場に出た時、0/1で白のヤギ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
脱出・(3)(B)(B)、あなたの墓地にある他のカードを4枚追放する。
〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で脱出する。
 これは元ネタありそうなホラーだな。ヤギを連れてやってくるけど、そのヤギを生贄に捧げて未来を占うっていう。多分、どこからともなく現れた化け物にヤギを捧げることで逃げるっていう、まさにスケープゴートなクリーチャー。カード1枚でパーマネントが2つ作れることは紛れもない事実であり、3マナ3/2の方は普通のクリーチャー、そしてヤギはブロック1回分に加えて占術のおまけ。地味地味なクリーチャーだが、それでもアンコモンクラスの働きとはいえるんじゃなかろうか。そしてそこに成長型の脱出を加えてレアの完成。再登場時は5/4だし、もちろんヤギも一緒。繰り返し運用できるくらい脱出リソースがあれば、1枚で盤面を制圧できるだけのプレッシャーを持っているはずだ。生贄要素があるので赤黒サクリファイスのアクセントにいかがか。
 
 

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