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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<黒>
 
錬金術師の贈り物 Alchemist’s Gift (B) C
インスタント
対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに、接死か絆魂のうちあなたが選んだ1つを得る。
 毒なのか薬なのかよくわからないものをくれる錬金術師怖い。1マナで接死を付与する「毒塗り」の亜種とみるといいだろうか。保証は最低限なので相打ちになる可能性も高く、その場合にアドバンテージを失ってしまうわけだが、いざという時に大量のライフを稼いで引き離す役割もまかなえる可能性でそこを補っている。そして今回の黒はクリーチャーの死を感じ取る能力が多いので、相打ちでもなんでも死ねばOKという考え方もできるだろう。そこそこの順目で、お守りがわりに1枚くらいなら。
 
魔王の器 Archdemon’s Vessel (B) U
クリーチャー・人間、クレリック
1/1 絆魂
〜が戦場に出た時、あなたの墓地から出たか、墓地から唱えられていたなら、これを追放する。そうしたなら、5/5で飛行を持つ、黒のデーモン・クリーチャー・トークンを1体生成する
 「器/Vessel」というカード名を見て「ん? また有色アーティファクトかな」と思ったら実際はクリーチャーの名前。まだまだ出てくる異次元の発想。なんと、普通に使うとどこをどうひっくり返しても1/1準バニラ。今のご時世、そんなクリーチャーはなかなか印刷されないだろう。1/1を脱却するための方法はただ1つ、文字通りに「地獄を見る」こと、そして地獄から生還すること。一度墓地に行って「何か」を手に入れることで、こいつは現世に戻ったときに脱皮することが可能になるという。うまく超進化を遂げれば1マナ5/5フライヤー。そりゃ何が何でも地獄を体験してもらいたい。現在安価での爆誕を狙うなら、噂の問題児ルールスさんにお願いするのが一番手っ取り早いし、他にも「屍豹」の変容で釣る、「死住まいの呼び声」で戻して「威迫と接死が勿体無いやんけ!」と叫ぶなど。特に「死住まいの呼び声」なら最大3体までのこいつをまとめて釣り上げて特大デーモン祭りが開催される可能性もある。いっそ「死の頂点、ネスロイ」でこいつ4体+「炎の騎兵」とか釣って一発20点(24点)パンチを叩き込むなんてコンボもありかも。手間がかかるだけに、デッキメイク欲を刺激してくれるのは間違いない。
 
悪い取引 Bad Deal (4)(B)(B) U
ソーサリー
あなたはカードを2枚引き、各対戦相手は手札を2枚捨てる。各プレイヤーは2点のライフを失う。
 自分が2枚引いて、相手は2枚捨てる。その差分なのでアドバンテージは3枚。コストも「心理共生体」なんかと比較したら妥当なところではある。あるのだが……2枚引いて2ライフルーズの基本形が3マナなので、そこに「精神腐敗」がくっついて6マナだと「そんなもんか」という印象は拭えない(一応相手の2ライフルーズを考えれば「精神的苦悶」なので4マナ相当ではあるが)。重たい手札破壊は、「そのタイミングなら致命的なカードを捨てられる」というプラスの側面と「すでに手札がない可能性」というマイナスの側面があり、試合も煮詰まっている中盤戦以降に盤面に影響しない6マナアクションを取るのはなかなか勇気のいる選択である。これ、いっそこっちは2ライフゲインでも良かったデザインな気がするんだけどね。
 
血の暴食 Blood Glutton (4)(B) C
クリーチャー・吸血鬼
4/3 絆魂
 確実に和訳ミスってるだろ、と思ってしまう日本語名が気になるクリーチャー。確かにGluttonはこれまでも「暴食」という訳をつけているが(「暴食する」の場合は形容詞のGluttonousになる)、このカードはどうみてもGluttonの方が特定のクリーチャーを指しているのだから、「血の暴食者」「血の大食者」などとすべきだったんじゃなかろうか。最近はこういう訳は減ってきてたのだが……なんか突然で違和感。とりあえず、殴ったらほぼ4ライフが入るので白黒ライフのトリガーとしては合格。こんなもんを生かしといたらろくなことがないので相手は絶対に最初のアタックで殺しに来るだろうが、1対1交換+4ライフ+なんらかの能力誘発なら悪くない取引きになるだろう。もしくは白で「叙爵」のようなオーラを貼りまくるデッキとか。素材はいいので、色々と調理してみたいクリーチャーではある。
 
檻の中のゾンビ Caged Zombie (2)(B) C
クリーチャー・ゾンビ
2/3
(1)(B)(T):各対戦相手は2点のライフを失う。この能力は、このターンにクリーチャーが死亡した場合にのみ起動できる。
 檻の中にいる割には普通にアタックもブロックもできるという不思議なゾンビ。そもそもなんでゾンビが収監されてるんだ、って思ったけど、フレーバーを見て納得。さておき、3マナ2/3は平均以下の数字だろうし、能力も起動マナを考えればそこまで強力なものではない。ついでに陰鬱条件で制限もかかっているし、積極的に採用したい理由は見つけにくいクリーチャー。一応、毎ターントークンを継続的に出せる、とかなら、そのトークンでチャンプブロックしつつこいつで削っていく、みたいなプランもなくはないが、普通に攻撃した方が早いだろう。
 
屍肉地虫 Carrion Grub (3)(B) U
クリーチャー・昆虫
0/5
〜は+X/+0の修正を受ける。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの中のパワーの最大値である。
〜が戦場に出た時、カードを4枚切削する。
 墓地のカードからパワーだけ借りてくるというヘンテコギミックのクリーチャー。他の墓地利用と異なり、1枚でもでかいクリーチャーが落ちていればパワーが振り切れるので、手っ取り早い方法としては「タイタノス・レックス」をサイクリングすればあっという間に11/5である。普通に考えると、そういう使い方をしなさい、って書いてあるカード。まぁ、トランプルがないので構築クラスでは使えないとは思うけども。そんならリミテッドではどうかというと、自前で墓地を増やすので、デッキ次第だがパワー0ってことはなさそう。コストを考えれば3/5でも我慢はできるので、普通に使っても平均値は超えそうなスペック。もちろん、緑黒などで墓地を活用するギミックがあるデッキで使うのがベストである。「クロクサ」さんとはいろんな意味で相性がいいので、何かひとネタ仕込めないもんかな。
 
墓所に潜むもの Crypt Lurker (3)(B) C
クリーチャー・ホラー
3/4
〜が戦場に出た時、あなたはクリーチャーを1体生贄に捧げるか、手札からクリーチャーカードを1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。
 決してアドバンテージではないが手堅い選択肢を提供してくれる気遣い屋さん。4マナ3/4のバニラでも黒ならば最低限の仕事だが、ついでにリソースを一つ循環させる権利がもらえる。トークンなどのいらないクリーチャーをドローにできるのも悪くないし、墓地にクリーチャーカードを仕込みながらのルーターも使いどころは多いはず。特にリアニ系の呪文との絡み、もしくは陰鬱条件の達成でシナジーが見込める場合は価値が高まることになるだろう。ちゃんと捨てるカードがクリーチャーに限定されることで、「べっ、別にルーターは黒の仕事じゃないんだからねッ」っていうカラーパイを維持しているところは強調するあたり、今日も色の役割委員会はちゃんとお仕事しているのである。
 
死花のサリッド/Deathbloom Thallid(DOM)」 C
 「ドミナリア」で活躍した名脇役が堂々の再録。素体もそこそこの戦闘力を持ち、死亡時に手厚い保証がもらえる気配りはスライムフット君も大喜びだった。残念ながら今回は苗木支援がないので純粋に戦闘力で勝負だが、陰鬱条件が確保しやすいのでやっぱり緑黒用のクリーチャーといえるだろう。
 
悪魔の抱擁 Demonic Embrace (1)(B)(B) R
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは+3/+1の修正を受けるとともに飛行を持ち、本来のタイプに加えてデーモンでもある。
あなたは他のコストに加えて3点のライフを支払い、手札を1枚捨てることで、〜をあなたの墓地から唱えても良い。
 お手軽に悪魔と契約! 3マナでパワーが3上がり飛行までつくオーラというのはかなり強烈で、2ターン目に2/2程度のクリーチャーを出しておくだけでもすぐにゲームが決まりかねない危険性を持つ。っていうかリミテッドだとマジでそれで良さそう。さらに、もしその2/2が除去されたとしてもお手軽におかわりできる悪魔的大サービス。なんや親切すぎか。一応アドが取れないようにはデザインされているものの、ダイレクトに盤面に影響を与えるカードが事実上使い放題ってのはやっぱり怖いんじゃなかろうか。地味に星座能力との相性もいいので、テーロスのカード群と組み合わせて一花咲かせられないもんかね。
 
強迫/Duress(M20)」 C
 毎度おなじみ。やっぱり基本セットにはこれですよね。エルフさんのすげぇ嫌そうな顔もすっかりおなじみだなぁ。ちなみに再録のたびにちょいちょいフレーバーが変わったりはしていたのだが、今回はM20と完全に同じである。
 
取り除き Eliminate (1)(B) U
インスタント
対象の、点数で見たマナコストが3以下のクリーチャーかPWを破壊する。
 これも「なるほどな」と思わせるうまいデザイン。「マナコスト3以下」は「燻し」で作られたデザインで、2マナで3マナまで除去できるという安定感と、明確な指向性のおかげで常に一定のニーズがある効果。そして今回は、その矛先をそのままPWにまで拡張した。かつては「3マナ以下のPW」自体がそこまで多くなかったのでわざわざ作る意味が薄かったが、今の世の中、これで殺したい憎らしいカードは山と溢れている。特にどこぞのハゲとかね。もしかしたら開発スタッフはこれの登場でどこぞの鹿アニキを抑制する効果も狙っていたのかもしれないけども……。今後の環境では常に検討される黒の武器の1つ。まぁ、当面は「残忍な騎士」で足りてるかもしれんけど。
 
異臭のインプ/Fetid Imp(ORI)」 C
 こちらは「マジック・オリジン」からの再録。確実な相打ち要員として守備的なデッキでは除去と同じ活躍をすることから、一部のライブラリを削りたい私に人気であった。今回は一応、白か青と組んだ時に飛行シナジーも支援できるという加点要素があるし、レアにいる接死の親玉の配下としても出番が。
 
とどめの一撃 Finishing Blow (4)(B) C
インスンタント
対象のクリーチャーかPWを破壊する。
 このセットの基本除去。しかし基本という割には新しい分野に踏み込んでおり、ついにPW対策がコモンまで降りてきたのである。PWを対象にとれる黒除去はこれまでその全てがアンコモン以上であり、赤の火力との差別化が一応は保たれていたのだが、ついにこの効果にもメスが入れられ、めでたくコモン除去でも対応可能になったのである。そりゃ「英雄の破滅」と比べたらたいそう重いが、レアリティの差を考えればリーズナブルなくらいだ。まぁ、使用機会の9割はクリーチャー除去だろうが、一応基本セットのリミテッドはPWが6種類もいるので、ラッキーパンチはそれなりに起こりうるよ。
 
憂鬱蒔き Gloom Sower (5)(B)(B) C
クリーチャー・ホラー
8/6
〜がクリーチャー1体によってブロックされるたび、そのコントローラーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
 黒にあるまじきでかさを誇る新世代クリーチャー。まぁ、7マナもかかるんだからでかくて当然だとは思うが、実は黒はコモンでこうしたサイズ自慢を打ち出すこと自体があまり多くない。調べてみたら過去に「黒の」「コモンで」「パワー6以上」というクリーチャーはほとんど存在しない。近年の事例で一番近いのは6マナ6/5の「沼踏み」だろうが、そこから1マナ増加しただけでサイズが2段階あがり、能力まで付与されたのはかなりの大盤振る舞いだ。まぁ、問題は結局このマナ域に到達するかどうかだが。出せてしまえばパワー8は冗談じゃないし、相手がなんとか押しとどめようとすれば能力が効いてダイレクトにライフを奪う。8ダメージを嫌がって2体以上のクリーチャーでブロックして殺そうとすれば、結局ライフ差が8点以上広がるのである。これ、世が世ならアンコモンでもおかしくなかったスペックだよなぁ。コモンからでも狙える手軽なリアニメイト候補として。

 


大殺漢 Goremand (4)(B)(B) U
クリーチャー・デーモン
5/5 飛行 トランプル
〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生贄に捧げる。
〜が戦場に出た時、各対戦相手はクリーチャーを1体生贄に捧げる。
 結果だけをみれば5/5フライヤーに「無垢の血」がくっついてるクリーチャー。「無垢の血」が1マナなので、差っ引いて5マナ5/5フライヤーなら割と優秀だ。なんで「場に出た時に各プレイヤーが生贄」でなくてコストの方に生贄があてがわれているかというと、クリーチャーをコントロールしていない状態でこいつを出して、こいつ自身をサクるというムーブができないようにするためだろう。単なる「布告」が6マナソーサリーっていうのはアホっぽいが、まぁ、そういうプレイもあるかもしれないし、そうなるとこの悪魔の持っているテイストにそぐわないだろうし。一応、「クリーチャー1体だけの状態で出そうとしたら、対応して相手が除去っちゃったので結果的にこの悪魔がサクられた」なんて事態を防ぐ意味もあるだろう。サクるのがコストなのでカウンターされると涙目ではあるが、それ以外の状況なら概ね望まれただけの仕事はしてくれる。今回黒は「陰鬱」条件を持つカードも多いし、試合終盤で他のカードのサポートもやりつつ追加できるファッティならマナカーブを埋めるのにちょうどいい。それにしてもなんやねんこの日本語名は。
 
闇の掌握/Grasp of Darkness(OGW)」 C
 ミラディン生まれの高性能単体除去が2度目の再録。生まれた時はコモン、再録された際にアンコモンに昇格したが、この度またコモンに戻ってきた。拡張セットでアンコだったのにコモン落ちってどういうことやねん、とは思うが、まぁ、そういうことさ。これで黒の2マナ域は「無情な行動」との2択、いや、今回3マナ以下ならPWも除去れる「取り除き」も作られたので3択かな。なんとも悩ましい選択肢だ。
 
 
不気味な教示者/Grim Tutor(S99)」 M
 初めて見るカードだと思ったら、なんとこれ、初期も初期の特殊セット、「スターター」に収録されていたカードだそうな。まだまだ知らんカードってあるもんやなぁ。一応調べてみたらエターナル環境では現役だとかで、カード価格は1万5000円前後。うへぇ。まさかそんなカードが基本セットに殴り込みをかけるなんて誰も想像しないだろうよ。スタンダードという環境を考えれば、これもかなり踏み込んだ1枚。黒のお家芸であるチューターは「魔性の教示者」のバランスが程よかったおかげで、基本的には4マナ以上というのが(少なくともスタンダードでは)基準になっていた。これより軽くすると、どんなカードでも手に入れられるという利便性が限界を超えてしまうリスクがあるわけだ。そして、今回は3マナに踏み込むチャレンジ。面白いのは、チューターを使うデッキってのは常にそのマナ域で「盤面に影響を与えないアクション」を挟むためにどうしてもある程度遅いデッキになってしまうという部分。遅いデッキの天敵は当然「速いデッキ」なわけで、このカードはそうした苦手部分をさらに刺激して「使って大丈夫なの? 死ぬよ?」と脅しをかけている。こちらの方がまさに「魔性の」教示者といえるかもしれない。ライフゲインに優れたデッキや、全体除去マシマシでクリーチャーデッキを捌き切れる自信があるデッキなんかで候補に上がることがあるだろうか。
 
頭巾様の荒廃牙 Hooded Blightfang (2)(B) R
クリーチャー・蛇
1/4 接死
あなたのコントロールする接死を持つクリーチャー1体が攻撃するたび、各対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
あなたのコントロールする接死を持つクリーチャー1体がPWにダメージを与えるたび、それを破壊する。
 「イコリア」では各種キーワード能力にフィーチャーしたサイクルが登場していたが、その中で漏れてしまっていたのが敵対色をベースに作られた接死と絆魂。そんな中で、接死担当の親玉が遅れてやってきた。何かするたびに1点ドレインってのは瞬速の親玉である「滑りかすれ」に近い設定で、守備的な接死という能力に直接的な勝ちパターンを提供する新しいものだ。殴ってきた接死をブロックしづらいので恒常的に使えそう、というデザインも面白い。2ターン目「チェビル」から繋いでの接死ビートは案外面白いタイプになるかも……って思ったけど、残念ながら接死は徒党を組んで戦うほどの陣容もコンセプトもないなぁ。実は現環境には1マナ接死が5種類もいるので、それらを全部ぶち込んだミラクル接死デッキとかはどうだろう。
 
冥府の傷跡/Infernal Scarring(M19)」 C
 基本セットらしい手軽なオーラ。かつて収録されていたM19では白黒のアーキタイプがオーラ支援だったためにそちらのニーズがあったが、今回は残念ながらそうして積極的に採用する理由はない。純粋にパワー増強目当てで押しきりたいデッキ向けか。
 
悪意に満ちた者、ケアヴェク Kaervek, the Spiteful (2)(B)(B) R
伝説のクリーチャー・人間、邪術師
3/2
他のクリーチャーは−1/-1の修正を受ける。
 ケアヴェクさんもおる〜! まぁ、テフェリーの物語を追ってたら出てくるのは当然なのか。私の中でのケアヴェクといえば当然「時のらせん」で登場した「無慈悲なる者ケアヴェク」なので、「クソ重いけど能力楽しいおじさん」くらいのイメージしかなかったのだが、今回はコストを大胆にシェイプアップし、世界が大っ嫌いというヘイト感を分け隔てない殺意で表現している。体内に「魂の裏切りの夜」を内蔵しているクリーチャーってのは史上初で、奇しくも「夜」とコストが同じ、レアリティも同じ、伝説であるところも同じ。かつて「夜」は構築クラスで使われた実績があるのだが、さて、このおっさんはどうだろう。あらゆる手段で対処されてしまう虚弱体質になっちゃったので、あんまり有効活用できるデッキはない気もするが、出した時点で赤単が壊滅したりもするし、何か面白い運用方法があるかもしれない。伝説なので2体目をおいたら状況起因効果で死んでしまうが、その際にタフネス2までは巻き込めるのは面白いかも。
 
帆凧の掠め取り/Kitesail Freebooter(XLN)」 U
 イクサラン環境で猛威を振るったやり手の飛行海賊が堂々の帰還。同型の「催眠の悪鬼」と比較すると掠め盗れる範囲が制限された分、戦闘性能が向上し、カードを抱えたままでも殴りに行ける積極性がポイント。コントロール系を打破する先陣に最適だし、ウィニーに対してもブロッカーとして使っていける、無駄のないデザイン。
 
死者を目覚めさせる者、リリアナ Liliana, Waker of the Dead (2)(B)(B) M
伝説のPW・リリアナ
<+1>: 各プレイヤーは手札を1枚捨てる。そう出来ない対戦相手は3点のライフを失う。
<-3>: 対象のクリーチャーは、-X/-Xの修正を受ける。Xは、あなたの墓地のカードの総数である。
<-7>: あなたは「あなたのターンの戦闘開始時に、対象の、墓地にあるクリーチャー・カードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。それは速攻を得る」という紋章を得る。
【4】
 今回のリリアナさん。「灯争大戦」ではボーラスを討ち取る大金星を得たリリアナさんだが、残念ながら裏切り者の汚名を濯ぐには至らず、現在は逃亡の身、ケイヤさんたちなんかに行方を追われているとか。そんな彼女がどこで何をしているかは分からないが、今回のカードは原点に戻ったようなあっさりした仕上がり。プラス能力はあの「ヴェールのリリアナ」を彷彿とさせるが、3マナという軽さが強みだったヴェリアナさんに比べるとおとなしい能力。マイナス能力での除去も制限付きで、そこまで無茶なものでもない。出来れば無難にプラス能力を使い続けて紋章獲得を早期に実現させたいところだが……構築進出はちょい厳しいか。
 
リリアナの信奉者 Liliana’s Devotee (2)(B) U
クリーチャー・人間、邪術師
2/3
あなたのコントロールするゾンビは+1/+0の修正を受ける。
あなたのターンの終了ステップの開始時に、このターンにクリーチャー1体が死亡していたなら、あなたは(1)(B)を支払っても良い。そうしたなら、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。
 リリアナの垂直サイクル、アンコ枠。今回の黒はクリーチャーの死亡をギミックとして推しており、こうして終了ステップでの陰鬱条件がいくつか用意されている。リリアナの配下たるゾンビのちょっとしたロードとして機能した上で、死亡手当にゾンビを獲得することができる。継続的に3/2が出続けるムーブは、機能すれば強いのは間違いない。ただ、毎ターン狙って自軍クリーチャーを殺し続けた上で2マナをキープしておくのは割と面倒臭いだろうし、3/2以上のクリーチャーならわざわざ殺す意味も薄い。あくまでも「保証」みたいなもので、被害を軽減するためのギミックだと思った方が運用はしやすいだろう。
 



リリアナの軍旗手 Liliana’s Standard Bearer (2)(B) R
クリーチャー・ゾンビ、騎士
3/1 瞬速
〜が戦場に出た時、カードをX枚引く。Xは、このターンにあなたのコントロール下で死亡したクリーチャーの数である。
 リリアナの垂直サイクル、レア担当。こちらも死亡をチェックするギミックになっているが、死んだ数だけの保険がおりる上にトークンだろうが何だろうがカウントしてくれるのでかなりのやり手に見える。過去にもこうして瞬速で登場して死亡を保証してくれるカードはあり、代表は緑の「鉤爪の統率者」などがいたが、直接ドローに変換するってのはおそらく「真夜中の死神」からの展開だろう。「死神」と違って常在性がない一発勝負だが、その分裏をかきやすく、ライフロスのデメリットも無くなっているのが魅力だ。瞬速カードなので「滑りかすれ」率いる瞬速デッキのお供としても面白そうだし、同じ瞬速騎士である「黒槍の模範」とのシナジーも考えられるだろう。いろんなデッキで面白そうな、なかなかのやり手である。
 
リリアナの使用人 Liliana’s Steward (B) C
クリーチャー・ゾンビ
1/2
(T)、〜を生贄に捧げる:対象の対戦相手は手札を1枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリー呪文を唱えられる時にのみ起動できる。
 リリアナ垂直サイクルのトリを飾るのはコモンのゾンビ。1マナ1/2はどうってことない性能だし、起動型能力のハンデスも相手が選ぶという一番平凡なタイプ。1マナで使えるとはいえ、「ヤロクの沼潜み」のようなおなじみの面々と比べてもあまり魅力は感じられない。それなら何でこんな凡夫がリリアナ軍団に名を連ねているのかといえば、ひとえに「マナを払わずに死ねるクリーチャー」だからである。今回のギミックにおいて、こいつの持つ「自分のターンならいつでも自決できる権利」は各種ギミックのトリガーとして有用である。リリアナサイクルもそうだし、それ以外にもクリーチャーの死亡をチェックする要素が多く、これ1枚で様々なカードのスイッチを押すことができるのだ。その上で手札を1枚持っていけるのだからシナジーとしては文句なしだろう。逆にいえば、そうしたシナジーが用意できないなら凡夫はどこまでも凡夫。ピックされずにぐるぐる回るのを見守るしかないだろう。
 
悪意の鎌 Malefic Scythe  (1)(B) U
アーティファクト・装備品
〜は魂カウンターが1つ置かれた状態で戦場に出る。
装備したクリーチャーは、〜の上の魂カウンター1つにつき+1/+1の修正を受ける。
装備したクリーチャーが死亡するたび、〜の上に魂カウンターを1つ置く。
装備(1)
 今回もしれっと収録されている有色アーティファクト。本当にこのデザインに抵抗がなくなったんだな、ということがよくわかるわね。こちらの装備品は黒っぽいデザインになっている理由がわかりやすい効果で、前の持ち主が死ねば死ぬほどに強さが膨れ上がっていく。人の命をすする装備品というと「ラクドスの儀式刀」や「血の長の刃」なんかがあったが、装備者の遺志を引き継ぐというのは初めてのギミックかもしれない。強く育てようとすると「装備→死亡→装備→死亡」という手順を踏まなければいけないので割と迂遠。その分装備コストは軽いので、とりあえずどこかにつけておいてゆっくりと育成を狙うのが無難だろうか。最終的な恨み節に押しつぶされる感覚は、どこか「キルドクターラッキー」に似ている(誰にわかる例えなんだろう)。
 
仮面の悪党 Masked Blackguard (1)(B) C
クリーチャー・人間、ならず者
2/1 瞬速
(2)(B):〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 進化し定着を図る「黒瞬速」の新たな1枚。2マナパワー2の瞬速の時点でそれなりだし、コスパは悪いがいわゆる「シェイド」能力で中盤以降にも活躍の目を残した。一応ならず者シナジーの補強要員という可能性もあるが、まぁ、2マナ域をなんとなく埋めるのが主なお仕事だろう。構築レベルだと「狡賢い夜眷者」に勝る点がほとんどないのでしょうがない。
 
虐殺のワーム/Massacre Wurm(MBS)」 M
 ミラディン世界を騒がせたあの神話レアが基本セットにまさかの帰還。こいつぁなかなかデンジャラス。まぁ、当時の環境ではそこまで圧倒的なニーズがあったわけでもないのだけど、書いてあることが危険なのは間違いない事実。横に伸ばすデッキが台頭してくると相対的に価値も上がってくるので、その手のデッキに出会うなら(そしてそのデッキに6マナで間に合うなら)再びの時代がやってくるかもしれない。あ、そうだ。信心も大きい。
 
精神腐敗/Mind Rot(M20) 
 今回のイラストはカラデシュ版。ぼちぼち再録回数ナンバーワンの座が見えてきたんじゃないかという気がする、手札破壊の顔も顔。試しにWikiを確認したら、回数はわからないが「最も長くスタンダードに存在し続けるカード」という記録を持っているらしい。すげぇぞ精神腐敗、戦え精神腐敗!
 
屍呆症 Necromentia (1)(B)(B) R
ソーサリー
基本土地でないカード名を1つ選ぶ。対象の対戦相手の墓地と、手札と、ライブラリから、その名前を持つカードを好きな数だけ探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーはライブラリを切り直し、この方法で手札から追放されたカード1枚につき、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを生成する。
 カード名が気になったので痴呆症(認知症)を英語でなんというのか調べてみたら、正解は「dementia」。そしてMagicで過去にこの単語が使われていたカードは、「狂気の祭壇/Altar of Dementia」など「狂気」というのが定訳に。え? ボケって狂気なのん? ……さておき、いわゆる「記憶殺し」系の最新作。「記憶殺し」はベースが4マナで自由に相手の急所を攻められるようにデザインされているが、「失われた遺産」で「3マナで使えるけど、これでアドとっちゃうとまずいから手札から抜いた時だけ保証がつくよ」という余計な気遣いバージョンが開発された。今回はその保証がゾンビで提供されるため、どんな相手に対しても効果が想定しやすくなっている。手っ取り早いのは全体除去などのクリーチャー対策が豊富なデッキで使う場合で、例えばどれだけでかいクリーチャーを操るデッキが相手でも、これで手札から抜いてしまえばゾンビなんて「炎の一掃」1枚で処理が可能になる。きちんと対策が練られるなら、かなり使いやすいコンボ対策になるだろう。この手のカードが強くなると、私のように変なデッキを愛好する人間には辛い時代になるのだが……。
 
深淵への覗き込み Peer into the Abyss (4)(B)(B)(B) R
ソーサリー
対象のプレイヤーは、自分のライブラリの半数(端数切り上げ)のカードを引き、自分のライフの半分(端数切り上げ)を失う。
 覗けば覗かれる、黒が思い出したようにリリースする大馬鹿アクション呪文。今回はアホみたいなドローが目的で、「ライブラリの半分を引こう」という、今までに無かった新概念である(まぁ、「ライブラリを全部引こう」は存在したが)。その後のマナのケアや手札多すぎ問題への解決策などを一切提示していないのが黒の黒らしいところで、おそらく問答無用でディスカードに入るので手札に残るのは7枚。ライフが半分になっている部分と相手の次のアタックを気にしなければ、きっと次のターンに勝つことはできるだろう。気にしない要素が多すぎる気はするが。当然黒なのでこれを相手に使うという選択肢が浮上するわけだが、そっちの用途だと「ライフ半分」は軽すぎる制限のように見えるから不思議なものだ。まぁ、劇的なのは間違い無いので、誰か、何か、どこかでコンボデッキなんかが生まれる未来もあるかもしれない。ちなみにこのカードの最大の見どころはそのイラストのキモさだと思うが、実はフレーバーテキストを寄せているのがあのブレイズ先生だったりもする。基本セットはいろんな時代のいろんな次元の話が見られて良いですね。
 
死に至る霞 Pestilent Haze (1)(B)(B) U
ソーサリー
次のうちから1つを選ぶ。
「すべてのクリーチャーは、ターン終了時まで−2/-2の修正を受ける」
「各PWから忠誠カウンターを2つ取り除く」
 その発想は無かったデザイン。3マナで全体に−2は「蔓延」から脈々と続く黒のお家芸。始祖たる「蔓延」が3マナだったので、だいたいはおまけ付きで4マナになるか、最近ではパフォーマンスが向上して「悲哀まみれ」なんかの3マナおまけ付きのパターンも増えてきた。これもそんな1枚で、なんとマイナス修正で縮むのがクリーチャーではなくてPWという選択肢がある。そんなに大量に並ぶもんでもないので(そして並べられたらお手上げなので)「全てのPW」という部分にあまり意味は無いが、相手としてもこれまでの常識から「複数のPWに盤面以外から同時に対処される」という展開は想定しにくいはず。例えば前のターンに3マナテフェリーを使った相手なら、忠誠度2に戻したテフェリーに続いてナーセットを展開する、なんて動きもそれなりに見かける。そこにこれがズドンと刺されば爽快なのは間違いない。コントロール系のデッキはウィニー対策に全体除去を入れておきたいが、そうするとコントロール相手に腐りやすくなるという難があった。このカードならばそんなお悩みにも対処しやすいのでメインから採用しやすくなっている。注目したい1枚だ。
 
再命 Rise Again (4)(B) C
ソーサリー
対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーカードを戦場に戻す。
 こちらも地味に革命的なことをやっているカードである。効果はリアニ呪文の基本形である「ゾンビ化」と全く同じで非常にプレーンなもの。コストも5マナと基準値であり、なんの変哲も無いカードなのだが、実はこれ、直接墓地から釣る形式のリアニ呪文としては初のコモンなのである。これまで黒は「手札に戻す系がコモン、直接場に出すのはアンコ」という形で差別化を図っていたのだが、いよいよその区別にメスが入れられたのだ。これによりリミテッドでも積極的にリアニ戦術を取ることが可能になり、ルーターなどでデカブツを捨てて釣るという動きが手軽に楽しめるようになった。イコリアにおける絆魂タイタノスに蹂躙された経験がある人も多いと思うが、リアニは綺麗に決まると反撃の余地を与えないスカッと戦術の1つ。狙ってみる価値はあるのでは?
 
石の牙の聖域 Sanctum of Stone Fangs (1)(B) U
伝説のエンチャント・祭殿
あなたの戦闘前メインフェイズの開始時に、各対戦相手はX点のライフを失い、あなたはX点のライフを得る。Xは、あなたのコントロールする祭殿の数である。
 祭殿サイクルの黒。先輩である「夜陰の本殿」は手札破壊を担当したが、正直、手札破壊はいっぺん仕事を終えてしまうとそこから爆速で祭殿を増やす意味が薄く、そこまで存在感のないカードだった。そりゃま、毎ターン自動で手札をむしり取るのだから強いカードではあったのだが、なんかこう、本殿サイクルである意味があんまりないというか。まぁ、「夜陰明神」が手札破壊マニアだったから、しょうがないけどね。で、そんな反省から全く違う能力になったわけだが……これ、単体でも「不正相続」とほぼ同じ効果なんだよね……。4ライフ強奪オプションは無いし、コモンでもないのでそんなに何枚も集まるもんじゃないだろうが(これだけ集めても困るが)、それでも「不正相続」の半分のコストってのはちょっと……極端な話、これと白の祭殿(1マナだ)の2枚を貼っておくだけで、毎ターン2ライフドレインが確定する。もう、2ターン目でゲームが決まりそうだし、白黒のライフゲインシナジーに寄せていれば無双状態。これがあるだけで、白黒祭殿、赤黒祭殿あたりは構築でもいけるんじゃないかという夢を見てしまうぞ。なお、このカードだけ575のフレーバーが字余りになっている。いや、「虚鎖」は「うろくさり」と読むのかな? ならセーフか(false chainの訳出として正しいかは知らんが)
 
血なまぐさい耽溺 Sanguine Indulgence (3)(B) C
ソーサリー
この呪文を唱えるためのコストは、あなたがこのターンに3点以上のライフを得ていたなら(3)少なくなる。
対象の、最大2体までのあなたの墓地にあるクリーチャーカードを手札に戻す。
 こちらは「手札に戻す」系のリアニ。2枚戻せるようにしてアドバンテージを狙うのが最近の主流だが、今回は「魂回収」を1マナ重くする代わりに、ライフゲインデッキではわずか1マナで使えるという刺激的なギミックでの登用を狙う。1マナで2枚回収できるのは間違いなく強い。あとは3点以上のライフを得るタイミングがどれだけあるか、という問題で、ぶっちゃけ専用デッキを組まなければなんとなくで達成するのは不可能だろう。そうなると4マナの呪文にはさっぱり魅力がないわけで、このカードはライフゲインデッキを狙っているプレイヤーまでぐるぐる流れることになる。ピック中の程よい後押しになりそう。それにしても、イラストに描かれたこの設備っていったい……。血液凝固剤でも入れてるんでしょうかね?
 
銀打ちのグール Silversmote Ghoul (2)(B) U
クリーチャー・ゾンビ、吸血鬼
3/1
あなたの終了ステップの開始時に、このターン、あなたが3点以上のライフを得ていたなら、〜をあなたの墓地からタップ状態で戦場に戻す。
(1)(B)、〜を生贄に捧げる:カードを1枚引く。
 ゾンビかつ吸血鬼という珍しいクリーチャー。調べてみたら史上初なのかしら? まぁ、最近はあんまりそういう種族シナジーは関係ないのだけど、今回はゾンビを支援するカードは収録されているので、意味がないこともない。そして向いている先はライフゲインサポート。「条件を満たすと墓地から戻せる」というよくあるギミックだが、この手のクリーチャーで戦闘参加に制限がないのは珍しいし、さらにサクって起動できる能力まで持っているのはレアだ。これ、事実上「3ライフ得るたびに1ドロー」と書かれているわけで、潜在的なアド力はかなり高い。こいつを3枚4枚と墓地に送り込めれば、ライフを得るたびにザクザク戻ってきて、その全てが手札交換券として使えるのである。戦力としても最低限の役割はこなせそうだし、この手のクリーチャーが困ってしまう追放系除去に対しても、対応してサクることで避難できるのはでかい。専用デッキが組まれてもおかしくない、かなりの可能性を感じる1枚。そういや御誂え向きに「吸血鬼をサクると3ライフ得られるPW」がいましたなぁ……。
 
骸骨射手/Skelton Archer(M20)」 C
 M19では「死の男爵」との謎シナジーが人気を呼んだスケルトン。今回はそうしたお友達もおらず、ただ黙々と細やかな射撃を行うだけの寂しい骸骨。サイズが並なので1枚くらい入れておく分には問題なく、相手がトークンデッキだったりしたらサイドから増員するのがいいかな。
 
酒場の詐取師/Tavern Swindler(RTR)」 C
 おっぱいはあるけど、どうみてもゲイバーにしか見えない酒場。フレーバーには「彼女」って書かれてるから間違いなく女性なんだろうけど……(LGBTに配慮してるかどうかはしらない)。初登場時のラヴニカでは「こんなことして遊ぶ理由がない」ってんで特に出番もなかった残念アンコモンだが、今回はライフゲインギミックでお客を楽しませて一発逆転を狙う。コイン投げ次第なのでどこまでいっても運ゲーではあるが、一応50%の確率で能力を誘発させることができるわけで、起動に余計なコストがかからず常に狙ったタイミングまで待機できるのも明確な利点。さぁ、夜の街で密な接触を。
 
盗賊ギルドの処罰者 Thieves’ Guild Enforcer (B) R
クリーチャー・人間、ならず者
1/1 瞬速
〜か他のならず者が1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、各対戦相手はカードを2枚切削する。
対戦相手の墓地に8枚以上のカードが有る限り、〜は+2/+1の修正を受けるとともに接死を持つ。
 黒でも? ライブラリを? 削れるのかい? そうかい、そいつは朗報だねぇ……。これまでほとんどが青に配置されていた「相手の墓地が多ければ」ギミックが黒に導入されたのは、エルドレインの青黒が墓地の豊かさを参照するものだったことから。その流れが基本セットにもやってきたのだろうか。今回は黒でも「切削」能力が使えるみたいだ。あとはもう、ならず者を大量に並べて一気にライブラリを……とは思うが、さて、ならず者ねぇ……。試しに現在のスタン環境のならず者を探してみると、構築レベルでは「悪ふざけの名人、ランクル」や「厚かましい借り手」がならず者。赤方向に進めば「義賊」もならず者シナジーを狙っているので相性がいいのだが、そのほかが割と青に寄ってしまうので、赤黒だとちょっと厳しいかも。「囁く工作員」「狡賢い夜眷者」の瞬速コンビがならず者なので、その辺りのシナジーも絡めて狙ってみる? こいつを4体出した状態で「ヨーリオン」を使って一気に戦場に戻せば、2×4×4枚のライブラリを葬り去れるのだが……。(ライブラリの話になると急に早口になるタイプ)
 
村の儀式 Village Rites (B) C
インスタント
〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生贄に捧げる。
カードを2枚引く。
 これまた驚きのスペック。なんと「祭壇の刈り取り」が性能をそのままに1マナ軽くなった完全上位互換である。まぁ、「祭壇の刈り取り」自体がそこまで多用されたわけでもないコモンカードなのだから、そこを一歩推し進めても大きな問題はないという判断なのだろうし、実際その通りだとは思うが、こうして着実にバージョンアップを重ねて最適解を探している様子が見えると、開発チームもいろんなところで仕事してんなぁ、と思うわけである。「苦しめる声」と「胸踊る可能性」の関係に似た部分があるかもしれん。この呪文により、相手が単体除去を使ってきた場合にも手軽なアドバンテージが狙えるようになったし、とにかく軽いために赤のパクり系呪文とのシナジーがかなりやりやすくなった。「初子さらい」や「一時的な連帯」と組み合わせるとなんとわずか2マナで「パクッてサクってごちそうさま」ができるように。猫かまどなんかを採用しているサクりデッキでのアクセントにも使えるかも。
 
薄暮薔薇の棘、ヴィト Vito, Thorn of the Dusk Rose (2)(B) R
伝説のクリーチャー・吸血鬼、クレリック
1/3
あなたがライフを得るたび、対象の対戦相手はそれに等しい値のライフを失う。
(3)(B)(B):あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで絆魂を得る。
 カード名からして、イクサランの「薄暮薔薇、エレンダ」の関係者と思しき吸血鬼。イクサラン吸血鬼は「ライフゲイン誘発」という特性を持っていたが、それが今回のギミックにも活かされる形。その身に「血なまぐさい結合」を宿してはいるが、ギミックを仕込まない限りは本当にただの3マナ1/3。起動型能力もちょい重いので、狙うとしたら専用デッキを組むしかないだろう。リミテッドで白黒がうまいこと組めるかどうか。そして構築クラスなら当然爆裂ライフゲインデッキを組むわけだ。現在でも「癒し手の鷹」から「アジャニの群れ仲間」「不動の女王、リンデン」と流れるようにプレイする白単はたまに見かけるデッキタイプ。そこに挟むことで、アタックなんて余計な行程を挟まずとも、とにかくライフゲインするだけで勝てるようになるわけだ。さぁ、デッキを作ってみよう。
 
歩く死骸/Walking Corpse(M20)」 C
 ただ黙々とお仕事を遂行する健気なゾンビ。今回はゾンビ支援がアンコモンに1枚だけあるので、そこを積極的にアピールしたいならちょい加点。とはいえ大したフォローでもないので、2マナ域が足りないなら瞬速持ちの「仮面の悪党」の方が優先度は高いだろう。
 
魔女の大釜 Witch’s Cauldron (B) U
アーティファクト
(1)(B)(T)、クリーチャーを1体生贄に捧げる:あなたは1点のライフを得て、カードを1枚引く。
 猫を焼き上げて50年、でおなじみ「魔女のかまど」とややこしい新たなアーティファクト。過去には「泡立つ大釜」なんて類似品もあり、魔女キッチンも設備が充実してきた。そのうち「魔女のノンオイルフライヤー」みたいなカードも登場するかもしれない。さておき、大人気の「かまど」と違って起動にマナが必要なのが最大の課題。毎ターンマナを確保しながら動き続けるのは大変なので、やはりかまどとはお仕事が異なると考えるべきだろう。手間がかかる分報酬はでかく、何をサクってもドローできるのでチャンプブロッカーの処理や除去で狙われた仲間の再利用手段としては大いに活用できる。釜に入れる材料は、同業他社である「野生肉の密猟者」が持ってきてるんじゃなかろうか。当然、緑黒系で陰鬱を推し進めたいデッキなら大きく加点。そうでないのプレイヤーにも使えるカードなので、多少早めに押さえに行ってもいいかもしれない。
 
 

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