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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 あのタイプの牛丼、実際には肉が数切れしか入ってない奴だ……第2話。まぁ、女の子の弁当なんてそんなもんで大丈夫?

 諸事情により、わざわざ記事立てするのがなんか癪な作品なのだが、2話目がなんか刺さってしまったので悔しいが書く。なるほど、1話目で分からなかった方向性が2話目で何となく見えてきた。1話目で「これ、どういう話に持っていくんだろう」とか、「完全にホラーの文法じゃん」みたいなことを書いたのだが、なるほどこういう話になっていくのか。そして「ホラーの文脈」というのは、すなわち「次に何が起こるかを予測させず、常に目をひく演出技法」の表れであった。まぁ、極力台詞を廃し、ただ情景だけで見せていく緊張感がホラーっぽいとも言えなくはないのだけども。

 1話目でびっくりしたのは「単に女子高生が原付買っただけ」というので話が終わったのに不思議と共感があったという部分で、2話目についてもこの方向性は一緒。何しろ「なんか友達が1人できた」で終わったのだ。こんなにも事件性に乏しいアニメは、いわゆる「日常系」を含めてもそうそう無いだろう。何しろ日常系萌えアニメで必須の「友人たちの交流」すらもろくに描写されていないのだから。しかし、時間は短いながらも「礼子」との馴れ初めは鮮烈だった。それこそ、その1トピックで1話分を成立させてしまうくらいに。この密度、この速度で描かれるなら、そりゃ1クール作品になってしまうのも当たり前だろう。いや、でもこれって小説原作なんでしょ? いったいどんな文章で物語が綴られているものやら……。

 一応、興味を惹かれた点をもうちょい具体的に書いていくと、Aパートではバイクを駐輪場に停めた後にミラーで髪を直すところでちょっとニヤリとさせられる。予鈴がなって慌てていたはずのタイミングで、主人公(小熊って名前らしい)がわざわざ一回立ち止まってミラーを見る行為は、本来なら必要ないものなのだが、そこにミラーがあるという事実が昨日までの日常とは違っていることが表れていて、1話目でも執拗に描かれていた「新しい体験ができている」という喜びが滲み出ているカットになっている。

 そして教室でのシーン構成がまさに「目をひくための構造」。いきなり「バイク買ったんだ!」と叫ぶ小熊。教室一同大歓声。「なんやこの頭のおかしい展開は!?」と混乱するも、それが小熊の脳内世界の話だとすぐに判明して「どないやねん!」と突っ込んでしまう。しかし、このヘンテコ妄想が、これまで人付き合いなどほとんどやってこなかった「ないないの少女」の感情の発露かと思うと非常に滑稽で、何だかしっくりくる。そして次は家庭科の時間。突然「バイク乗ってんですわ」と言って、新たな友達「礼子」にロックオンさせるシーン。ここで視聴者は判断を迫られる。「あれ? なんか突然雄弁になったし、急にクラスメイトが寄ってくるなんて辺な展開だぞ? またこいつの妄想と違うか?」と。そして放課後、実際に小熊は礼子の後ろ姿だけをみてそっと教室を立ち去る。「やっぱり放課後の約束なんかしてなかったんじゃん! 妄想乙!」と事前の展開を受けて流れがひっくり返るのだが、そこに今度は礼子がやってきて「さぁ行こう」と駐輪場に引っ張られる。「妄想じゃなかったんかい!」という二重のひっくり返し。あれだけ台詞が少なく、要素も無い中で、ここまで視聴者をハラハラさせて、「気にさせる」演出は見事である。気づいたら見事にこの世界観に飲まれている。

 他にも、例えば登校時の何気ないシーンで十字路の遠景を写して視聴者に「通学路は画面上から下だぞ」というのを印象付け、帰宅時にそこを右折させることではっきりと「変化」を示すように描かれているし、そうまでして作り出した日常の変化の果てにたどり着いたのが「今までより安い牛丼」というどうでもいいものだったのもやたらと説得力がある。さらに、1つ隣のコメリには行かずに戻ってくるというのも恐ろしい。「変化したんだ!」ということを示そうとすると殊更にそれを英雄視したくなるものだが、この作品はそうじゃない。あくまでちょっと。あくまで1つ。そういう日々の変化を楽しむのである。いや、コメリは寄ったらええとは思うが。なんか、「よりもい」1話のキマリの電車の話に通じるものがあるわね。

 これ、もしかしたらバイクに乗りたくなるオタクは増えるかもしれんな。

 

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