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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 観てきました。今年に入って、これで劇場作品を観るのは7本目。なんやら結構なペースな気がしますが、年度末はスケジュールを詰めて処理してしまおうという意識が働くので。ちなみに今作を観た最大の理由は「なんかCMいっぱい見ちゃったせい」。劇場に細かく通うと、その都度作品の前にCMを(そりゃもう長々と)見せられるわけだが、そこから連鎖して次の作品観に行っちゃうのはあるよね。でもまぁ、この作品は特に予測も期待もなしに観に行ったけど、決して悪いもんではなかった。

 

<以下、ネタバレとかそういうの注意。別にそんなネタがあるわけじゃないが>

 




 最初に結論を書いておくと「優良可」で言ったらやや「可」寄りの「良」くらいだろうか。観て損したと思うようなことはない作品だとは思う。ただ、この微妙な反応から察して頂きたいのは、「是非観た方がいいの?!」と勢い込んで聞かれたら「いや、忙しいなら無理しなくてもいいけど」くらいの返事になりそうということ。「なんとなく気になってるし、暇もあるよ」という人は観ておいていいだろう、ってくらい。あんまり激烈な愛着が湧くわけでもないし、猛烈な反発が生まれるようなこともない。まぁ、「こういうのでいいんだよ」と言われたらそうかもしれない作品。

 まず今作の良いところをあげるなら、それはただひたすら「メインヒロインのつるたまが可愛い」という部分。もう、物語の序盤からほんとにそれがよく分かる作劇になっていて、コロコロと賑やかに変わっていくつるたまの表情を見ているだけで退屈しないし、どこか卑屈なところはありつつも、基本的には陽の気の強い人物なので、劇場作品にありがちな「なんかクサクサジメジメしてしんどい空気」みたいなものがあまりなくて、基本線は本当に彼女が最初に思っていた「愉快で明るい大学生活を送ってみたい」というさっぱりとした生き様が続く。昨今のアニメだとどうにも主人公がオタク気質でやたら自己言及的だったりするものだが、つるたまは本当に欲求に素直なところが魅力だし、周りから愛されるようになる流れも(多少性急ではあるが)納得できるものだ。彼女が悩み、頑張り、笑える世界、それだけでも作品はまとまっていると言えるはず。まぁ、「なんや、結局萌えキャラが1人おって、オタクが女の子の顔見てニタニタしてるだけやないか」と言われたら返す言葉はないのだが、元来のテーマが「大学サークルの青春絵巻」なのだから、その中心で輝く女の子が可愛く描けれいれば、それだけで作品としては成功なのではなかろうか。うちの集落の法律ではそう決まっていますよ。

 そして、本作でも劇場作品の御多分に洩れず「普通に1クールで見たかったな」という感想も出てくる。これは決してネガティブな評価だけではなくて、それだけきっちりキャラも作れて、大きな物語の筋も間違った方向性ではないので、そこかしこにのぞき見える「ちょっと仕込みが浅いよなぁ」という要素に関しては尺があればもっと楽しめただろうに、という感想である。劇場作品だからって変に肩に力を入れることなく、あまり大きな事件も起こらずにゆらゆらと物語が進んでいくため、なんとなく「1クールアニメだったらここでこの要素を増して……」みたいなビジョンが見えやすいってのもあるかも。短い尺の中での処理も決して下手というわけではなく、例えばサークルの同学年連中なんて作中で一切名前も呼ばれず、どっから出てきたかもよく分からんメンバーが何人かいるのに、別にそのことが足を引っ張ってはいない。最初は「誰やこいつら」とは思うが、すぐに「まー、同期の部員だってのは分かるし、なんとなくでもキャラは見えるし、情報を細かく出されなくても気にならんな……」と、「別に掘り下げなくても良いものは掘り下げない」というバランスが取れている。唯一あのメガネのTシャツだけはなんとなく気になる要素ではあったが……そうしてワンポイントでキャラを見せて、あとは邪魔にならないように背景においとくってバランスが劇場作品としては無難なところだろう。そんだけメインのつるたまのエピソードに筆が割けるようになるのだし、スッと入ってくる見やすさが一番の美徳である。

 そうして「妥当だ」「無難だ」と認めた上でもまぁ、どうしても惜しいと思える要素も多いのだが……特にラストにかかっている倉持先輩の行動原理は、やっぱり説明不足の感はあるよね。おかんのことが本当にショックだったってのは頭では理解できるのだが、やっぱりそこまでに描写がほとんど無いんで視聴者目線だとなかなか感情が追いつかない。あと、これは少女漫画的展開としてどうしようもなかったのかもしれないが、宙ぶらりんでぬるま湯のような空知との関係性がどうにも……途中で友達から「空知と倉持どっちなのさ!」と聞かれていることから、当然そこが物語の焦点だと認識されているはずなのだが、最終的にぬるっと空知のことが忘れられて倉持オンリーのエンディングを迎えてしまう。エンディング後のアフターフォローも特になく、「いや、本人は気にしてないかもしれないけど、完全に当て馬にされたみたいな空知の立場がないやん……」とちょっとかわいそうになる。これだけでNTRの薄い本が書けそうなくらいにはかわいそう。まー、結局2人の関係はそういうんじゃなかったってことなんかなー。それを言い出したらつるたまは倉持ともそういう関係じゃ無い気がするけどなー。倉持にはおねーちゃんあてがっときゃいいんじゃないっすかね?

 とまぁ、やっぱり尺の問題でアラは気になるのだが、そこは飲み込めるかどうかの当落線上くらい。私は飲み込んで処理したが、飲み込めない人はちょっと苦しいかもしれないわね。あんまり画面の魅力で押してくようなデザインにもなってないからな……。ちなみにエンドロールを見て「脚本高橋ナツコやったんかい」ってんでそういう余計な感情が生まれてる可能性もある。いや、でも視聴中は別にナツコ脚本だとは気づかずに「まぁいいんじゃね」と思ってたんだから、これはこれで良いと思うよ。

 中の人については、多分議論に上るのはつるたまの中の人のことだろう。いわゆる素人声優なので当然上手いとは全く思わないし、ぶっちゃけマズい部類ではあるのだが、わたしゃそこまで気にならなかったかな。というか、つるたまは本当にキャラの可愛さが完成しており、ここで声にまで追加の味を加えると完全に「つるたまオンリーワン」みたいなアニメになっちゃいそうで、それもなんか勿体無い気がするんだ。例えば水瀬ボイスのつるたまとか、ゆかちボイスのつるたまなんてのは容易に想像できるし、多分萌えキャラレベルを引き上げて完成度を高めたいならそっちの方が良いとは思うのだが、それだと本当に付け入る隙が無くなって、このどこかだらっとした緩みが得られなかった可能性がある。キャラとしての完成度が高いだけに、どっかで「抜き」にかかった結果のキャスティングだったのだと、そんな風にポジティブに解釈してみたい。

 あと、作画作劇に関してはエンドロールが圧巻で、制作はテレコムとなっているのだが、個人名でいわゆる「3文字」の中国・韓国系の名前を飛び出して、さらにもうどこの国なのかよく分からないアルファベットの羅列が始まるのがすごかった。「最近はもうアニメの国外発注すら高くなるで」みたいなことを言われて久しいが、中韓を乗り越えたさらに先のアニメ市場はどこにあるんだろう。劇場作品らしいド派手な超絶作画とは無縁な作品だったが、「東映っぽい」というか、ギリギリ崩さないくらいのラインで製品としては成立してたよ。……こうして改めてまとめると、推しポイントがあんまり多くない作品に見えてしまうが……劇場作品の評価基準をどこにおいたらいいんか、最近迷子ぎみ。

 

 

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