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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 いちいちエッグいよ、第15話。やっぱりこの絶望的な重みは健在。勘弁してくれ。

 改めて見るに、やはりレゴシという男(オス)は重すぎる存在だ。思春期の悩みだけならまだ抱えられる部分もあろうが、そこに肉食と草食というこの世界独自の悩みが絡み合い、レゴシの救い難い内面性を形成している。外野は彼のことを見て変態だの何だのと散々に言うし、それをただ粛々と受け止めるレゴシを見ていれば被害者であるかのようにも見えるのだが、実際のところ、やはり彼はこの世界における変態なのだ。そういう意味では、一番ざっくばらんにその辺りに踏み込んでくれる演劇部肉食獣チームこそが、彼の最良の理解者であるのかもしれない。ビルさんひでぇ奴なのは間違い無いけど、純粋な戦闘力でレゴシに並べる自信があるおかげで一番突っ込めるから、レゴシはもっと彼のことを大事にして、理解者になってもらうのがいいと思うのよね。まぁ、イデオロギーの部分で絶対に相いれないことは1期で分かっちゃってるんだけど。

 問題は、そうして世間の常識からズレてしまっているレゴシの内面性について、一番困っていて処理しきれてないのがレゴシ自身だということ。ロクメとの邂逅を経て、自分を探すレゴシの旅は食殺犯の調査にすり替わった。ロクメのいうことを信じて「何故食うのか」を追求するために食殺犯を探すのが、まずは1つ目のチェックポイントというわけだ。もし新たに「食べる」ことに意味を見出す人物に出会い、話を聞くことができれば、もしかしたらレゴシはさらに己を知ることができるかもしれない。それが良いことか悪いことかはまだ分からないが、少なくとも足踏みを続ける状況は避けられる。

 そして、レゴシは変態ではあるが決して弱者ではない。足踏みを続ける状況下でもただひたすらに考えることを放棄しない。ただ、そこに外界からの刺激を受けても、今現在は前向きな結論など出すことができない状態にあるだけだ。あんだけ友達連中から突っ込まれた結果、「どうやら自分の今の心持ちは間違っているようだ」という認識のみが肥大化し、その結果がハルに対するあの態度。「肉食と草食」という関係性に結論が出せなかった結果、「決して超えてはいけない一線がある」という理解から、レゴシは滅私の果てに安全策を取ることを決心している。それが足踏みからの後ずさりなのか、意思を持っての反転なのか。

 他方、そんな一線を自らの意志で突き抜けた男が1人。ルイが何故先週のあのシーンのようなとんでもないポジションになってしまったのか、これまでの経緯が明かされる。命はすでに捨てていたルイ。シシ組の事務所で自害できなかった時点で彼の尊厳は土にまみれたが、その後も彼の威信を賭けた戦いが続く。ルイは自らの命こそ惜しくはないが、死んでも捨ててはいけない矜持を守ることに関しては頑なである。「肉食にナメられない」。ただその一点を守り抜くために彼が選んでしまったのは、「自らも肉食に足を踏み入れること」。

 禁忌を思い描き、自らに枷を課したレゴシ。禁忌の果てに、気づけば外道へと踏み抜いていたルイ。2人は互いに境界の近傍を彷徨いながら、決して相いれぬ方向へと進み続ける。

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 適宜爆発案件、第11話。こんなに丁寧に、髄まで絡みつくような濡れ場描写があるアニメも久しぶりである。まぁ、実際にことには及んでいないが……。

 荒事の側面だけを見れば「解決編」である。大ボスの塔に乗り込み、あまりに分かりやすいヒーロー的登場を果たしたレゴシ。百獣の王との対決は熾烈を極めたが、最終的には志の高い方が勝つ。ライオンVSオオカミという夢の対決は、「牙の鋭い方」であるレゴシに軍配が上がった。彼の覚悟は、「生まれて初めて他者を喰らう」という禁忌を超えることにもかかっているし、そんな様子を最愛の人の前で見せつけ、どうしようもないくらいにあの日の夜のことを思い出させてしまうという現実にも向き合っている。本来なら彼女に一番見せたくなかった姿を見せることで最愛の人を救う。それができるのは、やはりレゴシだからなのだろう。

 そして、ハルの方もそうしたレゴシの覚悟は嫌というほど理解しており、レゴシだけは自分の知っている「男」や「肉食獣」と違うということを肌で感じている。だからこそ彼女は目を背けず、最後まで彼の戦いを見守っていたのだろう。そこで嫌な部分にだけ目を伏せるようなことをしては、彼の覚悟を裏切ることになってしまう。これまで散々男を振り回してきたハルだが、事ここに至って不実であるわけにはいかない。ある意味では「求め、応えた」関係性はここで完結している。

 彼らが立ち去った後のシシ組アジトでは気になる出来事が2つ。1つは「ゴウヒンさんどこいっちゃったんだろ」である。シシ組の雑魚連中がしばらく再起不能になるくらいまで叩きのめされてるところを見ると、レゴシが最上階で頑張ってる間もゴウヒンは大暴れしてたんだと思うのだが……二人の邪魔になっちゃいけないってんで仕事が終わったら退散してたのかしら。正直、「このままレゴシが無事にアジトを脱出できるのか」っていうのは不安要素だった気もするのだが……まぁ、結果オーライか。

 そしてもう1件の事件は、それの意味するところがあまりに分かりやすい。レゴシが最後の一線を超えなかったために生き残ったシシ組のカシラ。彼が報復行動に出た時にそれを止めるのはゴウヒンなんじゃないかと思っていたが、なんとまぁ、来ていたのかルイよ。レゴシに一発もらって完膚なきまでに自尊心をへし折られたかに見えたルイだったが、彼にも彼なりの意地とプライドがある。もともと何をする目的でついてきたのかは分からないが、事の顛末を見守っていたら最大最高のチャンスとも言える事態になってしまった。市長というライオンには諾々と従うしかなかったルイが、ここにきて肉食獣に反旗を翻し、幼い頃から内に秘めていたどす黒い野望を発露させる。全く意味がないのに命乞いを強要する過程、そして身元を問われて最も忌むべき「商品番号」で答える過程、ルイの中で何かが弾け、答えにたどり着いたのは間違い無いようだ。どす黒く染まっていく彼の足元の血だまりが、彼の今後の行く道をまざまざと示している。明かりの灯る街に戻っていったレゴシとハルに対し、彼の背負った業の深さと暗さはあまりに絶望的だ。

 しかし、レゴシたちもこれで万事ハッピーエンドとはいかない。最後のワンシーンさえなければ情感たっぷりの濡れ場というだけで済んだのだが……ラブホに広がる鏡や、二人のあまりのサイズの違いに震えるぎこちない動作など、すべての情景が出会った日からの二人の関係性の紆余曲折を物語っている。レゴシは「男」であるのか「オオカミ」であるのか。彼が生まれた意味が、ようやくここで示されることになるのか。レゴシもようやく覚悟が決まりつつある。ハルには全てを受け入れる覚悟がある。随分遠回りしたカップルの果てにも、ようやくゴールが見えてきた、はずだったのだが……。

 「遺伝子の警告」かぁ……それを持ち出すのはあまりに残酷なのでは……。

 

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 なんと素朴な英雄譚か、第10話。今時こんなにわかりやすく駆けつけてくれるヒーローっています? レゴシ、今時のアニメじゃなかなか見かけないタイプの主人公だよなぁ。

 前回は本当にドロドロとした闇要素ばかりが表出した回だったが、まるでその反動のように、今回は晴れがましい克己と発奮の物語。合間にハルの遺書公開が入ったのでその部分はややドロドロ気味ではあるが、一応彼女のアイデンティティを作り上げた成り行きを描いているわけで、それはそれとして受け止めてあげないと。

 今回触れるべきは3匹。まずはゴウヒンからにしようか。彼は闇市の監視人としてたまたまレゴシの無茶苦茶を見つけたから助けに来てくれたわけだが、そこから一度は見放すようなそぶりを見せて、それでも無鉄砲な若者を放っておけなくて助太刀に駆けつけた。以前出会った時の頑なな感じからはとてもそんなことをしてくれる輩には見えなかったのだが、やはりレゴシのあまりのまっすぐさに心打たれたということだろうか。彼がシシ組と表立ってぶつかってしまうと、今後の闇市のコントロールが難しくなる気がするけど大丈夫なんだろうか。

 そして、いざ駆けつけてくれたゴウヒンの強いこと強いこと。誰もが目を背けてしまうような超危険集団シシ組、数十匹のライオンのみで構成されてるというわかりやすい「武力」のチームであり、ノープランのレゴシ1匹でカチ込んだところでどうしようもなかったはずなのだが、なんと2人になったら一気にラストステージまで駆け上がれてしまった。「シシ組、意外としょぼいやんけ」という気もするのだが、それを可能にしたってことはゴウヒンのステータスが最強クラスだったってことなのだろう。まぁ、そりゃ犬・猫・熊って並べたら熊が強い……か? まぁ、とにかくそんな彼(+竹ボウガン)の力でこの世界でもっともデンジャーな組織もなんとかなってしまった。やってみるもんだね。

 そうして無事にお姫様の下へたどり着くことができたのがレゴシ。彼は本当にマシーンのごとくひたすら自分の目的に向かって突き進むな。これまでは色々と思い悩んでいたのでアクションが鈍かったが。いざハルとの関係をはっきりさせようと決めてからの行動は早い。そしてルイへの失望も彼のエネルギーに変わったのかもしれない。理知的なルイの真逆をいくかのように、何も考えずにただ動ける分だけ動く。シンプルな行動理念だが、今回ばかりはそんな考え無しの行動が正解だったということだ。ただひたすら匂いだけを追いかけるあたりがイヌ科。そのくせ群れじゃなくて単独で動くあたりが、もしかしたらレゴシのこの世界での「異質さ」の表れなのかもしれない。ちなみに、シシ組のチンピラに「お手をする」っていうくだりの罵倒を浴びせられていたけど、この世界で「お手」っておかしくない? 現実世界に置ける人間的な存在がおらんと「お手」っていう文化は生まれない気がするのだが……謎である。

 そして、今回の主役は何と言ってもハルだろう。彼女の自虐と諦観。「走馬灯は自分で作る主義」という初めて聞くポリシー。これまでの人生でも散々諦めを繰り返してきたという彼女だからこそ至れる境地なのだろうが、それにしたってとんでもねぇ脳内だ。少し前までの彼女だったなら、そのまま走馬灯を完走してすんなりとライオンの胃の中に収まっていたことだろう。途中まで、彼女自身も自分がそうなると信じて疑っていなかった。しかし、走馬灯を回していったらその中に明らかにおかしな異物が紛れ込んでいたという。英雄は2度くる。走馬灯と、現実と。レゴシの姿を思い出し、ハルの生き様は変わった。それは、「好きな相手」として思い浮かべていたルイにも実現できなかったちょっとした奇跡だ。小さなうさぎの、小さな夢が叶った瞬間だ。彼女の生き様はこの世界の理不尽の塊みたいなものなので全てを理解するのは難しいが、おそらくそんな理不尽な人生だったからこそ、ぶち壊してくれる相手にも同じような理不尽さが必要だったのだろう。無茶苦茶な相手を見つけてしまったハルが、今後どのようにして自分の人生に新しい「意味」を見出していくことになるだろうか。

 それにしても、「心を込めて蹂躙してあげよう」っていいセリフだよな……。土師さんボイスでそんなこと言われた日にゃ、おとなしく蹂躙される以外の選択肢は無いわ……。

 

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 暗部吹き出しスギィ! 第9話! いきなりこの街の、いや、この世界のどうしようもない部分が一気に明るみに出てしまったぞ。これまで「大丈夫なんかなぁ」と漠然と心配していた要素が、「やっぱりダメなものはダメなんだけどね」ってんで判明した形。闇市なんてもんは、まだまだこの世界の痛みの中では軽い方だったわけだね。

 結局、「肉を食べたい」という肉食の本能ってのはどこをどう頑張っても抗えるものではなかった。涼しい顔して共存している肉食と草食という2つの存在は、どこまで行っても「食う側」と「食われる側」。この世界の本質を見るようになることが、この世界では「大人になる」ということなのか。あまりに理不尽に、草食の命は突然失われてしまう恐れがある。これまで各所で草食側がその恐怖を語っていたが、この世界ではそれは当たり前のことなのだ。

 ことにこの世界の理に抗おうとする者にとって、理不尽は各方面から叩きつけられる。つまり、草食の範疇を超えて上に昇り詰めようとするルイ、そして肉食でありながらその本能を受け入れず、草食の側でありたいと思い続けるレゴシ。ルイについては、そのあまりに壮絶な幼少期の事実が明かされた。そもそも「身寄りのない子供を食材として売買する組織」がそこそこ身近なレベルで存在している時点でヤバいが、この街の裏でそうした商売が平然と成立しているという社会構造そのものがヤバい。ルイはそうした裏側との接点を一番ダイレクトな形で持っている「被害者」であり、構造をひっくり返そうと執念を燃やす「復讐者」でもあった。だからこそ今の立場に上り詰めることができたわけだが、当然、そうした異分子は潰そうという力が働く。襲いかかってきた肉食の学生もそうだし、彼のアイデンティティを揺るがしてしまう市長の言動もそうである。市長の方は、彼の語った異様なまでの努力にも現れるように、単純な本能だけで動いている人物ではない。しかし、結局彼が守ろうとしているものは、肉食が現在と同様に「表面上は融和的に」生活できる社会である。ルイの目指す世界とはあまりにも違いすぎる「現状」の維持である。おそらくルイもそうした齟齬については認識していたのだろうが、この度ハルというもっとも身近な草食の仲間が巻き込まれたことで、現実と理想の軋轢と正面から向き合わなければならなくなった。「大人」としてねじ伏せられた彼から見て、「憎むべき」草食であるレゴシの唱える正論はどれだけ突き刺さったことだろうか。

 レゴシに突きつけられた現実は、そんなルイを通じて見せつけられたこの社会の理不尽である。レゴシだってわかっている。ルイが聡明な人物であり、彼がこうも動けなくなってしまっているというのは尋常ならざる事態なのだと。それでもなお、彼の思考はシンプルだ。これまでルイは散々レゴシに対して「力があるくせに」と揶揄を飛ばしていた。今まさに、その「力」を振るうべき時がきたということなのだろうか。皮肉なことに、肉食と草食の目指すところが同じはずなのに、動くべき方向が互いに真逆を向いている状態である。

 レゴシの「シンプルな思考」も、よくよく考えれば実に歪んだものである。意を決した彼がハルに告げたのは「ルイのためにも自分は身を引く」という決断。一見するとなんとも珍妙な「無害でありたい」という一言は、この世界においてはあまりに高潔な目標である。悩みに悩んで、ポロリとこの言葉が出てきたレゴシの精神性というのは、どこかずれているようで、やはりこの街の真実に肉薄している。彼がハルに対して見せられる最大限の誠意というのは、まさに「無害」という言葉に集約されるのだ。これでもし、ハルの方がそんな一言に胸打たれてくれるような女性だったら話も違ったのだが……彼女も百戦錬磨。「本能があるからこそ、この世界でそれは不可能なのだ」と諦観ぎみ。そして、現時点ではおそらく彼女の世界の見方の方が正しいのである。逆に言えば、もし、ここから世界を「変える」ことができるとするならば、二人の関係性もひっくり返る可能性はあるということだ。

 さて、大量のライオンと一匹オオカミ、どちらの真実がまかり通ったものか……。

 

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 ジュノのおっぱいでかいな、第8話。ルイが彼女の持っているものの1つとして「美貌」をあげてたけど、この世界における美醜の基準ってどこにあるんだろうな。こんだけ雑多な種族が入り混じってたらわかるわけないんだよなぁ。人間ですら人種や文化で結構差が出るのに……さらに生物種っていう話になると「性的魅力」もどうやって判断するのか謎だ。ジュノのおっぱいでかいのは間違い無いのだが、乳房の大きさをセックスアピールだと捉えるのって人間くらいだろうし。いや、でも二足歩行になった時点であらゆる生物に適用されていいのかしら。わけわからんけど、とりあえず彼女が踊ってる姿見ると確かにエロい雰囲気はあるってことだ(ケモナーマスク案件)。

 まぁ、そんな雑多な話は置いとくとして、いよいよ男女の仲という話題にも本気で掘り下げが必要になってきた頃合い。前回レゴシがハルとルイの関係を察知して三角関係になったが、今度はそこにジュノも加えて四角形をを形成。関係性だけを見れば割と真っ当に昼ドラ展開になってきている。流石にあのシーンでハルが思わずルイの名前を呼んじゃったのはどうかと思うが、手っ取り早くレゴシを突き動かす動機ができたことになるし、何よりハル側からもレゴシに「感づかれた」ことがわかりやすく伝わる状況。別にハルとしては何かを変える必要もないはずなのだが、これまでのレゴシとの関係性が揺れてしまったことくらいは流石にわかるはず。これでハルがどういう対応をするかで、二人の間に横たわる関係性がはっきりと色を持ち始めることになるだろう。

 これに加えて、思いの外「肉食系」だったジュノの積極的な動きも気になるところ。彼女は上っ面ではかなりおしとやかな「いい女」を演じているのでどこまでレゴシに積極的に迫れるかはまだ分からないが、どうやら想像以上にことは早く進みそうだ。同種族の二人が早急にくっつくことは、世間的には全く悪いことではないのだろうが……。

 興味深いのは、こうしてレゴシを中心に女性2人が動いている部分がメインではあるのだが、ここに「ジュノ×ルイ」の関係性も関わっているということ。今まで全然気にしてなかったが、確かに「肉食のメス×草食のオス」っていう関係性はなんとも珍妙な構図なのだな。一応ジュノが「メスは争いを好みません」と言っていたので食殺衝動なんかはオスよりも少ないのかもしれないが……でも元を辿れば生存本能なわけで、あんまりオスメス関係ない気もするけどな。まぁ、どっちが捕食者として強いかはそれこそ生物種によって違ってくるから一概には言えないんだろうけど。少なくとも、ルイの力をもってしてもジュノには敵わなかったわけで、この世界では男女の力の差よりも捕食関係による力の差の方が大きいのは間違いない。やろうと思えばジュノがルイを食ってしまうことも可能なわけだ。ちなみにジュノがルイにのしかかる舞台上は相変わらず絶妙なライティングで見せてくれる本作らしいシーン。「舞台」っていうモチーフが作品全体で意識されているのはエンディングの演出なんかでもよくわかるので、そのものズバリ舞台を意識したシーンになると印象的なコンテワークが見せやすくなってるのかも。

 とにかく、今のところ彼女に明確な野生は見えていないが、レゴシ以外のオオカミの「食うか、食わないか」が俎上にあがってくることで問題は複雑になってくる。もちろん、「ジュノがハルを食う」という選択肢も生まれるからだ。それこそレゴシの存在を考えれば絶対にありえない選択なのだが(いくらジュノでも、恋敵を食べて相手が振り向いてくれるとは考えまい)、それでも「同じ女性どうし」ではなく「肉食と草食のメス」という「差」が二匹の間で明確に存在しているってのは、これまた大きな問題になってきそうである。ルイもハルもどこか諦観めいたものをもっているのでそこらの草食よりかは肉食相手にも耐性はあるみたいだが、それでも暗闇で震えていたハルの姿を見れば、やはりこの世界では草食の感じる恐怖ってのは抗えないものなのだ。さて、レゴシはここからまず自分の感情をどうコントロールするのか。そして、その結果ハルをどのように扱うのか。……一番胃が痛いのはジャックな気がする……。

 

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 卵の話、なんやねん、第7話。まー、こういう何気ないサイドストーリーでも適切な狂気がほとばしってるのが今作の最大のセールスポイントといえるのかもしれないが。ニワトリにとっての卵って一体どんな存在なんだろう。一応「無精卵」っていう概念はきちんと認識してるんだろうけど、彼女は将来的に子作りしたいと思うことがあるんだろうか。「我が子を売りに出す」認識があるのかないのか……謎は深まるばかりだが、友達の反応を見るとどうやら彼女だけがイレギュラーめんどりのようでもあるし……そもそもこんな社会設計で「鶏卵を食す」文化が一般に流布してるのがおかしいよな。

 閑話休題、そんなアバンとは一切関係なしにメインストーリーは進んでいく。そして、こちらはわかりやすく「三角関係」へと発展していくわけだが、「男ー女ー男」という関係性に「肉食ー草食ー草食」という関係性も上乗せされているのがこの世界の面倒臭いところ。いや、でもどうせどれだけ真剣に恋愛したところで「狼×うさぎ」も「鹿×うさぎ」も生涯の伴侶たりえないっていう意味では大差ない気もするけど。問題は行為の最中に食殺願望が生まれるかどうかに絞り込まれるんだよな。ルイとハルは単にセフレという関係性が成立するが、レゴシの場合はその関係性を構築することすらままならないという。いや、むしろ身体の関係が成立しないからこそ、精神的な部分での繋がりが重要視されることにもなるのだが。

 レゴシの目の前にはジュノというわかりやすい「もう1つの餌」がぶら下げられており、純粋な青少年的衝動や生殖本能だけを考えるなら、こちらのメス狼に惹かれるのが当然の反応。レゴシ自身が「同族間の接触には特別な作用がある」と解説している通り、これだけカオスな世界では「同族である」というステータスはそれだけで大きな意味を持つということだ。まぁ、単にリラクゼーション効果があるっていう話しか出てないけども、あくまでそれは学術的に証明された範囲でのお話であって、生物種としての本能を考えるなら、同族間に生まれる感情はもっと強烈なものでもおかしくないはずだ。ジュノの方がレゴシに抱いている感情はわかりやすく思春期の乙女のものなのかもしれないが、普段からぼんやりして他の種族には人気もないレゴシにジュノだけが惹かれているのだとしたら、やはりそこには特質的なものを見出すべきであろう。それを彼女が「恋愛感情」と認識するかどうかは、おそらくこの世界の謎の深淵に至る最大級の問題なのだ。

 ただ、「同族間なら無条件で惹かれ合う」という前提を置こうにも、肝心のレゴシの方が何処吹く風なのでなかなか難しい。確かに本人の申告通り、あれだけ熱烈なジュノからのアプローチにも余裕のスルーっぷりは鈍感系主人公の最先端をいく「よくわからなさ」だ。ジャックのあの反応を見るに、おそらくレゴシはこれまで部屋にエロ本を置いとくことすらしなかった純正の「そういうことがよくわからない」キャラであろう。そんな彼がぽっと出の後輩にどれだけモーションをかけられたとて、その意味に気づかないのも致し方なしだ。

 そして、そんなレゴシの鈍さゆえに、ラストシーンでの「気づき」のインパクトがいや増すことにもなるわけだ。三角関係ってのは非常にわかりやすく「埋もれていた感情」を引っ張り出す舞台設定になるわけだが、普通の世界なら「そうか、俺もあの子が好きだったんだ」(トゥンク)と胸キュンシーンになるはずなのだが、ラストカットのレゴシの表情は、そんなものとは縁遠い禍々しいものになっている。それこそ、彼が初めて自覚的に見せた肉食の顔。まさかそれがこのタイミングで表に出て来ようとは。この「肉食の顔」は果たしてどちらに向けられたものなのだろう。好きだと気付いたハルの方か、はたまた恋のライバルだと認識したルイの方に向けてか。ルイがどれだけ尊大に振舞っていたとしても、レゴシとの「肉食と草食」という関係性を覆すには至らない。初めて見出した感情をきっかけに、レゴシはルイとの付き合い方にも変化を見せていくことになるのかもしれない。

 

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 大塚明夫ボイスの「ちょっと強いお医者さん」て、第6話。ブラック(&ホワイト)ジャックやんけ。顔に傷もあるしなぁ。でも、笹しか食べない(強い)。

 今回から新展開となる「裏市編」とでも言える流れに入った。ぶっちゃけこの辺りから原作の記憶がぼんやりしているのでこの先どう展開するか覚えてないんだけどさ。とりあえず、キーパーソン(キーウルフ?)であるジュノが登場。そしてなんとこちらのCVは種﨑敦美である。最近はこうしてガンガン重要なポジションに起用されているが、どこに使っても本当に聴きやすいので安心して見ていられる存在である。ジュノさんは残念ながら決して幸せとは言えないポジションのキャラであるが、今後も色々と複雑な感情を見せてくれるはずなので、期待して見守りたい。それにしても、ほんとにおんなじ種族とは思えないくらいにレゴシと似てないんだよな……まぁ、毛色が違うっていうのが一番大きいんだろうけども。「お父さん似、お母さん似」って言ってたけど、この世界って結局同じ種族間以外での婚姻関係は結べないんだろうか? セックスできることは間違いないけど、子供が産めるラインってどのあたりなんでしょうね。流石にオオカミとキリンとかだとアウトだろうけど、オオカミとレトリバーだとセーフなのかな? でも、混血可能な世界だとしたらこんな風に血統が守られてるのはおかしいよな。

 そして、そんなジュノさんのことは置いといてレゴシは久しぶりに学園の外に出ての活動。正直、今まで「学園の中」だけで物語が進行しているってことに全く気づいてなかったわ。学園自体が全寮制で規模が大きく、それ1つで社会を構成しているってのもあるんだろうけど、あんまり「学園もの」みたいな閉塞感が無かったし、そんなこと考えてる余裕がなかったってのが大きな理由かもしれない。改めて「久しぶりに外に出た」というレゴシの視点から外の世界を見てみると、想像以上にこの世界は広く、大きく、そして混沌としている。現代日本とほぼ変わらないようなデザインの高層ビル群に明るい市民生活を印象付ける活気ある街並み。そこには肉食・草食の差別などなく、実に理知的で統率のとれた「社会生活」が描かれている。そうか、この世界はふざけた獣ファンタジー世界に見えて、その実立派に社会派アニメでもあるんだもんな。

 しかし、そんな明るい「外」の風景は一皮むけば理性と本能のせめぎ合いの場となる。ルイがその名を口にしていたことからもわかる通り、肉食だけでなく社会全体の「暗黙の了解」の中で存在している裏市。そこは肉食が草食と共同生活を送るための「本能」のはけ口として存在しているらしく、それに対する考え方も様々だ。我々視聴者目線で見てこの「裏市」はどんなものだと捉えればいいのかがなかなか難しい。違法と言われながらも裏で横行して黙認されてるってことは、酒だとぬるいし、ドラッグだとキツすぎる。無修正のポルノくらいの存在かな。でもそれだと深刻さが違う気もするな。毎度言っているが、この世界には「性差」と「捕食関係」という2つのパラメーターが存在しているので、なかなか現実世界と綺麗に対比させられないのよね。レゴシが最後に受け取っていたウサギポルノの件なんかが象徴的で、「性欲の範囲なら(問題だけど)問題じゃない」と言われており、捕食はいわば「行き過ぎた性欲の向こう側」みたいな印象だろうか。冒頭の「食殺のニュースを見た草食チームがそそくさと肉食の前から避難する」みたいな雰囲気は、強姦事件のニュースが流れた時の男側のなんとなく気まずい感じに似てるといえば似てる部分ではあるのだけど。

 とにかく理屈で処理するのが難しい「食肉願望」だが、当然レゴシも自分のうちに眠るそれに対処できずに困っている。そこで現れたのが心理療法士パンダ・ゴウヒンであった。彼の突きつけるあまりに救いのない「肉食観」は、どうやら特別悲観的なものというわけでもなく、この世界の「大人」にとっては割と普通の考え方。まだまだ学生のレゴシたちにとって、そうした諦観にも似た考え方は受け入れがたい「汚れた」ものであるらしい。さて、ここからレゴシはいやでも自分の内面と向き合い、ハルとの関係性を処理していかなきゃいけないのだな……なかなかハードル高いよなぁ。「一度食おうとした女と関係を続けてるのか」って、言われたら何にも言い返せないよなぁ……。とりあえず、尻尾が収納できる服を買うところから始めよう。

 

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 どんなタイトルやねん、第5話。しかしこのタイトルがやたらしっくりくるお話ってのがまた面白い。自分の感情をしっぽに託すこの感じがいかにも人外の理。この世界の住人は耳やらしっぽやら、おそらく不随意と思われる身体の部位に感情が迸りすぎて大変そうだが、こうしてみると人間よりも感情の表れが多いってのはむしろ良いことなのかもしれませんな。

 前回のひりつくような空気からは一転、ある意味「日常パート」に戻ってきたとも言えるお話。あれだけの大立ち回りを演じておきながらレゴシとビルの関係性が不問ってのはどうなんだろうという気もするが、世間的には「大成功の公演」だったのだから表立って事を荒立てるわけにもいかないか。あとは本人たちの間での問題だが、レゴシは「怒りに任せて自分を解放した」という事実については悪びれる様子もなく、単に「大それたことしちゃったなぁ」という面倒臭さというか、身の丈に合わないおおごとにばかり困っているようだ。ビルの方はイデオロギーの時点でレゴシとソリが合わないのだから揉めるのは当然だが、自分の方が「不法」なのはわかっているわけで、今から改めてレゴシとやりあうという気もないようだ。何より、ルイが(渋々ながら)ことをおさめてくれたのが大きいのだろう。結局、ひとしきり話題になりはしたものの、あの夜の公演のことはそれぞれの胸に秘めたままで時間はすぎていくことになる。

 こうなると、あとはレゴシの内面の問題。自分は何故あれだけ荒れてしまったのかは、おそらく一月の間ぼんやりとは考え続けたのだろう。その結果導かれた結論は、やはり「ウサギの血」の特別さ。確かに肉食については「不法」であり、品行方正なレゴシはそんなことをやろうとも思わずに生きてきたのだろうが、だからと言ってあそこでビルにブチギレる理由もなかったはず。だとしたら、「血を持つこと」、つまり「肉食願望」が怒りの対象なのではなく、「ウサギを捕食対象と認識してしまうこと」に怒りが収まらなかったということ。それを理解したレゴシは、自分と「ウサギ」について改めて考える必要が出てしまったわけだ。周りの連中が割といいやつばっかりなので救われてる部分はあるけど、これ、状況次第ではアイデンティティクライシスにつながりかねない問題だよね。気立ての良いジャックには感謝しないと。

 そうして、再び巡り合ってしまうレゴシとハル。二人はそれぞれに見え方が違っているのが当たり前で、再会した時にもハルの方は「あの時の狼」と思い出すのが精一杯で、「一度寝た男」なんて勘違いしていたくらいに適当な印象。対してレゴシの方は、下手したら1ヶ月延々ハルのことを考えていたのだ。そりゃ熱量に差があって当然のこと。童貞臭を隠そうともしないレゴシと見ての通りのミラクルビッチであるハルのコミュニケーションはいわゆるビッチもの(?)の一幕のようでもあるが、決定的に他の世界と異なるのは、そうした「上下関係」以外にも、持って生まれた生き物としての性質が加味されているということ。ハルの方は、これまでオオカミときちんと関係を持ったことはなかったのだろう(そりゃそうだ)、改めてレゴシと対面し、自分の中に眠っていた「被捕食者」としての本能を嫌という程に感じてしまった。面白いのは、そうして「被害者」側が有無を言わさず丸め込まれているというのに、レゴシの思考はあくまでも単なる童貞思考なのである。どれだけウサギを見てもあの日の夜のような激情が呼び起こされることもないし、当然ハルの内心での葛藤なんて想像できるはずもない。そのなんともちぐはぐなやりとりが、滑稽でもあり、哀れでもあり。ある程度全体像が見えているハルの方が先んじて「身を引こう」という判断を下したところで、レゴシはそれに気づかずもう一歩を踏み出す。残念ながら、こうなってしまうとなかなかウサギが狼から逃げ出すのは難しそうだ。さて、どっちが「食べられる」側になることやら。

 今回のコンテはなんと京極尚彦が担当していた。考えてみりゃ「宝石の国」の監督なんだからつながりがあるに決まってるんだけど、なんだか贅沢に人員を使わせてもらってる感じがたまりませんな。あと、エンディングテーマも色々種類があって贅沢。「Le Zoo」って、どういう意味なんだろ。

 

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 やっぱり引き込まれるなぁ、第4話。まるで、本当に一片の舞台を観ているかのようである。今回からコンテ演出が監督の手を離れたのだが、類まれな空間デザインのおかげで、きちんとチームで演出意図が統一されているのが伝わってくる。

 ここで書くべきでは無い余談なのだが、ぶっちゃけ、今期のアニメはあんまり感想を書きたくなる作品が無い。今週はどこぞのリークのせいで忙しかったこともあるのだが、それ以上に、「わざわざ記録せんでも……」くらいの印象のアニメばかりだったのでまるまる1週間、何一つ感想が書けなかった。流石にこの状態はあまりよろしくないので来週以降はもうちょっと身を入れてアニメを観ていこうとは思っているのだが(視聴体制が適当だとインプットも適当になりがちなのでね)。でもなぁ、こればっかりは無理やりやることでもないしなぁ……。考えどころだ。

 閑話休題、そんな悩ましいシーズンの中で、群を抜いているのはやはり今作。正直、原作をリアルタイムで読んでいた時には感じられなかった重みみたいなものが嫌という程上乗せされていて、息をするのも苦しいくらいの展開が続く。まぁ、例によって私は漫画を読むのが下手なので、単に原作の持つ魅力に気づけなかっただけなのかもしれないが。

 前回は草食の「生まれ出ずる悩み」を抱えたルイを中心とした展開だったわけだが、そのルイが一時退場し、今度は肉食側の「生まれながらの罪」の話へとスイッチする。常に「被害者」側である草食と違い、いわば「上位存在」である肉食はそれ単体では悩みとはならず、あくまで法の下で縛られることでの苦悩が立ち現れる。そのため、スタンスの違うレゴシとビルという2人の肉食獣を文字通り「対峙」させることでそのレゾンデートルを掘り下げていくことになる。「善人」として生きることを望み、それ故にどうしようもない裏側を抱えるレゴシに対し、ビルはある程度タガを外して肉食の人生を謳歌しようと誘いかける。レゴシの一晩の過ちを刺激するかのようなウサギの血の存在が、理性と本能をどうしようもないくらいに分け隔ててしまう。

 肉食側のスタンスとして、正しいのはビルなのかレゴシなのか。その答えは簡単に出せるようなものではなく、彼らの持つ「道理」は激しいぶつかり合いの中で二転三転する。前日のリハの時点で異様な熱を感じさせる2人だったが、当日の本番直前、トイレのシーンでは本作の特徴である強めのライティングが二人の心理を抉ってくる。小さな窓から差し込む光を背に「光ある方へ」と訴えるビルに対し、暗がりから摑みかかるレゴシ。しかし、実際には光源の位置の関係で顔に光が当たるのはレゴシの方。ビルはその「後ろ暗さ」を体現するかのように顔に光が当たらない。しかし、掴みかかったレゴシを振り切るために、今度はビルが露骨にそのポジションをスイッチさせる。「俺を見ろ」と、自分にスポットを当てに行く。レゴシはその手を振り切ることができない。

 転じて舞台上。今度は二人のメインキャラに等しくスポットライトが当たるが、突然現れたレゴシがマウントを取り、トイレで背負っていた「後ろ暗さ」をそのままに、スポットを背負って狂ったように殴りつけるシーンになる。象徴的な血の赤が彩る中で、舞台の上ではその色が極力見えないよう、小瓶は舞台袖に、そしてレゴシが負わされた背中の刻印もライトからは陰に。同じ身体に違う志を抱えた2人の肉食獣の正義はどこへ行くのかと思わせておいて、最後にライトを浴びるのは、やはりルイだ。ラストでビルが退場する際、さりげなくルイたちが舞台の上手と下手を入れ替えているのが非常に印象深い。突然のハプニングの中にあっても、ビルは直感的に理解してしまったのだ。「この場では、ルイこそが主役なのだ」ということを。ビル自身、舞台人としては一流のセンスを持った人物なのだと思うが……その野心の矛先を見誤ってしまったか。

 毎回入れ替わるエンディングテーマもなんだか印象的で、1つ1つの要素に隙がない本作。ちなみにビル役の声優さんが誰だかわからなかったのでキャストロールに注目していたのだが、出てきた名前が「虎」島貴明という人だったので笑ってしまった。

 

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