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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 猫との決別、第11話。そこだけが唯一釈然とせんわ……この世界の猫とはお別れしなければならなかったのだろうか。瑞穂が帰るために、そこは切り離す必要があるのだろうか。お互いに了解した上での別れなのだろうが、瑞穂視点でも、猫視点でも、なんとも寂しい物語である。

 ラストに向けての急転直下。いや、実際には2000年かかってるわけだから急でも何でもないのだが……アニメだけで見たら1週間の間にいろんなことが片付きすぎていてびっくりする。2000年の時を過ごし、漂流者たちはそれぞれに自分たちの答えを見つけたことだろう。それは諦観かもしれないし、生への執念であるかもしれない。結局、変化も終わりもないこの世界では、人は永遠に人ではいられない。そのことはやまびこ先輩が既に示していたことだった。永遠の時を生きるには、人間という形態は繊細過ぎるのだ。時を過ごすための方法は色々とあるが、そのあたりは久しぶりに復帰したラジダニが大体語ってくれた通りである。何か病的なまでの信念を維持し続け、生きることそのものに意味を見いだすことが出来るなら、数千年の時の中で変わらないことだって可能かもしれない。しかし、彼の言葉を借りるなら「歪み、偏って、均質化」することで、人は人としての個を失っていく。そして、世界を作る。

 そう考えるとやはり、この時点まで残っている人間たちの信念の強さというのは大したもの。ラジダニはまさにそんな信念の体現者であり、彼は2000年の間を「探究心」というモチベーションで乗り越え、今尚、この世界の新しい姿を見ることで刺激を得ているようだ。そんなラジダニがいてくれたからこそ、長良たちも計画を進めることができた。そして、長良・瑞穂・希(そして猫たち)は、きっと周りに同じ目的を持つ仲間がいたからこそ、今まで1つの方向を見て生き続けることができた。それこそがまさに希の能力だったのだろう。他の面々はどうなったのか分からない。朝風は、明星は、あき先生はどうなったのだろう。分からない。1つだけ分かるのは、前回のあのエピソードの果てに、希が「失われた」ということだけである。

 結局この世界の「死」とはなんだったのか。今回のラジダニとの問答ではまるで死そのものが存在しないかのような言い方であったが、観念的な死を除いたとしても、ここまでいくつか「存在の消失」は確認されているだろう。一番はっきりしていたのは逆転世界における二つ星の「死」。ソウとセイジの片方だって、確実にこの世界からは消えている。能力で作られた存在が消えることを死と言えるかどうかは分からないが、少なくとも存在が無くなることは現象としてあり得ること。今回ラジダニが話してくれた「発明家」の話、てっきり「戦争」の話なのかと思ったのだがそうでもないみたいだし、何かを壊し、消し去るという「機能」は、きっとこの世界にも存在するのだ。

 そうして、この世界から無くなることの可能性の1つとして、希の目指した「光」に到達する長良と瑞穂。ラジダニがいたおかげで、不可能と思われていた超跳躍も案外簡単に叶った(まぁ、2000年かかっているが)。この果ての世界には、「元の世界」があるのだろうか。そして、その世界で死んでしまった希は、どこに存在しうるのだろうか。

 長良たちは確実にゴールへ向かっている。そこに何が待っているか、もしかしたら長良は気づいているのかもしれない。

 

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