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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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とりあえず書けたところまで。白〜青。
 
 
不屈の意志/adamant Will
 今回の白トリックは再録から。なんとなく「よく再録されてるからなー」とか思ったんだけど、確認したら初出のドミナリア以来、初めての再録だった。「力強い跳躍」とか、このジャンルは似てるからイメージがかぶるねん。
 
 
花嫁衣装/Bride’s Gown
 事前に新郎の衣装の方で名前だけ明かされていた装備品だが、綺麗に対になるデザインだった。これにより、アンコモンではあるが今回は白黒2色に「パワーを2あげる装備品」が収録されることになる。使いやすいコスト域だが、白は今回かなりの量のオーラが入ることになりそうなのでシナジーも考えた際に優先順位はやや低め。白黒で先に新郎の方を確保してからコンボを狙う形だろうか。どっちも装着すれば+4/+4先制接死のバケモノに。まぁ、1人で重ね着してる時点で頭おかしいのは間違いないが。それにしても六道蠱みてぇなデザインの花嫁衣装だな(誰が分かるねん)。

 


 
監禁の円環/Circle of Confinement
 今回のリング枠はサークル(分かりにくい)。残念ながら先に「仮初めの時間」が印刷されてしまったせいで今回は制限ありのバージョンになったが、ベースとなる「絹包み」も一応採用実績はあるので、今回はそれにおまけモードを搭載して可能性を高めている。そしてこのおまけモードがまた……なんともニッチだ。追放してるカードが吸血鬼だった場合に限り、「その吸血鬼は我々が人質に取っているぞ!」と訴えることで相手を怯ませることができて、ちょっとライフがもらえるという。なんか限定的な上に微妙なのだが……まぁ、あって困るもんでもない。速攻吸血鬼デッキが増えて、もし「熱烈な勇者」のような「赤単やるなら4枚積まないと始まらんわい!」っていう吸血鬼が出てきたら結構な嫌がらせにはなるだろう。流石に速攻吸血鬼デッキ相手、っていうサイドボードは狭すぎるかなぁ。

 

 


エストワルドの盾殴り/Estwald Shieldbasher
 いや、その盾はどういう……もう、盾じゃないよね。殺す気満々だよね。衣装にビスつけて許されるのはネプチューンマンくらいやで。しかし、そんな凶悪な盾を手にしてしまったが故に、クリーチャーとしての性能はちょっと異次元。え? これ強くない? そりゃま、戦闘に関わらない状態ならタフネス2だから対処法はいくらでもあるだろうけど、ひとたびパンチしたらわずか1マナでの破壊不能。しかもパワー4。こんな重戦車に毎ターン殴られたらたまったもんじゃないよ? 4マナだから何枚も入れられるもんじゃなかろうが……極端な話、白はこれが殴り続けてるだけでもそのうち勝てちゃうのでは? オーラの増強先としても安定感があるし、ちょっとどういう使われ方になるのかが気になる子である。これで全然役に立たなかったらそれはそれで驚きだが……。
 
 
信仰縛りの審判官/Faithbound Judge

凶徒の審判/Sinner’s Judgement
 おもて面は稀によくある「防衛持ちだけどキレると防衛がなくなるよ」という白の制約持ち。覚えてる範囲だと、殴られるとキレる「老いざる歩哨」や「星霜の守護者」なんかがあったが、今回の場合は殴られずとも時間経過でキレる。迷惑な話である。殴れるようになるのは登場から3ターン後。それまでじっと耐えながら壁役に徹し、時間が来れば4/4飛行警戒。まぁ、これだけでも充分強いのだろうが……問題は裏面。なんと「3ターン後に勝てる」と書いてある。「ダークスティールの反応炉」のようなカウントダウン式の勝利条件カードはこれまでも何枚かあったが、ここまで短時間で勝ちに繋がるカードは流石に初めてなんじゃなかろうか。これを出して3ターンで勝利。あの「副陽の接近」の倍以上の速さだ。なんでこんな無茶苦茶な設定が実現したのかというと、これが実は降霊というギミックにしっかり紐付けされている。というのも、通常この手のカードは色々と反則する方法があり、ライブラリから直接出したり、墓地から吊り上げたりと裏道がいくつもある。しかし、このカードならば「墓地にある時に降霊コストを払う」以外に裏面で出すことができない。たとえ墓地から釣ろうとしても、その場合は絶対第1面のクリーチャーになるのだ。そうして「他の領域から展開する方法が極めて少ない」という特性があるおかげで、きちんと降霊コストさえ重くしておけば、多少無茶な能力でもゲームを破壊することがなくて安心なのである。……どうでしょうね。世の中には悪いこと考える人はいくらでもいますけどね……。控えめな僕は大人しく「またたかぬ観察者」とかでマナ加速するかな……。

 

 


激情の報復/Firece Retribution
 「吸血鬼だって殺せるんだ!」ということに気づいちゃった人間たち。一度腹が決まったら行動は早いね。これまでは耐えるばかりだった彼らの人生が「攻撃クリーチャー限定」というこの呪文の性格に表れているが、余計な逡巡を切除すれば、それは一撃必殺の単体除去に繰り上がる。実は切除前の時点で性能はかなり高く、先輩カードと比較すると、同じ効果で3マナなのが「叱責」、2マナの「鑽火の輝き」はアンコモンだ。コモンでこの性能は史上初。そして6マナとはいえオプションまで付いている。デッキ次第では初手級と言ってもおかしくないレベル。

 


 
束の間の霊魂/Fleeting Spirit
 つかの間の割にやたら存在感のある威圧系スピリット。2マナ3/1の基本ボディに、中盤以降は低コストで付与できる先制攻撃のパッケージ。さらに自分で強引にコストを捻出したり、序盤に適当な除去を回避するためのブリンク能力まで持っている。白ウィニーが特攻させる先兵候補としては充分すぎるくらいにいろんな能力の後押しをもらっている。今回はスピリットでウィニー的な攻めが可能なくらいに色々とサポートが加わり、オーラによる支援も各方面から得られるようになっている。カティルダを基柱にして青白中心の新たな形のビートデッキが誕生してもおかしくないだろう。ただまぁ、序盤に登場したときに1/1相手でも相打ちってのはこれまでの白ウィニークリーチャーとはちょっと違うところかな。こんだけスピリットに人権が生まれると「クラリオンのスピリット」がかなり強化されてる気がするので、その辺りとの競合かしら。
 
 
グリフ翼の騎兵隊/Grifwing Cavalry
 グリフの2人乗りは合法。青や白にたまに登場する「ペガサスの駿馬」能力に訓練を併せ持った切磋琢磨なクリーチャー。この手のクリーチャーのヒット作は何と言っても「空からの導き手」で、自分もフライヤーとして強いのにおまけ感覚でフライヤーが増えるため、当時の「青ビート」という珍しいアーキタイプの後押しとなった。今回も「2/2フライヤーが味方を飛ばす」というデザインは一緒だが、1マナ重い上に発動にマナが必要になってしまった。ただ、この変更は訓練という能力のおかげでもあり、パワー3以上の味方を飛ばして殴れれば、こいつ自身の成長の糧にもなる。訓練能力の弱点である「殴ったら、結局人は皆死ぬんだよね……」という破滅的な問題を解決する力を最初から持っているのだ。得られる成果を考えれば2マナくらいの出費は安いもの。是非とも多少の支払いが気にならないくらいにスマートに殴り勝てるデッキにしたい。
 
 
希望の鷺/Heron of Hope
 どっかで見たデザインだと思って確認したら、そうか「陽光たてがみのペガサス」か。4マナ2/3フライヤー、ところにより絆魂、当時の環境はオーラによる強化が定番だったこともあり、リミテッドでは無双の活躍を見せたナイスコモンだったのだね。こういうのを見て「確か似た奴おったけどなー」って思うのに具体的なカードが思い出せなくなっているのは単純な老化もあるし、さすがにプレイ年月が長すぎるのもあるな。さておき、「ペガサス」と比較すると警戒を失った代わりにライフゲイン増加という面白いオプションが与えられた。絆魂をつけて殴れば3ライフゲインとなり、ブロックに回れない部分はある程度フォローできているだろう。その上でライフゲインデッキではこの1点の積み重ねが着実に延命へとつながっていくし、同じ能力を持った「クレリック・クラス」や「優等生トロール」との最大の違いは、コモンなので数を並べられるということ。2体3体とフライヤーが並ぶならそれだけでもやばいし、ライフゲイン時の取れ高は大きく跳ね上がる。うざい方向で戦う白にはありがたい構成員だ。

 


 
鷺恵みの霊/Heron-Blessed Geist
 「さぎめぐみ」っていう字面だけ見てもあんまりポジティブなイメージにはならんわな。幸い、カードからのお恵みは本物で、イニストラード名物の「墓地からスピリット」クリーチャーの最新作。先輩である「不屈の聖戦士」「近野の司祭」あたりは堅実なアドバンテージ能力で実績を残している。今回は生前のボディが3/3フライヤーと普通に優秀で、できればそのまんま活躍してもらう方が手っ取り早いくらいのスペック。相手からしたら「いるだけで邪魔だけど、除去しても邪魔なんだよなぁ」という不自由な2択に悩まされることだろう。ただ、さすがにこの2択が選び放題は単体で強すぎるという判断なのか、起動タイミングに制限がつけられたのはちょっと注意。まぁ、今回のリミテッドならエンチャントの確保はそこまで難しくはないと思うけどね。

 


 
有望な信徒/Hopeful Initiate
 まだ若手だろうに、なんかよく分からん儀式に駆り出されてるかわいそうな信徒。先輩に誘われて断れなかったのかな……。何枚でもエンチャントが割れる可能性を持ってるよ! と言われたら強そうではあるのだが、そのコストも当然それなりのもんなので、そこに頼って連打できるかと言われると難しそう。他の仲間も全員がカウンター持ちなら除去系オーラなどを潰して進軍が続けられるのは心強かろうが、こいつ自身の初期値が小さいので、自分を訓練してコストを積み上げるビジョンが見えないのがな。まぁ、1マナで出して1回殴って2/3なら充分元は取れてるのか。
 
 
ドーンハルトの殉教者、カティルダ/Katilda, Dawnhart Martyr

カティルダの曙/Katilda’s Rising Dawn
 カティルダさんや! カティルダさんが生きて(?)おった! 深まる夜に対抗するため、何としても儀式を成功させようとしていたカティルダさん。トヴォラーの苛烈な攻勢もなんとか退け、セレスタスの儀式を完成させようとしたその瞬間……上空から舞い降りたオリヴィアに惨殺されてしまった。これで儀式はもうだめかと思っていたのだが……そんなことじゃぁカティちゃん負けへん。見事スピリットとして蘇り、再びの儀式トライである。裏面を見ればそこにははっきりと起動して陽光を解き放ったセレスタスの姿が! いやぁ、めでたしめでたしでございます。新たなカティルダさんはどさくさに紛れてプロテクションを狼男から吸血鬼にスイッチしてるあたりが現金で笑ってしまうな。もうちょい早めにそのプロテクションをつけておけば殺されずに済んだのに……。とりあえずスピリット・エンチャントデッキを構成する際の中核となりえる1枚。仲間が1体でもいれば3マナ2/2飛行絆魂くらいでそこそこ。オーラ面も文句なしで強いので、リミテッドならここからスピリットへまっしぐら。追放除去だけ勘弁な。
 
 
民兵の結集者/Militia Rallier
 白と赤にたまに登場する「単体では戦闘できない」系クリーチャー。もともと赤独自の能力だったが、「忠実なペガサス」あたりから白にも登場し、「徒党を組んで殴る色」という性格をアピールするようになった。今回の人間連中も1人だとおっかなびっくりだが、つるむと強気になるという集団ヒステリーの状態。普通、この手のデメリットを持つクリーチャーはマナレシオに恵まれているはずなのだが、こいつは3マナ3/3で割りと普通。代わりに好きなクリーチャーをアンタップするおまけが付き、最低でも警戒持ちのような挙動は可能になった。どうせ訓練持ちのクリーチャーは誰かと一緒に殴りにいくタイミングを待っているのだから、その先導役としては最適なはず。ところで、後ろの連中が持ってる武器はろうそくっぽいのだが……さすがにそれで吸血鬼対策にはならんと思うんだが。城に火でもつけにいくんか?
 
 
ネベルガストの詐欺師/Nebelgast Beguiler
 なんかでかいタッパー。普通タッパーってのはさっさと登場してタップ業務に専念するのでステータスは二の次になることが多い、というかどうでもいいのだが、何故かやたら頑丈なタフネスで自分は生き残る気満々である。過去に似たような状態にあったクリーチャーには5マナ3/3の「ロクソドンの神秘家」がおり、「タップしたいのか殴りたいのかはっきりせぇ」と5マナにしては微妙な評価だった。今回はそんなロクソドンに比べるとまだ立ち位置は分かりやすく、とにかく火力で焼かれずに耐えるだけのステータスと、マナがない場合でも自分からブロックにいけるだけの耐久性をアピール。殴りにいくのは本当に限られたタイミングだけだろう。やっぱり早めに展開できる方がありがたいとは思うが、一度出せればその信頼感は格別だ。
 
 
養育する存在/Nurturing Presence
 めちゃめちゃアジア人顔で朝青龍似の幼女と、その先祖らしき霊の姿。こういうイラストが最近増えてきてる気がするのは、やっぱりアメリカ本国のポリコレ配慮意識があるから……とか思っちゃうのはうがった見方なんでしょうかね。まぁ、イニストラード人がどういう系統の顔かなんて決まってないだろうけど。とりあえず幼女を守ってあげるカードのはずなのだが、その守り方は割と手抜き感が強い。2マナで張って最低限のスピリット保証があり、パーマネントが2つ得られるのだから全く損な取引ではないのだが、その後のオーラの性能はあまりシナジーを想起させるようなもんでもない。出したターンはスピリット分の+1が確定するが、その後のターンにも続けて影響を持ち続けるためにはデッキをそれなりに整える必要があり、多分そこまで頑張るカードでもない気がする。まぁ、「エンチャントの枚数は稼ぎたいけどクリーチャーの確保もしないと」というニーズへの1つの回答ってことだろう。

 


 
動揺する傍観者/Panicked Bystander

大笑する罪人/Cackling Culprit
 イニストラード名物、人間が一番怖いシリーズ。両面カードは狼男とか、霊とか、そういう人間を超えた存在を描くためのギミックなのだが、なぜか毎回1枚くらいはこうして「ガチで正体を隠してるだけの悪い人間」が隠れてたりする。ただ、ここまで純粋なヤベェ犯罪者はあんまりいなかった気もするが……。このご時世に死体集めがご趣味ってのはなぁ……。ただ、そうして腹のなかは真っ黒だが能力としては現在もちまちま頑張ってくれている「光明の幻影」の流れを組む癒し系。「人の死が嬉しい!」というこいつの心根がこんな効果になるとはね。白黒にまたがるライフゲインギミックの的確なサポーターであり、最悪反転しなくても2マナクリーチャーとしてそれなり。裏面の笑顔がヤバいので、せっかくならその「大笑」を拝みたいとは思うが。

 


 
教区刃の見習い/Parish-Blade Trainee
 訓練の成果が発揮されるのが死後という、ちょっとかわいそうな新兵。もう、今のイニストラードならこれくらいの自己犠牲は最低条件なのかもしれない。性能としては「鱗の召使い」なんかのギミックと同じだが、1つ目のカウンターを得るのにもワンパンいれないといけないところが若干の手間。その分を「カウンターが増えるかもしれない」という伸び代で埋め合わせるわけだが、現時点ではこの訓練能力ってやつがどの程度育つかがあんまり見えてこないのよね。先手で3ターン目にパワー2〜3を出せれば4ターン目にようやく1歩成長するっていう速度だと……間に合うんかね?

 


 
貫く光/Piercing Light
 カード名も効果もなんか見たことがあるから再録かと思ったら、全くもって新しいカードだった。もう、この辺のカードの区別がつかん。一応先輩となるのが「正義の一撃」で、そこに占術がついた分だけ上位互換。腐乱ゾンビがいなくなったので、こういう軽量除去が使いたいタイミングもちょっとは増えてるかな。

 


 
超常的救出/Supernatural Rescue
 「踏み外し」と「不退転の意志」の合体呪文。なんでそこを? というよく分からない悪魔合体だ。「踏み外し」を使うなら相手のアタック前だろうが、「不退転の意志」をトリックとして使いたいならアタック後にブロッカーにつけてやるのがセオリー。なんとも噛み合わない足し算である。そうなると、攻めのタイミングで相手ターンエンドに自軍を増強しながらタップするっていうのが正しい使い方なんだろうけど……4マナは重くない? 別に一緒にやらなくてもよくない? おそらくこれも「オーラになんか付加価値をつけてデッキインしてもらおう」っていう狙いがあるんだと思うが、そもそも事前に他のオーラとかが無いと瞬速ももらえないし、対象のクリーチャーが除去られるとタップ機能も発動しないのでオーラの弱点はむしろ大きくなってるし、なんかちぐはぐなカードである。「ご先祖の霊が守ってくれた!」っていう雰囲気を出すためのトップダウンデザインなのかしら。
 

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鏡の間のミミック/Mirrorhall Mimic

恐ろしい模倣/Ghastly Mimicry
 今回のクローンのコーナー。毎度おなじみクローンクリーチャーが今回は降霊ギミックを導入しての登場。おもて面はほぼ完全に「クローン」とシンプルだが、両面ギミックがあるのだからおもて面はあっさりで問題ない。一応スピリット属性がおまけとしてつけられるが、デメリットは「スレイベンの除霊」の対象になることくらい(今回なら「引き裂く炎」)なので、自軍がスピリットデッキになった際のメリットの方が大きいだろう。そして注目の裏面はなんと「追われる足跡」だ。また懐かしいカードがリメイクされたもんだな。「コピーするクリーチャーの降霊オーラがこれ」っていうデザイン自体も面白いし、元が5マナのレアだったカードがお値段据え置きでおまけとして手に入るのはかなりのお得感。表も裏も使い倒せば、各方面から相手を締め上げられそう。具体的なデッキの方向性は見えにくいが、適当に突っ込んでおいても活躍できそうなレア。

 


 
鳴き叫ぶ大群/Screaming Swarm
 ライブラリ帰還能力を持つ飛行ファッティ。もうそれだけで話は足りていて、ストリクスヘイヴンで「本のワーム」がこなしていたようなひたすら繰り返す悪夢を演出してくれるだろう。ワームと違って場に出た時のおまけ効果なんてもんはないが、その分攻撃しやすくて即効性がある。ついでに与えられた切削能力は正直どういう意味があるのかよく分からんが……相手と自分、どっちに使うのがいいんでしょうかね。相手のライブラリアウト狙うにしても、自軍クリーチャーがいっぱい殴れてるならライフで勝てるだろうし、おまけ程度でも自軍の墓地肥やしができるって考える方がいいのかしら。

 


 
洗い落とし/Wash Away
 切除を綺麗に活かしたアンコモンカウンターの秀作。先に切除後を見れば、こちらは完全に「取り消し」なので標準性能。これがあるだけでデッキインをためらう必要がない安心設計。そして注目は切除前のモード。手札以外から唱えられるということは、候補は墓地・ライブラリ・追放領域(あと統率者領域)。このセットで生まれたということはもちろん「フラッシュバックをお手軽にカウンターできるよ!」ということであり、1マナと激軽コストでフラッシュバックや降霊が潰せるだけでもカウンターとしてはかなり高性能。それに加えて、今のご時世で注目すべきは予顕対策としての性能。厄介な「多元宇宙の警告」やら「ドゥームスカール」やら「アールンドの天啓」やら、全て1マナでシャットアウト。この選択肢はでかい。今後のメタ次第ではあるが、大きなデメリットもなく取り回しやすい呪文、しばらくはコントロールのメインウェポンとして活躍できるんじゃなかろうか。
 
 
奉仕への切望/Dying to Serve
 英語の「dying」は当然「死んどる」という意味であるが、これがイディオムで「dying to〜」は「死ぬほど〜したい!」というめっちゃやりたくてしょうがないことを表す言い回し。ゾンビさんたちの心境を考えれば死してなおオリヴィア様に使える道理もないわけで、普通に考えたら「切望」はしてない。単に「奉仕のために死んどる」のはずなのだが、オリヴィアさん目線だと「あたしに仕えられてさぞかし嬉しいでしょ」ってんでこんなカード名になってるわけだ。さておき、そんな死してなお働く社畜エンチャントは、なんとあの「ゾンビの横行」の又従兄弟みたいな1枚になっている。カードを2枚捨ててゾンビを生み出し一斉を風靡したのが「ゾンビの横行」だが、今回は能動的にカードを捨てる手段が与えられていない代わりに、カード1枚捨てるだけでゾンビがもらえるようになっている。当然ギミックとしては血トークンのフル活用が求められているわけだが、そうでなくとも墓地を耕したい青黒ゾンビデッキならちょいちょい捨てる方法はあるだろう。お手軽に人員が稼げる、基柱となりうるカード。ちなみに今回出てくるゾンビは腐乱がついていないため、おそらく腐乱は「真夜中の狩り」限定のギミックだったと判断して良いのだろう。2種類のゾンビトークンを同時に使うデッキは管理が面倒くさそう。

 


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 情報の量に執筆が全然追いついてないけど、モチベ維持のために書いたところまで一旦上げておく。  
 
 
聖戦士の帯仗/Arm the Cathars
 まずもって日本語名の「帯仗」が分かんなかったです。調べたら「兵器を身につけること」と出てきて、まぁ、そりゃ英語名からしてそうなんだけど、今までこんな難しい言葉使わずに「Arm」は「武装」にしてたのにどないやねん、という。日本語チームもいろいろ考えとるんやろな。さておき、白にはお約束の増強呪文だが、なんと今回のデザインはコーンである。コーンってのは「火炎放射/Cone of Flame」に端を発するカードデザインを表す造語で、最近だと「ブルー・ドラゴン」なんかもコーンの仲間。プラス方向の修正効果でいえば「増え続ける成長」があったが、考えてみりゃこういうシンプルな増強はまだ存在していなかったのか。3マナでトータル6点のプラスは充分必殺。ついでに警戒までもらえるのが今風で、これなら状況を問わず積極的に攻めに展開することが可能。ソーサリーなので大振りの一撃にはなるが、効果の大きさを考えればあんまり気にはならないだろう。地味に「全部同じトークンでも一気に集会条件を満たせる」っていう特徴も。

 


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天使の需品将校/Angelic Quartermaster
 空飛ぶ「ガヴォニーの銀鍛治師」。ただ、自身が対象に取れなかったりする部分が微妙に違うので、より近い言い方にするならレアリティをあげたおかげでサイズアップに成功した「探検の猛禽」。コストも鼓舞能力も完全に同じで、2/2から3/3へ。あまりにわかりやすいレアリティ差別である。3/3フライヤーは最近だとリミテッドでも「まぁ、普通だよね」っていう程度で一方的に3/4に負ける環境なども出てきたが、そこに鼓舞2がついてれば文句の出ようもない。的確に戦線に脅威を追加しつつ、大きく盤面を変えることができるのはそれこそ現在も「銀鍛治師」が証明してくれている。わかりやすく方向性を決めてくれるアンコらしいアンコである。

 


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(ドーンハルトの霊)/Dawnhart Gesit
 死してなお、祝祭を完遂しようと奮闘する健気なドーンハルト民。そのためにクリーチャータイプは「スピリット・邪術師」という珍妙なものになっている。どうやら今回の降霊は「表がクリーチャー、裏がエンチャント」というパターンになっているらしく、そのエンチャント面を応援するためのカードが結構な数印刷されている様子。また、スピリットとエンチャントを同時に応援するカードなどもあり、「ご先祖様は姿を変えても見守ってくれてるんやで」という神聖なつながりを示唆している。で、こちらはそんなご先祖が出てくると2ライフもらえるという癒し系。およそ戦闘での活躍は見込めないが、じっくりゆっくり、腰を据えて降霊戦術に臨む下支えとなる。流石に統率者のエンチャントデッキとかに入れたいかと言われると、地味ではあるが。

 


 
(神聖なる憑依)/Hallowed Haunting
 神話で提供された、スピリット&エンチャント総合応援団の本部長。いきなりテキストの書き出しが「7つ以上」の時点でなかなかのふざけっぷり。いきなりハードル高すぎるやろ。しかし、下のテキストまで読み進めればそこまでスパルタでなかったことがわかり、とりあえずエンチャントが唱えられればご褒美として「味方の数次第でどんどん強くなるスピリット」がもらえる。これなら、もうデッキにエンチャントさえ入れとけばいいか、という気にさせてくれる。正直、どんだけ頑張ってもリミテッドでは限界があるので使いこなすのは難しい。構築クラスで今の環境にエンチャントデッキが出てくるかというと……流石に厳しいかなぁ。統率者デッキならエンチャントフィーチャーのものもたくさんあるので、そうしたデッキには期待の大型新人である。
 
 
(祝福されし者の声)/Voice of the Blessed
 レアになって超超超強化された「アジャニの群れ仲間」。2マナというお値段は据え置き、ステータスも増強能力もそのままに、「4個以上乗ったら警戒と飛行」という現実的な強化が施され、イメージとしては同じくライフゲインデッキで活躍した「セラの高位僧」に近い。そしてその下のテキストは……まぁ、読まなくていいんじゃないかな。12/12飛行警戒破壊不能は、ゲームに勝つとかそういう次元の話じゃない。その前に11/11飛行警戒の時点で勝てって話だ。現状でもライフゲインデッキはそれなりにコマが用意されていたが、このクリーチャーはそんなデッキの支柱となりうるだけのポテンシャルがある。「フォーゴトンレルム」の白緑、そしてウィザーブルームの連中と力を合わせる時だ。
 
 
未来の目撃/(Watch the Future)
 これまた「なるほど」と思わせるデザイン。「墓地からライブラリにカードを戻す」は青の持つカラーパイの1つだし、「ライブラリを覗いてカードを手札に入れる」(濾過)効果も青の得意技。その2つを組み合わせた結果、墓地掃除に「衝動」を足した単純なカードが完成した。実質的にはこの2つの効果に特にシナジーはないのだが、もし自分の墓地からカードを戻していた場合、シャッフル後に見た4枚の中に今戻したカードが入っているかもしれない。それこそが、「あ、さっきお会いしたカードがまたくるんですね」という「未来の目撃」なのだ。「だからなんやねん」と言われたらそれまでだが、ちょっと面白い体験にはなるんじゃなかろうか。「衝動」としてはだいぶ重いが、相手のフラッシュバックなどに対処しつつアドは失わないので一応渋いサイドカードとかにはなるだろうか。多分、すぐに未来に会えますよ。私は「奉納」で戻した「賛美されし天使」をそのターンのうちにもう1回出されたことがある男ですからね。(このエピソード、死ぬまで何度でも言い続けるからな)

 


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 さぁ、予定通り、空前絶後のタイミングでスタートする「真紅の契り」のプレビューです。正規セットの発売が9月と11月(と2月)という頭のイカれたリリーススケジュールを提供しやがる集金係のWizards社が憎い……。いや、でも新しいカードがガリガリ正規の環境で作られて環境が変わっていくのはたのちい……。どうしたもんでしょうかね。わたくし、9月は割と余裕があったのでフルでスポイラ書けたけど、今回は通常業務との並行作業になるので、リタイアする気満々でございます(一応、アニメの改編期と被らなくなったのは救いですがね)。さて、イニストラードの「追加セット」となる今回、同じ環境に「2つのパック」は久しぶりの展開だが、いったいどんなグレードアップがなされるものか……。

 

 

 


○新ギミック
・「訓練/Training
 クリーチャーが持つキーワード能力で、「このクリーチャーが、これより大きなパワーを持つ1体以上のクリーチャーと攻撃するたび、このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置く」というもの。一目見て分かる通り、ボロスが生み出した教導能力の裏返しのような効果になっている。教導と違って自身のステータスが低いところからスタートできるのでウィニーの構造とそこまで大きな齟齬は生じないが、自軍の布陣次第では当然頭打ちとなる。誘発の安定感だけで見ればそこそこレベルだろうか。また、効果は強制なので場合によっては集会能力と噛み合わなかったり、逆にきれいに噛み合ったりと妙なシナジーも起こりうる。当然クリーチャーの数が必要になることから考えると、イメージとしてはやはり白緑の人間向けで、パワーの高い赤との共闘なんかも見据えた効果と言えそうだ。

 


 
・「濫用/Exploit
 「タルキール龍紀伝」からの再録キーワード。「このクリーチャーが戦場に出た時、クリーチャーを1体生贄に捧げても良い」という、それ単体ではほぼデメリットのみの珍しい能力である。もちろん、これを持つクリーチャーのほとんどは「あなたがこのクリーチャーで濫用した時」という文章が続くことになる。もともとは青黒のシムルガル氏族に与えられた特徴だったし、今回もどうやら青黒ゾンビに与えられている様子。つまりは腐乱トークンの新たな利用先が大量に提供されるということに。いわゆるサクり戦術の幅が一気に広がりそう。

 


 
・「切除/Cleave
 独自に「切除コスト」が設定されており、そのコストで唱えた場合には、なんと「カードテキストの一部を切り取って解決する」という素っ頓狂な能力。「カードテキストを直接いじるとかどんだけメタな能力?!」と驚いたが、思い返せばイゼットが開発した超過能力も「テキストの「target」を「each」に読み替えてね」という能力だったのだから、全く新しい発想というわけでもないのか。いや、でもやっぱりカードデザインが何とも珍妙なので……実物見てもらった方が話が早い。「角括弧の中の記述を削除する」っていうルールテキストは斬新だ。パターンとしては、切除すると強くなるタイプもあれば弱くなるタイプもあるだろうし、「1つのテキストでモード選択を与えよう」というだけの話なのでカード自体はそこまで目新しいものではないかも。1つ気になるのは「なんでこれがイニストラードのギミックに?」という世界観の部分で、「悪いものを切除する」的なニュアンスなのか、それとも単に肉屋の包丁でぶった切るイメージなのか。おそらくあまり色にこだわらずに色んな呪文に採用されるだろうし、もしうまくいけば今後も再録されるギミックになりそうだ。

 

 


・「血・トークン(Blood token)」
 新たに登場した汎用トークンで「(1)(T)、カードを1枚捨てる、このアーティファクトを生贄に捧げる:カードを1枚引く」という効果を持つアーティファクトトークン。手がかりトークンよりも起動は1マナ軽いが効果はドローじゃなく赤ルーターに調整された。当然吸血鬼関連のカードに紐づけられているため、赤っぽい能力なのはフレーバー面というよりはシステム面での都合だろう。そのままでも手軽にルーティングできるので悪い素材ではないが、今回はこのトークンを色んなコストや参照値として使い倒すようである。ちなみに、過去に「血文字の羽ペン」という「血液カウンター/Blood counter」を参照するカードがあったのだが、何故か日本語訳は「血液トークン」ではない。チトークンて発音しにくい気がするのだが、何でこうなったんだろう?

 

 

 


以下はカードの個別レビュー。

 


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10月10日 ドラフト模様(MID×3)

ピック順 【Alessi】→【Logical】→【Metallica】→【Thraxi】→【Chrolony】→【Sangriter】→

 

 意外にお早い2度目の帰還! 前回から1ヶ月弱を経て、再びの対面ドラフトだ! まぁ、一応全国的に緊急事態宣言も明けてますんで、前回よりも罪悪感のない状態でプレイできていますね(ドラフトは感染対策に配慮した上で行われています。多分)。もともと用事があって関西に出張してきた奴が1名いるんですが、もう1名はふつーに「ドラフトやるっていったら東京から来た」っていう奴です。こいつ、もう1つドラフトできるコミュニティを形成しているらしく、なんか知らんけどパック持参で東京から来ました。なんやそれ。あと、思い出したけど家にしこたまパック貯めてる奴おったやん。モダホラ2のデッドストックとか、どこかで吐き出した方がいい気がするけどな。……まぁ、次はいつになるかわからないけど。「出来れば、この環境でもう1回くらいやりたいね」みたいな話してたけど、今確認したら「イニストラード:真紅の契り」の公式発売日が……1119日!? え? そんな早いの?! やばいやん。これ、もうプレビュー始まるくらいの時期なのでは? 公式発売日が19日ってことは、アリーナ実装がその1週前で1111日。その1週間前にはカードリストが出揃ってるはずなわけで……エェェエエ……。これ、俺はやっぱりスポイラ無理日程やな……。

 

 


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9月19日 ドラフト模様(MID×3)

ピック順 【Sangriter】→【Alessi】→【Chrolony】→【Mei】→【Tanaka】→【Logical】→【Thraxi】→

 

 諸君! 我々は帰ってきた!!!!

 最後のドラフト通信から早1年半。前回が2020年の3月21日って書いてあるから、マジでちょうど1年半。その間に数多の環境が我々の前を過ぎさり、惜しみつつも、主に「アリーナクソゲー」などと叫びながら日々を過ごしていた。しかし、そんなコンピューター頼みの年月を乗り越えて、帰ってきました紙のドラフト! リアルの対面!! 巻き起こる濃厚接触!!!(当イベントは政府の指導に基づき、感染対策に万全の注意を払いながら行われております)

 というわけで、この文面を書くのも1年半ぶりかぁ……俺、何書いてたんだったかなぁ……。残念ながら、今日からまた新しいドラフトの歴史が始まるというわけではない突発イベント。たまたま声をかけてもらい、たまたま集まることが出来た面々。どのように集まったかはあまり詳しくは書かないが、久しぶりのドラフトで7人はキツいっていうのが正直な感想ですね! よりによって初体験の環境だったしね! おじいちゃんが久しぶりにパックを開けての第一声が「カードの字ってこんなちっちゃかったっけ!?」だったのがワロタ。アリーナだと拡大表示が出来るからね……。あとピックの途中で言われた「サイドボードって概念があるんですよ」っていう衝撃の事実。……知ってたし。わかってたし。あれだろ、講義カード置いとくところだろ。

 さてもさても、久しぶりにピックに狂喜してみんなテンションが変だったので正直デッキのこととかあんまり覚えてないですよ。ガチでみんなして1年半以上の時を経てのリアル対面(中にはたまにつるんでた連中もいたみたいだが)。旧交を温めつつ、互いを蹴落とし合うドラフトのスタートだ。ただ、今回は会場の使用時間がリミットに達してしまったため、最後に数試合が行えず、順位が決定しない状態で解散してしまいました。そのため、一部の順位は不確定でお送りしております。

 

 


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 久しぶりの完走……割とまじで嬉しい。
 
祝福された反抗/Blessed Defiance
 カード名からは想像もできないような刹那的なフレーバーテキスト、というか捨て台詞が印象的なコンバットトリック。まぁ、実際の効果を考えると死ぬことは死ぬからしゃーない。ストリクスヘイヴンにあった「生きた証」を白単色に塗り替えたようなカードで、修正値が+2とあがった代わりにトークンサイズは1/1なのでやや小さめ。とはいえ、この呪文の最大の目的は勝てないコンバットを相打ちまで持っていくことなのだから、修正値のアップは良い傾向だと言えるだろう。おまけに絆魂までついてかなりの量のライフを稼ぐことができるし、死後にもクリーチャー数が減らないので量的アドバンテージも失わない。1マナコモンとしては大健闘の部類。是非ともフレーバーを叫びながら使ってあげよう。
 
 
聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando
 白コモンではかなり珍しい瞬速持ちのクリーチャー。別に瞬速が禁止されているわけではないのでカラーパイの「曲げ」や「折れ」ではなさそうだが、一応確認したら白単色のコモンクリーチャーで瞬速を持つのはなんと「村の鐘鳴らし」以来なので実に10年ぶりだという。奇しくも10年前の先輩もイニストラード出身。やはり村人みんなして緊急時に備えているこの次元ならではの部分があるのかもしれない。「鐘鳴らし」は1/4というがっちりボディと場に出た時の効果を活かすための瞬速だったが、今回は2マナ3/1という攻めのステータスで瞬速。これまたあんまり見たことがないデザインで、さらには場に出た時の能力じゃなくてサクって発動する能力を持っている。つまりこちらの人間は事実上3マナの「解呪」なのである。相手の出した決定的なアーティファクトやエンチャントにインスタントで対応できるのでなかなか便利。すぐに使うあてがないなら瞬速からのアタッカー、瞬速ブロッカーと八面六臂の大活躍。置物対策はメインから入れにくいのが悩ましいが、このクリーチャーならマナカーブの調整も含めて何枚でも採用できるでデッキの対応力を高めることができるだろう。今回白コモンでアーティファクトに触れるカードはこれ1枚だが、まぁ、アーティファクト自体があんまり無い次元なのでそこは気にする必要はなさそう。

 


 
聖戦士の召集/Cathar’s Call
 貼り付けるだけで毎ターン人間クリーチャーが供給されるという有能すぎるリクルーター製造装置。この雇用ギミックは過去のイニストラードにも存在していたのだが、それが「指揮官の威厳」という5マナのオーラだった。こちらの新作は同じアンコモンだが、コストが2軽くなり、トークンが出るタイミングが終了ステップになり、ついでに警戒まで付与して3段階も強化されている。時代が進んだとはいえ、ここまで露骨な強化は珍しい。5マナの「指揮官の威厳」はその脆弱さもあってあんまり使われなかったのだが、ここまで強化されたのなら話は変わってくる。出来るだけ死ににくい土台にエンチャントし、殺しても殺しても湧いてくる人間算を堪能したい。せっかく集まってくれた志願兵を燃料にしながら「人がゴミのようだ!」とか言ってみたい。
 
 
クラリオン吹きの聖戦士/Clarion Cathars
 また出たクラリオン。「轟音のクラリオン」で初めてカード名に登場した楽器の一種だが、さらに最近「クラリオンのスピリット」でもその存在を確認され、少なくともラヴニカとカルドハイムに同じ名前の楽器があることが示されていた。そしてこの度はイニストラード。まぁ、どこの次元でも金管楽器のデザインなんて似たようなもんだろうし、ご当地の名前は異なっていたとしても概念として同じだと見なされているのだろう。まぁ、そうなると「起床ラッパ隊」はなんだったんだって話になるが……(このカードもフレーバーテキストにはラッパって書かれてるんだよな)。とにかく、そうして楽器を吹きならすことでまとまって行動できるクリーチャー。4マナで本体が3/3に人間トークン付きという設計は「日勤隊の指揮官」と全く同じ、種族変更再版ということになる。「日勤隊」もイコリア次元の人間シナジーを回転させるカードとして活躍したし、今回だって人間は数が重要。加えて、1枚でパワー3と1が賄えるので集会達成のキーカードにもなりうる。安心して大音響でパラリラ走り回ってほしい。
 
 
決闘策の教練者/Duelcraft Trainer
 「決闘策」ってなんやねん。聞いたことない日本語が出てくると困ってしまうが……まぁ、多分決闘の際に勝つ秘訣みたいなものを教えてくれる先生なんだろう。「目だ! 目を狙え!」みたいなやつ。4マナパワー3の先制攻撃という質実剛健な性能に加え、人が集まってくるとテンションが上がって二段攻撃を教えてくれるという名伯楽。最悪、自身はバックアップに回ることもできるので、適当な雑兵に必勝策を教えてリングに送り出すだけでもそれなりの影響力を持つ。自身が先制持ちなので二段攻撃を自分で使っちゃうと微妙に被って損してる気持ちになっちゃうので、やっぱり周りの腕自慢に教えてあげるのがベターだろう。戦闘開始時に伝授は済んでいるので、最悪その後で死んでも一仕事は終わっている。いいか、ジャブジャブストレート、ジャブジャブストレートだ。
 
 
ガヴォニーの銀鍛治師/Gavony Silversmith
 武器を強化することで、キーワードで言い換えれば「支援2」を行うことができる名工。合計すればパワーとタフネスの値は4/5で、4マナクリーチャーにはあり得ないスペックである。自分自身も対象に取れるため、よくある「周りにクリーチャーがいないよぅ」という状態でも最悪3/4で出ることができるし、味方が1体いればサポートはフルスペックで発揮できる。「支援」能力があった当時4マナ3/1支援2の「鞍背ラガーク」はきちんと活躍していたし、今回も人間デッキの中軸として手堅い活躍が見込めそう。状況次第ではカウンターの数を調整して強引に集会条件を満たすプレイなんかもどうぞ。

 


 
ガヴォニーの罠師/Gavony Trapper
 パワー0、攻撃することなど考えずにただタップすることだけを生きがいとした純正のタッパー。1マナというコストも合わせて、一番近い先輩はおそらく「扇持ち」。あちらはゾンビシナジーの一端を担うミイラであったが、一応こっちの人間の方がパワーが1少ない下位互換ということになる。だが、世の中ってのは面白いもんで、こいつのパワーがないことは決してデメリットではない。何しろ集会を行う時には「パワー0」は貴重。他のクリーチャーと被らず、手堅く人数を水増ししてくれるのだから。攻撃に参加せずにひたすら後方支援に回りつつ、しっかり会議に参加して意見を落としてくれる。こういう縁の下の力持ちがいるからこそ、集団は回っていくのだなぁ。
 
 
農家の勇気/Homestead Courage
 どんな勇気やねん。「来年からは商品価値の高い作物に植え替えてみよか!」みたいなことだろうか。それとも「ちょっと田んぼの様子見てくる」だろうか。一応確認したら、英語の「Homestead」は農家という職業ではなくて農地や邸宅を指す言葉なので、この場合の「農家」というのは文字通り家の方を指し、「農夫たちが自分たちの家の中で勇気を出しているよ」みたいなニュアンスなのかも。ちょいとカウンターを載せる、「旅の準備」の半分の呪文。1マナソーサリーなので本当に最低限の仕事だが、最近まで履修付きの「導きの声」が案外活躍できていたことを考えると、フラッシュバックでもう一回使えるこのカードもリミテッドなら良いアクセントになるのかもしれない。ちなみにこれは偶然かもしれないが、イラストの中の農民たちはみんなそれぞれに武器を握りしめているが、左から「肉屋の包丁」「猛火の松明」「尖った三つ叉」「殺人者の斧」と、全て過去にイニストラードで使われた装備品である。

 


 
月皇の古参兵/Lunarch Veteran

光明の幻影/Luminous Phantom
 ゆりかごから墓場までを見守る白単色の降霊クリーチャー。おもて面は自軍限定の「魂の管理人」。1マナクリーチャーとしては割と高効率なライフメイカーなので、特に人間トークンをわらわら生み出すようなデッキでは渋い活躍を見せる。そして1/1のか弱い人生を全うすると、セカンドライフとして今度は1/1スピリットである。さっきまで誰かの入場を歓迎していたが、なんの因果か今度は退場にご褒美が。一足先に旅立って、「ちゃんと送り出される方がいいな」と思ったのかもしれん。とにかくどちらの面も軽いのが売りで、展開を邪魔せずに適宜システムを投入できる。勝ちに近づくカードではなかろうが、確実に負けは遠ざけてくれるはずだ。
 
 
哀悼の巡回兵/Mourning Patrol

朝焼けの亡霊/Morning Apparition
 「哀悼/Mourning」と「朝/Morning」で韻を踏んでくるとは……。この2つの単語、意味がこんだけ違うのに発音全く一緒なのね。そしてイラストで展開されている愛犬との友情物語がとってもハートウォーミング。めっちゃペロペロされとる。死んでるのにこんなに微笑ましいカードもなかなか無い。だから性能がごっつ普通なことなんて別に気にしない。「4マナ2/1飛行警戒」って、ありそうで無かったし意味のわからんステータスだよな。

 


 
捜索隊の隊長/Search Party Captain
 基本性能は「敏捷な革新者」。4マナ2/2の投げやりボディだけど、カード引けるなら許してやらんでもない、くらいの微妙な立ち位置。ただ、今回はそんな立ち位置に一石を投じる軽減機能も備わっており、3体以上の大隊アタックを繰り出せばなんと1マナ2/2で1ドローという神クラスにまで昇格可能。そこまでせずとも3マナ2/2で1ドローだけでも現在大活躍中の「古代の伝承の僧侶」に迫るので随分印象は変わってくるだろう。攻めを維持しつつ頭数を増やして集会人員も確保。隊長とは思えないモブっぽい仕事だが、仕事があるならそれでいいじゃない。

 


 
魂標グリフ/Soul-Guide Gryff
 今回の大型フライヤー枠。マナコスト高めのフライヤーは今回降霊の裏面が担当しているので、単体のカードとしてはそこまで強いニーズはなさそう。……と思ったけど、コモンの降霊クリーチャーにあんまりサイズでかいのいなかったわ。ということは、そうした手数で攻めてくる降霊クリーチャーをシャットアウトするためにも、5マナ3/4というステータスのフライヤーは文句なしで優秀。ついてる能力もそこそこだし、やっぱり5マナ枠はありがたくもらっておくべきか。
 
 
材料収集家/Component Collector
 イニストラード名物の、錬金術師のお手伝いをしてるホムンクルス。何故か必ず単眼なのだが、目を2つつけるのってそんなに難しいんだろうか。さておき、何故か昼夜の変わり目でパーマネントをタップするというマニアックな仕事を担当。昼夜の変わり目はほとんどの場合はアップキープに発生するため、タップで使うとしたら相手クリーチャーを寝かせての攻撃サポートやアタック妨害、アンタップするとしたら、相手ターンにブロッカーを構えさせるか、なんらかのタップ能力を2回使うための支援ということになる。なんにせよ昼夜の変わり目ってのはそこまで頻繁にあるもんじゃないし、狙ったタイミングで成立させるのが難しいのであまり有効に活用ことができない気がする。3マナ1/4の壁にどの程度ニーズがあるかだなぁ。
 
 
悪賢い隠蔽/Devious Cover-Up
 このイラストのシチュエーション……。まぁ、すげぇ邪悪に隠蔽はしてるけども……。こりゃまた随分渋いところからの再録。「ラヴニカのギルド」では一応ディミーアに属するカウンターで、諜報能力でガリガリ削り過ぎちゃった墓地をすっきり修復してくれる役割を持つ。ただ、やっぱり4マナというコストは結構な負担なのでそこまで活躍できる呪文ではなかった。今回は修復機能に加えて追放能力の方も環境にマッチしているので、コントロール重視のデッキで引き続き最後の選択肢として悩むことになりそうだ。ちなみに、今回はカード名の関係で大先輩の「雲散霧消」とはカードナンバーが連番になっている。

 


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