忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[10267] [10266] [10265] [10264] [10263] [10262] [10261] [10260] [10259] [10258] [10257]

 終わりが近い、第11話。サブタイトルに表れた通り、寂寥に包まれながら描かれる幾つもの幕引き。修羅なる者の往く先何処。

 前回まででおよそ想定はできていたが、この度正式にリチアの圧倒的敗北が知らされる。所詮は小国の反乱、どれだけの鬼謀を弄したところで、体制を整え同様に修羅を並べた黄都に太刀打ちできるものではなかった。ヒグアレ、レグネジィが堕ちた時点でおそらく勝ちの目は薄かったのだろう。まぁ、そう考えると唯一黄都軍から完敗エンドだったニヒロだけなんかかわいそうではあるけれど。

 その末路は幸せなものだっただろうか、レグネジィは最愛のカーテとともに。まだかろうじて息のあったレグネジィが向かう先は当然カーテのところ。目の不自由な彼女が燃え盛る町から逃げ延びたはずもなく、焦土に佇む塔の上で相変わらず頼れる騎士を待つしかなかった。そこに必死にたどり着いたレグネジィは逃げるように促すが、そんなことが無理だろうことは多分レグネジィだって分かっている。もしかしたら、「被災者」であることを必死に訴え、タレンとの関係性さえ表に出さなければ多少のお目溢しはもらえるかもしれないという期待はあったかもしれない。実際、今回よりによって現場に駆けつけちゃったのがハルゲントさんだったもんだから、あわよくばそういう扱いになった可能性もあっただろう。しかしカーテからすればそんな選択に意味はない。これまで自分に尽くしてくれたレグネジィに対して最後まで仁義を通す。それがカーテという女性なのだ。不器用な2人の距離はいまや無くなった。そして、そんな「同胞」を睥睨するのは未だ底の見えぬアルス。ワイバーンと人族の少女の奇妙な関係性は、「同族」によって幕を下ろす。人の流す赤い血。人外の象徴たる青い血。混ざり合ったその色は、果たして何色か。

 タレンは自分の敗北をあっさり認め、魔王としての人生に終わりを迎えた。そんな彼女が最後に見送ったのはすでに生を終えて「二度目」を生きるシャルク。魔の者と魔王の間には何か通じ合ったものもあり、互いの人生観を称え、偲んだ。シャルクはまたどこかへ彷徨うのだろうか。そしてこの世界にあったのかどうかも分からぬ「魔王」の影を追うのだろうか。世界の謎は深まるばかり。

 そうして此度の戦争の決着はついた。残されるのは国の遺恨などではない、そこに関わる人と人の交わり。ギリギリまでただの愚かな被害者として振る舞っていたユノからは、起死回生の「一矢」が放たれていた。弱さを武器に、恥も外聞も無い人頼みの復讐劇。復讐の虚しさなど説いたところで彼女には無意味。なにしろダカイに対して復讐心を抱くことも間違っているし、その復讐をソウジロウに肩代わりさせることだって間違っている。もはやユノには大義名分はない。ただの弱者の怨嗟。それでも果たさずにはいられない、自分勝手で強烈な欲求。ダカイはそんな弱き者の身勝手さを甘く見ていた。

 ソウジロウVSダカイ、この世界の修羅の中では比較的真っ当なスタイルで戦う2人の決戦だが、誰もこれを「剣士の戦い」とは言わぬ。かたやソウジロウは剣士でありながら、その手にろくに切れぬなまくらを携えている。そしてダカイは盗賊であって剣士ではない。歪な直接対決は、ただ純粋に武の強みを目指したソウジロウに軍配が上がる。ダカイが貫くべき信条は、ソウジロウの身勝手さによって意図も容易く切り捨てられた。

 目の前で復讐を成し遂げられたユノ、その目には達成感など欠片もない。けれど彼女自身も分かっている。この「復讐」に意味などないことを。どれだけの強者を殺したところで、満足なんてしないことを。それでも彼女は復讐を続けるだろう。この世界そのものへの復讐として。

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[04/26 な]
[04/25 な]
[04/19 NONAME]
[04/17 NONAME]
[04/17 NONAME]
バーコード