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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 変態だー!(AA略)としか言いようがない第4話。すげぇ、この作品はレベルの高い負け犬が揃っている気がするぞ。

 30分まるまる、「ゆきあつの見ためんまの正体」を巡ってのあれこれが展開される今回のお話。もう、どこから突っ込んで良いか分からないので視聴後のテンションがどうにかなりそう。いや、アニメ視聴後にこんなにおろおろしたのは久し振りかもしれない……ゆきあつよぅ……

 今回も5人の関係性から描かれた要素を確認していくが、今作において最も重要なことは、(少なくとも視聴者の目線には)仁太の見ているめんまは実在しており、それが「本当」であるということだ。最終的に「あのめんま」が実際の「現象」であるのか「幻想」であるのかは分かれる部分であり、仁太が何度も自省しているように「追いつめられた仁太の妄想」である可能性は否定しきれないわけだが、それでも、仁太はそこに意図的な欺瞞を生み出す意図はなく、完全なる「第3者の意志」としてめんまが存在している。そのため、「めんまの声を聞くことが出来る」という立場において、仁太だけは他の4人とは違ったレベルに存在しているのである。

 今回それが最もよく分かったのは、仁太が蒸しパンを取り出して他の4人の説得を試みるシーン。下手くそな蒸しパンを取り出したところで、他の面々がめんまの存在を信じる理由にはならないだろうし、奇妙なものを持ち出したことにより、自分に対する不信感すら持ち上がるであろうことは、仁太も重々承知している。後日知利子が訪れた際に「信じられない」と言われて「だろうな」と独りごちたことからもそれは伺えるし、「めんまが自分にしか見えていない」ことは再三再四確認しているわけで、あんな突飛な手がかりでは他人の心を動かすことなど出来るはずもないと、それは理解している。しかし、仁太はその上で、めんまの気持ちを代弁しようと立ち上がった。それが自分を傷つけることになり、誰も得をしない結果に終わったとしても、言わずにはいられなかった。それが彼なりの、生来の強さである。

 その一言でめんまは救われたし、嘘偽りを含まず、純粋な気持ちから発した言葉だったからこそ、ぽっぽはそれを信じる気にもなった。お気楽ぽっぽは仁太の見ためんまも、ゆきあつの見ためんまも分け隔て無く信じるように振る舞っており、それだけに、「平等な二人のめんま」という事態に遭遇した際に、より発言力の強いゆきあつの言葉、「もうめんまのことを掘り返すのは良くない」という主張を飲み込みかけたわけだが、そんな「偽のめんま」の言葉を振り払い、本当の言葉を信じることが出来たのは、仁太が嘘を吐かなかったおかげだ。現時点では、相変わらず仁太以外の面々に「本当」を知る術は無い。その上で、少しでもめんまの望む方向に進むことが出来たのは、仁太が真っ直ぐだったため、そして、ぽっぽ達がどこかでめんまのことを理解していたおかげだろう。

 奇しくもぽっぽと同じ判断を下したのは、知利子である。彼女の場合、今回の騒動以前から「ゆきあつの真実」は知っていたようであるから、彼女からしてみれば仁太の言うめんまは、ゆきあつにつぐ「2人目のめんま」であったはず。その上で、ゆきあつのめんまは完全にまがい物であり、彼のことを思えば打倒すべき存在であった。そんな状況に、更に仁太までもが「めんまを見た」と言い始めたのだから、彼女にとっては、過去の友人達が亡者に囚われて次々とおかしくなっているように見えても不思議ではない。しかし、意外にも彼女は仁太に「ゆきあつの打倒」を依頼してきた。毒をもって毒を制するつもりなのか、それとも「仁太のめんま」に一抹の真実をかぎ取ったのか。それはまだ分からないが、少なくともゆきあつの虚構を打ち破るのには充分な素材であると判断したようだ。また、面と向かって喧嘩になった2人を再び向き合わせて挑発するというとんでもないアイディアを思いつき、引きこもり相手にそれを提案してくるという図太さも彼女ならでは。どこまで仲間を思い、どこまでマイペースなのか、相変わらず知利子には謎が多いのだが、あそこまでしてゆきあつをボコボコにしているということは、彼女にとって、ゆきあつはきっと大切な存在なのだろう。

 そして、未だ立ち位置を決めかねるのが、鳴子である。前回までのエピソードで多少歩み依ることが出来たはずなのだが、今回は崖の上で仁太と一悶着あり、おかげでまた距離が開いてしまっている。鳴子が優先して考えているのは、仁太に対するほのかな恋心。しかし、仁太の目には「虚構」のめんましか見えていない。そんな現実に、彼女は未だ自分の立つべき位置を知らされていない。どうやら普段一緒にいる仲間内にも不穏な空気が漂い始めているようだし、次回以降、鳴子が辛い思いをしなければよいのであるが。

 そして、ゆきあつだ。……ゆきあつ……どうしてこうなった……以前知利子とショッピングにいくシーンがあり、あのときには「知利子以外に女がいるんだなぁ」くらいしか思わなかったのだが、まさか自分用を調達していたとは。秘密基地に颯爽と登場し、偽のめんま情報で旧友達を攪乱、最後には「目を覚ますんだ」と格好良く現実を語り、落ちぶれた引きこもり野郎は「調子に乗るんじゃねぇよ負け犬」と一蹴。格好良くメンバーの最先端を走っているのかと思ったら……一番の負け犬は自分だった。最も強くめんまの亡霊に囚われ続け、仁太と違って「無いものは作るしかない」という発想から、自らの手でめんまを生み出したバイタリティには感心するが、悲しいかな、人としては残念な結果に。ただ、あれだけの努力をして生み出した「自分用めんま」で悦に入っていたのに、心ない仁太が「俺のところに本物のめんまが来た」とか言い出したわけで、彼の焼け付くような胸の内も分からないではない。「負け犬が」という台詞は、「何故自分は勝てないのだ」という妬み嫉みの裏返しであるのだ。しかし、あんな姿を仲間に見られてしまっては、もう虚勢も虚構も役には立たない。次の引きこもり候補は、君しかいない。

 さて、もう何がどこに行くのか予想も付かないこのお話。1つだけ言えるのは、続きが気になってしょうがないということである。とにかく、ぐいぐい話に引き込むびっくりの連続と、それを下支えする丁寧な心情描写のバランスがたまらない。今回もめんまが百面相を見せて賑やかだったのだが、1つ1つの表情が全て意味を持っていて、見ている側にきゅんきゅん訴えてくるのである。

 また、実は細かいところのネタ仕込みがさりげない印象を引きあげており、今回上手いと思ったのは、知利子が仁太の家に上がるシーンで、少しだけ映った仁太が過去にとった賞状の描写。そこには仁太が過去にマラソン大会で2位をとったことが記されており、彼がドロップアウトする前の栄光が垣間見える。「あー、昔はスポーツも出来た子だったのになぁ」とか思っていたら、なんと後半のシーンでは林の中でゆきあつと追いかけっこを始めるのである。過去には賞状をもらえるくらいの実力があったが、引きこもって体力が落ちた仁太だが、最終的にはゆきあつに追いついた。直前のシーンで、ゆきあつがロードワークに出てトレーニングしていたにも関わらず、である。ゆきあつがロードワークをして体力作りをしようとしていたのも、「昔から全然認めていなかった」はずの仁太の背中を追いかけてのことだったのではないかと、そんな妄想が、1枚の賞状から出来てしまうのだ。いやぁ、面白い。

 次回は……どうなる?

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