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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  巷の情報によると、興行的にはそこそこの好スタートを切ったそうで何よりです。このアニメの1ファンとしては、出来るだけ良い結果に終わることを願ってますのでね。

 というわけで、空くのを待ってダラダラ出かける私にしては、かなり早い段階で観に行きました、劇場版「そらおと」。理由は……特に無い。「これ以上暑くなったら劇場まで足運ぶのしんどいやんけ!」とか、そういう理由かもしれない。客入りで好スタートを切ったという噂を聞いていたのでどれだけ人が入っているのかと気になったが、流石に平日昼間にはなかなか人もいませんね。私も含めてせいぜい20人といったところでしょうか。この手の作品だと、客層が実に安定しているのである意味入りやすくて助かります(同時に同族嫌悪ですごく鬱陶しくも感じるのだが)。

 さて、テレビシリーズ2作品はそれなりの好評を得て幕を引いた「そらおと」だが、劇場版で何が起こるのか、というのはあまり知らない状態で観に行った。一応「日笠陽子が声を当ててる新キャラメインの話」というくらいは聞いていたのだが、はたしてあの世界観で劇場作品をやると、どんな風になるのかというのは予想がつかず、楽しみ半分、おっかなさ半分。あの独特のノリを劇場で共有して良いものか、というのは不安だったしねー。

 で、先に書いてしまうと……60点くらいですかねぇ……うん、劇場作品を見に行くと大抵目を潤ませて出てくる私ですが、正直言ってあんまり魂に訴えかけてくるものはありませんでした。劇場作品らしい頑張りどころもあるにはあるんだけど、それがわざわざ大金を払って観に行くべきものかというと、やや微妙な感じ。うーむ。

 まず肩すかしを食らったのは、出だしからの総集編パートである。一応風音日和という新キャラ視点での再構成だし、後半のシナリオを考えれば空見町でのたくさんの出来事、日常風景を改めて書き起こす意義はあるとは思うのだが、わざわざ劇場作品を見に来るような層は、ちゃんとテレビシリーズをチェックしている人間ばかりだろう。そういう人間相手に、総上映時間の1/3(下手したら半分近く)を総集編的な既視感で埋めてしまうというのは、あまり誠実な作品作りとは言いにくい。まとめからの再構成と言えば「マクロスF」の劇場版も一応似たようなコンセプトだったが、あちらは同じようなシーンでも完全に描き下ろしていたし、劇場用にリビルドされたものだった。それに対し「そらおと」の場合、基本的な画面は単なる学園生活や田舎の日常風景でしかないので、描き直しされてもあまり新鮮さには繋がらない。言ってしまえば「別に地上波でやってもよかったんじゃないか」という程度の内容。飛行パンツやらサバイバルゲームやら、もう一回スクリーンでやりたかったという狙いも分からないではないが、どうせブツ切りになってしまう断片でしかないわけで、そこまで必要性が感じられるものではなかった(特に学園祭ライブのくだりは本編でもあまり印象に残っていないエピソードだったので、もう一回念入りに描かれたのは退屈だった)。これが1つ目の不満点。

 そこから、いよいよ後半は日和を絡めての劇場オリジナル展開となっていくわけだが、普段のシリーズのように何かのイベントのどさくさに紛れての智樹の変態プレイがそこまで炸裂しなかったのも消化不良。「入部試験」のパンツ寿司は流石の一言だが、そこがピークだったので、その後の展開は次第にしぼむばかり。今作はギャグメインではないのでライトな演出になるのは仕方ないのかもしれないが、やはり馬鹿を精一杯馬鹿馬鹿しく描くのが「そらおと」の魅力なのだから、回想編を削ってでも、もう1ネタ2ネタ増やして欲しかったところ。石田ロボの登場とか、一瞬だったしなぁ。

 対して、一気に目が醒めるのは、日和の復活から加速するクライマックスシーン。今回の劇場で最も楽しめたのは、文句なしでこの空戦シーンだろう。テレビ版では対カオス戦を見せてくれた2期8話、11話あたりのテンションだが、アストレアも含めた3人のエンジェロイドが協力し合い、それぞれの持ち味を出しながら巨大な敵と戦うという構図は、それだけでアツくなれる展開。今回はニンフが作戦指揮官として色々とおいしいところを持っていったが、クリサオルをぶん回すアストレアも勇ましかったし、それに対抗するZのシステムも禍々しさや壮大さが良く出ていて見応えがある。ウラヌスクイーンが起動できなかったこと、カオスの出番が一切無かったことは残念だが、やはりこの作品の見どころの1つは女の子バトルにあるわけで、その部分は劇場らしいダイナミックなものになっていたのが嬉しかった。

 ただ、これについても、日和の心象風景については丁寧に描写されていたので追いやすかったものの、それを見守るニンフやイカロスがどこまで事情を理解して、どのように行動したかったのか、という部分が不明瞭なのが残念。原作を追っていればある程度理解出来るものなのかもしれないのだが、未読の人間にとって、結局風音日和とは何者だったのか、というのがどうもはっきりしないし、特にニンフが何をどうしたかったのか、空のマスターが何を狙っており、ダイダロスが何を隠していたのか、といった部分がさっぱり分からずに終わってしまった。今回はイカロスの活躍シーンが少なく、クライマックスでは無理矢理バトルを終わらせにきたイメージしかなかったので、そのあたりの導入をもう少し丁寧にやってくれたら、視聴にも身が入った気がする。そして、全ての要素において、「別に地上波でやってもらっても良かったのに」という感想は拭えないままである。

 この作品は、テレビシリーズの出来が非常に良く、前述の通り、2期8話、11話などは、「劇場でやってもいい」ほどのクオリティを既に有していた。ただ、それをそのまま劇場に持ってこられると、どうしたって「もう一声!」という贅沢な要望は出てしまうものだ。今回の映画化にあたっては、残念ながらその「もう一声」がうまく機能できなかったのが勿体無い部分であった。

 まぁ、それでも久し振りに「そらおと」の新作が見られたのは嬉しかったですよ。今回は特に前半パートで会長が大活躍してくれていたし、そはらやニンフの愛らしさもいつも通り。新キャラの日和についても、事前情報がなければぴかしゃが中の人だなんて気づかないくらいにストレートな愛らしさを持っていました。ぴかしゃの懐の深さを再確認できるよいキャスティングである(まぁ、今回も黒髪ロングではあったけど)。そして……保志さん、いつもお疲れ様です。この作品が終わったら、ボチボチいい歳なんだからもうちょっと落ち着いた役に回ればいいのにね。あの声じゃ無理かぁ。

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