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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 時代が変わった、第15話。戦乱が終わり、回り始める新たな治世。そして動き出すのは黒衣の怪物。やっぱり利休が動き出すと怪しさと緊迫感がケタ違いです。

 明智が去った安土城。そこに織田が再び天下を築き上げていくのかと思われたが、「か弱き民の総意」を振りかざした利休の一声により、安土の天守は燃え落ちた。「明智の手にかかったものを残すのは織田の世の汚点である」というのが主な論旨であったが、実際には一瞬でも「白」に心を動かされてしまった自分への戒めと、そうまでして自分を突き動かしてしまった光秀という人物への弔いの意味がである。城が落ちて「白」が落ちたことは、同時に、清廉であり、信長殺しに関して一切の咎が無い人物、つまり「シロ」である明智が落ちたことをも意味している。そして、残された人間たちはといえば、「クロ」を身にまとった利休と、他人よりもはるかに浅黒い顔を持つ男、羽柴秀吉だった。

 信長殺しの真実を手に入れてしまった左介は、自分の身の振り方に思い悩む。逆賊討つべし、と羽柴に喧嘩を売ることも出来ないし、誰かに報告して再びの戦乱を招くことも本意ではない。しかし、これまで彼の人生の大部分を作り上げてきたのは織田信長という怪物である。それを無下に切り捨ててそしらぬふりをするわけにもいかぬ。策も無いまま、左介は秀吉の滞在する清洲へ向かう。信長の血統の後見人として立ち、盤石の体勢を整えた秀吉と、未だ立ち位置定まらぬ左介。2人の会談はどのように進むのかと思えば、なんと、開始数分で秀吉がまさかのカミングアウト。弥助の存在がある限り、左介が真実を知っている可能性は充分にあり得る。そこで秀吉がとった選択は、怪しいものは全て白日の下に晒すこと。さっさと自分の口で左介に真実を認めてしまい、「知った上でどうするのか」と問うことで、より明確な左介の意志が伺えるというものだ。

 古田左介は、そんな秀吉のなりふり構わぬ勢いに、信長とは別の可能性を見いだすことになった。確かに、そこまでして天下を追い求め続ける秀吉の心中が全て理解出来るはずもない。弥助を捕らえたことを考えれば、未だ敵として見ることも出来るはず。しかし、古田左介は基本的にことを善し悪しで判断する男ではない。人にせよ、器にせよ、いかに大きく、いかに「他にない何か」を持っているか。仁も義も理も利も全て飲み込んだ上で、左介は秀吉の未来に全てを託すことにした。左介の覚悟と「非情」の2文字を受け取り、改めて天下を取ることの重さを噛みしめる秀吉は、謀略に生き急ぐ日々の中で、初めて涙を流すことが出来た。

 後日、左介が招かれたのは、秀吉と利休という2人の「クロ」が作り上げたという、小さな茶室「待庵」。初見では意味が分からなかったその小さな空間は、これから先に利休の見定める侘びの世界、渋みの世界が待ち受けていた。侘び好みのなんたるかを改めて理解した左介は、信長との縁切りの意味も込め、これまでの収集物を洗い出し、新たな数寄へと一歩を踏み出すことになる。

 そして、利休は秀吉が残した最後の濁りとも言える、弥助を待庵に迎え入れる。弥助は利休自身も信長謀殺に荷担していたことを感じ取ったが、個人的な義理は既に果たしたとのこと。利休は息もかかるほどの距離に復讐の鬼を迎えながら、命を長らえることになる。そして、「クロ」である自分が信長時代の最後の1人である弥助に見逃されたことで、新たな時代へのスタートが切られたことを高らかに宣言する。暗闇の茶室、黒衣の怪物、そして黒い肌の使者。黒に染められた小さな小さな部屋が、新たな時代の幕開けを告げた。

 とにかく、「待庵」における対峙や1つ1つの対話の緊張感がいちいち重苦しい今回。本当に、この作品ほど「動かない」ことが雄弁に語るアニメも珍しいのではなかろうか。毎回見終わったあとにへとへとになりますわ。今回一番印象的だったのは、待庵で左介が思い悩んだ後に「全て受け入れられた」と利休に報告し、それを受けた利休が思わず口の端を持ち上げたカット。なかなか「笑う」という動作をしない人物なだけに、ほんのわずかでも「笑み」を浮かべたことがものすごいインパクトになっていた。

 あとは小ネタですかね、茶々様に手を焼いて「将来天下を統べたりしないよなー」とぼやく長益とか、実際はいらないから捨てちゃった箱を丁寧にしまって置いてくれる良妻賢母とか。個人的に笑ってしまったのは、柴田勝家役に、柴田秀勝というキャスティング。並べて書くと、どっちが武将だか分かんなくなるね。役を振る人、明らかに遊んでやっただろ。

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