忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[1816] [1815] [1814] [1813] [1812] [1811] [1810] [1809] [1808] [1807] [1806]

Ruric Thar, the Unbowed 自由なる者ルリーク・サー (4)(R)(G) R

伝説のクリーチャー・オーガ、戦士

6/6 警戒、到達

〜は可能ならば毎ターン攻撃する。

いずれかのプレイヤーがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、〜はそのプレイヤーに6点のダメージを与える。

 迷路探検のグルール代表選手。6マナ6/6に搭載したキーワードは警戒と到達。確かに緑色のキーワードではあるのだが(警戒の第2色は緑)、なんか「違う、そこじゃない」という微妙さが憎らしい。そこは普通トランプルと先制攻撃じゃねーのかよ、っていうね。もちろん、マストアタックという制約が課されているため、警戒は願ったり叶ったりだし、ずっと立ちっぱなしなので到達だって超重要。除去を撃とうとするとそれだけで6点喰らってしまうため、戦闘でどうにか出来ずにフライヤーによるクロック合戦に持ち込みたいカラーリングなんかには天敵といえるだろう。もちろん、相手がノンクリーチャースペルを唱えられずにやきもきしているところに殴りかかり、合体ブロックされたところで「湧血ですし、呪文じゃないですし」とか言ってグルール風味を出すとかっこよさマックス。あれ、やっぱり強いか? まぁ、たまにせっかく出したコイツのせいで自爆する可能性もありますからね。

 

 

Savageborn Hydra 野蛮生まれのハイドラ (X)(R)(G) M

クリーチャー・ハイドラ

0/0 二段攻撃

〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。

(1)(R/G):〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられる時にのみ起動出来る。

 緑がこっそりと神話枠を使い潰して継続させている「今回のハイドラ」のコーナー。この手のカードはとにかくサイズを上げることに腐心しているため、爆裂サイズの「始源のハイドラ」で1つの完成形に到達してしまった感はある。今回はグルールからの贈り物ってことで赤い要素を加え、なんとレア能力である二段攻撃をゲット。これにより、「始源のハイドラ」とは別方向からの倍々ゲームを楽しめるようになっている。仮に3ターン目に1/1で出したとしても、次のターンに能力を2回起動すれば3/3、ダメージは6点である。その後もサイズアップが続くので、多分3ターン後には人が死ぬサイズ。タフネスは小さいので除去られる可能性は高いのだが、速さで言ったら大器晩成型の「始源」を上回る。なるほど神話だ。でもまぁ、しょせんネタ枠なんだけどね。神話だけどリミテッドの王様どまりってのが、ハイドラの限界なんだよなぁ。

 

 

Scab-Clan Giant 瘡蓋族の巨人 (4)(R)(G) U

クリーチャー・巨人、戦士

4/5

〜が戦場に出たとき、〜は対象の、対戦相手のコントロールする無作為に選んだクリーチャーと格闘する。

 グルールがこっそりテーマとして押し出しているのが格闘。当初、グルールのキーワード能力は格闘絡みのものになる予定だったらしいが、調整の段階であまりに強すぎるのでお蔵入りになり、結局湧血が採用されたという。このクリーチャーは、そんなグルールのプロトタイプメカニズムの名残である。パワー4のクリーチャーが場に出たときに問答無用の格闘を挑んでくるのだから、効率で言ったら「火炎舌のカヴー(PLS)」である。6マナと重たいが、肉としても一級品だし、どう考えてもスーパーエース。ただ、そこまでやってしまうとせっかくお蔵入りにさせたのにやっぱり強すぎたやん、ということになってしまうので、更なる調整を加えて、戦う相手はランダムになってしまった。狙った敵を殴り倒せるかもしれないが、「焦土歩き」や「不毛の地のバイパー」と戦って相果てたり、その辺の兵士トークンを潰して終わりかもしれない。下手したら「破滅のワーム」に挑みかかって返り討ちに遭うかもしれない。まぁ、このステータスならそんな心配も薄いだろうから、充分決戦級のアンコモンとしてリミテッドならぶーぶー言われる存在ですよ。ちなみに、何でランダムで殴りかかるようなことになったかは、イラストを見るとよく分かる。そりゃ見えないわ。この状態で味方クリーチャーを殴らないだけでもありがたい。攻撃の正確性よりも大事な残り88個の項目が何なのかが凄く気になります。

 

 

Showstpper 名演撃 (1)(B)(R) U

インスタント

ターン終了時まで、あなたのコントロールするクリーチャーは、「このクリーチャーが死亡したとき、それは対象の、いずれかの対戦相手がコントロールするクリーチャーに2点のダメージを与える」を得る。

 show-stopper」【(ショーが中断されるほどの)拍手喝采の名演技、人目を引くもの】【コンピューターの動作を停止させるバグ、致命的問題(演劇などでの用法と正反対に、「最悪」「まるで駄目」を意味する)】<Web英和辞典より>。なるほど、勉強になりますね。イラストやフレーバーを見れば確実にラクドス。この演目を見ていた人たちの苦労が忍ばれる。実際のカード的には、自軍のクリーチャーにこっそり爆弾を仕込んでおいて、カミカゼ部隊として突っ込ませるカードということになる。死ぬ前提ならばクリーチャーのパワーを2あげているようなものだし、「死んだとき2点」の「ボガーダンの炎魔(10ED)」能力は、ピック優先度がかなり高い良い効果だ。ただ、数で押すデッキ、というかたくさん死ぬデッキで初めて機能するデザインであり、結局「たくさんのクリーチャーが死ぬデッキ」って狙って組むものじゃないので、ほとんどの場合は「制限が無駄に多い2点インスタント」みたいな効果になってしまう気もするのだが、一応「死体の道塞ぎ」あたりを使えば大物の処理に使える可能性もある。火力の2軍くらいの認識で。プレイヤーにも飛ばせたらエンドカードになり得たんだけど、流石に無理か。

 

 

Sin Collector 罪の収集者 (1)(W)(B) U

クリーチャー・人間、クレリック

2/1

〜が戦場に出たとき、対象の対戦相手1人は手札を公開する。あなたはその中からインスタント・カードかソーサリー・カードを1枚選び、それを追放する。

 限定的な「強迫」内蔵クリーチャー。追放出来るカードに制限はあるが、コストあたりのステータスは最低限であるし、ヒット率もそこそこ。最悪でも手札は覗けるのだから、これはこれで充分使える部類のカードである。最近はクリーチャータイプが人間っていうだけでもニーズがあるし、頭数を揃えながらのアドバンテージ要員はオルゾフの性格にもフィットしている。リミテッドならば存分に暴れ回れる優良クリーチャー。

 

 

Sire of Insanity 狂気の種父 (4)(B)(R) R

クリーチャー・デーモン

6/4

各エンドステップの開始時に、各プレイヤーは手札を捨てる。

 最初に名前を打ち込んだら当然のように「狂気の主婦」と変換され、イメージとしてはCV愛河里花子だな、とか思った。大量の包丁を投げつけてくるイメージだが、実際のデーモンは全ての手札を放り投げる。当然のように自分の手札も無くなるので、どちらかというと旧ラクドス向けのカードではあるが、相手に反撃マナが残っていない状態から展開出来れば、こちらのエンドにお互い手札がゼロになるため、盤面の制御は狙いやすい。あとはこの6/4が頑張れるように引きゲーに持ち込むだけだ。ただまぁ、お互いに大きなメリットがないバニラに6マナってのはかなり微妙なラインだとは思うけども。構築クラスなら、コントロール相手に上手く着地出来れば一気に勝ちパターンに持ち込めるので、ピンポイントのヘイトカードとしての効果は案外大きいのかもしれない。手札にラスゴや「忘却の輪」、それに「スフィンクスの啓示」なんかを大量に抱えて「どうとでもなるぜ!」と構えてた相手が、これをカウンター出来ずに通っちゃったときの絶望感は異常。次のドローなんて島に決まってるじゃないですか。

 

 

Species Gorger 種喰らい (3)(G)(U) U

クリーチャー・カエル、ビースト

6/6

あなたのアップキープの開始時に、あなたのコントロールするクリーチャー1体をそのオーナーの手札に戻す。

 フレーバーで相変わらずのシミックぶりが楽しめるクリーチャーで、「咆哮するプリマドックス」などの系譜を継ぐ緑にはお馴染みのタイプ。コストに比して恵まれた体躯の代わりに維持コストがかかるって奴で、「デメリットをメリットに変換すれば超強いよね!」というのがお約束の文法になっている。シミックの場合は「軽いクリーチャーを使い回す」という戦術にあまりメリットが見いだせないのが残念だが、どこの世界にだって187クリーチャーはそれなりにいるのだから、このクリーチャーがおいしいデッキはさほど苦労せずに組めるのじゃなかろうか。パッと浮かぶ筆頭が「門を這う蔦」なのが相変わらずで寂しい限りですけども。

 

 

Spike Jester とげの道化 (B)(R) U

ゴブリン、戦士

3/1 速攻

 見たことのあるステータスにキーワード1つという地味そうなクリーチャーだが、実はこれ、かなり破格の設定である。2マナ以下でパワー3以上と速攻を持つクリーチャーというのは歴史上2体しか存在していない。それが「火花の精霊(10ED)」と「地獄火花の精霊(CON)」という先輩後輩コンビで、ご存じの通り、この2体は殴り終わったら儚く消えていく擬似的な火力である。このゴブリンは、そうした「生きた火力」と同じだけの挙動が可能であり、それがひょっとしたら毎ターン続くかもしれないのである。そう考えると、実はとてつもないマナ効率であり、構築だって充分狙えちゃうくらいのスペックなのだ。先攻のプレイヤーが、相手がまごついている間にサッと出してパッと殴って、3ターン目にはもう6点。「調和者隊の聖騎士(MBS)」のような2マナ3/1でも似たようなことが言えたが、この3点が1ターン早く機能し始めるというのは、このコスト域では決定的な違いだ。ラクドスの魂を体現したような、あまりにガチ過ぎる鉄砲玉である。2ターン目に殴って「うわ、3点もくるのかよ!」と文句を言いながら適当なブロッカーを出して落ち着こうとしてる相手に、「向こう見ずな技術」で追加の6点。これだけで人が死にますわ。

 

 

Tajic, Blade of the Legion 軍勢の刃、タジーク (2)(R)(W) R

伝説のクリーチャー・人間、兵士

2/2 〜は破壊されない。

大隊 - 〜はターン終了時まで+5/+5の修正を受ける。

 ボロス代表の迷路走者。なんかもう、色々ひどい。まず、単なる人間のおっさんのくせに破壊されない。ダークスティール能力ってのは、まず当然アーティファクトクリーチャーに多く、ついで天使、更に超越的存在であるエレメンタル、スピリットなどについていることが多い。過去に人間クリーチャーがデフォルトで破壊されなかった例は、御物の力によって半神半人になっていた「永岩城の君主、今田(CHK)」ただ1人である。そんな歴史の1ページを軽々と破ってしまったこのボロスなおっさんは、単体だと単なる頑丈な人。いや、それだけでも充分凄いんだけど、4マナ2/2ですげぇ除去耐性っていうと、せいぜい「革命家、チョー=マノ(MMQ)」程度のもん。このおっさんは、みんなで力を合わせると初めて真価を発揮出来るタイプらしく、軍勢を笠に着て突っ込むと7/7のダークスティールである。ひどい話だ。別にトランプルもついてないんだからチャンプブロックし続ければいいだけの話なのだが、やっぱりつついてもくすぐっても壊れないっていうのは非常に厄介。何よりもボロスの大命題である「クリーチャー数の確保」が一気に楽になるし、ラスゴが飛ぼうとかがり火が降ろうとピクリともしないのである。リミテッドならやっぱり鬼だろう。構築でも決して弱いとは思わないが、殴った時の効果が大隊前提なので、そこまで安定した運用は出来ないだろうな。それにしても、代表として単騎で迷路の走破を命じられたくせに、団体戦前提のヒーローってどうなんだろうな。

 

 

Teysa, Envoy of Ghosts 幽霊の特使、テイサ (5)(W)(B) R

伝説のクリーチャー・人間、アドバイザー

4/4 警戒 プロテクション(クリーチャー)

いずれかのクリーチャーがあなたにダメージを与えるたび、それを破壊する。1/1で飛行を持つ、白黒のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 オルゾフの迷路走者は、僕らのアイドルテイサさん! ……テイサさん……3マナスレンダーな旧ラヴニカではメインヒロインだったのになぁ。おっぱいをさりげなく見せた衣装とか、いかにもおっさんを転がしてそうな様子とか、別に美人でもないけどそれなりにギルド内で可愛がられている感が良かったのだが、今回のテイサさんたら、もう、すっかり管理職の貫禄。マダームといえば聞こえはいいが、単なるおばちゃんに見える……あ、でもひょっとしておっぱいは成長したのか? 足舐めたらスピリットトークンの1体くらいは貰えそうな気もする。で、ビルドアップしちゃったテイサさんは、書いてあることはそりゃ強い。レアリティの高いプロテクションをゲットし、警戒持ちなので攻防に大活躍。通ってしまったクリーチャーも問答無用でぶち殺すというミケウス様を完全に超越した天罰機能も抜群だし、何を間違ったのか、過去の必殺技であるスピリット生成を片手間で処理してしまう。あまりにも完璧すぎるマダム。でも7マナだからなぁ。自分から積極的に他のクリーチャーに触る手段もないしなぁ。除去耐性ないしなぁ。あ、でもこんだけ長いことオルゾフにいるのにまだ人間のままなのか。ってことは諸々の人間絡みのデッキに1枚刺すとかいう使い方も無くはないか……。ちなみにリミテッドで剥いちゃったらノータイムでprprする。今作の売りは胸じゃなくて脚だぜ。

 

 

Tithe Drinker 税収飲み (W)(B) C

クリーチャー・吸血鬼

2/1 絆魂 強請

 夜の子(M12)」に白マナを足したら強請がついた。もしくは「徴税理事」に黒マナ足したらタフネスと引き替えに絆魂がついた。軽いクリーチャーについた強請が強いことは、白の2マナエース「徴税理事」さんと黒の2マナエース「聖堂の金切り声上げ」さんが証明済み。そして絆魂はキーワード能力の中でも強い部類。その2つが組み合わさって出来たこの吸血鬼だって、当然強い。序盤に相手が少しでも隙を見せたら見る見るライフ差が開いていくのは「夜の子」でもお馴染みだし、出遅れたところで強請があれば立っているだけで仕事が来て、ブロッカーに回った時も絆魂で手頃なライフが転がり込んでくるので最後まで無駄がない。コモンの戦力としては破格の性能を与えられた恵まれた奴。残念な点を挙げるなら「オルゾヴァの贈り物」を張ると損した気分になることぐらいである。「天上の鎧」で充分すぎるくらいだけどな。




Trostani’s Summoner トロスターニの召喚士 (5)(G)(W) U

クリーチャー・エルフ、シャーマン

1/1

〜が戦場に出たとき、2/2で警戒を持つ白の騎士・クリーチャー・トークンと、3/3の緑のケンタウルス・クリーチャー・トークンと、4/4でトランプルを持つ緑のサイ・クリーチャー・トークンを1体ずつ戦場に出す。

 セレズニアがお送りするトークンライブラリ総集編。過去のスペルだと「獣性の脅威(WWK)」のリメイクだが、2マナ重たくなった分、出てくるパーマネントが1つ増え、トータルパワーの合計値も一気に4増量。警戒やトランプルなど各種便利オプションがあることを考えれば、当時一部の構築でも活躍した「獣性の脅威」のパワーアップと見てもいいだろう。「角呼びの詠唱」よりも1マナ軽くて合計値も大きいのだから、流石のアンコモンといったところである。ま、相変わらず7マナというコストがネックではあるのだが、このくらいの効果ならば、充分1枚で決められるだけのインパクトがある。居住と組んでもいいし大隊とも噛み合う。普通のプレイヤーは「クリーチャーの数が一気に増える」ことはなかなか計算に含みにくく、終盤のデリケートなライフマネジメントがこれ1枚でひっくり返るのは大いにありそうな話。決め技候補としてマナカーブの終点を任せられる良いカードである。構築なら掘葬で引っ張ったり、人間絡みのリアニに入れるのも美味しそうだ。天使が「人間達カムバック!」って叫んで軍勢を呼び出したのに、気付いたらサイとか混じってるっていう。

 

 

Unflinching Courage ひるまぬ勇気 (1)(W)(G) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントしたクリーチャーは+2/+2の修正を受けるとともにトランプルと絆魂を持つ。

 ひるまぬ、って言ってる割にはイラストが随分ひるんでるように見えるが、ひょっとしたら勇気に溢れているのは後ろの怪獣の方なのかもしれない。そりゃま、ここまでのものが貰えたら勇気も出ますよね。何しろあの往年の名作「アルマジロの外套(INV)」のリメイクだ。最近は多色世界に来るとセレズニアは必ずこれを作らなきゃいけない決まりでもあるのか、アラーラにも「ビヒモスの大鎚(ARB)」という類似品が設置されていた。今回のカードは、絆魂のテキストに修正した純正互換品。正確には、絆魂と「魂の絆(10ED)」では能力が違い、相手クリーチャーに張ってダメージ無効化させたり、重ね貼りしてライフを増し増ししたりする効果が無いので下位互換とも言えるんだが、そんなの関係無くてやっぱり強い。インベイジョン当時はなんの疑問もなくコモンで出てくるこれをフツーに使っていたのが不思議である。インベイジョンは除去がやたら強かった環境だからなぁ。「さぁ、久しぶりにアルマジロを使う感覚を思い出すぜ!」と思ったが、考えてみりゃ「オルゾヴァの贈り物」が大体一緒だし、あっちの方がいい可能性まであったりする。絆魂つくとなんでも鬼畜やな。

 

 

Varolz, the Scar-Striped 縞痕のヴァロルズ (1)(B)(G) R

伝説のクリーチャー・トロール、戦士

2/2

あなたの墓地にある各クリーチャー・カードは活用を持つ。そのコストは、点数で見たマナコストに等しい。

他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:〜を再生する。

 いかにもありそうな設定、「全軍活用」能力を持つゴルガリトロール。活用はキーワードの中では割と地味な部類だが、流石に全軍が持つとなると洒落にならない。今後の世界では、「焦土渡り」で湧血し、返す刀でカウンターを5つ載せるなんて地獄絵図も見られるようになるわけだ。ただ、その性質上単体では役に立たないカードとも言える。再生能力を使うには仲間が必須だし、ボコボコ隣人を食いつぶし、それらを全て養分にしたとしても除去られたり戻されたりすることを考えれば一点豪華主義にも出来ない。お仲間の「ロッテス」さんは序盤に出てナンボみたいなところがあったが、こいつの場合はある程度盤面や墓地が固まり、選択肢が増えた後に活躍するタイプの調整役である。ちなみに、基本的にこの世界のギルドは集めた方が強くなるわけだが、こいつの場合、純正ゴルガリに入れてもあまりうまみは強くない。何せゴルガリの強いカードは元から活用を持っているからだ。一応、緑のクリーチャーが多く集まると、「蠢く甲虫」が2マナで活用出来たりするので無駄にはならないのだけども。「排水路潜み」でも同じことが出来るからな。かみ合わせで言ったらベストパートナーはグルール系。噛み合わないのはシミック系である。

 

 

Viashino Firstblade ヴィーアシーノの初太刀 (1)(R)(W) C

クリーチャー・ヴィーアシーノ、兵士

2/2 速攻

〜が戦場に出たとき、〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。

 最近はクリーチャーの平均値も随分変わってしまったので過去のカードと比べる意味はあまりないのだが、赤の伝統からいえば、2/2の速攻クリーチャーは大体2.5マナである。2マナだと大体デメリットがついて、多色にするとようやくデメリットが無くなる(「切り裂き隊の壊し屋(ALA)」)。そして3マナだと速攻以外にもボーナスがつくようになり、基本セットスペックだとフレンチバニラの可能性もあるというレベルだ(「ゴブリンの戦車(9ED)」)。まぁ、現環境は既に「灰の盲信者」とかがいる時点で比べる意味もないのだろうが、とにかくその計算を見れば、このカードは実に優秀である。速攻の最大のうまみは「1ターン分ダメージが余計に稼げる」というただ1点であり、その余分なダメージを与えることのみに全精力を傾けたこのカードは、単なる「3マナ4点火力」としてもそれなりだろうし、使い終わっても2/2という最低限の弾丸として戦うことが出来るのである。クリーチャーの数がものをいうボロスならそれだけで値千金だし、ボロスにおける速攻のヤバさは「空騎士の軍団兵」が嫌と言うほど証明してくれている。ま、今後の環境はボロスも純度が下がるし、1ターン目に門を置く展開が増えるだろうから3ターン目の速攻の持つ意味は薄くなるかもしれないが、こうして新たなパックでもコモンに有力なボロスクリーチャーがいるという事実は、引き続き容赦無いボロスデッキを組みたい短気な人々には朗報である。良くまとまったカードだ。

 

 

Voice of Resurgence 復活の声 (G)(W) M

クリーチャー・エレメンタル

2/2

あなたの対戦相手があなたのターンに呪文を唱えるか、〜が死亡するたび、「このクリーチャーのパワーとタフネスは、それぞれあなたのコントロールするクリーチャーの数に等しい」を持つ緑白のエレメンタル・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 正体を掴みにくい、謎めくセレズニア神話。2マナ2/2で出自も分からぬエレメンタルの神話ってどないやねん、と思ったものだが、書いてあることはそりゃまぁきな臭い。2マナ2/2でそのままだと何もしないっていうだけなら問題無いが、死ぬと今度は「野生の末裔(10ED)」に生まれ変わる。「野生の末裔」と同じ能力はセレズニアだと「旅する寺院」がいたわけだが、単なる2/2が死んだらレアクラス(?)に生まれ変わるというだけでもなんだか理不尽。更に、神話クラスの理不尽は常在型能力に込められており、相手がこちらのターンにインスタントを唱えると、命の犠牲すらなしにぽこぽこと「野生の末裔」が生まれ始める。この場合には自身が死んでいないので最低でも2/2の状態で現れるわけだ。こうした「相手のインスタントを忌み嫌う」という能力は確かに「種蒔き時(JDG)」のように青の対抗色である緑に与えられた能力なのだが、それで頭数が湧き出すというのはなかなかひどい。相手はターンエンドの「思考掃き」も許されず、色々と窮屈な思いをすることだろう。もちろん、メインフェイズで除去ればそこまでの脅威では無いのだが、たかだか2マナの熊にそこまで行動を阻害されるというのも不愉快なものである。出している方も、別に熊が殺されてアドバンテージが転がり込んでくるなら万々歳だ。あまり主張が激しくない珍しいタイプの神話だが、それ故にぬるっとどこにでも紛れ込みそうなしたたかさがある。最近の緑は「スラーグ牙」といいこれといい、除去っても除去ってもクリーチャーである。

 

 

Vorel of the Hull Clade 育殻組のヴォレル (1)(G)(U) R

伝説のクリーチャー・人間、マーフォーク

1/4

(G)(U)(T):対象の、アーティファクトかクリーチャーか土地1つについて、その上に置かれた各カウンター1つにつき、同じカウンターをもう1つ置く。

 「育殻組」ってなんやねん、と思うかもしれないが、単にシミックの担当部署名である。多分、カーズ様が火口に落ちたときに必死でやっていたような努力を日夜続けている部署に違いない。で、そんなチームから派遣されてきた、シミックの迷路探検代表選手。レジェンドにしては軽いし、能力自体もかなり地味なのだが、使いどころ次第ではなかなか壮絶な仕事が出来る。シミック所属なのだから普通は+1カウンターの増量役が担当であり、放っておくとクリーチャーのサイズが倍々ゲーム。いっそ「始源のハイドラ」と組ませてしまえばいいじゃない、とかいう刹那的なアイディアも浮かぶが、多分普通に「雲ヒレの猛禽」とかと組むのがヤバい。現在土地やアーティファクトでカウンターが絡むカードはほとんど無いので基本的に育成業務専任だが、「練達の生術師」のように安定したタフネスを持つために死ににくく、じわじわと相手を苦しめる役割を担当してくれるはず。これでプレインズウォーカーのカウンターも増やせれば一気に仕事が増えたのだが、流石にそこまで甘くはないわな。クリーチャーでもあるプレインズウォーカーがいれば良かったのになぁ。……あれ? なんかものすごい数の忠誠カウンターを載せたプレインズウォーカー兼クリーチャーの人がいたような……

 

 

Warleader’s Helix 戦導者のらせん (2)(R)(W) U

インスタント

〜はいずれかのプレイヤー1人かクリーチャー1体に4点のダメージを与え、あなたは4点のライフを得る。

 オレリアさんが頑張ったおかげで炸裂した、ちょっと大きな「稲妻のらせん(RAV)」。やっぱりボロスの火力と言ったらこれですわな。残念ながら、1点ダメージを増やすのにコストが一気に2マナも重たくなり、なかなか構築レベルとは言いにくい仕上がりになってしまったが。インスタント一発で最大ライフ差8点は替えの利かない充分過ぎる性能。今後のメタでタフネス4以上が暴れ回る状態ならば数多い除去の選択肢の1つとして常に考慮に値する呪文だろう。これでこんがり牛肉を焼けば、「ボロスの反攻者」の脅威もちょっとだけ弱くなる、といいな。

 

 

Warped Physique 歪んだ体形 (U)(B) U

インスタント

対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで+X/ーXの修正を受ける。Xは、あなたの手札の数である。

 コストだけをみると、当時のディミーア(実際にはグリクシスだけど)がその栄華を欲しいままにした優良除去「苦悶のねじれ(ALA)」をイメージさせるが、このカードはどちらかというとディミーア版の「穴開け三昧」といった方がいいかもしれない。修正値が4に固定の「三昧」と違って、こちらは何故か手札の所持数によって効果が変わってしまい、ゲーム中盤以降はあまり効果を発揮出来なくなる可能性が高い。コストが軽いとはいっても、やはり安定性でみると「穴開け三昧」に勝てる呪文ではないと思うのだが、何故かアンコモンになっているのが不思議なところである。まぁ、そこそこの除去として使わない理由も無いんだけどさ。

 

 

Woodlot Crawler 植林地を這うもの (U)(B) U

クリーチャー・昆虫

2/1 森渡り プロテクション()

 結局、今回は特定色のプロテクションが解禁されたみたいでゴロゴロその辺にいるんだよな。多色環境だとインベイジョンの熊サイクル、コンフラックスの「異国者」サイクルみたいに平等に配られるのが定番だけど、今回はそういう感じでもないんだよな。こいつの場合、基本性能は青黒が共通の敵である緑に反旗を翻した形なので、「ゾンビの異国者(CON)」とほぼ同じ。一応違いを出すために、タフネスを下げて森渡りになっている。相手が森をコントロールしている時点で陣営には緑のクリーチャーが多いはずで、正直森渡りによる恩恵はあまり大きくない。もちろん、グルール相手でたまたま相手が赤いクリーチャーばかり並べてる、なんて時には意味もあるだろうが、多色環境なのでたたでさえ緑クリーチャーの出現率が高くなっている。なんだか微妙にサービスが被っていて損した気分である。ま、プロテクションの時点で何を差し置いても採用出来るレベルなので贅沢な注文ではあるが。でも、緑って除去がなくて補助が多い色だから、こいつの場合「巨大化出来ない」とか「活用で大きくなれない」とか、変なところで迷惑被りそうなのが怖いな。

 

 

Zhur-Taa Ancient ザル=ターの古きもの (3)(R)(G) R

クリーチャー・ビースト

7/5

いずれかのプレイヤーがマナを出す目的で土地をタップするたび、そのプレイヤーは、その土地が生み出した好きなタイプのマナ1点をマナ・プールに加える。

 また守れなかった感じのクリーチャー。ザル=ターってのは多分グルールの地名なんだろうが、豚とか古きものとか、やたら家畜臭のするものばっかり生息している土地である。確かにイラストを見ると、人間をミキサーで潰してから頂くのが好きそうな奴にも見えるな。5マナ7/5といういかにもグルールらしい高みを目指したステータスに加え、その身に宿したのはあの「春の鼓動(CHK)」。当時は様々なデッキで構築に乱入して暴れ回った地雷カードである。今回はそんな危険なエンチャントがでかいクリーチャーに内蔵された。これで、「ハートビートが組みたいけど、単なる置物を置くだけなのはちょっと」というどっちつかずなお兄さんには素敵なオプションプランとなっている。ただ、その分当然設置コストは重たくなっているし、除去される可能性も大幅に上がっている。純粋にハートビート狙いのプレイヤーからしたら余計なお世話であろう。安定性には乏しいので、これを中心にしたコンボデッキ、というのは流石に無理がある。それでもやはり次のターンに一気に10マナは魅力的。ここから必殺の「原初のうねり」を構えておき、引いてないなら7/5パンチでもいいや、くらいの面白半分デッキにするのが無難なんだろう。元祖の時も一緒だったが、基本的に爆裂するようになったマナを先に使えるのは相手から。そのあたりのでかい隙を許容してくれるような環境になるかどうかが勝負の分かれ目。現在はそこまでタイトなデッキも多くないのでタイムラグは気になりにくいかもしれないが、やっぱり除去が無い世界はないからなぁ。

 

 

Zhur-Taa Druid ザル=ターのドルイド (R)(G) C

クリーチャー・人間、ドルイド

1/1

(T):あなたのマナ・プールに(G)を加える。

あなたがマナを出す目的で〜をタップするたび、〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。

 「緑の使者、マナエルフ!」「赤の使者、ティム!」『ふたりはドルイド!』てなカード。マナクリーチャーってのはそれだけでも充分有用なものだが、それがついでにダメージも稼いでしまおうっていうのだから強欲なもの。全てのクリーチャーが前を向いているという潔さはデッキの方向性をよりソリッドなものに出来るので大歓迎だ。序盤のマナ加速がそのままクロックになるなんて、過去に似たようなコンセプトが実現出来たのは「貴族の教主(CON)」くらいじゃなかろうか。まぁ、コモンでそんな贅沢コンセプトを実現しちゃったもんだからマナクリーチャーとしての質はそこまで高いわけじゃないが、決して低いわけでもない。グルールはボロスと違って「展開することでの速攻」ではなく、「マナを伸ばして相手より早くデカブツを出す」が強みであるから、そこを真っ直ぐに進める序盤の選択肢に、迷いはないはずだ。


拍手

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[04/19 NONAME]
[04/17 NONAME]
[04/17 NONAME]
[04/13 NONAME]
[04/11 Serra]
バーコード