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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 なんか無闇にドキドキする、第17話。この世界の海って、「帰るべき家」でもあるのと同時に「未知の神性」も表してるのが面白いところだよね。

 要の目覚め。また大きく物語は動いていくわけだが、今回も「変わる」「変わらない」というテーマを中心にして、様々な思いが入り乱れている。今回大きく扱われたのは主に3人の心情なので、そこを中心に追っていくことにしよう。

 まず、これまで外野でしかなかったさゆが大きく取り上げられた。前回「好きな人が目覚めてるヤツはいいよね!」と美海に八つ当たりしてしまったさゆだったが、空気を読んでか読まずか、このタイミングでの要の目覚め。会いたい気持ちが高まるものの、ファーストコンタクトで要がさゆの顔を見て言いよどんでしまったことはかなりショックだったようだ。要の側からしたら「変わってしまった」さゆに初見で気づけないのはどうしようもないことなのだが、そのためにさゆが自分の「変化」を強く意識してしまい、壁を作ることになる。要が気づいてくれなかったのは、自分が変わってしまったから。偶像として思いを寄せていた「変わらない」要との間には、大きな溝が出来てしまった。だからこそ、一途に思いを寄せることを「ビョーキ」と称し、同じような思いを抱き続ける美海に向かってはき出してしまったのだ。一種の自己正当化である。これもまぁ、しょうがないことだったのかもしれない。しかし、そこで女の子に対しては等しく気を遣う要の必殺技が炸裂した。一回目と全く同じシチュエーションを用意したのは要の気遣いだったのかどうかは謎だが、はっきりと「さゆに向けて」言葉を向けることで、彼女のショックを吹き飛ばし、またも心を鷲づかんでしまった。心底女たらしの畜生である。2人の劇的な再会シーンはまるで映画のワンシーンのように劇的に描かれており、さゆの瞳に映った要は、現実に現れた彼女の望む「景色」の全てであった。こりゃもう、さゆちゃんは二度と迷わずに要を追いかけるしかなくなったようだ。

 そして、そんなさゆの相手をして自分の気持ちをはっきりと確認したのが、美海である。彼女の場合には先週のエピソードで「変わる」「変わらない」という問題については確認したわけだが、変わっていないのは「彼女の光への気持ち」、そして「光のまなかへの気持ち」「光の気持ちを知っている美海」という辛い三角関係である。今回も、校舎裏の池で要と話をしている光を見て、改めてまなかという存在の大きさを確認することになってしまった。しかし、新たに「変わったこと」も出てきたことは忘れてはいけない。それは美海にエナが出来たこと。一歩光の存在に近づけた美海は、光の見ているものと同じ景色を見ようと精一杯頑張っている。光のために、何か出来ることはないかと考えている。それが、光をまなかという存在に近づける行為だったとしても。光に喜んでもらうためには、光とまなかを近づけるしかない。このアンビバレントを、美海はまだ解消していない。結局、まなかの目覚めという不確定要素に目をつぶり、今現在、光のために出来る最大限を尽くすのみである。「ビョーキであることを変えない」と宣言した彼女は、おそらくこれからも同じことやり続けるのだろう。光の視線は、今のところ美海には向けられていないのだが。

 最後に3人目は、当然、今回目覚めた要である。目覚めたばかりの要は、驚くほどに「変わっていない」。何しろ目覚めた直後の第一声が「今っていつですか」である。全裸紳士が冷静にこんなことを聞ける時点でよっぽどおかしい。そして、目覚めた後の社会への観察眼も、同じようなシチュエーションを経験した光とは比べるべくもない。光が「目に痛い」といってなかなか見られなかった現実も冷静に受け入れているし、眠りの前と後の「変化」を全て受け止め、自分なりに分析、対処しようとしている。恐ろしいまでの冷静さだ。そして、そんな彼の目だからこそ、「変わったもの」「変わらないもの」が良く見える。彼に目が映す最も重要なものは、当然、好意を向けたちさき以外にない。ちさきとの再会直後、彼は「ちさきは光を見ている」と感じている。実際、ちさき自身ですらその部分に処理が追いついていないので、彼女が光に対して特別な感情を持ち続けているのは事実だろう。要はそんなちさきをみて「変わっていない」と漏らす。しかし、問題はその後にやってくる。一緒に住むことになった紡の家でみたものは、5年という年月の中で培われた、ちさきと紡の特別な関係性。冗談半分で煽ってみても多少ちさきが怒った様子を見せた程度で、2人の関係性は、つけいる隙がないほどに自然なものになっていた。狭い台所で見事なコンビネーションを見せる2人の動きに、要は相当な衝撃を受けたに違いない。「ちさきは自分自身では光に気持ちを寄せていると思っているが、その実、既に時代は隔たっている」という事実を、誰よりも早く見いだしてしまっているようだ。最愛の人を見るというのは、そう言うことなのか。ちなみに、要自身は「何も変わっていないよ」とちさきに向けて発言しており、「自分が5年前に持っていた好意は、成長したちさきに対しても有効だよ」とはっきりと告白している。しかし、それに対しても、ちさきはソフトに受け止めて流すような対応をしていた。5年前にはあれだけ戸惑ったちさきが、もう、自分の言葉では動かなくなってしまっていたのだ。相変わらず顔には出さないが、内心では大きく動揺したのではなかろうか。

 結局、要の冷静さのおかげで、今回はそこまで大きな動きは無かった(さゆちゃんは一人で暴走してただけだからね)。しかし、そんな要の復帰を起点に、汐鹿生の村が再び動きだそうとしている。そこには、最後の1人であるまなかが待ち構えているのだ。まだまだ予断を許さぬ人間関係、そしてこの雪深い世界。気の休まる暇の一切ないアニメだ。

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