ドラフト通信No.153 3/21

３月２１日　ドラフト模様（BNG、THS×２）

ピック順　【Serra】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→【Metallica】→【Thraxi】→【Alessi】→

 

　今度こそ本当にお別れだから！　嘘じゃないから！　

　というわけで、正式に開催された「最後のドラフトの２回目」。「最後」にかこつけて何か上手いこと言ったり、華々しいことやったりしようかとも思ったけど、特に劇的なこともなく、普通に「僕らの楽しいドラフト」で１人の同志を見送るのでありました。もう生涯ドラフトとかやらないんじゃないかな。やるとしたら、次に感染が帰ってきたときですかね。結論：奴＝ファイレクシア。

 

 

 

 

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＣＨ　ＭＴ

ＡＬ　　ー　　×　　×　　×　　◎　　○　　２ー３　５

ＳＥ　　◎　　ー　　◎　　×　　◎　　○　　４ー１　１　●

ＴＨ　　◎　　×　　ー　　○　　○　　◎　　４ー１　２

ＳＡ　　◎　　○　　×　　ー　　×　　×　　２ー３　４　●●

ＣＨ　　×　　×　　×　　○　　ー　　×　　１ー４　６

ＭＴ　　×　　×　　×　　◎　　○　　ー　　２ー３　３

 

 

１位　【Serra】　青黒　＜悲哀まみれ　船壊しのクラーケン　タッサの使者＞

　そこまで間をおかずに２度目の優勝。優勝するときだけは余計に静かやな。今回は「悲哀まみれ」スタートということだが、そこまで強烈に黒かったというわけではない。「モズのハーピー」２体はやはり強力ではあるが、どちらかというと青と組み合わせたら無闇に空を飛べた、という全体像の方が功績としては大きい。最近の青は本当に慎みがなく、不思議と青黒ビートが成立してしまう陣容なのだ。１マナ「苛まれし英雄」からのロケットスタートは「蒸気の精」→「血集りのハーピー」→「潮流の合唱者」→「モズのハーピー」と綺麗にフライヤーだけで繋がっていく。地上の守りに関しては「蘇りし者の密集軍」や「波濤砕きのトリトン」といったお馴染みの面子に、「悪意の幻霊」×２がかなり大きな抑止力として機能していたのではなかろうか。あと、変なイカ。あいつさえいなければなぁ……。

 

 

２位　【Thraxi】　黒緑　＜金箔付け　ネシアンの狩猟者　残忍な発動＞

　今回は黒メインのワンツーですね。下馬評に反して黒がやたら強い謎環境。前回の除去祭りの再来のごとく、今回も「金箔付け」→「窒息死」→「窒息死」という「クリーチャー？　何ソレ？」みたいなスタート。ただ、流石に前回に比べれば除去の質は落ちる。今回はあまりスペルに寄せる構成にしたくないなぁ、と思っていたので、「墓荒らしの蜘蛛」が引けたことをきっかけに肉多めのゴルガリを狙うことに。そのために「見捨てられし流れ者」なんかを引いて墓地を肥やす戦術も待ち受けていたのだが、２パック目に「忌まわしき首領」が流れてきてしまったため、もう適当に信心さえ増えればいいや、の精神にスイッチ。おかげで最終的なデッキには「モーギスの戦詠唱者」×２が混ざり込み、無闇にヘヴィーな構成。それを支えるためにデッキの軸を任されたのが「ティマレットの召使い」×２で、神啓ギミックのための「オドゥノスの黒樫」や「魔女の目」と組み合わせて、攻めに守りにフル回転。多分、全試合で３０〜４０点くらいはライフを吸ったんじゃないかと思われる。もちろん、神啓ギミックはそのまま「戦詠唱者」に回して威嚇エンジンを組み殴り切るのにも使える。ようやく神啓を随まで味わうことが出来て大満足です。

 

 

３位　【Metallica】　緑青赤　＜宿命的心酔　タッサの試練　都市国家の破壊者＞

　終わり良ければ全て良しだが、終わりが普通だと全てが普通なのだろうか。これが人生で最後のドラフトとなるのか、それとも、新たな地平を切り開いて都に行ってもドラフトしちゃうのか。はたまたさっさとオンラインではじめるのか。それは誰にも分かりません。そんな男の人生最後（仮）のデッキは、何故か「都市国家の破壊者」が２枚搭載されており、それこそが全てといった趣。来春から首都へと繰り出す人間が「都市国家の破壊者」を率いるなど不穏過ぎる伏線である。一体何をしでかすつもりだ！　せいぜい捕まらないように気をつけろよ！　ちなみに、デッキの方はふつーに４マナ４／４トランプラーが６マナで７／７トランプラーになるので強いです。あげく「宿命的心酔」でコピーしたりするのでもっと増えたりもします。マナベースが厳しいんちゃうかと心配したが、「流浪」などのスペルで割とあっさりサブカラーの赤にはアクセス出来たので、あんまり色事故の心配はなかったみたい。「流浪」１４引きかよ。

 

 

４位　【Sangriter】　白赤　＜雷の粗暴者　太陽の神、ヘリオッド　希望の幻霊＞

　「神々の軍勢」で最も恩恵を受けたという赤を厚く取り、２パック目でヘリオッドと巡り会っちゃったのでそのままボロスデッキ。「忠実なペガサス」を２枚引いていたこともあり、そのまま低マナ域に寄せたウィニー構成はヘリオッドと充分噛み合うものになるはずだった。でもまぁ、土地をたくさん引いてらっしゃったように見えた。ま、元々「忠実なペガサス」は不安定なカードなのだし、そうそう上手く行くものでもないのだろうが。気付けば「万神殿の兵士」に４枚も５枚もオーラを張って必死に粘り続けるなんて残念なシーンもあったし、そのオーラの中に「エファラの輝き」が混ざってたりするのもなんか微妙。そこまでヒロイック持ちが多いわけでもないんだから、もうちょっとなんかあったような気もするのだが……でも、勝つときには「希望の幻霊」にオーラぺたぺたとかでも勝てちゃうからな。ブン回りを許してしまう環境なので、割と乱暴なデッキ構築もありなのかもしれん。

 

 

５位　【Alessi】　青白　＜理想の調停者　戦識の重装歩兵　雨雲のナイアード＞

　いつにも増してピック中の悲鳴が多かったデッキがこちら。確かに最初に引いた青、サブに見据えた白、そして、途中でなーんか無駄に流れてる気がしちゃった緑という３色でのせめぎ合いが実に悩ましい。１パック目終盤までは青白で堅いのだが、何故か２週もしちゃった「蒔かれたものの収穫」が使って欲しそうにこちらを見ている。この誘惑に破れ、２パック目では「ネシアンのアスプ」「食餌の時間」とつまみ食い。緑も入るかと思われたが、２枚目の「戦識の重装歩兵」を引いたことでこの方向性は断念。結局、この「重装歩兵」の進撃に期待を寄せる割と普通の青白ヒロイックに落ち着いたのである。「アクロスの空護衛」が１枚に「ナイアード」１枚だからプールとしてはそこそこだと思うのだが、今回は青のトリックが涸れていたのが口惜しい。バウンスが手に入らなかった上に白除去もないのでで相手の盤面に一切触れず、「戦識の武勇」のようなコンバットトリックが通じない状況では一押しがたりない感じか。そういや今回「神聖なる評決」が０枚やな。

 

 

６位　【Sea-chicken】　赤青　＜恐るべき気質　ミノタウルスの頭蓋断ち　航海の終わり＞

　そりゃまぁ、まだ勝てませんよ。そして、今回のピックは前回と比べても課題が多い。１パック目で「クルフィックスの狩猟者」の強さに気づけなかったのはしょうがないところだが、「蒸気の精」より優先して「ミノタウルスの頭蓋断ち」を引いていたり、「裏切りの先触れ」の引きがだいぶ早かったり、何かと勿体ない引きは多い（「海神の復讐」と「航海の終わり」の２択はちょっと難しいけど）。プレイングに関しては試合中にもちょいちょい言ってた通りだけど、とりあえず盤面の情報を把握するところから。出来れば相手の手も予測出来るようになればいいけど、たとえばマナクリーチャーが立ってるのを忘れて「阻まれた希望」を撃っちゃったり、到達クリーチャー忘れてフライヤーで殴っちゃったり。全部の情報を覚えておく必要はないが、自分のデッキに関係しそうな要素だけにまとめて、１つ１つ状況を確認する癖をつけるところからだろう。まぁ、この度去るどこかの誰かも出来てなかったっていう話はあるんだけどさ。

 

 

今回のピック表

 

　【Serra】（青黒）→【Sangriter】（白赤）→【Sea-chicken】（赤青）

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Alessi】（青白）←【Thraxi】（黒緑）←【Metallica】（緑青赤）