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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Blessed Alliance 神聖な協力 (1)(W) U

インスタント

増呪(2)

次のうちから1つかそれ以上を選ぶ。

「対象のプレイヤーは4点のライフを得る」

「最大2体までのクリーチャーをアンタップする」

「対象の対戦相手は攻撃クリーチャーを1体生け贄に捧げる」

 アンコモンに配された「協力」サイクルの白。今回増呪は白・黒・赤の割り当てだが、何故かこのアンコの「協力」サイクルだけが黒に存在しておらず、赤との2枚セットになっている。まぁ、この程度の新ギミック(?)ではそんなにカード枠を取れなかったのかな? さておき、基本的には一番下の「天界のほとばしり(ORI)」能力を使っていくことになり、そのときマナに余裕があればアンタップモードを使って更なる追撃を、そして万一6マナあればさらに4ライフもゲット出来る呪文。もちろん、アタッカーが1体なら4マナで除去+ライフゲイン。これだけで充分過ぎる性能だ。様々な使い方が可能なのが増呪の利点であり、基盤となる部分が強ければそれだけ汎用性も上がる。リミテッドなら必須除去。構築の場合、もう少しトークン戦術が下火になればひょっとしたら。一応オジュタイを倒せるのは意味があるかもしれないし。まぁ、攻撃してるオジュタイなら他の方法でも倒せるんだけどさ。

 

Borrowed Grace 恩寵借用 (2)(W) C

インスタント

増呪(1)(W)

以下から1つか両方を選ぶ。

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける」

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+2の修正を受ける」

 コモンの増呪は全て「借用/Borrowed」がつく名前になっており、モードも2つしかない初級編。まぁ、ぶっちゃけると完全に双呪であるから、モード選択も大して悩む必要も無く気楽に使っていける呪文だ。一応「エルドラージに対抗するために力を合わせる人間の姿」を描いているのが増呪らしいのだが、それが何故青と緑にないのかは謎である。で、そんな基本増呪の白は「補強(M14)」の完全上位互換。元々モード選択だったものに純粋にオプションとして双呪がついたのだから、完全に先輩を馬鹿にしている形だ。「補強」は環境によっては充分に戦況を決めるだけの力を持っており、大体はトークンなんかを並べてパワー増強ズドンでゲームを終わらせることになる。インスタントなので使い勝手がよく、時のらせん当時は「アイケイシアの触れ役(TSP)」や各種サリッドなんかからこれに繋ぐのがコモン戦術の基本だった。今回は増呪ということでタフネスを同時に上げるモードもあり、こちらで使えばコストも完全に「膨らむ勇気(MOR)」と同じ。ワンパンでゲームが決まるならその後自軍が生き残ろうが死のうが関係無いのでタフネスを上げる必要はないが、防御で使う場合やワンパンで決まらないけどとりあえず押し込む場合なんかに有効。まぁ、とにかく無いよりあった方がずっと強いのは間違いないのだ。今回は3/2のエルドラージという力強いトークンも多いので、ここからのゴリ押し戦術は割と現実味がありそう。

 

Bruna, the Fading Light 消えゆく光、ブルーナ (5)(W)(W) R

伝説のクリーチャー・天使、ホラー

5/7 飛行 警戒 (折れた刃、ギセラと合体する)

〜を唱えた時、対象の、あなたの墓地にある天使か人間・クリーチャー・カードを戦場に戻しても良い。

 悲劇の大天使。ストーリー部分の紹介は他のサイトにでもお任せするが、ざっくりまとめると、天使3姉妹(ホントは4姉妹)のうち、元々呪禁持ちだったシガルダだけがエムラクールの魔力に引っかからずに済み、脳筋のギセラ、穏健派のブルーナはアヴァシンともども狂気にやられてしまっている。そして今回、そんな悲劇の天使姉妹が3種の合体カードの1つに選ばれたわけだ。一応開発チームの解説だと「この天使のイラストからケン・ネーグルが合体カードを作り始めたんだよ」みたいなことも言っている(マローはもっと前から考え続けてたって言ってるんだけどな)。そんな天使の片割れ、ブルーナ。かつての姿では青含みだったが、今回は面倒なので白一色になり、性能も随分シンプルに「大天使(AVR)」のアップグレード。そして合体能力を促進させるために節操なしのリアニ能力を付与。これで、墓地にギセラを置いておけばこいつ1体で半自動変身が可能になった。率先して不幸になっていくスタイルか。単体での性能もそれなりに強力だし、釣り上げる天使は当然アヴァシン様でもいいのだから無理に合体してグロ画像を拝む必要も無いが、やっぱり与えられたからには狙ってみたいところ。エルドラージに影響されたせいで能力は187ではなくキャスト誘発になってしまっているため、コストの踏み倒しは基本的に禁止。素直にコストを払ってギセラと合流しよう。ちなみに、何故かこのコンビだけ、合体カードで互いのレアリティが異なっており、ブルーナはレアなのにギセラは神話になっている。姉妹の中で唯一格差を付けられたブルーナさんカワイソス。おかげでリミテッドでの合体はプチ奇跡。もし登場したらホールインワン賞なみの扱いで。

 

Choking Restraints 絞首束縛 (2)(W) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも出来ない。

(3)(W)(W)、〜を生け贄に捧げる:エンチャントされたクリーチャーを追放する。

 とりあえず「平和な心」で抑えておいて、マナに余裕が出来たら後からゆっくり絞め殺しましょう、という白にあるまじき物騒なオーラ。いや、白はいつだってこうして物騒なことを平気でやるんだ。過去にも、黒の力を使ってジワジワ殺していく「衰微の拘束(APC)」や、手を出せなくなったところをよってたかっていじめる「良心の呵責(MOR)」なんてねちねちしたカードも。今回は綺麗さっぱり絞め殺してしまうようだが、まぁ、普通は「平和な心」で無効化した時点で8割方処理は完了しているので、後の5マナはそこまで必須項目ではないだろう。警戒すべきは起動型能力などを持っている連中に渋々これを張った場合と、相手のエンチャント破壊を警戒する場合。特に後者はいつどうなるか分からないので、白や緑を相手にしている場合には余裕があればさっさと括り殺しておきたいところだ。あ、あと昂揚狙いでエンチャントを墓地に置きたいってニーズもあるかもな。今回白にもちょいちょい昂揚カードが混じっているので、その辺の立ち回りも勘定に入れておくといいかも。

 

Collective Effort 集団的努力 (1)(W)(W) R

ソーサリー

増呪 - あなたのコントロールするアンタップ状態のクリーチャーを1体タップする。

次のうちから1つか複数を選ぶ。

「対象の、パワー4以上のクリーチャー1体を破壊する」

「対象のエンチャントを破壊する」

「対象のプレイヤーのコントロールする全てのクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く」

 白・黒・赤に与えられた「Collective/集団的」サイクルの白。サイクルの仕様は、どれも比較的コストの軽い増呪ソーサリーで、増呪コストにマナ以外の色特性が与えられているというもの。白のコストはクリーチャーのタップというシンプルなもので、使用感は召集呪文や昔懐かしの共謀呪文にも似ている。こちらの呪文のメインは当然除去モード。性能は「復仇(JOU)」なのでそこそこだが、この効果で腐ることの方が稀なので、とりあえず必殺モードがあるのは安心。増呪コストも手軽なので、後はお好みでオプションを付けていけばいいだけだが、ま、普通に考えたら下のモードを使わない理由も無いだろう。仮にクリーチャーが1体だけだったとしても、単にタップするだけでカウンターが乗るならおまけとしてはでかすぎる。手軽にふざけんなの一言。エンチャント除去だけは使えるタイミングが限られているが、すでに2つのモードだけでもお腹いっぱいなわけで、それがついでのついでにもう一仕事出来てしまうというんだから汎用性のバケモノである。メインでコレ積んでおけば、とりあえずエンチャント対策に困ることはないだろう。現在は似たような仕事をする「ドロモカの命令」があるのでポジション争いは微妙なところだが、ドロコマと比較されるという時点でチートなのだし、下のモードの有用性を考えればドロコマより強い可能性も充分ある。だからさぁ、これ以上トークン系のデッキが強くなるのはさぁ。

 

Courageous Outrider 勇敢な先導 (3)(W) U

クリーチャー・人間、スカウト

3/4

〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から4枚見る。あなたはその中から人間・カードを1枚公開し、それを手札に加えても良い。残りのカードを任意の順番であなたのライブラリの下に置く。

 お友達連れてくるマン。挙動が近いのはアポカリプスに収録されていた「募兵官(APC)」などのサイクルで、現在も下の環境では「ゴブリンの首謀者(APC)」が活躍中。異なる点は最大でも1枚しか手に入れられない部分だが、まぁ、元々相当な密度でデッキを組んでも2枚以上手に入れる確率はそこまで高くなかったので、大きなマイナスにはならないだろう。その分こいつはコストに対して充分なステータスを手に入れ、そして何より、今をときめく種族・人間である。仕事が終わってしまえば単なるバニラというのは一見地味に見えるが、元々人間ってのは素材単体の味ではなく連なっていくシナジーを本懐とするクリーチャー。人間が人間を呼ぶ人間算が安定して維持出来る潤滑油なら、むしろその本懐に沿った理想の形といえる。「変位エルドラージ」などのブリンクとの相性もよく、「サリアの副官」や「反射魔道士」と合わせて、「奇妙な幕間」で回すなんてのも面白そうだ。まぁ、4マナというコストは人間デッキでは相当重い方なので、この辺のコスト域に出番があるかと言われたら微妙ではあるのだが……。ちなみにリミテッドの場合、「イニ影」が多ければ赤の人狼軍団の多くが人間なので力を合わせやすかったが、今回は赤にほとんど人間がいなくなっているので緑白の専用ツールになりそう。今回もヤバい人間クリーチャー、多いですよ……。

 

Dawn Gryff 夜明けのグリフ (2)(W) C

クリーチャー・ヒポグリフ

2/2 飛行

 環境を規定するフレンチバニラ。最大の難点は特にコメントが見あたらないところ。あぁ、そうそう、一応イニストラード特産のヘンテコ生物であるグリフはクリーチャータイプがヒポグリフなんですよね。かつて1枚だけカード化されたのは基本セットに出張していた「静翼のグリフ(M15)」でした。ヒポグリフって本当はグリフィンと馬の合いの子のことをいうのだが、グリフはどう見ても白鳥と馬の合いの子。同じクリーチャータイプにまとめてしまっていいものかどうか。そもそも白鳥と馬の交配ってレベル高すぎやろ……。「馬が白鳥を襲う」はどう考えても不可能だろうからその逆なんだろうが、突然空から舞い降りて「オラァ! 尻だせやぁ!」って雌馬にのしかかった白鳥さんサイドにも狂気しか感じない。イニストラードはエムラクールなんか来なくても最初からぶっ壊れた世界だったんじゃないですかね?

 

Deploy the Gatewatch ゲートウォッチ配備 (4)(W)(W) M

ソーサリー

あなたのライブラリを上から7枚見る。その中から、最大2枚までのプレインズウォーカー・カードを戦場に出す。残りをあなたのライブラリの下に無作為に置く。

 プレインズウォーカーによるプレインズウォーカーのためのプレインズウォーカーなソーサリー。なんとあの「書かれざるものの視認(KTK)」のPWバージョンである。クリーチャーよりもPWの方が1枚あたりのインパクトがでかいのは自明なわけで、それが一気に2体もコスト踏み倒しで出せてしまうというのはかなりエッグい。なんで招致するのに3マナもかかってたんや、って話だ。サーチ枚数が7枚と絶妙で、そして同じカード2枚ならハズレという制限はあるものの、PWコントロールにとっては福音となる1枚だ。ここからナヒリ・ソリンの因縁コンビをぶつける、ジェイス・リリアナの同伴出勤、ウギン・ボーラスの怪獣大決戦など、夢の共演が思いのままだ。せっかくこのカードと一緒に登場したのにリリアナさんはわずか3マナと相変わらず空気を読んでないな。6マナまで待ってナーセットやニクシリスを展開していくエスパーコンは充分結果を出しているのだから、この制圧力は構築クラスでも案外面白い爆弾になるのじゃなかろうか。統率者戦でPWデッキを組んでた人には必須の1枚だ。ちなみにイラストでは本来仲が悪いはずのギデオン・リリアナの共演が楽しめる。お互いまだ見解は一致してない(not see eye to eye)けど、今は協調して戦っている(fight side by side)。元のフレーバーが韻律を合わせているので、日本語も「共感せず」「共闘する」で合わせてあるのは芸が細かい。

 

Desperate Sentry 捨て身の歩哨 (2)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

1/2

〜が死亡した時、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - 〜は+3/+0の修正を受ける。

 可愛いヤギさんを助けるために捨て身になった歩哨。なんて心優し奴だったんだ……。ただ、実際には昂揚前なら死んだ方がサイズアップするし、良い奴なんだけどさっさと死んでくれという世知辛い声も聞こえてくる。旧イニストラードには2/2で死んだらゾンビになって帰ってくる「忠実な聖戦士(DKA)」がいたが、あれの「死後の方が豪華バージョン」とでも思えばいいだろうか。一応、昂揚時には生前のステータスがエルドラージを上回るが、まぁ、4/2だろうと3/2だろうと相手の2/2と相打ちには変わらないしな。手軽に量的アドバンテージを取れる気の利いた小兵。現出の捨て駒に丁度良いし、上手く使いこなして終盤のゴリ押しへと繋げていきたい。

 

Drogskol Shieldmate ドラグスコルの盾仲間 (2)(W) U

クリーチャー・スピリット、兵士

2/3 瞬速

〜が戦場に出たとき、あなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+1の修正を受ける。

 これまで「Shieldmate」という英語には全て「盾の仲間」という対訳が充てられていたのだが、何故か今回は「の」が抜けて盾仲間という謎の言葉になった。いや、「盾の仲間」もよく分かんないけどさ。とりあえず、ちょっと名前が短くなった盾仲間は、なるほど確かに盾だ。過去の類例と違って1ターンしか盾を構えてくれないのはちょっと物足りないが、瞬速のおかげで素のステータスだけでもそこそこ、3ターン目に殴りに行った熊を熊で受けるといった序盤の戦闘をひっくり返す程度の仕事は充分にこなせる。スピリットデッキなら加点要素もあるだろうし、リミテッドなら重宝しそう。ちなみにこのスピリットは、当然過去にエルドラージ軍と戦って散っていった勇者の魂である。フレーバーテキストには「あなたが我々の仲間に加わらないですむよう、私があなたの仲間に加わる」という甲斐甲斐しい台詞も。英語だとjoinが2回使われていて洒落た言い回しになっているのだが、日本語訳だと伝わりにくくなっているのがちょっと惜しい。

 

Extricator of Sin 罪からの解放者 (2)(W) U

クリーチャー・人間、クレリック

0/3

〜が戦場に出たとき、他のパーマネントを1つ生け贄に捧げても良い。そうしたなら、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - あなたのアップキープの開始時に、〜を変身させる。

Extricator of Flesh 肉体からの解放者 (無色)

クリーチャー・エルドラージ、ホラー

3/5

あなたのコントロールするエルドラージは警戒を持つ。

(2)(T)、エルドラージでないクリーチャーを1体生け贄に捧げる:【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

 元の職業は、処刑のためのギロチンの管理人さん。罪からの解放とは上手いこと言ったもんだが、汚れ仕事を任された大変なお仕事。そんな彼のお仕事もエルドラージのせいで様子が変わっており、彼が処刑を下したなにか(パーマネント)は、哀れエルドラージとして蘇ってしまうのである。そして事態が混迷して昂揚がみたされた後には、ついに彼自身もエルドラージに支配され、今度は彼の魂が肉体の束縛から解放されちゃう。イラストをよく見ると、彼のお仕事とおぼしきギロチン台に置かれたカゴ(首が入ってたんやろな)からも触手がウネウネして誘ってくれている。もう、いたるところからエルドラ旋風。昂揚を前提としない場合、一番いらないパーマネントをエルドラージ化することで戦力増強を図るフィクサーに。最序盤だと土地をサクるのも躊躇われるので下手したら単なる0/3だけが着地する可能性もあるが、まぁ、一応壁+αの仕事が期待出来るなら。無事昂揚を達成すれば一級の戦力になり、エルドラージ軍の攻勢を後押しする名プロデューサーへ。ここまで化けるなら何とか昂揚は達成させたいところ。白はパーマネントをサクる手段はそれなりにあるので、白黒・白緑なんかの昂揚デッキは案外何とかなりそう。これまでの昂揚カラー候補に適宜白を混ぜて情報修正を。

 

Faith Unbroken 揺るぎない信仰 (3)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)

〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを、〜が戦場を離れるまで追放する。

エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受ける。

 身にまとっちゃうタイプの「忘却の輪(M13)」シリーズ。ただでさえ強いリング効果が、さらに増強オーラになっちゃったらもっと強いに決まっている。リミテッドの場合はマジで洒落になってなくて、一番強いクリーチャーを消された上に強くなった相手クリーチャーが殴ってくるのは地獄絵図。最序盤にちょっとでもまごつけばこれだけで試合が決まりかねない危うすぎる1枚。もちろん、オーラになったが故の弱点というのも明白で、クリーチャー除去やバウンスでも対処出来るようになったのだから、除去としての信頼度は大きく低下し、正直構築戦ではちょっと使い物にならないだろう。いっそ呪禁バントみたいなデッキで運用するべきか? リミテッドは当然ブン回りを期待してガンガン使っていくことになるが、火力を警戒すればせめてタフネスの高いクリーチャーに張って延命を図りたい。案外「海墓のスカーブ」みたいな中庸なカードが相手に除去を使うことを躊躇わせる意味では丁度良いのかも。

 

Faithbearer Paladin 信仰持ちの聖騎士 (4)(W) C

クリーチャー・人間、騎士

3/4 絆魂

 「アラシンの勇者(DTK)」が1マナ重くなった代わりに、なんとタフネスが2も増えた。4マナと5マナでは比べにくいのは事実だが、この変更はおおむねプラスと見ていいのではなかろうか。絆魂という能力の性質上、出来れば何度も戦闘に駆り出して恩恵を受けたいし、ブロックに回したときの生存率をあげるためにも高タフネスはありがたい。「近野の司祭」がワンパンで3ライフをもぎ取って死んでいくだけでも戦況には充分影響を与えたわけで、それが死ににくいタフネスを手に入れれば、よりライフレースをコントロールしやすくなるだろう。2枚必要なカードではないかもしれないが、マナカーブの締めあたりに1体いてくれると安心できる。それにしてもこうしてみるとやっぱり「アブザンの先達(KTK)」って壊れてんな。

 

Fiend Binder 悪鬼を縛る者 (3)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2

〜が攻撃するたび、対象の、防御側プレイヤーのコントロールするクリーチャーをタップする。

 変容したかつての仲間と戦わなきゃいけないのがイニストラード民にとってはつらいところだが……仲間、様変わりしすぎやろ。もうそのゆるキャラみたいなやつは殺していいと思うよ。絶対修復の見込み無いからさ。それでも彼女は健気に不殺を誓い、タップし続けるのです。久しぶりに登場したアタック誘発タッパー。最後に登場したのは「ハズダーの罠部隊(DGM)」だが、その後能力だけを切り取った「秘儀術師の掌握(ORI)」が登場し、やたらと活躍していた。今回は4マナ3/2とそこまでステータスに魅力があるわけではなく、相手に2体以上のクリーチャーが並んでいればおそらくタップされていないクリーチャーにブロックされて死んでしまうだろう。それでも充分と割り切れるくらいに攻め気の強いデッキでないと、ちょっと特性は活かしにくいかも。守備的なデッキにとってはこうした攻めに攻めを重ねるカードってのは非常に厄介で、今でいうなら「鼓舞する隊長」あたりが近い印象。守勢側がクリーチャーを連打して「よし、数で並んだ」って思ったのにこうして1枚のカードが2枚分のプレッシャーをかけてくるのが一番鬱陶しいのだ。まぁ、流石にこのコストだと一線級とは言い難いが、これが強くなるデッキが組めたなら、さぞかしい気持ちいいビートが刻めるだろうさ。

 

Geist of the Lonely Vigil 孤独な夜番の霊 (1)(W) U

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/3 防衛 飛行

昂揚 - 〜は防衛を持たないかのように攻撃出来る。

 「黴墓のゴミあさり」に近い立ち位置の昂揚生物。あちらは昂揚前に鉄壁の地上防御役、こちらは飛行を止められる堅実な防御役。昂揚後の効率も大体似たようなもん。その割にこちらがアンコになってしまっているのは、白が昂揚のメイン色ではないからだろう。あまり沢山これが集まるようだと、白メインのデッキが昂揚を狙おうとしてしまうからね。現時点で白の昂揚カードというと「偏執的な教区刃」くらいで、アイツは素の状態でも白いデッキで最低限の仕事が出来たので構わなかったが、こいつの場合、白赤や白黒の攻め傾向とはあまり噛み合わない。スピリットに重きを置いたデッキ、もしくは白緑などで積極的に昂揚もフォロー出来そうな場合のオプション程度の認識でいいのかな。

 




Gisela, the Broken Blade 折れた刃、ギセラ (2)(W)(W) M

伝説のクリーチャー・天使・ホラー

4/3 飛行 先制攻撃 絆魂

あなたの終了ステップの開始時に、あなたが〜と「消えゆく光、ブルーナ」というカードをコントロールし、それらのオーナーであるなら、これらを追放し、合体した状態で戦場に出す。

Brisela, Voice of Nightmares 悪夢の声、ブリセラ M (無色)

伝説のクリーチャー・エルドラージ、天使

9/10 飛行 先制攻撃 警戒 絆魂

あなたの対戦相手は点数で見たマナコストが3以下の呪文を唱えられない。

 はい、ギセラさん。こちらもブルーナ同様に元々持っていた赤マナを失ってシンプルな性能になっているのだが、よく見れば戦闘性能が「悪斬の天使(M11)」ばりのコワレですね。合体能力なんて香ばしい部分は無視して、単体で無双出来てしまうのでは。これ以上白に余計なもん渡すなよ。結局こんだけダークな世界なのに「アヴァシンの帰還」以上に天使が元気やないか。基本的にスタンドアローンで暴れ回れるデザインだが、万一姉妹が合流したらそりゃエラい騒ぎ。どう見ても「ゲームに勝つ」って書いてあるカードだし。一応、除去されるとカード2枚を失うというリスクはあるが、そもそもブルーナさんが1体リアニしてる時点で損は出ない。そして除去すると簡単に言っても、容赦無い呪文制限能力のおかげでこれを除去る方法なんてほとんど無い。「反射魔道士」すら撃てないしなぁ。ここまで大変身してしまったらもう元の姿に戻るなんてことは絶対ないんだろうけど、シガルダさん、どうやってこんな化け物倒すんでしょうね。イニストラードもミラディンばりの完全バッドエンドやなぁ。

 

Give No ground 一所懸命 (3)(W) U

インスタント

対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+6の修正を受けるとともに、このターン、人気の数のくリーチャーをブロック出来る。

 確かに頑張ってる。どんな世界でも、ギデオンさんの滅私奉公には頭が下がりますね。なかなか見ない値の特大修正値。それも白らしく特大のタフネス偏重であり、攻める気はあんまり無いけど守る気は満々、まさにフレーバー通り。タフネス過多の増強呪文というと「武勇の誇示(M14)」あたりが近い立ち位置で、これは倍のコストにしてタフネスをさらに拡大、ついでに「真の武勇(DIS)」効果もおまけ。まぁ、タフネス修正がナンボだろうと、これを使うタイミングってのは「相手の総攻撃を1体で全て受け止めるぜ!」みたいな時であるべきなので、普通は死ぬ。つまり、あんまり修正の意味は大きくなく、コストの高い「濃霧」みたいなもん。一応攻める時にも使いやすいというメリットはあるものの、4マナはやはり重いので、攻めに使うならもっと良い呪文があるだろう。「真の武勇」が使われたって記憶は無いので、あまりニーズはなさそう。一応、自軍に接死持ちがいる場合にはこれ1枚で大虐殺が可能になるため、白黒なんかでは適宜加点。

 

Guardian of Piligrims 巡礼者の守護霊 (1)(W) C

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/2

〜が戦場に出たとき、対象のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 キンズベイルの散兵(M15)」の種族変更再版。リミテッドコモンではそこそこ重宝する立ち位置で、今回は純粋にプラスとなるスピリットになっているので、数が減ってしまう「ムーアランドの流れ者」に代わって2マナ域の基盤を成してくれるだろう。今回、各色にはこうした2マナ2/2レベルのクリーチャーが満遍なく用意されており(青だけ1/3)、カードの種類が減るスモールセットにおいてはこの辺りのマナ域の競争の激化は必至。中盤以降も役立てられるこのカードはきっとニーズが伸びるはずだ。「霊体の羊飼い」で使い回したり、「本質の変転」でトリックのように使う小技もあるし、色々と試してみたいところ。

 

Ironclad Slayer 鉄覆いの処刑者 (2)(W) C

クリーチャー・人間、戦士

3/2

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたの墓地にあるオーラか装備品・カードを手札に戻してもよい。

 用途を絞って肉体強化を図った「オーラ術師(ORI)」。エンチャント全般には対応しなくなってしまったが、代わりに装備品も手を出せるようになり、パワーも上がって適当な戦力としても使いやすくなっている。リミテッドレベルでの活躍を考えれば、間違いなくこちらの方が優れているだろう。ただ、「オーラ術師」の場合は素の戦力がそこまででもないので、目的のものが墓地に落ちるまで手札に温存しておくことに抵抗も少なかったが、こいつの場合は是非3ターン目に置いておきたい誘惑にかられるため、なかなかもう1つの仕事である回収業務を担当する姿は見られないかもしれない。3ターン目までに墓地になにかを用意したいなら緑か黒と組んでの昂揚サポートが必須。まぁ、こいつで回収したら昂揚は遠のくだろうが。ちなみに今回収録されている装備品はコモン2、アンコ2で割と数は多いが、「信条の香炉」に比べると装備コストが高くてやや汎用性には欠ける。「装備品デッキ」を狙う価値があるかはちょい悩まし。

 

Ironwright’s Cleansing 鉄大工の浄化 (2)(W) C

ソーサリー

対象のアーティファクトかエンチャントを追放する。

 忘れられた運命(DTK)」と「存在の破棄(BNG)」の2枚を同時にヨイショする下位互換呪文。どうにもイニストラードはエンチャント・アーティファクト対策力に乏しい次元のようで、緑と合わせてなんだか微妙な性能になっているものが多い。とはいえ、先輩2枚が優秀過ぎたという考え方も可能で、この1枚でも充分に狙った仕事はこなせるはず。というか、これまで「天使の粛清」1枚こっきりでどうやってエンチャント対策しろっちゅうねん、という状況だったので、これがあるだけでも劇的に改善されてはいるのだ。いや、「天使の粛清」の方が強いんだけどね。ほら、あれって気付いたらクリーチャーに使っちゃってるし。「サイドボードに置いとける対策カード」って、それだけでホッとしません?

 

Lone Rider 単体騎手 (1)(W) U

クリーチャー・人間、騎士

1/1 先制攻撃 絆魂

各終了ステップの開始時に、あなたがこのターン3点以上のライフを得ていた場合、〜を変身させる。

It That Rides as One 同体騎手 (無色)

クリーチャー・エルドラージ、ホラー

4/4 先制攻撃 トランプル 絆魂

 人馬一体とはなにか、とかいう哲学。イニストラード民、こんなホラーな状況なのにまだ小粋な台詞を吐く余裕があるのが凄いな……。いわゆる「2マナ騎士」枠。普通この枠はパワー2の先制攻撃で与えられることが多いのだが、今回は裏面がある関係で1/1と小さい。いくら先制持ちとはいえ、これだけではちょっと線が細いので変身は必須。変身するためには直接ライフゲインスペルを唱えるのが一番簡単だが、「司祭の祈り」をこのためだけにデッキインするのは流石に無いだろうし、「血管の施し」も白黒のデッキタイプに噛み合いにくい。「薬剤師の霊」や「銀の一撃」まで待つのもやや悠長。やはりここはせっかくの絆魂を活かして自力での変身を達成するのが早いだろう。2ターン目に出して3ターン目にパンチ→「腕っぷし」。これだけでOK。もちろん「狙いは高く」でも「放たれた怒り」でもなんでもいい。このくらいなら割とあっさり達成出来そうだ。3ターン目に変身してしまえばどうあがこうと敵はない。そのまま敵陣を蹴散らしてくれるスペックだし、とどめといかずとも、10点規模でライフを稼いでくれるだろう。すげぇ、馬強い。合体してこのステータスってことは当然「人=1/1先制絆魂」、「馬=3/3トランプル」。丁度「乗馬術」の馬と同じ設定なのである。色々考えてんな。

 

Long Road Home 遙かなる旅路 (1)(W) U

インスタント

対象のクリーチャーを追放する。次の終了ステップの開始時に、それに+1/+1カウンターが1つ置かれた状態で、オーナーのコントロール下で戦場に戻す。

 どう見てもカード名に「さらば友よ」って付け加えたくなる1枚だが、効果は完全に「来世への旅(CHK)」と同じ。違いは秘儀かどうかだけだ。いわゆるブリンクなので様々な応用が可能だが、カウンターがのることを考えたらやっぱり自軍の緊急避難用に構えておきたい。187能力持ちならさらにウハウハなので手っ取り早く「スレイベンの検査官」に撃ってしまってもそこまで問題は無いだろう。また、変身カードはブリンクすれば第1面で戻ってくるので、強引に人狼を人間に戻したり、「氷の中の存在」を再び氷漬けにしたりも。ちなみに合体カードもそれぞれが第1面で戻ってきて、各々のカードにカウンターが乗る(「ハンウィアーの要塞」は土地にカウンターが乗る)。まぁ、その後すぐにまた変身するだろうからカウンターの意味はあんまりないんだけどさ。

 

Lunarch Mantle 月皇の外套 (1)(W) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受けるとともに「(1)、パーマネントを1つ生け贄に捧げる:このクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る」を持つ。

 月皇の名を冠している割には随分殺伐として効果を持つ強化オーラ。もう、月皇審問会は完全に堕ちた存在に成り果ててしまっており、今や正義を持つのは「聖トラフト騎士団」や「シガルダ教」になってしまっているのだな。正義は失ったものの、オーラの強さは失われていない。2マナで+2するオーラというだけでもそれなりだし、これに飛行がついたらヤバいことは、旧イニストラードの「幽体の飛行(ISD)」が嫌というほど証明済み。流石にあんな「オーラ張ったら勝てる」環境はまずいので飛行に制限がかかっているが、それでもいざというときのフライングパンチオプションがついているだけでも充分だろう。白ならばこれを使って強引に昂揚を満たす選択肢もあるわけで、決して「幽体の飛行」の下位互換というわけではない。ちなみに「Mantle」はいわゆるマントのことで、これまではそのままカタカナで「マントル」と訳されることがほとんどだったのだが、流石に日本語として一般的でないし、分かりにくいという判断だろうか、今回は「外套」という訳語があてられている。「外套」は「Cloak」の定訳として使われているため、またちょっとした混乱が生じているのは気になるな。いつものことながら、もし「Lunarch Cloak」っていうカードが将来登場したらどういう日本語名にすればいいのか心配である。

 

Peace of Mind/安らぎ(9ED)」 U

 また随分懐かしいカードの再録である。一応、マッドネスなんかとの絡みでの再録ってことだろうが、「気病み(TOR)」でなくてこっちなのが良識的な判断だ。ライフゲインってのは価値の低い効果ではあるが、手札1枚が好きなタイミングで3点ならそこそこの効果。白赤マッドネスや白緑で昂揚の促進など、適材適所で活躍の場はあるか。まぁ、白赤マッドネスなら攻めに使える「厳格な巡邏官」の方が価値は高そうだが。それにしても、これだけ荒廃した世界で安らいじゃうのものなにかと罪深い。見たところ安らぐっていうより現実逃避、というよりもうイカレてしまっただけのようだが……。

 

Providence 神の導き (5)(W)(W) R

ソーサリー

〜がゲーム開始時に手札にある場合、あなたはそれを公開しても良い。そうしたなら、司書のアップキープの開始時に、あなたのライフの総量は26点になる。

あなたのライフの総量は26点になる。

 突如現れた、力線システム搭載の謎呪文。「Providence」とは和訳の通りに神の導き、神の御業を表す単語らしいのだが、どんな神様が6点ばかりのライフをくれたというんだろう。いや、ありがたい、ありがたいけども……もうちょっとなんか、ゴッドなご加護を。とりあえず、これが初手にあればパワー3のクリーチャーの攻撃2回分がチャラに出来る。「治癒の軟膏(8ED)」換算でカード2枚分だ。そりゃ馬鹿にならんだろうが、その代わりに当分使い物にならないゴミカードが初手に入っていることを相手にばらしてしまうことにもなる。この取引を損と見るか得と見るか……。もし構築戦で使うなら、当然初手に引き入れる確率を高めるために4枚投入だ。それならそこそこの確率で26点スタートだが、7マナで盤面に全く影響しないソーサリーを4枚デッキに入れる気が起こるかどうか。まぁ、相手が普通のビートだった場合、万一7マナに到達されて3回も4回も26点にカムバックされたんじゃたまったもんじゃないが。もう、いっそ「過ぎ去った季節」コンボに入れて延々回し続ければいいんじゃないかな。まぁ、デッキの質がピーキーなリミテッドなら、1枚入れて置くと案外救世主になるかもよ。ちなみに、26点という数字がなんで出てきたかといえば、当然イニストラード数(13)の倍だからである。ご丁寧に、イラストには13本の蝋燭が2セット描かれているのだ。十三恐怖症2枚で対抗しても無駄だから注意だゾ。

 

Repel the Abominable 忌の一掃 (1)(W) U

インスタント

このターン、人間でない発生源が与えるダメージを全て軽減する。

 効果の大きな軽減スペル。かつてのイニストラードにも「邪悪の排除(ISD)」という似たようなデザインの呪文があったが、今回は「聖なる日(10ED)」をベースにしているため、本体にダメージが届くのを阻害しつつ相手クリーチャーを一方的に刈りとるプランが可能となった。人間という部族の強みは、白をやっているなら特に意識せずとも適当に人員が集まってくるという点。今回赤の人間クリーチャーが大きく数を減らしたため、白がこのカードを使う有用性はかなり高くなっている。流石に「執念」ほどの一発逆転力は無いものの、2マナという軽さもあるし、攻守にわたって活躍出来る良いトリックになるんじゃなかろうか。

 

Sanctifier of Souls 魂の聖別者 (3)(W) R

クリーチャー・人間、クレリック

2/3

他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

(2)(W)、あなたの墓地からクリーチャー・カードを1枚追放する:1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 白のエントリーセットレア。墓地からフラッシュバックしてスピリットに生まれ変わる能力はイニストラード民が手にしたせめてもの抵抗手段。もはや人間に味方してくれる部族なんてスピリットくらいなもんだ。これまでは「不屈の聖戦士」「近野の司祭」の2体がこの能力を保持していたが、もう面倒なので片っ端から死体の霊魂を引きずり出そう、という刹那主義な思想の持ち主がこちら。墓地にあるのが「屍蛞蝓」だろうが「荒原のカカシ」だろうが、そこには必ず宿る五分の魂。どんなカードもフライヤーに再利用出来るならそりゃ強いだろう。ついでにこいつ自身もちょっと増強されたりするが、よっぽど大量生産しないと大した影響もないのであんまり気にしなくて良い。パンプアップを満喫したいなら宗派を無視して「床下から」と合わせた方が強かったりする。ビートの後押しとしてはかなり優秀な1枚だが、リミテッドの場合は案外クリーチャー数を確保するのは大変なので、思ったよりも次弾装填が出来なかったりも。もしまっしぐらにするならピック時はクリーチャー数に気をつけよう。

 

Selfless Spirit 無私の霊魂 (1)(W) R

クリーチャー・スピリット・クレリック

2/1 飛行

〜を生け贄に捧げる:あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。

 今やあらゆる化け物がエルドラージ化しており、人間・吸血鬼・狼男はすでに手遅れの状態。そんな中でリリアナが己の長所として取り出したのが、精神支配を受けず変質もしないゾンビ軍団だったわけだが、もう1つの希望が残っているとするなら、それはすでに物言わぬ人間の魂、スピリットだ。すでに肉体を持たないスピリットはエルドラージ化する心配が無いし、相変わらず人間の味方であり続けてくれる。そんなありがたみの極致がこの1枚。懐かしの「不屈の随員(ARB)」能力を持ち、いざというときには味方全軍の死を肩代わりしてくれる。「衰滅」を避けられないのはご愛敬だが、「光輝の炎」ならかわせるし、コレ1枚が見えているだけで戦闘のコントロールは段違い。また、スピリットは「鎖鳴らし」という手軽なトリックメイカーがいるのもポイント。あいつ1枚でディフェンスは割と安定していたが、支援を受けてこいつが瞬速で出せれば、手軽にインスタントの「アジャニの存在(JOU)」のような運用が可能になるのだ。まぁ、現時点でスピリットの抱える課題は画一的なサイズで、2マナ2/1ばっかり増えるのもどうか、って話はあるが。もちろん、こいつの能力はスピリット以外にも適用されるので、トークンをずらずら並べるタイプの白デッキなら何に入れても問題無いんだ。つまり、緑白トークン……まだ強化すんの?

 

Sigarda’s Aid シガルダの助け (W) R

エンチャント

あなたはオーラや装備品・呪文を、それらが瞬速を持つかのように唱えても良い。

装備品があなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはそれを対象のあなたのコントロールするクリーチャーにつけてもよい。

 イラストだけ見るとなんか「天使さま、ちょっとそれとって」みたいなすげぇ気楽なシチュエーションに見えるな。渡してるのもよりによってハンマーだし、日曜大工やってるお父さんのお手伝いみたいだ。何でよりによってその武器を持ってきたんだ、っていう。しかし、唯一人間に味方し続けるシガルダさんの支援は割とガチ。わずか1マナで置ける割にはオーラと装備品という2つのタイプをフォロー。どちらもコンバットトリックとして運用出来るほか、さらに装備コストを1回全額負担。こいつぁ豪儀だね。現在そこまでヤバい装備品ってのは存在しないが、コストの軽さもあり、各方面に変な影響を与えそう。エンチャントレス系、呪禁バントなんかでも割とアリなのではないだろうか。個人的には、アタックスルーからの「生体融合外骨格(SOM)」っていう悪夢を実現してみたいです。

 

Sigardian Priest シガルダ教の僧侶 (1)(W) C

クリーチャー・人間、クレリック

1/2

(1)(T):対象の、人間でないクリーチャーをタップする。

 思わず笑ってしまったカードの1枚。旧イニストラードで活躍した「アヴァシン教の僧侶(ISD)」の同型再版であるが、名前だけがちょっと変わっているのだ。そりゃな、散々裏切られてボロボロになったアヴァシン教がまだ存続してるわけないからな。それにしたって、この短期間であっさりシガルダ様に宗旨替えする信者達の変わり身の速さはなぁ……。まぁ、熱心な信者ってのは案外そういうものなのかもしれません。上述の通り、今回赤の狼男が「人間」タイプを失ったためにNon-humanクリーチャーの適用範囲が大きく拡大している。久しぶりに昔懐かしい基本通りのタッパーであり、コモンで手に入るのでリミテッドでは相当な活躍が期待される。最近はずっとタッパーに関しては制限が強かったはずなのだが、ここに来て突然ベーシックなのが帰って来たのはどういう意図があるのだろう。単に、このネタがやりたかっただけなのかな。だとしたら、白以外のプレイヤーにはエラい迷惑ですよ。

 

Spectral Reserves 霊体の予備兵 (3)(W) C

ソーサリー

1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。あなたは2点のライフを得る。

 「深夜の出没(ISD)」が1マナ重くなり、さらにソーサリーになるという踏んだり蹴ったりな下位互換。いやほら、2点のライフをあげるから許してよ。……そんなんで騙されません! まぁ、コモンなんだからしょうがないけどね。「深夜の出没」が強すぎたってだけの話だし。トータルのコストが「刹那の器」よりも1マナ少なくすみ、その「刹那の器」も充分使用に値するレベルだったのだから、このカードだって充分使えるレベル。頭数を揃えてから「恩寵借用」でとどめを刺すトークンビートには欠かせない1枚だし、なんらかのスピリット支援にも使えるかも。今回赤と青に墓地のソーサリーを回収する手段が1枚ずつ投入されているので、その辺と手を組んでグルグルしちゃうのもありかもしれない。

 

Steadfast Cathar 不動の聖戦士 (1)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

2/1

〜が攻撃するたび、+0/+2の修正を受ける。

 不動とか言ってる割には自分から動いていかないと個性が活かせない矛盾したヤツ。動き出せば2マナ2/3とマナレシオは優秀で、同マナ域どうしでぶつかっても一方的に負けることはそんなにない。序盤に展開する肉としてはそれなりだ。同じく2マナ域の「巡礼者の守護霊」がスピリットなので、志向する種族によって使い分けでもいいかもしれない。ただ、今回赤のコモンに1点火力の「悪戯」が収録され、「両手撃ち」なんかもまだサイドボードには眠っているので、そのあたりの枚数次第では遠慮願った方がいいこともあるかもしれない。ちなみに、こいつの盾に刻まれたグリフのシンボルは新たに興った宗派であるシガルダ教の紋章。シガルダの二つ名は「鷺」なんだけど、それどう見てもただのグリフやんけ。

 

Subjugator Angel 支配の天使 (4)(W)(W) U

クリーチャー・天使

4/3 飛行

〜が戦場に出たとき、あなたの対戦相手のコントロールする全てのクリーチャーをタップする。

 なんかもう、怖すぎるし能力ひどすぎるし。色んな意味で終末を告げそうな天使。ステータス自体はそこそこだが、なんと小脇に抱えた能力が全軍タップ。攻撃全通し。そりゃ勝つだろ。最悪そのターンに勝てなくても、天使が増えてるから次のターンには勝てるだろ。ウィニー系で畳みかけた最後の一撃にぴったり。もちろん、逆に腰の重いデッキで使った場合は単なるバニラで終わる可能性が高いので、相手デッキとの相性、自分のデッキでやりたいことと噛み合わないと単なる怖い顔。「本質の変転」あたりで使い回すとより怖い顔が満喫出来るぞ。あまりに怖い顔なので、こいつが死んでもアヴァシン様が全然お怒りにならない。

 

Thalia, Heretic Cathar 異端聖戦士、サリア (2)(W) R

クリーチャー・人間、兵士

3/2 先制攻撃

あなたの対戦相手のコントロールするクリーチャーと基本でない土地はタップ状態で戦場に出る。

 サリアさんは当然永遠にヒロインなので闇堕ちなんかしない特権的立場。崩れゆくアヴァシン教団をどうしたら良いか悩んで悩んで教団と袂を分かったオドリックさんが「ひとりだけになっちゃった」と劇場版のカチューシャみたいにへこんでいたら、「まだあなたが残っているわ、オドリック」とダージリン様みたいなことを言いながら登場したのがこのサリアさんだ。彼女は既に教団からは離脱し、新たに過去の偉人の加護を受けた「聖トラフト騎士団」を結成していた。白のクリーチャーたちが本当に白っぽく正しいことをしているのは久しぶりに見た気がするな。さておき、クリーチャーとしての性能は相変わらずのヘイトベア(もうベアじゃないが)。かつての「アメジストのとげ(LRW)」能力を失い、代わりに手に入れたのは部分的な「宿命(6ED)」能力。最近だと「威圧する君主(M14)」という似たようなカードがあったが、レジェンドなので当然戦闘性能で勝っているし、土地も縛れるので適用範囲は広い。旧サリアに比べると汎用性が低下したが、それでも下の環境ならば特殊土地の多さからマナを縛る機能はむしろ使いやすくなっている。さらにクリーチャーも縛れるのだから、旧作と比べると逆にビート方向のデッキに刺さるようになったか。後は、この1マナの増加をどう見るかだが……やっぱりちょっとマイナスではあるよな。ギデオンから出るトークンやアヴァシンですらタップ状態で出てくるので、構築ではトークン系に結構効くかもしれないな。

 

Thalia’s Lancers サリアの槍騎兵 (3)(W)(W) R

クリーチャー・人間、騎士

4/4 先制攻撃

〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリから伝説のカードを1枚探し、それを公開して手札に加えてもよい。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 ミラクル「緊急時(CHK)」内蔵のサリアサポーター。フレーバーからすると上官のサリアを呼びに行くのが正道なのだろうが、4/4先制が出てきた時点でサリアさんはあんまり求められるお仕事でもないので、大人しくエムラクールやアヴァシンを呼びに行く方が正しい。駄目じゃん、聖トラフト騎士団、全然機能して無いじゃない。……まぁ、きっとどこかの世界線ではオドリックとかと頑張って戦っているよ。チューター能力なので一応レアにはなっているが、カードが揃わないリミテッドでは「そりゃ強いけど地味」っていう程度の能力だし、構築でもわざわざこんな地味なカード使ってチューターする必要もなさそうだし、なんか中途半端なカードである。一応、伝説のカードならクリーチャーでなくてもいいってのがポイントになるのかしら。下の環境でなにか……出来るかなぁ。ちなみに、「イニ影」でサーチ候補になりうる伝説カードは、アヴァシン・オドリック・オリヴィア・シガルダの4体に加え、「タミヨウの日誌」と「ギトラグの怪物」。……「助け呼んできます!」→「巨大蛙登場!」。何 が 起 こ っ た。

 

Thraben Standard Bearer スレイベンの軍旗手 (W) C

クリーチャー・人間、兵士

1/1

(1)(W)(T)、手札を1枚捨てる:1/1で白の、人間・兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 軍旗手、なんて名前なのでエタマスで復活した「旗持ち」タイプを期待してしまうが、実際には旗を振ることで仲間を集めるジェネレーター役。どんな手札でも戦力に出来るのは選択幅が増えることを意味するし、マッドネス用のエンジンや昂揚サポートにも回せるので決して悪い効果ではないのだが、過去に「アイケイシアの触れ役(TSP)」という上位種がいたことを思い出すとちょっと使いにくい。まぁ、1マナコモンでこれだけの仕事が出来るなら充分過ぎるが。「厳格な巡邏官」に慣れてしまうと「マナがかかる共鳴者とかww」みたいな気分になるが、「癇しゃく」ついでにトークンが出るならやっぱり強いは強い。まぁ、「癇しゃく」は今後リミテッドではかなり貴重なカードになっちゃうんだけども。白赤・白黒系なら引き続き優先順位高めで。

 

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