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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 泣いて笑って、最終話。清々しさの中に残る寂しさ、希望。ただそれだけのお話。

 もう、特に書くこともない気がします。アニメの構成としては理想的な「1話まるまるエピローグ」。前回の大会では演奏シーンがカットされたわけだが、今回はきちっと在校生側の演奏が描かれ、ずるすぎる思い出回想シーン。やっぱり、今年の北宇治高校を象徴する曲といえば何を差し置いても「三日月の舞」なわけですね。もう、イントロの時点で涙がぶわってなる。そりゃ部長先輩たちだって泣くよ。笑顔で聞いてられる田中あすかのメンタルが鉄なだけで。

 「卒業」がテーマになるのだから、当然「残す者」「残される者」という対比が重要になる。学校というシステムの良し悪しについては先生たちが語っていた通りで、「残される」側は、1年間必死で積み上げ、崩されたものを、出来るだけ維持しながら、新しい部活動を作っていくことが求められる。予想、というか願望の通り、新部長に任命されたのはなんと大天使・吉川優子。もう、ここまで来たら彼女についていくしかないでしょう。ズバッとものが言える実直さ、部員の端々にまで目が届く気遣いの細やかさ、あれだけバタバタさせながらもきっちりレギュラーに残っている確かな実力、そして何よりも、たくさんの人の心を引っ張ることが出来るエネルギー。同学年の子らはおちゃらけてみせたものの、おそらく彼女ほど部長に適任の人間はいないだろう。ぶっちゃけ、直近の大会でレギュラーに残れなかった中川パイセンの方が副部長就任に問題があるような気もするんだが、まぁ、別に上手下手だけが役員に必要な条件ではないからね。吉川・中川コンビによって、新たな北宇治高校吹奏楽部がスタートする。まだまだ三年生の先輩方には追いつけない部分も多いが、彼女達の学年は艱難辛苦を乗り越えて今の吹部の礎を作った、良くも悪くも転機となる学年である。きっと今まで以上に素晴らしい部を作り上げてくれるに違いない。

 1年生は、そんな2年生たちを支える役割を担い、来春からは新たにやってくる新入生を指導する立場に回る。久美子や麗奈、緑輝に葉月。どうにも「先輩」ってポジションが似合わない連中が多いが、彼女達には三年生が残していった北宇治スピリッツが根付いているはず。責任ある立場に回ったとき、彼女達がどのように成長するのかは楽しみである。まぁ、麗奈さんの場合はそんなことよりも滝センとの関係性の方が気掛かりだが……おそらく彼女のコトだし、前回の騒動で一旦線引きは出来てるんだろう。「次にチャレンジするのは高校卒業後」ってんなら先生も安心だけど、多分、「全国行って金賞取れたらもう一回」みたいに思ってるんだろうな……。

 そして、我らが主人公、「残された者」黄前久美子嬢。前回ちょろっとフラグを立てた(ような気がした)秀一はサラッと蹴飛ばしておいて、彼女の心残りはあすか先輩のことばかり。彼女の念願は全国大会で一部分だけは果たされたわけだが、もちろん、ゴールまではほど遠いはず。田中あすかの今後の人生に、ユーフォはもう必要ないのか。自分との思い出は過去のものになってしまうのか。あすか先輩の様々な顔を見ているだけに、久美子はその答えを知らないまま終わらせるわけにはいかなかった。楽器室にユーフォが置かれていなかったことから、まだ彼女のユーフォが「終わった」わけではないことだけは確認出来るが、その心の中までは分からないのだ。

 卒業式の日、やはり「ラスボス」である田中あすかには1対1で挑む久美子。「性格の悪い」久美子は、事ここに至って、普段なら絶対に表に出さないような部分まで洗いざらい吐き出し、あすか先輩に「告白」する。彼女にユーフォを手放してほしくない、彼女の人生の続きが見たい、彼女の中で、自分を過去のものにしてほしくない。そんな気持ちの一部は単なるエゴでしかないのだが、もちろん、天下の田中あすかが久美子ごときの内面を知らぬはずもないわけで。笑顔で受け止め、新たな関係性として楽譜を託すあすか。彼女が「残す」のは思い出だけではない。彼女のユーフォの全てを後輩に引き継ぎ、新たな北宇治の糧とすることを命じる。もちろんそれは、あすか自身が終わったことを示すわけではない。「さよなら」は嫌だという久美子に、「じゃぁ、また」といつものように軽口を叩きながら去るあすか。しかし、彼女の言葉が力を持たなかったことは今まで一度たりともなかったのだ。田中あすかは終わらない。そして、久美子はその果てしない存在に近づくために、これからも信念を持って、ユーフォを奏でていけるのだろう。それこそが、「響け!ユーフォニアム」。

 ラストシーンはそんなあすか先輩の「退場」から、次の世代を担う若手の未来を示唆するもの。つまり久美子と麗奈のツーショットで締め。「午後から合奏練習」は、番組開始前のCMで何度も流れてきた2人の定番台詞である。時代が移り、人は変わっていくが、そこに宿る信念は繋がり、明日に続いていくのだ。

 「そして、次の曲が始まるのです」

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