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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ロリっ子を悲しませるのは許せない、第10話。……いいお話だったよ……。

 前回までの「ヴァイオレットが少佐の死を乗り越える話」は無事に終幕し、あとはヴァイオレットが人間的に成長し、自分だけの幸せを掴むまでのお話になるだろうか。すでに国を代表する自動人形にまで上り詰めたヴァイオレットだが、まだまだ彼女には情緒的な経験が不足している。失った幼少期、思春期を取り戻すかのように、彼女はたくさんの「想い」を受け取っていく。「大好きを知りたい」という彼女の願いは、そうして少しずつ果たされていくのだ。

 今回のお話は母娘の愛。そして私は、基本的にこうした「母親の愛情」「家族の物語」にすこぶる弱い。まぁ、男なんてものはおしなべてマザコンだと思っているが、母親の捧げる無償の愛というものは、いつの世にも涙腺にダイレクトアタックしてくるものである。そして、今回登場した娘のアンちゃんは、近頃のアニメに登場するこまっしゃくれたロリッ子とは一線を画する、「子供」のイデアがぎっしりと詰まった理想的なロリッ子である。わがままで意地っ張り、甘ったれで親を困らせる。それでもただ、親に対する愛情は本物だし、他人のことを考え、気遣える優しさも持っている。そんな素直なアンちゃんの感情の全てを受け止めることで、ヴァイオレットは失った「子供時代」を追体験するのだ。

 アンちゃんを取り巻く境遇は本当に情け容赦ないものだ。父親を失った家庭にあり、残る母親も病の床で余命幾ばく。本当に何故こんなにも過酷な運命を与えられたのかと神を呪わんばかりであるが、そんな中でも、彼女には本当に優しく、賢明な母親がいてくれた。自分の残りわずかな命を娘の将来のために捧げ、最後の気力を振り絞って紡いだ50通もの手紙。そこにはアンが生きていく上での指標があり、目的があり、夢や希望、思い出までもが詰まっていた。生きながらえているわずかな時を削ってでも用意する価値のあった素晴らしい手紙。ヴァイオレットは「届ける意味がない手紙なんて無い」と言っていたが、こと今回のお仕事に関しては、本当に特別な、感情のたくさんこもった素敵な手紙だった。

 こうした母親の愛情に触れ、さらにはアンの切実な愛情を突きつけられ、ヴァイオレットの人間としての感情はますます豊かになっていく。今回はすっかり自然な笑顔を浮かべられるようになったヴァイオレットの様子を何度も見ることができる。子守役として見るとまだまだお堅いのはしょうがないが、それでも、ヴァイオレットのような無骨で率直な人間だからこそ、アンはかえって懐くことができるのだろう。取っ付きにくさはあるものの、子供というのは得てして「いいもの」と「悪いもの」への嗅覚が敏感だったりするのである。ヴァイオレットは変な「お人形」ではあったものの、アンにとっては「悪いものじゃなかった」。そのことも、今回の物語を印象深いものにしてくれた一要因なのかもしれない。

 蛇足を承知で追記しておくと、やはり今回の物語を盛り上げてくれた立役者はアンちゃんを演じた諸星すみれの好演だろう。すみれちゃんのナチュラルなお芝居は、子供らしい悲喜こもごもを嫌味なく聞けるので本当に良い。二十歳を超える頃には、すみれちゃんは、恋を知るお年頃になるのかしら……。

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