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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「博多豚骨ラーメンズ」 5→4

 殺し屋たちがこぞって、明日の明太子を手に入れるために逆転ホームランを打つアニメ。訳わからんと思うが、何一つ嘘は書いてない。野球回があるアニメは名作らしいが、この作品の場合はどう処理したらいいんでしょうね。

 設定が破天荒な割に、何だか大した印象もなく終わってしまった作品である。結局、なぜこの「なんちゃって博多」でこれがやりたかったのかもよくわからんしなぁ。いや、違うな、博多でやりたかった意味はわかる。多分、ありえない世界観に「そこは現実要素がねじ込まれるのかよ!」みたいなリアルとファンタジーのギャップを見せるためにわざわざ「現実の博多」を舞台にしている。もちろん「修羅の街」として有名な物騒シティをネタにするところが発想のとっかかりなんだろうが、ネタを本気で1つの作品世界として成立させようとしたのがこの作品なのだ。

 そうした狙いは分かる。分かるんだけど、残念ながらあまり効果的に機能していたとはいえないのが残念である。結局、メインのストーリー部分があんまり面白くないのだ。「人口の3%が殺し屋の街」の時点で既に相当突飛なファンタジー要素(それこそ異世界要素か)を導入しないと世界自体が成立しないにも関わらず、そのあたりを「現実世界とのリンク」という当初の思いつきでぼかしてしまい、世界観がガチャガチャになって成立しなくなってしまった。こんだけ殺し屋が堂々と暗躍して毎日のように不審死が続く街で一般市民が平穏に暮らしている意味がわからないし、そんな街に住んでいるというのに命を狙われそうなお偉いさんの警護がガタガタだったり、日本という国が存在していて途中で東京から殺し屋が派遣されてきたりするのに何故か殺し屋人口が取りざたされるのが博多だけだったり、なんかもう、とっ散らかり過ぎである。「博多あるある」に寄せたいのだったらもう少し説得力のある現実設定にとどめるべきだろうし、「殺し屋ファンタジー」で遊びたいなら大人しく「アナザー日本」を作るべきだっただろう。そのあたりで思い切れなかったので、どっちつかずの印象が強い。

 そして、ストーリーの骨格も今ひとつ。結局、これだけ「殺し殺され」が日常の風景になってしまった世界では、人命をめぐるドラマが説得力を失ってしまう。どれだけ劇的に生きることを描こうとも、「いや、でもお前ら何十人も殺してるんだし……」ということに気づくと興ざめだ。殺し屋の物語を盛り上げたいのに、登場人物全員が殺し屋だったら際立ちもなくなってしまうだろう。群像劇としての側面もあるが、個人的には「デュラララ」という傑作の存在を知っているだけに、今作の「何となく必要な要素だけをキャラとして立てて、必要な時に助っ人として呼ぶ程度」という絡みを群像劇とは呼びたくはない。中心になるリンと馬場の物語以外の部分は、総じて「モブ」レベルである。もうちょっと一人一人を掘り下げられる時間的余裕とストーリーの絡みがあればよかったのだが。

 全体的に、「やりたいことは分かるし、何となく面白そうな要素は伝わってくるんだけど、どれも不完全燃焼」という残念な結果に終わってしまった。ということは、今回のお話を「顔見せの導入」程度に設定しておいて、今後シリーズとして「殺し屋さんたちの愉快な殺伐日常もの」っていう形で各キャラが展開していけば、もしかしたら何か面白いものが出てくるかもしれない。いや、そんなジャンル知らんけども。それにしても小野Dの方言キャラの安定感な。

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