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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 寮の部屋でかすぎね? 第4話。個々の部屋にキッチン完備の時点で割とすごいし、見た感じ2人部屋で20畳以上ありそうなんだが……凄まじくええとこのお嬢様学校なのか、それとも単にクソ田舎だから土地が余ってるのか……なんか後者な気がするけども。

 引き続き、クラスメイトの輪を広げながら小路というキャラが掘り下げられていく。前回はAパートで谷川さん、Bパートで古城さんという配分だったが、今回はABパート通じて兎原さんを中心に置きつつ、さらにワトソン役(?)としての谷川さんをさらにつなげていく。紹介者としての兎原さんが自己アピールしながら周りのクラスメイトを幅広く展開し、記録者としての谷川さんがそれらのサブキャラを定義づけ、さらに視点を支えて明日小路という人間の輪郭を描く。何を急ぐこともなく、ただただ1話ずつ女子女子&女子という、あまりにも潔い構成の作品である。

 女の子同士の交流のみを描き続けており、部活ものでもなければガチ百合ラブコメという路線でもない、こういう本当の意味での日常系アニメは実は久しぶりなんじゃないかという気がしている。きらら系が「特殊部活もの」「特殊お仕事もの」に重点を置いているうちに、気づいたら日常というのはエアポケットのようにアニメジャンルとして空いていた場所なのかもしれない。そこに、あまりにハイクオリティな映像を叩きつける暴力的な日常作品として今作が飛び込む。実に美味しい位置どりである。まぁ、こんだけゆるくて好き勝手な構成で他人を納得させられるのは、ひとえに抜きん出た映像技術があってこそなのだが。今回のエンディング、ただひたすら90秒小路が縄跳びを飛び続けるだけなのに、ちゃんと映像として面白いし成立してるのってすごいわ。

 他にも、個人的にやたら刺さったのはよりにもよってクラスメイトではなくてちょい役で登場した演劇部部長のシーン。ふてぶてしい部長のキャラそのものも興味はあるのだが(演劇の専門家役に種﨑キャスティングをするのはあまりにも業が深いが)、その登場シーンでのライティングがやたら凝ってて、本当に1枚絵として成立しているので見入ってしまった。まぁ、今作は本当に1枚絵として成立するカットが多すぎて目移りしてしまうのだが。容赦ない描き込みが多すぎるせいで、かえってちょっと抜いたユルめのカットの方が際立つとかいう頭のおかしな状態になっとる。

 ここまでクオリティが維持できているってことは、もう最後までこのレベルで行けると信じてもいいのだろう。まだまだ気になるクラスメイトはたくさんいるし、残りの話数も楽しみだ。

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 明日さんはコミュ強です、第3話。いや、マジで物語の構成は一緒なんだよな。個性的なクラスメイトが散りばめられて、メインヒロインがそこに1人1人絡んでいくっていう……古味さんとの最大の違いは、そこで振り回すのが、外野側か、本人か。

 3話目に来ても作画の質が落ちることはなく、要所要所でインパクト抜群の映像を見せてくれている。CloverWorksの場合はどうしてもどこぞのエッグが脳裏にちらつくのでまだまだ油断はできないが、少なくともここまでの内容の充実っぷりは眼を見張るものがある。特別なことなどなくとも、青春の眩しさをカチリと1枚ずつ切り取っていくことで、充分に視聴に値する映像が作られている。映像の繊細さもさることながら、大胆に少女の姿を切り取っていくコンテ・カメラワークの賜物であろう。元々原作もそうして絵のパワーで攻めるタイプの作品らしいので、そのまんまアニメ化しているにしてもきちんと「アニメならではのプラスワン」が実現しているんじゃなかろうか。

 Aパート、エロ写メ自撮りの谷川さん。エロ漫画だったらここから確実に陵辱まっしぐらの展開だが、送り先が小路だったら大丈夫。それにしたって、あんなちょっとの刺激でギリギリのエロ画像にまで発展させてしまう谷川さんの脳内が中学1年生女子としては放送禁止レベルだとは思うのだが……女子校だからこそ許される禁断の領域なのだろうか。その顛末があった上で「写真部に入りました」もどうかと思うし……。どうにも倫理観に乏しい学校なのかもしれない。ちなみに、目のサイズが一番小さいこともあり、顔だけでいったら谷川さんのデザインが一番観やすいはずなのだが、周りにクリーチャーレベルの目ばかりが溢れているせいで、むしろ谷川さんの方が異質に見えちゃうというかわいそうな状態。この世界だと、彼女は美人なのか、地味顔なのか。

 Bパート、朗読文芸部の古城さん。こちらは小路の新しい一面を見出すための呼び水なのだが、そこに至るまでに遠慮なく百合的要素をたっぷり盛り込んだルートを突き進むのは偶然なのか恣意なのか。この世界、どうやら小路の周りにはラッキースケベならぬラッキー百合が溢れているようなのだ。もともと「セーラー服」というそれらしいツールが起点となっている物語であるから、そこから発展させた衣類の使い方がなんともフェティシズムに溢れている。「肌着+直ブレザー」とかのシンプルな破壊力ね。個人的には、学生時代に女子がブレザーだったこともあり、セーラーよりブレザーの方がイメージしやすく、なんか必要以上に想像力を掻き立てられるシチュになっていた。それにしても、「同級生が隣で寝ちゃったからメガネを取っちゃうやつ」ってどうなのよ。

 この調子で今後も1人ずつ小路が籠絡していく展開になっていくんでしょうかね。こりゃぁサウザンドブッキングも遠くないぞ。

 

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 情報量が多い!! 第10話! こんだけ一気に舞台裏が明かされるとは……マジで、コミックス読むの止めといてよかった。ちゃんとアニメでびっくりしたかったからね。

 ケイトたちの逆転の構図はおよそ予想通り。最後にエミリコが頭に怪我をしたことでそこを盾にエドワードがやいやい言う展開はあるのかと思ったが、別にその辺はどうでもよかったらしい。そしておそらくそれは、ケイトが予想を裏切り合格したところで、シャーリーというもう1組の「見せ場」があったからこそなのだろう。そうかぁ、まさかここでリタイアが出るとは思わなんだ……。今後もうラムと会うことはないってことなのかしらね。「顔のない人形」の謎もついでに明かしてくれたし、何だかいろんな方向に尊い犠牲である。そのくせ、話の流れ上ほぼ誰も退場を惜しんでくれる人がいなくなってしまったというのも容赦ない。「死」をじっとりと扱われればそれはそれで心にくるが、こうして軽んじられてしまうのもまた辛いものだ。

 さて、明らかになったシャドーハウスの真実。まぁ、今までの展開でも別に嘘偽りを教えられていたわけではないので「どんでん返しが起こった!」というよりも「ようやく霧が晴れた」という感じではあるのだが、一番のどんでん返しがあるとするなら、それはシャドーと生き人形という存在の主従の逆転だろう。元来「シャドーそっくりに作られた生き人形が、シャドーの助けを借りて一人前になっていく」だと思われていたところを、実際は生き人形が最初になければシャドーは生まれることすらないという。最終的にはそうして「モデル」となった生き人形と同一化して1体の完璧な存在になりあがることが目的とのことなのだが、3階の連中ですら普段は「顔」を出していないわけで、まぁ、見え方が変わる部分はあまり問題ではないのだろう。今回のシャーリーの例を見るに、結局煤の集合体のような構造を持つシャドーの場合、依り代となって確固たる実体を持つことが肝要。そのための人形は、まさに人身御供ということか。そしてもちろん、同一化が目的であるなら、生き人形の「個」を認めてしまうケイトの思想は絶対にハウスに合致しないわけで……模範生のサラのような関係になれれば……うーん、それはそれで。

 他にも、マリーローズのローズマリーが初登場し、「この中原麻衣は鹿島くんですわ」みたいなぶっ飛んだ印象が愉快だったり。わちゃわちゃとシャドーや人形が入り乱れるパーティー会場はそれだけでも充分カオスだったのに、気づいたら人形のマインドコントロールまで完了しているので状況は混沌の極み。いやぁ、エミリコのレイプ目もなかなか魅力的で……なんか変な性癖に刺さる要素の多い作品だな。

 

 

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 「顔」の顔がとても良い、第9話。こうして色が出てくると、やっぱりキャラの見栄えが違うなぁ。

 今回のキャラ作画は普段以上に活き活きしているように感じた。特にショーンとリッキー。男の子2人のやりとりでこんなにほっこりするとは思わなんだ。他にも主人公ポジで一切ブレずに真っ直ぐな戦いを見せるエミリコが可愛いのは相変わらずだし、ここぞというシーンで見せつけるルウの笑顔は反則である。気がつけばこれだけ短い期間で人形たち5人の関係性が綺麗に構築されたなぁ。

 改めて原作漫画を読み進めていたのだが(ポリシーがあるので絶対にアニメ放送された部分までしか読まないが)、以前読んだ時はどうやら3巻までだったようなので、今週分からは知らないお話に突入した。つまりここからお披露目の結末がどうなるかも全然知らないし、シャドーハウスの秘密なんてのは知る由もないので、アニメのラスト数話がどういう展開になるのかは素直に楽しみである。特にケイトが「このハウス、なんか怪しいやろ……自分はすす能力にも目覚めたし、こっそり訓練して強くなったるで」というこれまた主人公っぽいポジションで色々と考えている部分が楽しみ。そして先の読めないシャーリーの正体とかね。

 そうそう、先週時点でのエドワードのあれが「そういう」意味だってのは正直よくわかってなかった。いや、あのエンディング見せられたら、もう細かい疑問とか吹っ飛ぶやん。

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 エミリコの「ぷくー」が可愛い、第5話。「表情があること」に意味がある生き人形の表情が良いのは良い(語彙)。

 やっぱり先の展開が(一回読んだにも関わらず)気になるんでちゃんと原作買おうかなーと考え始める今日この頃。なんだろうね、この動きは少ないけどちゃんと緊張感がある感じ。やっぱり1話目から注目していた「シャドーの方は表情芝居が出来ないというデメリット」をうまく昇華して持ち味にしているのが今作のおいしいところだと思う。個性的なシャドーが出揃い、それぞれに生き人形を引き連れてのお披露目イベント。顔の見えないシャドーを理解するためには人形の表情を見なければいけないという作中世界の根源的な要素がきちんと面白みに繋がっていて、ケイト以外のペアはその連携を見ていればやはりどこか「似ている」部分が接続できていることが分かる。「今、どんな顔をしているんだろう?」と思った時に人形の方の表情を照らし合わせて「こんな感じかな」と想像するというのは新鮮な行程なので不思議な面白みがあるのだ。

 そして、「照らし合わせ」のバリエーションが増えていくと、今度は相対的に「照らし合わせにくい」ケイト・エミリコペアの個性が引き立ち、2人の関係性に注目したくなってくる。ケイトは不機嫌になればススが出るので分かりやすいのだが、そこに必要な「不機嫌なエミリコの顔」という情報が、今のところ存在していないのだ。常にケラケラ笑うかしょんぼりするかと表情豊かなエミリコだが、これまで困ったり悲しんだりはしたものの、「怒る」という表情を見せたことがない。そのため、ケイトが一番必要としている(?)「怒り顔」が再現されないのである。この対比が矛盾したかのようにこのコンビの個性を際立たせているのだ。

 他のペア連中も、「似ている」とはいえまだまだ半人前だからだろうか、ちょっと危ない趣味を持ってる(?!)サラ・ミアペアのような完璧な「顔」の任を果たすところまではいっていない。そのため、ちょっとしたズレがそれぞれのコンビの在り様をうかがわせるというのはケイトが分析していた通りである。どのペアも半人前とかいう以前に人としてどうかしてる部分もあり、シャドーの文字通りの闇の深さがどこかから滲み出しているようにも感じられるし、表面的なコミカルさはそのまま受け止められることによる「どこまで笑っていいんだろう?」みたいな不安定な進行は良いスパイスになっているんじゃなかろうか。

 次回からお外に飛び出しての庭園迷路。こっからがまさにジャンプ漫画っぽい展開になっていくはず。今まで以上にドタバタするエミリコに注目だ。

 

 

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 「仲間が増えていく過程」はやっぱ見てて楽しいよね、第4話。こういうくだりでなんとなくワクワクしちゃうの、やっぱジャンプ漫画の血筋なのかしら。まぁ、これも一応「ジャンプ漫画」ではあるからね。

 原作読んでる時に感じたかどうかは覚えてないんだけど、こうしてアニメを見ていると不安になってくるのが、「このハウスの設定、最終的に全部辻褄が合う形で回収されるんやろか……」ということ。例えば今回はエミリコが地図を広げており、ぼんやりとではあるが確実に館の見取り図が確認できる。「メモした大まかな地図」であるという言い訳はできるけど、将来的にこのハウスの全貌が明らかになった時にそのデザインに整合性が取れるかどうか不安になるのだ。玄関歩こうとしたら突然トラップが発動するところとか、「流石にそんな設備が常在してるのはおかしくね?」と訝しんでしまうのだ。矢が射出されるトラップってことは自動巻き直しとかじゃないし、あれって設備を管理してる係の者がいて、定期的にメンテしてるってことなんだよね。生き人形対策でそこまでしてるってことだけど、お影様があれに引っかかることはないんだろうか……。

 まぁ、今の段階でそんなこと不安がってもしょうがないんだけど、とにかくこの黒く、暗い空間をなんとなく盛り上げるために出し惜しみせずにいろんな設定をぶっこんでるなぁ、という印象。少なくとも現段階で見ていて楽しいのは間違いないので、話作りの方向性としては正しいんだろうな。個人的にお気に入りなのは、これだけホラー寄りのテイストになってるのに1ミリも空気を読まずにすっとぼけるエミリコの底抜けの明るさ。壁ダッシュの後にショーンに指摘された時の「ほんとうにその通りですね」は不覚にも爆笑してしまった。こいつ、本当になんも考えてないな……可愛くて大変良い。

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 いい感じ、第2話。1話で受けた印象をそのままにちゃんと「部屋の外」にお話が拡張している。背景とかディティールがかっちり作られてるし、音響の回し方なんかにも気が向いていることがわかる。

 びっくりしたのは、他のドールたちはシャドーとキャストがセットだったってこと。今回明らかになったのはミア&サラのコンビだったが、公式ページに確認に行ったらメインのエミリコたち以外は全員キャストが2役でやっている。なるほどそりゃそうか……と言いたいところだが、わたしゃまだこの世界の全容をしらないので、これがどういう意味を持っているのかはまだよく分かっていない(もしかしたら誰も知らないのかもしれない)。ここで重要になってくるのは当然、キャストが同じという一般的な組み合わせではなくて、唯一バラバラになっているエミリコたちの存在の特異性だろう。いったいどういうことなのか、その謎が明かされるまでは……アニメではやらねぇだろうなぁ。

 今回はエミリコの目線から見た屋敷の大きさ、そして初めて外の世界と接する興奮と不安、それからこのハウス全体を覆う謎への疑念などといった要素が矢継ぎ早に展開されていく。人形のことでケイトが怒っちゃうくだりなんかはやや性急な感はあったものの、それ以外のパートでは相変わらず間の取り方が丁寧で、決してあくせくしないこの優美なハウスの雰囲気がきちんと維持されている。「ススだらけで汚い屋敷」なのに「荘厳にして優美」というのは両立するのが案外難しそうなモチーフなのだが、そのあたりに違和感が無いし、突発的に始まったミュージカルな流れなんかも浮つかずに「そういう世界だなぁ」と納得できるのも良い。出来ればエミリコの食べるパンがもう少し美味しそうだと嬉しいのだが、残念ながらあれは本当に美味しくはないパンだろうから致し方ないのである。

 ここからもっと世界が広がっていくとなると、ますます繊細なバランス調整が求められるとは思うが、この感じだと以降もいい具合に処理してくれそうだな。

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 情報量、第11話。毎回毎回盛り込みが多いねん。それでいて慌ただしくならないのは不思議な感覚なんだけど。ここまでのぶつ切り感の強い演出方向のおかげで、話があさっての方向に飛んでも違和感ないのよな。

 前回で桃恵がまさかのリタイア。ここからどんな風に他の面々が続くのかと思っていたら、なんとアバンでリカがリタイア。状況は前回の桃恵と全く同じで、「ミッションクリア→自殺者復活かと思いきや搔き消える→蝶々頭の怪人が現れてペットを粉砕、その肉をねじ込まれる」という流れ。当然リカも桃恵同様に眠ることができなくなる精神崩壊状態に追い込まれ、おそらく今回の様子からするとアイたちとの接触も絶ってしまったのだろう。これでエッグ世界に入れる人間はアイとねいるの2人だけとなった。あとはその2人がどうなるかって話なのだが……ここで挿入されたのはアカ、裏アカの思い出話だった。「いかにしてエッグ世界は作られたのか」というこの作品の根幹をなすお話。さて、これが理解の及ぶものだったと言えるかどうか……。

 ざっくりまとめると、もともと技術者だった2人は多忙な研究開発の合間に息抜きとしてAIで女の子・フリルを生み出し、それを2人で愛でていた。しかし、そこに現実の女性が現れ、2人してそっちに惹かれる。結果的にアカがその女性とゴールインして子供が生まれるまでになるが、ここでアカたちを奪われてしまったと感じたフリルが嫉妬から女性を殺害。最愛の存在を失ったアカはブチ切れてフリルを封印する。その後、アカの娘は成長して中学生になり、今度は裏アカに気があるそぶりを見せ、二世代で受け継いだ遺伝子がアカ・裏アカのどちらとも恋愛関係を構築。しかし、そのそぶりを見せた瞬間に封印されていたフリルが動き、今度は裏アカを奪われまいと少女を殺害してしまう。これで今度は裏アカの方がブチ切れ、フリルを完全に沈黙させた……のかどうかはまだ分からない。アカ・裏アカの2人は電子の海に逃げ出したと思われる「フリルの残滓」が世界に影響を及ぼしていないかと危惧し、同世代の自殺者の少女たちの情報を集め、さらにエッグ世界を作ってその情報からフリルやその分身であるハイフン・ドットの動向を探っている、というお話。

 ……分かるような分からんような……まず、「AI少女作っちゃった」まではOKとしよう。あとのこと考えると無責任にそんなもん作ってんじゃねぇよ、とは思うが、まぁ、やっちゃったもんはしょうがない。学園都市でもあるまいに、そんな生まれながらに祝福されない存在を作り上げたら、そりゃしっぺ返しもあるだろ、と思うのはあくまで視聴者の勝手である。少なくともアカたちが若かりし頃は上手くいっていたのだ。多分、それは野郎2人で理想の女の子をこしらえて、他の女性の介入を想定していなかったが故の失敗だったのだ。

 で、フリルが嫉妬心から2人の女性をその手にかけたことも良しとする。ロボット三原則なんて昔の話だし、AIが暴走すりゃ人だって殺せる。ここでちょっと問題になるのは、娘さんの方を殺した手段が明確に描かれていないという部分だろうか。裏アカたちも、その「不可解な殺害手段」についての懸念があったため、追加調査の必要性を感じたということだろう。

 そして、一番分からないのは「だからワンダーエッグを作った」という部分。ここが今のところあんまり繋がってないんだよな。ハイフンとドットがどういう存在なのかもよく分からないし。何故実在の少女たちが記憶のしがらみと対決するエッグファイトを必要としているのかも分からない。来週以降に説明があるのか、「これはこういうもの」という理解であとはクライマックスへ転がっていくのか。まぁ、どちらだとしても今作のよく分からない説得力があればねじ伏せられる気もするけども。

 今回印象的だったのはフリルがくちびるを鳴らすパチンという音の使い方。こういうアイテムを印象的に使っていく手法がうまい。最後のシーンで決められた時には鳥肌たったもんね。

 

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 桃恵回! 第10話! ……なんだけども……相変わらずの情報量、そして画素数の多さ。

 情報量が多すぎるの分けて考える必要がある。まずはようやく訪れた「桃恵回」ってことで彼女個人の物語から。もともといわゆるズカ系キャラとして登場した桃恵だが、彼女自身が男っぽさを意識しているわけではなく、持って生まれたルックスと性格のせいで勝手に周りがそう思ってしまうというのが彼女の悩みの根幹だった。そのために女の子から告白され、勝手に裏切られたと思った相手は自殺してしまうという一方的な悲劇。そんな中で彼女は自身のあり方に悩み、アイたちとの交流に大きな救いを得ることができていた。

 この度彼女が出会ったのはこれまた悩ましい「男の子」であり、今回だけでLGBTのLとGとTが一気に登場するという、意識の高すぎるポリティカルにコレクトな作品である。いや、この扱いがコレクトなのかどうかは分からんが。とにかく、以前の「男の子っぽいから好き」という告白をさらに超える、「男だと思ったから好き、当方男」というなんとまぁ倒錯した告白。当然ノンケの桃恵はそんなことを想定するはずもなく、再び斜め上の次元で傷ついてしまっていた。そりゃま、いくら天下のリカさんでもフォローしづらいのは間違いないだろう。

 そんな桃恵の悩みがいくらかでも救われたのは、今回のエッグ世界で出会った薫のおかげ。彼女はLGBTのうちのTで、桃恵とは全く逆の方向性での悩みを持っていた。百恵は「女の子なのに女の子だと思われなくて辛い」で、薫は「自分は男だと思ってるのに女として扱われ(そして最低の扱いを受け)辛い」というもの。何のためらいもなくエロ漫画では定番の種付けおじさんが出てくるあたりがこの作品らしいところだが、ここまでダイレクトなメッセージを持った少女とおっさんが出てくれば、桃恵も事態を察するのは楽だし、そこから問題解決のカタルシスも見やすくなっている。種付けおじさんを倒し、薫からの熱烈なエールで立ち直ることが出来た桃恵。そして彼女はついにエッグ世界での目的を果たし……というところまでが「桃恵個人のお話」である。

 んで、これが7話のリカ回の時みたいに個人のお話で収束してくれれば楽なのだが、今回はもう10話目である。物語全体のクライマックスへと走り出す大きな流れの一歩目。いわば桃恵は「最後に参戦して最初にゴールする」という、まどマギでいえば杏子ポジションだったわけだ。エッグ世界での目的を果たして待ち望んだあの子の復活を成し遂げたはずなのに、その先に待っていたのは訳のわからん蝶々頭。友人の復活どころか愛着の湧いたワニの殺害という真逆の光景を見せつけられ、手塩にかけて育てた自分の半身の肉をねじ込まれる。全く予期していなかったあまりの仕打ちに、彼女はエッグに入れなくなる、つまり、怖くて眠ることすらできなくなる。分かりやすい「壊され」第1号となった。

 こうしてクリアした人間がバッドな展開を迎えることは何となく想像は出来ていたのでそこまで驚きでもないのだが、問題は、「何故こんなことになったのか」という理由がさっぱりわかっていないことだ。アカ・裏アカの2名がねいるの会社の創始者であり、すでに肉体から脱却したヘンテコ技術の粋であることが明かされたわけだが、そのことと「エッグが存在すること」「エッグの目標を達成したらひどい目にあうこと」の関連性に説明はまだなされていない。何か手がかりはないかと探してみると、今回登場した蝶々頭(CV大谷育江)の名前のクレジットが「ハイフン」となっている。ハイフンとは何らかの要素を「つなぐもの」であるので、彼女自体が最後の現象、ラスボスっていうわけでもなさそうだ。確実にその先に「つながっている」ゴールがあるはず。それが自殺者の復活なのかどうかはさっぱり分からないし、そのハイフンが一度は桃恵を殺すかのようなムーブを見せていたのも気になるところなのだが……。

 一応、アカ・裏アカが「脳のデータを木偶に移し替えている」というのが事実であるなら、エッグ世界に人格があった自殺少女たちの「脳」も、もしかしたらエッグに保存されている可能性はある。そうであるなら、今まで夢物語だと思われていた「復活」についても、いびつな形ではあるが実現可能かもしれないという希望はあるだろう。ただ、その間にハイフンが挟まったことは、やはり話がそう単純ではないことの表れだと思うのだ。まぁ、あんなもんを見せつけられちゃったら、流石に桃恵さんは戻ってこられない気はするのだが……同じ状況に陥ったら残りの3人はどんな判断を下すのだろう。

 そして、アイはアイで自分の物語を進めている。先生との関係性は着実に距離を縮め、母親も交えた3者の関係が今後の彼女の行動を決定する訳だが……。先生には裏があるのか、ないのか。

 ところで、そんなアイ・桃恵のドタバタのおかげで今回は傍観者だったねいる・リカのコンビが地味に良い味を出していたのは注目したい。もともと水と油だった2人が、いつの間にか二人っきりでラーメン食べに行くようになってるの、とても良い。

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