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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「フラクタル」 6
個人的には、今期最も注目している作品である。何しろあの山本寛の監督作品。しかもその喧伝手段が「引退も辞さない」というのだから穏やかではない。脚本構成には岡田麿里や東浩紀の名前が連なり、アニメオリジナル作品として、どこまでの完成度になるのかというのは本当に楽しみでもあり、怖くもあり。 1話目を見ての感想は、「まず確実に面白い」というそれなりに好印象なもの。先んじて放送された関東の方の感想などはちらほら流れてくるものの、なるべくフラットな体勢で見るために出来るだけ耳を塞いでいたのだが、そんな中で「なんかジブリっぽい」という文言が漏れ聞こえてきていた。確かに、冒頭部分からの雰囲気はパッと見にジブリ作品を連想させる。ちょっと古めかしくて牧歌的な印象の舞台設定がそうだし、キャラクターデザインもどこか前時代的なものを感じさせるように見える。「ドッペル」と呼ばれる奇天烈な電子存在のデザインにも、寓話的でありながら、どこかイカれたような独特のセンスが伺える。そして、飛行機械から落下した少女と、主人公の少年の出会い。何ともテンプレートな印象を与える、「ジブリ的な」出だしと見られないこともないだろう。山本寛が目指していたものはジブリの模倣なのかと、些か不安になる部分ではあった。 しかし、少しずつ視聴を続けるうちに、どうやらそうでもないぞ、というのが見え始める。「祈り」を強制する奇妙なフラクタルシステムと、何者かに追われる美少女の存在。そこに見えるのはシンプルな「頑張れ男の子」を予感させる構図であり、もっとあけすけにいえば現代深夜アニメに通底する「萌え」路線の布石。なんだかとんちんかんな行動を続ける少女フリュネのキャラクターも、デザインのおかげで微妙な「今風」とは違うように見えながら、その根本は分かりやすいヒロインになっている。さらに、その後に出てくる謎の幼女と取り巻きの黒服なんかは、もう、ストレートなギャグアニメのテンポになった。作品は、少しずつ、良く馴染んだ「深夜アニメ」の空気をまとい始めるのである。やはり、このメンバーで考えて作り上げた作品が、フワフワと俗世から浮いたようなものになるはずはないのである。 そして、作画面、演出面において、ヤマカンはいつも通りのディレクションを徹底している。「ジブリみたい」と言われているのは作画枚数の多さと詳細なキャラ動画の質による部分が大きいと思うのだが、例えばフリュネが飛行機械から飛び降りるシーンなんかは、独特の浮遊感に卓越した作画の勘が見える。その後の追跡側の飛行船が空中で制動する様子なんかも、普通ならなかなか描ききれない部分。これまで数々の「リアル」を生み出してきたこだわりが生きる場面である。そして、キャラの掛け合いの時に見せる独特の台詞の被せ方なんかも、おそらくヤマカン本人のディレクションによるものだろう。「あるキャラがしゃべってから他のキャラの台詞を入れる」という「芝居的お約束」をあっさりと打破して、多少クロストーク気味に被せた演技の見せ方は、そこに何ともいえない「現実感」みたいなものを持ってくる。過去には松尾衡の手によるプレスコ録音などで実現していた方法だが、これをかなり意図的に組み込んでいるのも「挑戦」の1つの現れととれそうだ。 こうした細かいながらも難度の低くない様々な努力によって、この作品は世界作りの厚みを増している。一応説明がちょろっと出たものの、結局何がなんだか分からない「フラクタルシステム」はわずか1話でその全貌が何となく染みこんできているし、冷静に考えれば無茶しかやっていないフリュネの行動にしても、主人公クレイン同様、いつのまにやら巻き込まれて慣れてしまいそうな自分がいる。1話における「世界の導入」のバランスは、まずまず良いものだったといえるのではなかろうか。 と、色々褒めてもいるのだが、勿論不安も多い。一番の不安は、「これ……売れるのか?」という部分。このまま壮大な物語へと繋がっていく期待感こそあるものの、この作品は1クールであることが既に発表されている。わずか12〜3話程度で、この独特の世界観をどこまでまとめきれるのか、1話の流れがゆったりとしていたこともあり、今からちょっと怖い。また、期待感から1話は終始楽しく見られたのであるが、いわゆる「アニメファン」の目にこれがどう映っているのか。シナリオラインだけを追えば、前述したようにシンプルなボーイミーツガールであり、何か劇的なサプライズがあるとか、未だかつて無かったものすごい技術力で圧倒的な戦闘シーンを描けるとか、そうした部類の作品にはならないだろう。あくまでヤマカンの武器はその精緻な世界作りと、計算に計算を重ねた(上でこしゃくなマネをしてくれる)癖のあるコンテワークだ。「ハルヒ」「かんなぎ」などの阿漕さを押し出した作品作りならばこれも活きるだろうが、この「フラクタル」の世界はどこまでヤマカンワールドとしての受容体を持つものか。実に余計なお世話ではあるのだろうが、そうした「先の見込み」が見えてこないのは不安要素である。 ま、ノイタミナ枠なので最低限の売上は確保出来ると信じているし、別にヤマカンが今後どうなってしまおうと問題はないのだが、自分テイストを充分にもった貴重なクリエイターなのは間違い無いので、今後も忌憚なく作品作りに専念できるように、何とか一発当てて欲しいものである。 一応最後はキャストの話。画伯の話はもういいとして、ヒロインフリュネ役はどうやら新人さん。歌まで含めた1話の中身は可もなく不可もなく(技術的にはやや不可気味だが)といったレベルで、癖のあるディレクションの中でどのように芝居の腕を磨いていくのかが注目。他にキャラクターはほとんど出てきていないが、やっぱり井口裕香ボイスじゃないですか? いやぁ、うざ可愛い。このゆかちは間違い無く良いゆかち。今後も是非作品をかき回して欲しいもんです。でも、次からかき回し役は最後にちょろっと出た花澤香菜になるのかな? ヤマカン作品で花澤が出るんだったら、もうついでに戸松も出してよ。 PR
○「レベルE」 6
今期はこの「レベルE」から土曜日の「バクマン。」へと繋ぐ謎のジャンプアニメ連鎖が楽しめます。ほんと、ジャンプなら何でもアニメになるよな。 もちろん、この作品の場合にはアニメ化される権利は充分にある、冨樫義博作品の中でも屈指の名作と言われるもの。改めてアニメで見て、やっぱりド頭から面白いということを思い出させてくれる納得の出来である。しばらく原作は読み返してないし、手元に無いから確認も出来ないのだが、原作独特の人を喰ったようなテンポの良さが健在で、元々絵は見やすい部類なので、そのままアニメ絵に落とし込んでも何の違和感もなく動いてくれる。見れば見るほど原作のパワーを感じる。 もちろん、それだけではアニメとして成立しないわけで、ちょいちょい改編を挟みながら、アニメスタッフもなかなか悪くない出だしを飾ることが出来たのではなかろうか。掛け合いのテンポを重視して多少台詞をいじった脚本部分や、王子の突飛な言動を前面化する悪ふざけ的なコンテワークなど、原作ファンから見ても不満のでない仕上がりになっている。コンテを切ったのは監督の加藤敏幸で、個人的には好きだったのに一切世間的に注目を集めなくてちょっと残念な思いをした「CODE-E」「Mission-E」の監督だった人だ。原作有りでアニメ的に見栄えのする一工夫を加える、という作業だけを考えれば、今後も充分に期待できそうである。 一応の懸念材料としては、今後も襲い来る本当にひどい、あまりに冨樫的な内容があるわけだが、「冨樫的なネタ」を普通の感性の人間が再構築する、というのはかなりハードルが高いような気がする。例えば1話でいえば、王子が自分を治療するために発光するシーンなんかがあげられる。原作では室内に戻ってひっそりと治療をしていたはずだが、アニメでは見た目の派手さを優先するためか、芽吹いていない桜の木の下で発光し、その効果で桜まで咲いてしまう、という演出になっている。確かに宇宙人としての王子の異常性を示し、さらに雪隆が王子を信用してしまう流れの中で「清廉さ」みたいなものを(偽りであれ)見せる効果としては面白いのだろう。アニメクリエイターとしてこういうカットを入れたくなるのはすごくよく分かるのだが、やっぱりちょっと安易である。それまでのかっ飛んだ内容と比べると、なんだか浮いているような気もしてしまうのである(ただ、王子が雪隆の心情まで考えて「宣伝効果」としてあそこまでやってのけたと考えると、妙に納得も出来る)。 まぁ、あくまで原作ファンのあら探しレベルだとは思うけどね。今後の非人道的内容や、直接的なグロをどのように表現するのかは見ものである。そういや、脚本と言えば今回ラストに語られたクライヴのくだりだが、原作よりも随分台詞を割いて雪隆との掛け合いをしているのだが、流石にそこまで言い切ってしまうのはアンフェアなような気も……いや、奴の下衆な性格ならあのぐらいのホラを平気で吹くか。 色々と不安あり、楽しみありの本作だが、1話では中の人のバランスもなかなかよろしいことが分かった。なんと言っても、雪隆役の細谷佳正と王子役の浪川大輔が、両方とも「微妙に滑舌が悪いコンビ」なのが苦笑ポイント。細谷の方はまだキャリアも浅いし、この1年で少しずつ安定感は出てきている気もするが、浪川先生は……芸歴何年目だと思ってるんですか。この微妙なもにょもにょ感が癖になるんですけどね。ナチュラルに「まだこの星の言語には慣れていなくてね」を演じられるのはチャンナミ先生だけ! 馬鹿にしつつもやっぱり好きです。 他にもヒロイン美歩役には最近出番が増えてきた明坂聡美。色々と引き出しはある子なんです。来週からは子安クラフトも加わるぞ。さぁ、盛り上がって参りますよ。
○「フリージング」 4
他人の血を噴き出させるためならばパンチラも全裸も厭わない乙女たちの戦いを描いた、血みどろエロアクション。なにやらさっぱり分からないとは思うが、大丈夫、書いてるこっちも分かっちゃいない。原作は漫画らしいのだが、聞いたことのないタイトルだと思ったらコミックヴァルキリーの連載とか。そりゃ知らんわなぁ。 監督は毎度お馴染み渡部高志。ただ今回は珍しく製作がJ.C.STAFFではなく、A・C・G・Tというあんまり聞いたことのない製作会社。ちらっと過去の業績を見たが、あんまり期待できるようなラインナップにはなっていない。渡部高志もどちらかというと目の醒めるような何かを見せるというよりはとにかく平々凡々と原作有りの作品をこなしていく「ラノベの使者」みたいなイメージが強いので、スタジオが非力だとあまり力を発揮出来ないような気がするのが今から不安ではある。渡部さんコネクションでどこまでいいスタッフを引っ張ってこれるものかね。 で、肝心の作品はというと、エロ描写にしてもグロ描写にしても、そこそこハード。ただ、エロの方は作画がそこまで入念でない上、「とりあえず見せとけ」みたいなポリシーの感じられない描写が多く、あまり必要性が見いだせない。キャラデザが悪いわけではないと思うのだが、なんだかパンツに色気がない。昨シーズンの「To LOVEる」とかでちょっと食傷気味になっているのも理由なんだろうか。でもまぁ、同じグロとの組み合わせでも「学園黙示録」はもう少し艶めかしい部分もあったんだけど。 グロ描写の方はそこそこの部類で、首を切って血が噴き出したり、化け物相手に腕や足がもげたりと結構容赦無い。そういうのが好きな人は(オイ)それなりに楽しめるかもしれない。ただ、不思議なことに「グロ気味だな」とは思うのにあんまり「うわ、痛い」とは思わないので、そこまで真に迫った残虐描写という感じでもないんだ。これについてはどの辺が勘どころなのかがイマイチ分からない。ただ、1つ懸念材料として考えられるのは、現時点で化け物と戦う理由はあるが、女の子同士で命の取り合い(厳密には死んでいないらしいが)をする理由が全く分からない、というのが、どこかピンと来ない原因かもしれない。彼女達が戦っているのはあくまで化け物対策の模擬訓練。それなのに鬼気迫る表情で互いの命を削り合う意味が全く分からない。今後説明が有る部分なのかなぁ。どう考えても戦闘力の育成よりも衰退に拍車がかかっている気がするんだが。 というわけで、あんまりピンと来ない1話目になってしまいましたが、今後シナリオラインが落ち着いてきたらもう少し見どころが分かりやすくなるのかしらね。中の人的には、まず目に着くのはメインヒロインの能登麻美子の起用だろう。単に冷徹、というだけなら能登ボイスも納得なのだが、今作のヒロインはかなり動きを要する「アンタッチャブルクイーン」である。なんかちぐはぐな印象なのだが、ここから能登がどういうキャラ作りに持っていくのかは注目したい。他にも井上麻里奈、喜多村英梨など、サブ以上のキャストがなかなか充実しているのだが、1話目は流石にキャラが多すぎて把握しきれませんでした。全員同じ学生服だから区別がつかねぇんだよ!
○「GOSICK」 5
OK、今期も無事に悠木碧成分を補充するあてが出来た。しかも、実に濃厚な。週に一度のあおちゃんアワーがあると分かったんだから、もうそれだけでいいじゃない。 というのは流石に嘘で、こちらはボンズ製作で監督は「HEROMAN」の難波日登志。キャラクター原案が武田日向ということもあり、例えばオープニングを見ただけでも、そのきれいな画面にうっとりする。ボンズは本当に世界構築のレベルが高く、まるでジブリ作品かと見紛うような丁寧かつ親しみの持てる背景などで息づく世界を描いてくれる。特にこの作品の場合は戦後の(仮想)ヨーロッパという珍しい舞台設定を設けており、独特の世界観はリアルとファンタジーの絶妙な境を縫っている。それが美麗なアニメーションで見られるなら、もう充分であろう。 で、お話の方であるが、原作桜庭一樹っていう時点で気付くべきだったのかもしれないが、なんとミステリであった。まさかここまで露骨に「推理っぽいこと」をしてくるとは思わなかったので、1話でいきなりアームチェアディテクティブされたのはちょっと面食らった。与えられた謎自体はコテコテの密室であるし、これをちょいと生意気な幼女(しかもあおちゃんボイス)が颯爽と解決してくれるというなら、評価は爆上げだ。なんて素敵なゴシック様式。 ただ、残念なことに推理の方は「メインなのに添え物」という実に微妙なレベルの扱い。ヴィクトリカはさも当然のように謎を解決してみせたわけだが、どこをどう考えても与えられた情報からその推理は出てきやしないだろう。「被害者は殺害時になんで声を出さなかったの?」「犯人は何故鍵穴を撃つことが正当化出来たの?(そもそも鍵が閉まったドアって、鍵穴を打ち抜いて開くの?)」など、どう考えても分からないことだらけ。確かに密室トリックとして(成功するなら)なかなか面白いネタだとは思うのだが、セッティングがあまりに適当すぎて、全くトリックの面白さは感じられないのである。あくまで「ヴィクトリカの天才設定を何となく示したいんだろうなぁ」ぐらいの雰囲気ツールになってしまっている。 他にも「殺害の動機は一発目に撃ったものを見れば分かるわ」と得意げに語っていたヴィクトリカが、後になって警察から「箱の云々」の話を聞いてさも意外そうにしていた意味も分からない。これは推理云々の話でなしに、単純にシナリオの齟齬である。それとも「知恵の泉」とやらの機能が何か限定された情報しかもたらさないレベルのものなのか……うーむ、なまじ理屈っぽく語る部分がある作品なだけに、細かい設定が気になってしまうのは難点である。 ま、この作品はそのくらいのさじ加減で、というなら別に文句を言うような部分でもないのだろうが、せっかくヴィクトリカが可愛いんだから、話の中身も真剣に楽しめるレベルを期待したくなるのが人情というもの。なんとか盛り上げてほしいものである。いやぁ、それにしても素敵だわ。退屈そうにごろごろするヴィクトリカとか、荷物の多さを指摘されてふくれるヴィクトリカとか、全部可愛い。特に声とかが可愛い。幼女成分と淑女成分が同時に楽しめるお得感はたまりませんね。 そして他のキャストでは、主人公一弥役のキャストが初見なのが気になる。江口拓也という名前だが、少なくとも1話目を見る限りでは本当にそつなくこなしていた。閉塞感の強い男性声優業界には貴重な「新しい名前」である。他にも鹿野優以の名前を久し振りに見たとか、根谷さんの声が聞こえてきたとか、絶妙に渋いセールスポイントが光るキャスティング。さぁ、来週以降もあおちゃんの声を聞くのだ。
○「これはゾンビですか?」 5
なんだか珍しいけど、今期は2本連続でディーン製作のラノベ原作アニメである。最近はディーンっていうとなんちゃってホラー風味か腐女子向けなイメージがあったので、こうして普通にラノベ枠を確保してくるとちょっと新鮮。 さておき、何とも妙ちきりんなタイトルから分かる通りにちょっと捻くれたラノベ原作。最初はちょっとシリアスだと思わせておきながら、お約束となる「車に轢かれそうな動物を助ける」というシーンをきっかけに一気にギャグへと転がす。そのまま魔法少女ものなどのパロディ要素を詰め込んで、一気に最後まで押し切った。ギャグ作品としてのテンポは割とよくて、「まぁ、これくらいのネタ回しなら原作もそこそこ売れてるんだろうな」と思える。アニメとしても画に不備はないので、導入は悪くないレベルになっているのではなかろうか。 ただ、気になる点が2点ほど。1つは、メインヒロイン(?)の魔法少女の方はいいとして、もう1人のネクロマンサー少女の存在がさっぱり分からないところ。例によって1話から詰め込み過ぎるよりはやんわりと流された方が個人的にはありがたいと思ってはいるが、それでも「ヒロインと主人公」という関係性はこの手のアニメを見る際には重要な基準点となるもので、この作品のように、「落ちもの系魔法少女? いや、それとも居候の無口キャラの方がメイン?」と視点が散ってしまうと印象がぼけてしまう。原作がどういう構成になっているかは知らないが、全ての起点となる「主人公がゾンビになったくだり」については、もう少し詳しく説明してもらえなかったものだろうか。 「訳の分からない状態で一気に押し切る」というテイストのギャグだとして、「不条理に不条理を重ねる」という方策も分からないではないが、そうすると、中途半端に理性的な部分が残っているのが気にかかる。主人公はありきたりな「ちょっとモノローグがくどい平凡な学生」なので、非日常へのジャンプアップが自然に出来ないのだ。最後に女装姿の主人公が校舎から墜落してきたところを生徒がよってたかって写メるシーンがあるのだが、普通に考えたら、あのシーンでは回りの生徒は墜落してきた主人公が無事であることに驚いたり、心配したりする必要がある。それをしなかった(それどころか親友は単に気持ち悪そうにしていただけ)ということは、あの世界は「死ぬ」「傷つく」という要素が我々の知っている現実世界とは異なる認識の下で成り立っているという解釈でいいのだろうか。どこまでが世界設定で、どこまでがギャグなのか、そこの線引きが出来ないと、不条理系ギャグは受け入れがたい。 そしてもう1つの気がかりは、いかにも安易なラノベ設定がそのまま垂れ流しになっている点。前述の主人公のキャラクターなんかはそうだろうし、「ゾンビだから死なないよ」なんて単純な設定も気がかりと言えば気がかり。車に轢かれても死なないのと、チェーンソーで真っ二つにされて死なないのはレベルが違うだろうに。失われた血液なんかはどうやって補充したんだろう。全て魔法(ネクロマンシー)の力で説明をつければいいのか? それとも、ギャグだから、というので全部流せばいいのか? そこが分からない。他にも「ゾンビだから身体のことを気にせずに100%以上の力を発揮出来る」なんてとってつけたような設定も邪魔だ。仮にそれが事実だったとしたら、身体を保護する目的で備わっている人間の「痛覚」が失われていなければならない。それなのに主人公は切られたり殴られたりすると痛がるのである。痛みを感じる時点で、リミッターは全くはずれていない。そのへんの設定について、作者はちゃんと考えているのだろうか。 とまぁ、重箱の隅を突いていちゃもんをつけてはみたが、結局「いや、ギャグなんで」と言われればそれで終いである。ただ、1話ではそのあたりの指針がはっきりしなかったので、初見の視聴者としてはもやもやしてしまったと、そういうことです。2話目以降に何も考えずに見られる「そらのおとしもの」クラスの馬鹿作品になれば、それはそれでいいかと。 キャストの話になると、一番面白かったのは妄想の中だけにわざわざ名前入りで登場した三石琴乃だったような気もするが、その他オープニング歌唱をそつなくこなしている野水伊織の躍進も期待が持てる。どうやらプロダクションエースの一押しは美名ではなくてこっちのようだね。そして、何故か嬉しかったのは「最も有名なファン代表」でお馴染みの間島淳司の久し振りの主演。なんか、落ち着く。
○「君に届け 2ND SEASON」 5
惜しまれながら終わった1期から半年、2期が帰ってきましたよ。今回一番嬉しいのは、関東組とのタイムラグがほとんど無いってことです。読売テレビの鬼畜時間差攻撃には本当に泣かされてきたからなぁ……「ドラゴンクライシス」なんて関西の方が早いらしいぜ。やるじゃん読売。 で、今回だが、「あれだけ幸せそうなハッピーエンドで幕を引いたのに、まだアニメを作れるくらい続きがあるんだなぁ」と興味深く見た……のだが、いきなり総集編だった罠。一応くるみ視点で再構築された物語になっていたので色々と新鮮ではあったのだが、やっぱり映像素材自体は1期のまとめなので、ちょいと肩すかしですわ。ま、少しブランクがあったから、あの独特のぽわぽわした空気感を取り戻すのには良いリハビリだったかもしれません。普通の作品なら「総集編とかどないやねーん!」とちゃぶ台をひっくり返してもおかしくないのに、この作品だと改めて30分見られてしまうのだから大したものである。 改めて見ると、やっぱり風早の異常な爽やか青年ぶりは鼻につくのだが、それをフォローしてあまりあるくらいに回りの女の子が愛らしい。爽子の愛らしさはいうまでもないが、こうしてちゃんと1本のシナリオで描き上げてもらうと、くるみも充分可愛らしいではないか。あれだけ爽子に嫌なことをやっていたヒロインだったのに、終わってみれば彼女にも幸せになってほしいと思えるだけの下地があるのだ。良い話である。 また、何とも邪道な見方ではあるが、これを見ているとどうしても「能登麻美子に嫉妬する平野綾」みたいな像が見えてくるようで笑ってしまう。最近何かとお騒がせの平野綾だが、落ち着いて聞けば役者としてはまっとうな仕事が出来る若手なのである。能登麻美子のような生まれながらの魔性ボイスこそ無いが、下地がしっかりしているし、きちんと声優道を歩めばそれなりの結果が伴うだけの人材なはずなのだが……本人の意志がなぁ。声オタは一にも二にも声優至上主義なので、他の業務に色気を出し始めるとそれだけで毛嫌いし始めるので注意が必要だ(少なくとも私はね)。まとめると、「能登可愛いよ能登」。
○「ドラゴンクライシス!」 6
特に話題になってもいないようだし、毎度お馴染みラノベ枠なので、あんまり気にしなくていい作品なんだろうなぁ、と思っての視聴。新番組なんだから予断をもって見ちゃいけないとは思いつつも、やっぱりある程度期待値で比重を変えていかないと身が保たないですからね。 だがしかし、駄菓子菓子。おや、案外悪くない。冒頭、堀江由衣の(相変わらずあんまり上手くないけど)ちょっと癖のある面白いオープニングによって幕を開けた作品は、非常に丁寧で細やかな動画の配慮が目につく、妙な説得力を持つものだった。製作はディーンで、確かにちょっと淡い目の色彩なんかは昨今のディーンらしいといえるのだが、一目で人手がかかっていることが分かる何気ない動画は、ラノベ原作、落ちもの少女、学園系などという飽き飽きしたテンプレ作品の導入にもさりげない彩りを加えてくれる。監督の名前は「H2O」でしか見たことがないのでそこまで期待してなかったのだが、大仰に振りかぶらず、あくまで平坦なコンテの中で動画の質の高さを見せる演出方針は悪くない出来だと思えた。巨乳ねーちゃんの溌剌としながらもだらしない所作や、とにかく元気いっぱいで飛び回るローズの屈託のない動きなどが、ありきたりなキャラクター設定の中にもプラスアルファの魅力を付け加えているのだ。デフォルトであんまり期待がなかっただけに、こういう地味なプレゼンは嬉しい誤算です。 お話の内容はというと、実にまっとうな(?)ラノベ展開。1話目から訳の分からない専門用語が飛び交い、平気で魔法をぶっ放したり「ドラゴンの娘」が登場する舞台背景に一切説明が無いのは不親切な気もするが、1話目でギチギチに説明を詰め込まれても何も面白くない。どちらかというと、とにかく用語はしゃべるだけしゃべっておいて、その後でさりげなくフォローしてくれる方が見る方としては助かる。今作の場合、例えば台詞の中で「ソサイエティ」という言葉が出てくるが、おねーちゃんが見せてくれた書面の中に「遺物保護教会」という文字が追加で書かれていることで、その「ソサイエティ」が何となくどんな組織なのかが想像出来るという寸法だ。単純な工夫ではあるが、こういう配慮がちゃんと出来るというのは今後の展開にも期待できるというものである。 ま、こういう動画の質で期待した作品っていうのは、1話が通り過ぎるとすぐに質が並のレベルまで戻ったりするし、内容が内容なので、今後の視聴を続けていくうちにあっさりトーンダウンしてしまう可能性もあるのだが、あとはキャラクターの魅力、そしてキャストの魅力で引っ張ってもらうしかない。1話はメインヒロインよりも巨乳ねーちゃんの活躍が際立っていただろうか。ゆかなボイスの天然エロスに加え、巨乳キャラだけどあまり阿漕にならずに「自然な揺れ」でもって存在をアピール。うむ、やっぱり阿漕である。 そして今期の釘キャラは、安心の金髪幼女ですか。あの声でリュージリュージ叫ばれると、どう考えても逢坂さんちの虎娘のイメージしかないんですが、キャラとしてはりぜるとかナギの方が近いか。能力は炎髪灼眼ですけど。釘キャラワールドはどこまで行っても堂々巡り。 ちなみに、一番笑えたのは間に挟まったオープニングのCMの、堀江由衣のあまりに適当な殺陣シーンです。いくらPVだからって、もうちょっと真面目にやれよ。いや、笑えたけど。
○「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」 6
あー、もうタイトルが長い! 略称で色々と揉めてた流れもある気がするけど、やっぱり「俺妹」に合わせて「兄好」がベターなの? でももう「おちんこ」のインパクトが強すぎるからそっちで呼ぶしかないけどね! 「おまもりひまり」の時に「うわぁ、まさか的良みらんの漫画がアニメになる日がくるとはなぁ……」とか思ってたけど、今度はまさかの草野紅壱である。時代は流れるものだ。この調子で阿吽作家が一般に出てきているとなると……やっぱり師走の翁とかDISTANCEとかですか? 高岡基文とかは普通にありそうだから却下な。しかし……どう考えてもアニメ向きのイラストレーションじゃねぇよ。……そう思っていた時期が私にもありました。 なんだろうこれ、時節柄完全に「俺妹」とコンセプトが被ってるし、絵があの調子じゃどう考えても粗製濫造アニメの仲間入りだと思っていたのに、1話目のテンションはかなり高い。7割方キタエリの手柄な気もするのだが、あのキャラクターデザインの気持ち悪さが気になったのは冒頭のほんの一瞬だけで、その後はコロコロ変わる主人公奈緒の表情なんかが面白くて、キャラクターのスタイルなんかは全然気にならなくなった。むしろ阿漕なパンチラとかが全然エロくないおかげで(だって奇形なんだもん)、エロとか余計な要素に気を取られずに単なる馬鹿ギャグとして楽しめるのはありがたいくらいである。全力で変態の妹と、それを受けて全力で変態の兄というカップリングは、あまりの潔さにベタだとか阿漕だとかいう文句も無いわ。1話目からなんの前振りもなく全力投球できるなんて、素敵やん。 どうしても比較して見てしまうのは「俺妹」なわけだが、個人的には「俺妹は絵が綺麗だったけどこの作品は顔が変」という要素を鑑みても、こっちの方が導入は圧倒的に好印象。おそらくシンプルに妹の心情を出しているおかげで見やすい、っていうのが最大の違いだと思うのだが、「俺妹」の場合、桐乃は(設定上)ツンデレだったせいで心情を「考えて」やらなきゃならないし、京介はどこまで行っても常識人。その中でラブコメやらなにやらを演じられても、なかなか入っていきにくい。結局、どこまで行っても「兄妹の恋愛」なんてものはフィクションであって、感情移入なんて無理な話なのである。翻ってこの「おちんこ」の場合、「妹の兄好き」はもう完全にネタ。ここまでネタとして扱ってもらえれば、「もういいや」ってなものである。余計なしがらみもなくなるし、理屈抜きでギャグとして面白い。この差は、やっぱり小さくないのではなかろうか。 今作の監督は「刀語」の興奮もさめやらぬ元永慶太郎氏。あんまりZEXCSでの仕事のイメージはないし、こういうハイテンションなギャグものでどれだけ見せてくれるのかも全くの未知数。掴みとしての1話はかなり良い感じなので、いつもの通りにに期待させていただきたい。 そして、なんと言っても1話を支えたのは中の人だろう。誰がどう見ても(聞いても)喜多村英梨の独壇場である。その絶対的な実力の割に、何故か「これこそ」という主演役に恵まれず「永遠の助演女優」としての立場を固めつつあるキタエリだが、ここで久し振りのメインヒロイン。そういや思い返せばこれの前にメインヒロインをやったのって「こどものじかん」な気がする。よっぽどコミックハイ原作に縁が深いようだ。キタエリの素晴らしいところは、奈緒の持つ変態性癖に全く違和感がないところ。オタクじみた早口しゃべりは中の人もたまに披露する「そのまんま」の口調なので、役を聞いていても「あれ? キタエリの性癖って兄萌えでいいんだっけ?」と訳の分からない錯覚まで出てくる。キモい役をナチュラルに出来るミラクルボイスである。 そして、私が無視できないのはなんと言っても高梨家のお母さん。今期は色んなところで「母親役」を披露してくれております大原・人妻・さやか様。こんなに安心して母親な声なんて、某17歳や伊藤美紀さん以来じゃないですか。家族会議で自分のエロ本の嗜好について駄目出しとかされてみたいわ! 母がさぁや、血の繋がらない妹がキタエリ。やべぇ、アマガミの橘家、えむえむの砂戸家に続く、変わってやりたい家庭シリーズだ。
○「べるぜバブ」 3
早朝枠の珍しい時間帯に始まったジャンプ漫画アニメ。そして、毎週ジャンプで製作の具合を見て、イメージしていたのと大体同じくらいのものが出てきた。結局原作以下でも以上でもないので、とりたてて新鮮味が無いんだよな。ジャンプ原作の場合は「ぬらりひょんの孫」もそうだったけど、あんまり視聴のモチベーションがあがらないんさ(好きな作品ならもう少し頑張れるだろうけど、今のジャンプでアニメが見たいのはめだかぐらいだ)。 ちょっと気になったのは、監督が高本宣弘であるという部分だろうか。あんまりジャンプアニメとのかみ合わせが良さそうなイメージが無い。というか、そもそもこの人の演出はどこかピントがずれている気がするので入り込みにくい。1話目を見る限りではそこまでおかしな部分も見あたらなかったが、別段面白いというわけでもなく、やっぱりこの時間帯のアニメを継続視聴するのは無理そうだ、というのが結論。多分見続けても努力に見合うペイは無いだろう。そもそも、同じ時間枠の「夢色パティシエール」は割と好きだったのに視聴が継続できなかったんだから、この時間帯は本当にしんどいのである。 一応キャストの話。キャスト発表時から「沢城みゆきの無駄遣い」という言葉しか浮かんでこなかったのだが、実際に見てみるとベル坊って結構難しそうな役だ。単なる赤ん坊キャラよりも感情の遷移が複雑だし、結構色々と「語る」部分がある。その上で一言も意味のある台詞は発しちゃいけないわけで、しっかり演技プランが無いと破綻する危険性があるのだ。なるほど、これは案外重要なキャスティングだったのかもしれん(まぁ、VOMIC版も藤村歩だったわけで、何も問題無かったとは思うが)。あとは御前とこにやんとだいちゅうの掛け合いなんかは割と楽しい。このまま待ってれば國枝役が豊崎なのでもっと華やかになっていくはずなんだけど、考えてみたら國枝の登場ってしばらく先じゃないか。むー、無理して見なくてもいいかなぁ。あ、でも流れで久し振りに見たプリキュアが今週無茶苦茶面白かったのは収穫でした。今まで見てなくてず〜〜〜〜っと録画して積んでる分、消化しないと駄目だな。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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