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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ジュ律エットォ! な第19話。前回も含めると、文化祭の準備で1話、初日で1話、そして次回は最終日で1話。1年分の文化祭で3話使うとか、どんな文化祭アニメですか。

 たっぷりの時間を使って描かれる文化祭の忙しさ、騒がしさ、賑やかさ、そして楽しさ。何を生み出すというわけでもないが、この「空気」の描かれ方が本当に素晴らしい。前回同様にクラスメイトのその他大勢も大活躍していたので「クラス一丸となって1つのイベントを成功させよう!」というみんなの盛り上がり方も嫌というほど伝わってきたし、メインで梓視点を採用したおかげか、そんなロミジュリ劇と「軽音部」というこの作品の中軸の関わり合いも決しておろそかになっていない。2日続けてこれだけ充実した参加姿勢だと、文化祭が本当に楽しそうだなぁ。

 サブタイトルにもなっている演劇の様子が描かれるのは、基本的にAパートだけ。先週は不安だったのにいつの間にか随分うまくなった澪や、それに合わせてきちんと自分の役割を果たすことが出来た律が中心のような気もするのだが、結局演劇シーンで一番持っていったのは唯だった気がする。ブサイクな顔をすればするほど楽しいメインヒロインっていうのは前代未聞だ。それにしても、クラスの出し物レベルなのにレベル高いし気合いはいってるよなー。ラストには「お墓がない!」というどこかで聞いたようなトラブルが発生したが、クラスメイトA(しずかちゃんというらしい)の機転によって無事にクリア。唯の「ふんすっ!」が無闇に格好いいぞ! ただ、1つだけ気になったのは、唯って「木G」の役だったんだよね。んで、突如ピンチヒッターを頼んだ子は「木H」の役。……なぁ、木AからFまではどこで登場したんだ? ずっとGが出ずっぱりだったじゃねぇか。

 そしてBパートは、いよいよライブに向けての準備パート。学園祭の準備といえば、やっぱり徹夜作業。普段あまりないクラスメイトとの夜通しお泊まり作業って、本当にテンションがあがるんだよね。そんなお祭りムードの「徹夜」というイベントが、梓の心配した「軽音部としての作業姿勢」というファクターとうまく絡み合って、楽しさとやる気がうまい具合にマッチング。この期待感の持たせ方は本当にずるい。

 今回勝手に読み込んでしまったのは、「祭り」の「準備」と「その後」。深夜の学校を回って楽しむ別角度からの「学園祭」は、賑やかな中にもどこか寂しさもあって、「祭りの準備」が自然に「祭りのあと」もイメージさせる。噂では原作の方も来月で最終回を迎えることが発表されているらしいし、どうしてもこの時期は「去りゆく青春」を意識せずにはいられない。深夜に展開される壊れかけのテンションなども、この時期だからこそ出来る勢いの現れだが、それを見てなんだか切なくなるのって、単に年取ったからなのかな……

 次週はいよいよライブパート。律の台詞ではないが、「お前の全てを見せてみろ!!」ってなもんですよ。

 今回は「演劇で役を演じるキャラクター」っていうのがメインになってたので、どうしても中の人のことに頭がいきがちになってしまった。ぴかしゃ→澪→ロミオっていうフィルターの掛かり方が色々と味があって面白かったぜ。今回は「男前の声を出す澪」+「オカルト研」っていう組み合わせのおかげでなんだか別作品のイメージもありましたがね。

 で、そんな澪を支える今週の部長のコーナー。今回も徹夜の申請を出し忘れていたりと、八面六臂の大活躍でしたが、その他のシーンでも数々の良い表情を披露してくれています。例えば、代表的なところでは劇中思わず吹き出しそうになる律ちゃん。やっぱり真面目なテンションは持続しません。そして澪に向かって頑張ってウインクする律ちゃん。ほっぺがぴくぴくしてます。出来ないなら無理にせんでも。そして一番の色香といえば、やっぱり寝袋から出た律ちゃんの寝顔。カチューシャ無しでこの破壊力。

 そして今回の1枚は、本番直前にも関わらず怖じ気づく澪に、気合いの一発を入れるシーン。そのデコにはそんな使い方が!! いきなり頭突きして許されるのは、律ちゃんだからですよ。

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 実に素晴らしい回になりましたな! あまりの密度に30分とは思えない第18話。今回は誰の話だい? サブタイトル通りに主役に抜擢された澪か? いやいや、その隣には必ず親友の姿がありますよね! 前回の引きから勝手に「文化祭や軽音部の中心を唯に奪われた澪がひがんで暴れる話」だと思っていたんだが、全然関係無い文化祭の出し物の話でした。

 今回もたくさんの見どころがありましたが、1つのセールスポイントとしては、普段あまり描かれないクラスでの人間関係がある。この作品はクラスメイトの全員にまでがっつりと設定があり、澪たちの同級生は全員キャラが区別されているらしい。おかげで他のキャラクターとの絡みもごく自然に描かれるし、あまり描かれることのない他のキャラクターとの交流から、普段のメンバーの学校生活も透けて見える。特に律澪はクラスでもすっかりコンビとして扱われており、みんなから2人の絡みを楽しみにされているという存在感の大きさが面白い。ま、驚きのあまり失神するような人間を主役に担ぎ出すのは期待を通り越して虐めのレベルな気もするけど……クラスでのポジションは結構いい位置みたいね。そういや、約1名あまり興味がなさそうなクラスメイトもいたけど……いちごという名前の彼女、先週バトン部で後輩指導してた子ですね。

 というわけで、ロミオ=澪、ジュリエット=律というデコボコ面子が確定。満身創痍の2人だったが、他人にいいようにいじられるばかりでは我慢ならないのが我らが律ちゃん。意地の個別練習を通じて打開の糸口を発見。互いのイメージを入れ替えるというアイディア自体はなかなかのものなのだが、結局打開策の中身も共依存の極みなのが素晴らしい。お互いがいたからこそ、という真の友情パワーを感じ取れます。

 最終的に残った課題は、人前で声を出すことに対する不慣れ。バンドのボーカルがそれはどうよ、という気もするのだが、ムギの発案により、何故か軽音部全員がメイド喫茶修行。バイトにしても衣装にしても、他の連中はそこそこノリが良かったが、やはり澪だけは駄目。そして、この苦境を乗り越えるアイディアを出したのも、親友の律ちゃんである。難行苦行で友を鍛え、なんとか一線級の戦力まで。結果的にどこまで成功したのかはよく分かりませんが、次回予告を見る限りでは、演劇はそれなりに出来るようになったみたい。めでたしめでたし。

 というわけで、今回は澪のテンパリ芸と、それに合わせて一緒に焦ったり、切れたり、なだめすかしたり、調子に乗ったり、見守ったりする部長さんが大活躍のスーパー律ちゃんタイム(俺の中ではね)。普段は茶化す側に回っているのに、いざ自分がいじられる側に回るととたんに弱くなってしまう律。照れている姿が辛抱たまりません。今回も順にギャラリーを見ていきましょう。

 「異議あり!」な律ちゃん。話し合いの途中で立ち上がっちゃいけません。「中野〜!!」な律ちゃん×2。律と梓の絡みってあんまり数が多くないんだけど、今回は何故かこの「中野〜!」っていう突っ込みが2回もありましたね。台本の歯が浮く台詞にブチ切れる律ちゃん。自分がそんな台詞言われたら照れるくせに。澪に台詞を笑われて恥ずかしい律ちゃん。ほんとにこういうときは打たれ弱くて、このときの「なんだよぉ〜」みたいな弱々しい声がたまりません。意外や意外、ギリギリサービスカットの律ちゃん。普段家で生活してるときはパンツルックが基本なんだろうけど、こんな無防備で弟さんはドキドキしないもんだろうか。量産型律ちゃん。デコの乱舞や! 今日も元気だ、律ちゃんのあれこれでご飯がうまい!

 で、最後に取り出したりますは、やっぱり澪を見守る律ちゃん。上は喫茶店のお客さんが「あの子可愛いわね」と澪の噂をしているのを聞いた時の表情。「うちの嫁は可愛いだろ?」という満面の笑み。そして下はなんやかやで苦難を乗り越えてみせた親友を見つめる慈母の様な表情。この顔が出来るからこそ、律ちゃんは律ちゃんなのです。

 散々いじられて照れまくる彼女を見て、中の人と、澪の中の人とのやりとりを思い出します。ばっきゃろ! ばっきゃろ! やめろよばっきゃろ!

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 おみかんっ! な第17話。この作品では珍しく色々と事件が起こり、画面もコロコロ変わる忙しいエピソードでした。

 Aパートでは、部室が使用不能になった面々が学内で練習場所を探し回る「流浪の民」パート。教室での演奏は思いの外やかましく、桜高の建物がかなりの年代物であることが確認出来る。そらま、普通教室でバンドやられたらたまったもんじゃないですが。唯が「子連れ狼」なんて分かりにくいネタを披露しつつその後も居場所を転々とするが、結局まともに楽器を展開出来た場所ですら体育館くらい。講堂は演劇部で、屋上は詩吟部が陣取っていたそうです。この中では詩吟部が一番どうでもいい部活な気がするが……それこそ教室に移動してもらえなかったもんかな。っつうか、なんでそんな古風な部があるんだよ、桜高。他にも体育館はバレー部とバトン部が一緒に練習してたし、なんだか妙な高校だよね。女子校なんてそんなものなのかしら? どうでもいいけど、バトン部の彼女はなんであんなにテンションが低かったんだろう。

 学内を諦めた一行は、今度は貸しスタジオを練習場所に。しかし、こうした学外施設をほとんど利用したことがなかったために、うだうだしているうちにあっという間にお時間でした。ムギはお茶の道具一式を全て持ち歩いていたのか……

 で、結局いつの間にやら部室は復活し、練習場所はめでたく確保されたわけだが、今度は歌詞を考えるストレスからか、憂が風邪でリタイアするというアクシデントが起こる。あり得ないくらい取り乱す唯に、憂の存在感のでかさを再認識させられる。そりゃまぁ、「ごはんはおかず」に目を輝かせて賛同する妹さんはかけがえのない存在なのは間違いないけどね……憂も完璧超人みたいな扱いのキャラだけど、冷静に見れば唯と同様にネジが2,3本飛んでるのは間違いないんだよな。そのおかげか、今回は似たもの姉妹の間に横たわる姉妹愛が存分に伝わってきました。互いに互いを尊敬できる間柄っていうのは素晴らしいと思います。

 そして最後には、部室と憂というかけがえのないものを喪失した唯が、いつものように埒外の才能を発揮して歌詞コンペで優勝するという出来すぎたお話。めでたしめでたしなのだが……ちょっと澪が不憫過ぎますわな。彼女は元々部活の中心人物だったはずなのに、気付けば唯に押しやられて扱いが悪い。それがひょっとして、次回のエピソードに繋がるのかしら。がんがれ。澪回になればなるほどその親友が引き立つからな!

 最後は毎度お馴染み、今週の部長さんのコーナー。律ちゃんが考えてきた歌詞がどうしようもない親父ギャグで埋め尽くされていたのは、ひょっとして中の人の影響だったんでしょうか。どうせなら「ほいっ……トニー・ヒューストン!」も入れてくれれば良かったのに。そして今回は、醒めた目で澪をコントロールするツーカーっぷりが見どころ。自分が「靴脱いだ」とかいうボケで突っ込んでもらった時は嬉しそうなのに、澪の天然駄目っぷりには冷ややかなのが酷いですね。いや、処置無しだから仕方ないんだけど。というわけで、今週の1枚は醒めた目で親友を見つめる律ちゃんです。「動物が出てくる澪は不調なんだ」って、なんでそんな分析が完成してるやらな。

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 こんなサブタイトルのくせに、濃厚なあずにゃん回となった第16話。不覚にも今回のあずにゃんは可愛かったです。ペロペロ派の人たちの気持ちが少し分かりました。

 入部して1年半、すっかり軽音部の空気に染まってしまった「元」しっかり者の梓が自分を取り戻すために四苦八苦するお話。その中で、改めて後輩から見た4人の先輩像が描かれていく。キャラクターの魅力で勝負する萌え作品としてはド直球と言える、個々のキャラクターにスポットを当てた魅惑的な展開である。

 冒頭、いきなり展開されるのは梓×ムギという何とも珍しい組み合わせ。この間の律×ムギ回でも「珍しい組み合わせ」と言われていたことから考えると、結局ムギって誰と組み合わせても珍しいんじゃなかろうか。それだけメインでスポットが当たってないってことだけどな。今回は後輩目線でムギの人となりを確認したおかげで、ムギの魅力も良い形で表出していた。「お嬢様なのに世話焼きって珍しい」とは憂の台詞だが、確かに不思議なキャラクター。世間知らずのくせに部内でお母さんキャラってのも妙な話。母性を感じさせつつも、中の人が一番若手。

 2番目に梓と対面するのは、唯一「憧れの」先輩といえる澪。ベースの弦を張り替え、無事に生真面目2人で練習できるかと思いきや、梓の目論見は律の乱入でおじゃんに。「練習せねば!」と焦る梓に対し、澪はあっさりと「律の家に行くか」という判断を下した。この辺の空気の違いが、似たもの同士とは言っても2人の差が出るところかね。気付けば梓回なのに澪の描写が一番少なかった気がするのは、元々澪に憧れてやってきた梓が軽音部全体の空気に取り込まれてしまったことの端的な表れかもしれない。

 そして、そのまま舞台は田井中家へ。弟との絡みや洗濯物の話、手料理の披露など、梓からすると意外な家庭的な面を存分に見せつけた律。部屋の中にはきちんと練習しているとおぼしきスティックや雑誌も見受けられ、ちょっと梓も見直したみたい。

 そして、トリを務めるのは当然、一番の問題児であり、梓の忌避すべき「たるんだ軽音部」の象徴である唯。唯と接している時だけは梓の口調や態度もガラッと変わって、完全にお姉さん的な振る舞いになるのが面白い。そして、ジリジリと焦っていた梓の気持ちをすとんと落ち着かせてしまったのが唯というのも、この作品の象徴的な部分だ。言ってることはホントに適当なことばかりで、シールを貼りまくったりする言動も高校3年生とは思えないほどに幼稚なのだが、それだけに、無理に背伸びして見せようとする梓には新鮮なのだろう。ま、同じクラスには真反対の憂がいるというのも大きな要因だとは思うけど。

 最終的に、梓は「自分らしくは今の自分」という分かりやすい結論に落ち着くわけだが、最後に純を相手に大ポカをやらかす。梓をいじらせたらやっぱり純に一日の長がありますな。ほんとにこんなんで来年以降の軽音部は大丈夫なんだろうかね……

 今回は、とにかく1人でテンパってクルクル表情を変える梓を見ているだけで楽しい回。気付けばすっかり軽音部テンポに馴染んでしまっているとはいうものの、その「軽音部の空気」というのは4者4様の妙ちきりんな先輩全体から醸し出されるもの。打開しようとしたところで正体不明のものに勝てるわけはありませんので。あの後梓がどんな努力をしたかは、誰にも分かりません。一つだけ言えるのは、「女の子2人であの水槽の掃除するのって、結構大変だよね」ということくらいでした。

 で、毎回恒例の「今週の1枚」。今週は田井中家の訪問エピソードもあり、どう見ても即興で作ったとは思えないハイクオリティな夕食を提供するというミラクルを実現してみせた我らが律ちゃん。ファンならそのへんの要素に食いつくか、澪に泣きつくシーンあたりが素敵ポイントだったと思うのですが、今回は敢えてそれらをはずして、お茶会シーンでほんの一瞬、凄く安らいだ表情を見せた瞬間。普段が騒がしいだけに、こういう表情は貴重だと思います。

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 その時期にそのイベントは死ねる気がする第15話。夏休み明け、文化祭前にマラソン大会って……しかも生徒達みんな割とダラダラしてるよ。そんなイベント、誰も幸せにならないからいいよ。

 夏休みも無事に終わり、学校復帰一発目のイベントは、まさかの体力勝負。この作品は基本的にキャラクターが延々動き続けるという場面がないので、今回は珍しくず〜〜っと走ってることになるのか……と思いきや、案の定、軽音部の面々は相変わらずのダラダラ。梓の言葉が本当なら4・5㎞程度のコースのはずだが、大した距離もないのにあんなにグダグダ走っていて怒られないもんだろうか。あげく寄り道して民家に上がり込んだりしたら、怒られるぐらいではすまんぞ。おばあちゃんも、近所の学校のイベントなんだから、甘やかしちゃ駄目よ。

 今回の見どころは、普段はあまり注目されない学校周りの景色の彩りと、その中で何とか走ろうと動く面々。特にムギはパワー型キャラだと思われていたが、案外体力が無いという弱点が判明。かわりに一緒に走っていた律澪コンビはそれなりのものだった。他にも予想通りに憂は一切疲れた顔を見せなかったり、和も同様だったり。この世界は成績の良さと体力が比例するんでしょうかね。

 目新しい画面構成を除くと、今回は一応唯回ということになるんだろうか。マイペースやわがままを通り越して迷惑なレベルの唯の振る舞いのおかげで、マラソン大会が本当に大変だったのか、実際は大したことのないイベントだったのかがよく分からなくなってしまったが、唯のやる気のなさが本物であることだけは伝わってくる。いかに人目がなさそうでも、天下の往来で地べたに倒れ伏してグダグダ言う女子高生ってどうよ。付き合ってくれてる他のメンバーは優しいよね、ほんと。

 そして今回のクライマックスは、ラストスパートの訳の分からない小競り合いのシーン。スローも交えて、この作品ではあり得ないようなダイナミックなアクション勝負。各々の性格がよく分からない形で表出した妙ちきりんなゴールの瞬間はみもの。唯は食い物のパワーで、おめめぐるぐるにしながらも全力疾走。それに負けじと加速するムギは、何故かほっぺたぷっくりの間抜け顔。彼女の全力はよく分かりません。律ちゃんは純粋に体力勝負。余力を残した状態から唯なんかに負けてなるものかとダッシュを仕掛け、きっちり1位をゲット。そして当然のごとく一番美味しいところを持っていく澪。運動神経が良いんだか悪いんだか……無駄な迫力が不思議な緊張感を与えつつ、4人のパーソナリティーが伝わってくる面白いシーンでございました。

 そういや、あの学校はすぐ近くで猪が出るんだな。怖い怖い。今週は目立った出番がないのであまり印象は無いのですが、「うおっ、まぶしっ」は狙った台詞かどうかよく分かりません。

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 神回確定! な第14話。今回の主人公は誰だい? ムギ回? 違うね!

 さて、何をさておいてもオープンエンドの変更がニュースですかね。既に各所で話題にはなってますが、あれだけ評判になった元の曲を変更しても全くクオリティが落ちた印象にならないのが流石です。オープニングは相変わらずの電波全開、何を言っているのかはさっぱり分かりませんが、軽音部員どうしの仲の良さがより強調されており、たまらんものがあります。サビ部分でのライブシーンもこれまでよりも小さくて密なコール&レスポンスを意図して構成されており、いかにもありそうな振り付けの雑多な感じが素敵。今後行われるであろう中の人メインのライブ会場では、ぐるぐると一斉に回り始めるオーディエンスが目に浮かぶようです。

 エンディングもこれまで通りの流れで、澪の格好いいボーカルにスタイリッシュなアニメーション。前期までのような特別な衣装でなく制服でのパフォーマンスもあり、より「リアルに格好いい」仕上がりになっている。アンニュイな表情を見せるメンバーもまたひとしお。ぴかしゃのボーカルは勇ましくて本当に「似合う」声だ。青空バック+スプレーによる演出っていうとどうしても「まなびストレート」を思い出してしまうんですが、これはどこぞからクレームがきて修正なんてことにはならないもんでしょうかね。どこに落書きしてるか明示されてないから大丈夫なのかな。

 さて、今回は誰が見ても明らかな律×ムギ回。ゲル化を皮切りに、妙ちきりんなムギのテンションが鮮烈。そして、普段あまりみないカップリングの新鮮さは感じさせつつも、それが違和感に繋がらず、ごく自然な「友達同士のデート」に仕上がっている。そりゃ3年つきあってんだから自然なのは当たり前なのだが、仮にこのカップリングが澪×ムギや唯×ムギでは絶対にうまくいかない。破天荒なムギの言動を自然に受け入れてコミュニケーションを成立させているのは間違いなく部長の度量ゆえである。講習の日にムギの隠された意図を察知した洞察力は目を見張るものがあるが、それだけ部員全員の様子に目を光らせているということだろう。部長さんかっけー。

 ムギを連れて行くデートコースのプランニングも流石の一言で、ゲーセンと駄菓子屋は、ピンポイントでムギの憧れのスポット。彼女が何を求め、何を提供すると喜んでもらえるかをきちんと把握していなければチョイス出来ないのは間違いない。ムギ相手でも肩肘張らずに、自分なりに提供できる最大限の楽しみを選び抜けるのは素晴らしき才能である。

 しかし、そんな律にも出来ないことが1つ。それは、何もしていないムギを殴ること。どれだけがさつだと言われようとも、そんなこと心情的に許されなかったのである。最初は「何を遠慮することがあるんだろう」と思ったのだが、考えてみれば、確かに案外やりにくいかもしれない。叩くって急に言われても加減が難しいしねぇ。SPもいるかもしれないしねぇ。

 その後は、ムギと「常識人」律ちゃんによるボケの講習会。先生の自然な会話の流れを構築するスキルの高さが改めて確認出来ますね。あと、冷静に見るとおかしいのはムギのボケのセンスじゃなくて澪の突っ込みの流れじゃねぇかって気もするんですけど。後ろ向き証明写真のセンスは、なんだか苺ましまろみたいなシュールさがあって好き。

 これだけのボケを重ねたエピソードのくせに、最終的に澪が全部持っていった気がするのはずるい。言いたいことは色々あるが、泣くな。和がどう反応していいか困ってるやないか。こんだけ律×ムギで引っ張ってきたのに、最後の最後はやっぱり律×澪で締めるのは、アリだ。澪ったら、構って欲しいくせに!

 今回はわざわざ取り上げるまでもなく、出番も多くて名シーンの連続です。1つを選びきれなかったのでセレクションを並べてお届け。オープニングでおしゃまに出しゃばる律ちゃん、おどろかし返しをくらってドびっくりの律ちゃん。腕相撲ゲームにねじ伏せられて「ふひゃぁ」な律ちゃん(こういう声がたまりません)。澪におねだりしてきらきらしてる律ちゃん。褒められると案外弱い律ちゃん。そしてエンディングでばっちり決めてる律ちゃん。

 個人的なベストは、やっぱり澪との絡み。「制服で来ちゃったの〜? ぷぷぷ〜!」

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 放送中に入る京アニのCMがなんだかすげぇ13話。すげぇのはすげぇし、京アニらしさもよく出ているとは思うんだが……何が伝えたいんだろうな、あれ。ちょっと狂気じみたものすら感じられるのは、社風故だろうか。

 と、全然関係無い導入から入ってみたが、今回のエピソードはこれまでのような「ひたすらに日常」というこの作品とは一線を画す複層夢構造。途中からは見ているうちに「どこから夢? どこまで夢?」という、中島みゆきでいうところの「あり、か」の歌詞のごとき不安に襲われる。多分分かる人はいないだろうからスルーしてくれ。

 一応、夢から覚める前にはあからさまにそれと分かる要素(ムギの巨大なポケットティッシュや、律の焼きそばスライダーなど)が入っているのでつなぎ目は分かりやすいのだが、最後の花火のシーンでは意図的にその夢と現実の境がゆがめられており、画面に映っているものが現実なのかどうか、幻惑されてしまう。

 今回メインモチーフとなっている「残暑」というのは不思議な季節で、思考力の低下を引き起こしやすいからか、その厳然たる暑さとは対比的に、古来より茫とした「不安定な」ものが描かれることが多い。それが高じれば「真夏の夜の夢」になるだろうし、今回のように夢に連なるエピソードなら、季節の縛りはないが「千夜一夜」になるのかもしれない。近いフィールドなら、「ARIA」の作中では、暑さに朦朧とした灯里がケットシーに導かれてネオ・ヴェネチアの不思議を体験するエピソードなどもある。そうした残暑特有の「夢うつつ感」と、あずさの持っている「夢のような楽しい時間」という感情を融合させたのが、今回のエピソードというわけだ。

 夢パートをはずしてしまえば、今回あずさがやっていたことは、単なる高校2年生の夏休みだ。友達の家に行き、人のいない学校に遊びに行き、映画やプール、お祭りを堪能する。これだけならば、いつも通りの「けいおん」である。ただ、合間に夢が挟まることにより、そんな残暑の風景が奇妙に歪んだ景色に見え始め、一人称視点を多用した「異なる世界を見る視線」は、そのまま夢の中の諸先輩の登場に繋がる。

 順番に「家でギターの練習をする唯」「ホラー映画を見る澪」「街で福引きをするムギ」「スライダーの上の律」という形で現れた「夢」だが、これらがそれぞれ、梓の持つ「先輩のイメージ」を象徴しているのが面白い、澪は分かりやすい「気になる先輩」として守って上げたいような弱い側面が前面に押し出されているし、ムギは「どこか世間の尺度とズレた馬鹿馬鹿しさ」、律はそのまま「あり得ない無茶をいう野放図さ」の現れ。面白いのは冒頭の唯の現れ方で、4人の中で唯一、画面上に姿を現さずにギターの音だけでその存在を表示している。これはおそらく、梓の中で唯のイメージを形作る要素に、「普段の言動から想定出来そうもない音楽への執着とセンス」が現れている。スイカを貰った喜びをギターの音調で表現するなどのキャラクター性は、「ギー太を肌身離さずに引き続ける天才肌ミュージシャン」としての唯のねじれた見え方というわけだ。

 こうしてみてきた先輩との交流は、あくまですべて「夢」であり、梓の作った「虚構」、「願望」。実際には憂や純などの親友が付き合ってくれているのに、梓の中には、やはり軽音部がある。最後に1つだけ夢ではなく経験できた夏祭りの一夜こそが、「夢のような楽しい時間」であり、梓にとってのかけがえのない「軽音部」である。あまりの対比に、不覚にも今週も切なくなってしまいました。やっぱり学年比が4:1っていう組成は罪作りだよな。

 もちろん、そんな「非現実感」をラストに持ってこないあたりが、この作品スタッフの統制の取り方。ラストは冒頭のネタを回収しつつ、食べ合わせの悪さから途方に暮れる唯のシーンで締め。これほど馬鹿馬鹿しい「現実」が、ものすごくホッとするものに見えるのは、今回のエピソードを覆っていた空気がきちんと「解除」されたから。やっぱりこうじゃないと「けいおん」じゃないからね。ちなみに、今回のエピソードのコンテは、6話の「お茶会!」と同じ内海紘子という人。なんか、他の回と違う微妙な「ズレ」が面白い人だ。たまたまかねぇ。

 あ、今回は画像無いです。出番ほとんど無いんだもん。 

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 青春真っ盛りな第12話。よく分からんけど、夏フェスでけぇ。実在のフェスもあんな規模なんでしょうかね。

 今回は誰が主人公というわけでもない回で、むしろ全員が主人公。音楽絡みのイベントってことで、普段は抑え役に回る澪が暴走気味だったのが印象的。あとはさわちゃんが要所要所でいい味出してましたな。

 今回描かれた要素は大きく2つ。まず、去年までの合宿のようなお泊まり賑やかエピソードの要素も多分に含んではいる。お約束のイベントを義務的にこなしていくこれまでの合宿と違い、今回は夏フェスという非日常的なシチュエーションを題材としているために、細かな「お祭り」のムード演出に手が込んでいる。何度もさわちゃんが確認した屋外ライブの心得がそうだし、人混みに対する各々の反応なんかもそう。澪やムギのテンションの上がり方なんかはその最たる部分だろうか。

 ただ、そうした賑やかムードだけならば去年までの合宿でも描かれていた部分。今回のエピソードで際立っていた要素は、メンバーたちの音楽に対する思い、バンドに対する愛着の数々だ。

 一番直接的にそれが現れていたのは、当然澪。普段ではあり得ないくらいにテンションが上がり、他の面々からことごとく突っ込まれるほどに無茶なことを連呼している。そんな澪に、梓も自然に引き込まれている。メンバー同士で音楽について熱心に語り合うなんて珍しい(あれ?)シーンもあり、ライブイベントが彼女たちにとって特別な意味を持っていることが伝わってくる。

 そして、極めつけは夜空を見上げながらの5人のトークパート。唯が「自分たちは凄い」と相変わらず無茶な物言いをするところから始まるが、気付けばそんな夢のような話に、全員がシンクロしてしまっている。身の程知らずと言えばそれだけの話なのだが、「演奏すること」に対しての情熱と愛情が無ければ、あそこで臆面もなく唯の大言に同意することは出来ないはず。次第に盛り上がる各人のノリの順番も面白く、まずは澪が「自分たちも凄い」とのっかり、それに梓も乗る。そのままムギが同調すると、律が最後に全体を締める。この流れこそが、放課後ティータイムのスタイルなんだろうなぁ、と思えるワンシーン。あまりの青臭さに恥ずかしくもなるが、出来すぎたシチュエーションと、あまりにてらいのない夢語りに、なんか妙な部分が刺激されて不覚にもうるっと来てしまった。なんでこんなアニメで……と思わないではないが、やっぱりこういう素朴な感情を描くと、京アニ作品は強い。

 最後に、今週の1枚。今回はほとんどボケに回らず、テンションの高い澪やさわちゃんのフォローに回っていた部長。初めてのイベントに緊張してた澪が、吹っ切れて「夏フェスデビュー」したのを観て、安心のあまり思わず表情をゆるめた瞬間。すごく優しい表情をしてくれるんだ。なんだかんだ言って、いっつもこの2人は一緒に行動してました。普段の言動はアレだけど、実際はどちらが支えてくれているのかがよく分かるシーンである。

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 よさこい! な第11話。前回のお話ではそれなりに含蓄のある内容を読み込んでみたものですが、今回はもう、本当に何も無い! 単に暑い! それだけで1話!

 「スク水1枚でギターを演奏する女子高生」「2人して机に寝そべるスク水女子高生」など、シチュエーションだけを見ればかなり刺激的な内容になるはずのものを、一切そういう方向に働きかけないのがこの作品の凄いところで、ここまで色気を感じさせない水着回というのも希有だろう。今回の主役はそんなスク水を身にまとった唯……ではないと思う。

 1人目の主人公は、多分トンちゃんだ。だって、成長したらしいじゃない。うだるような暑さの教室の水槽に放置された亀1匹っていうのも辛そうだな。

 2人目の主人公は、多分ムギだ。常に表には出ずにフォロー役に回るムギだが、今回は完全にネタを散発する回だったために、彼女が介入するチャンスも多い。便乗水着、便乗着ぐるみ、さわちゃんとドライブなど、細かいネタを絶え間なく連発させることで、いい感じに存在感をアピール出来ていた。

 そして、やはり今回の主人公は、部長だ。ネタ回ということは、やはり一番の狂言回し、田井中律の独壇場だ。唯との生まれながらのコンビネーションは恐ろしいまでの相性の良さを発揮しており、異様な盛り上がりを見せています。いつもは「今週の一枚」をピックアップするところなのだが、今回は本当にコロコロと表情が変わり、絶妙なネタを連投連打する八面六臂の大活躍だったために、なかなか選ぶことが出来ませんでしたね。茶目っ気出した時の律ちゃんの声の愛らしさは兵器だぜ。「お願いがあるんでちゅ!」のところとか、ビープ音とかにしようぜ。部長会議という初耳なイベントも今回のハイライト。軽音部のノリって、他の生徒たちにはどういう風に見られてるんでしょうかね。

 今回は「バケツの水をこぼす」「扇風機を壊す」「部長会議を余裕でサボる」など、相変わらずがさつで駄目な部分が目立った律ちゃんであるが、さりげない部長らしさもきちんと紹介してやらなければなるまい。さわちゃんに水槽を運んでもらった後に、きちんと「さわちゃんありがとうございます」とお礼を言ったのは律ちゃんなんだぜ。絶対に社会に出たら一番うまくいくタイプ。

 ギャグをまわすだけの回だからグダグダ適当でもいいアニメ、というのでは一切無いことは、わかりきったことではあるが注釈を加えておくポイントだろう。個人的に今回ミドルヒットだったのは、扇風機を奪還して目の前でスイッチを入れた時の、律のほっぺたの動き。ほんと、こういう細かい作画に一切手を抜かないのが京アニの京アニたる所以である。これだけどうでもいいないようなのに、秒単位で画面に注目できるってのはすさまじい。

 余談。今回生徒会の書記の子が一言だけしゃべったんだけど、中の人が牧口真幸でした。「ささめきこと」でいうところのあずさの中の人ですね。何故か彼女が演る役は、あずさ、「戦う司書」のラティ、そして今回の書記の子と、やたらメガネっ娘が多い気がします。眼鏡声なんでしょうかね。過去に眼鏡声っていうカテゴリは門脇舞以と植田佳奈くらいしかしらないけど。

 厳選に厳選を重ねた、今週の1枚。何その顔!

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