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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 イグザクトリィ・その通りでございます、な第6話。そんなところで微妙にアメリカンテイストを出さんでもいい気がするんだけど。

 ウィルとニックの襲撃については、リナが近くにいたというラッキーもあり、何とか撃退出来た一行。しかし、そのショックは当然大きく、武力でも押し負けた部分があったので士気は上がらない。そして、政府やデントンの調査により、5つ放出されたタマの向かう先が、きちんと計算されていたものであることも判明する。近くには裏切った身内、遠くでは大災害。もうどうしようもない状態で完全に詰みです。時速25マイルって、調べてみたら大体40㎞/hくらいらしいのでそこまで速くはないが、それだっていつかはホワイトハウスだって撃沈しますわな。さぁ、どうする正義の味方?

 で、今回のエピソードで気になったのだが、母船近くに潜伏していたことがいつの間にかバレたことによって突撃を余儀なくされたわけだが、人類側の対応はまだしも、スクラッグ軍の戦略が今ひとつ見えてきません。ウィルとニックが敗れた戦局でも、流石にあれだけの数の兵卒がいればヒーローマンとそのコントローラーを叩くことは出来たと思うのだが。「地の利は相手にある」って、完全に囲んでたやん。一般兵卒はあんまり賢くなくて指示が出せないのかな? 2話では普通に会話が通じた気もするんだけどね。

 そして、タマが正確に主要都市を狙っているということだったのだが……オセアニアの奴って被害少なくないか? あのルートだと9割以上が海の中を進むことになると思うのだが。アメリカ本土横断のやつとヨーロッパ、アジア狙いのタマは分かるんだが、アフリカルートはどこを通るのかもいまいち分からんしなぁ。「相手が地球のことを把握している」とは言っても、地理の時間に習うくらいの知識なのかもしれない。俺がスクラッグと同じだけの兵力を持ってたら、さっさとアメリカ中枢部を叩いた後に、母艦ごと移動して各地域を撃破しにいきますけどね。破壊不可能のタマがあるんだから、その方が早い気がする(ひょっとして、放出後のタマはスクラッグ自身も操縦出来ないのかな?)。

 今回新たに登場したのが、母艦回りを監視している謎の円錐、通称「地獄のピラミッド」(命名・俺)。先っちょで潰す、底面で広範囲に潰すという2パターンの攻撃が可能で、しかも目標探査能力があるのでなかなか優秀。ヒーローマンに抑えられたので個別の破壊力はそこまで高くはなさそうだが、機動力も高そうだし、あっちをメインウェポンに使った方が地球征服はスムーズに行く気がするぞ。ヒーローマンの撃退方法が、「まず、担ぎ上げて回る」→「トルネードを描いて持ち上がる」→「更に回す」と回しまくりだったので、「今どんな回転になってるの?!」と気になって仕方なかった。

 何はともあれ、本部に特攻をかけることが決まったジョーイ達。ヒーローマンを除くほとんどのメンバーが戦闘で期待できないという絶望的な状態である上、ウィル・ニックコンビも再登場しそうなので全く明るい話題は提供されていないのだが、果たしてどのような戦い方になるのだろうか。そして、大統領は悩んでないでさっさと核を使うべきではなかろうか。まぁ、「タマ」には核も効きそうにないけど……今回登場した胡散臭さの固まり、ドクターミナミ。彼の素性と目的も気になるところです。

 ただ、一番気になるのは「リナのそれって私服なん? エロくね?」 

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 ゲルググ?! ザクが駆逐されだしたからゲルググ投入? と訳の分からないボルテージがあがってしまった第5話。まぁ、中身が衝撃だったのでそんなアホな感想は吹っ飛びましたけども。

 相変わらず展開が速く、この手のお約束ヒーローものとしては異例の、毎回新ネタ展開からの絶望大連鎖という、なかなか日本ではお目にかかれない構成になっているのがこの作品の特徴。前回のタマ大放出で既に絶望のずんどこだったというのに、今回はそのタマの脅威もさることながら、人型スクラッグには無敵の強さを誇っていたヒーローマンに対し、あっさりと拮抗した実力の個別兵力が投入されてしまった。映像を見る限りでは流石のヒーローマンもタマに勝てなかったわけで、別に放っておいてもスクラッグの敵じゃないような気もするのだが、小さな反乱分子でもきちんと摘み取っておくのが、悪の首領のセンスの見せ所である。あれだけ大量の雑魚兵士を投入しておきながら「既に被害は14体にのぼっています」って、誤差の範囲じゃないのか。

 さておき、タマは徐々にその被害を拡大しながら、アメリカ全土を驀進中。実際にはその被害がとんでもない状態になっているはずなのだが、ひとまずジョーイたちの目に見えないところに消えてくれたので、教授たちとラボに籠もっての作戦会議。ただ、この手の作品の博士は普通一週間もすれば信じがたいスペックの武器を提供してくれるものなのだが、この作品におけるデントンはあまりスペックが高くない。ヒーローマンの修理はジョーイが自分でやっちゃってるし(替えのパーツとかよく持ってたよな)、電気が止められたのでジョーイを更に疲弊させる始末。新たに得られた情報も大したものではないし、結局ジョーイ軍団にプラスの要素はほとんど無い。かろうじて得られたサポートとして、サイに持たせたギター兵器があるわけだが、あれもどこまで通用するものなのか。

 そして一番分からないのは、「とにかく個別に撃破しよう」というジョーイたちの方針である。あれだけの量の兵卒がばらまかれ、更にタマも絶賛ローリング中だというのに、身の回りのゴキブリから潰したところで実入りは薄いだろうに。ま、それくらいしかやれることがないってのが正直なところなんだろうが……地の利を活かすっていっても、中学生の脚力で逃げ回れる範囲なんて限度がある気がするけどなぁ。

 一応、スクラッグもそんな子供の遊びにはつきあってくれているようで、ゲルググ型の薙刀兵器搭載の新型スクラッグ、サブタイトルでいうところの「アサシンズ」を投入。バースト状態のヒーローマンアタックを正面から受け止めるという荒技を披露し、あれだけ恐れていたヒーローマンのパワーを秒で上回るという超進化。すげぇ、スクラッグすげぇ。ただ、そのパワーには秘密があり、中にはなんと地球人。ウィルとニックはあっさりと洗脳状態に陥り、憎きジョーイに「妹に触るんじゃねぇ」とばかりの八つ当たり。いやぁ、流石にウィル強い。……なんで強いんだろう。「地球人を中に入れると強くなります」っていう新技術なのかな? あのコアみたいな奴に他の生物の要素を加えると属性がつきます、みたいな感じ? よく分からないけど、とにかくスクラッグすげぇってことか。

 次回以降の目標は、当然中の人を守りつつの打開。ただ、実力拮抗の現状を鑑みると、かなりの難題である。さぁ、ヒーローマンの苦境はどこまで続くのでしょうか。ほんと、なかなか明るい話題が見えてこないアニメだなぁ。それにしても、リナはいちいちエロいなぁ。 

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 絶望感がとどまることを知らない第4話。ヒーローは格好良く、しかも状況はより悪く。このハードな展開にゾクゾクせずにいられましょうか。

 スクラッグの集団を撃破することに成功したヒーローマンとジョーイ。教授と無事に合流し、彼の力で少しずつスクラッグの正体が明らかに……は、まだなってない。ゴキブリっぽいものが進化した姿だってことくらい、多分ばぁちゃんが見ても分かるわ。さらに教授の興味は謎の力を持つヒーローマンへと移る。なんとか彼のパワーの源を分析することが出来れば、世界を救えるかもしれないのだ。ただ、残念なことにヒーローマンは今のところジョーイの呼びかけにしか応えてくれない。そして、どうやらジョーイの勇気や熱意によってそのパワーを変化させていくようだ。教授は今後は明らかにラボの博士役を務めていくことになるはずだが、どこから智恵と資材を調達することになるんだろうか。申し訳ないが、現時点では単に駄目な大人。

 しかし、喜んだのもつかの間。スクラッグは母船で地上に根を張り、フェイズが「第3段階」へ移行。巨大な「タマ」による攻撃を開始する。……タマって。でかいタマって。時折ウニって。この侵略方法は新しいな……一応ローリーングタマをギリギリでよけるシーンなんかは古式ゆかしいインディージョーンズ風の画面になっていたので対策すべきタスクとしてはありがちな構図ではあるのだが、まさかインベーダーの侵略手段が大玉転がしとは。

 しかも、このタマったらドえらい強力。ワンパンチいれて止めようとしたヒーローマンは秒殺ぺしゃんこ。スーパーサイヤ人化してのパンチ連打にもビクともしない。教授のグッドかつ壊滅的なアイディアである「ホールインワン」作戦も奇跡のウニチェンジであっさりクリアし、最後のクライマックスでは巨大化ヒーローマンとがっぷり四つで互角の相撲を見せ、最終的にヒーローマンは止めること能わず、結局放置して暴虐の限りを許してしまっている。前回まで無敵を誇ったヒーローが4度挑戦しても太刀打ち出来ない兵器って! シンプルで一見するとアホみたいな攻撃だが、ヒーローマンが手を離した後も延々アレが転がり続けていくと考えると、海まで越えてものすごい被害が出るに違いない。ジョーイたちも公民館の住民を避難させて安心していたが、それだけで済む問題じゃない。

 そして極めつけは、「タマ量産」というあり得ない展開。「1体でも手間取ったのに(というか負けたのに)更に大量に出現」というシチュエーションの絶望感は、本当にたまらないものがあります。無理無理、量産型エヴァとかトラウマだっつうのに。さぁ、こんなどうしようもない状況、正義の味方たちはどこに突破口を見つけるんでしょうか。一応今回は「ヒーローマン巨大化」という斜め上の必殺技を見せてくれたわけだが、これが見事に空振りに終わっているというのが酷いところ。これ以上の技を見せられるのか? 大丈夫か、拳骨一つが武器の我等がヒーローマン!

 そして、もう1つの注目ポイントは、単身で敵母船に突入というアメリカンから見ても完全に勇気と無謀をはき違えている感のあるウィルとニック。ダークホースとして何かしてくれるのかと思ったら、潜入したその週にあっさり捕まりやがった。殺されないのは謎だが、あそこから何か一発逆転の手段があるんだろうか。まぁ、活躍してくれないと困るんだが……常識的に考えて、アーミーですら下っ端スクラッグに手も足も出なかったわけで、単なるガキ大将がどうにか出来る問題じゃないよなぁ。

 ハード過ぎる展開で子供のトラウマになりゃしないかと心配な作品ですが、順調に面白いです。今回コンテが安藤真裕だったのが嬉しいサプライズ。結構力が入ったスタッフになってるんだなぁ。 

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国産アニメなのに、分かりやすいアメリカンテイストが堪能できる第3話。細かいところでの雰囲気作りがなかなかうまい作品です。

 前回に引き続き、今回もきっちりサブタイトル通りのストーリーが展開するだけのお話で、母艦を停留させたスクラッグたちが、警察、陸軍、そして空軍と、確実に合衆国の戦力を凌駕していく。前回たかだか3体程度でも街1つを壊滅させることが出来たスクラッグ兵卒が母船から大量に押し寄せ、わずか3話目で既に「人類が勝てるわけねぇよ」という絶望的な状態だ。

 そんな状態でも負けない精神を持つのが、世界の警察、アメリカン。パトカーのドアの影で応戦していた警官達が「やったぜ、アーミーだ!」と歓喜して調子に乗るところなんか、まるでハリウッド映画のワンシーンを見ているかのようなお馴染みの場面。本当にアメリカ人ってあんなに「アメリカ万歳」な思考なんでしょうかね。地に落ちてボロボロになった星条旗が、どうしようもない人類の現状を分かりやすく伝えてくれています。

 しかし、そんなどうしようもない状況でも立ち上がれるのが、我等のヒーローマンである。ジョーイは自分から積極的に武力を発動する気はあまり無いみたいだが、今回は愛する祖母を救うため、自らスクラッグの大群の前に躍り出てヒーローマンを召喚する。また、正直言うとどう考えても必要無いだろ、としか思えない「ヒーローマンを庇ってみせる」という英雄的行為により、彼の内面にわき上がる勇気も見せてくれている。スーパーサイヤ人のごときヒーローマンのパワーアップギミックも、どうやらそうしたジョーイの勇気を力に変えたもののようだ。

 で、バトルになるわけだが、どんなパワーアップをしても、相変わらず鉄拳一本で戦うのが男の本流。今回は初めて蹴り技も見せてくれたけど、あれだけエフェクトがかかっているのにビームやレーザーを出さずに殴り合ってくれるのが凄い。最後の電撃パンチは、今までと比べて何が凄かったのかもよく分からないが、3体まとめて屠ったのだからきっと強かったに違いない。うーん、雰囲気ヒーロー。

 まだまだ窮地が続く地球人大ピンチな展開だが、ここからたった1体のヒーローマンで何が出来るのかは気になるところ。ジャイアンとスネ夫(ウィルとニック)は何の後ろ盾も無しに「英雄」にこだわった無謀なチャレンジに挑みそう。これがアメリカン・マインドか。まぁ、頑張れ。エンディングアニメを見る限りでは、ウィルもどこかでジョーイと打ち解ける日が来るのだろう。それまでは暖かく見守っていたいです。

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何一つ予想外のことが起こらない、規定通りのアニメ展開な第2話。この純度の高さは、逆に好感触です。

 第2話で起こった事象をまとめると、「ジョーイがヒーローマンの存在にびっくりしてそのスペックを確認していく」「親友のサイにだけ打ち明けるけど相手にしてもらえない」「エイリアン襲来で街がボッコボコ」「デントン教授、エイリアンの襲来を受けてピンチ」「ヒーローマン出撃」「エイリアンボッコボコ」「ヒロイン救出」「ジャイアンとスネ夫に見られる」「エイリアンの母船襲来」。

 ふむ、何一つ意外な展開が無いとはいえ、それなりに濃密な展開にはなっている。今回は登場した敵陣営(スクラッグという名前らしい)の強さ、不気味さ、無情さを伝える部分が一番力点を置いている部分で、「映画の撮影はよそでやってくれ」というお約束の反応から、スクラッグたちは「侵略者が取るべき行動」をきちんと取ってくれている。出会い頭に警察官をブン殴ったのはちょっといただけないが、その後は銃器で街を破壊、警官隊の一斉射撃にビクともしない、教授の家に着くまでの短い間で地球人の言語を理解し、徐々に調整して完璧な意思疎通を可能にするなど、信じられない科学力を行動で示してくれている。特にジワジワと人語を話せるようになっていく過程は妙にリアルで(もちろん出来すぎた翻訳機ではあるが)、きっちり設定が組まれていることが分かる。こういう細かい描写がいいアクセントになるのだ。

 それに対して、どの程度の科学力で、どの程度の説得力を持つのかいまいち分からないのはヒーローマンの方だろう。ジョーイは色々と試してみていたが、腕のリモコン(と言っていいのかどうか分からないが)のディスプレイの変化や、ジョーイのどういった行動がどの程度反映されて動けるのかが分からない。そして、今回ちょっとうなり声みたいなものをあげていたようだが、しゃべることは出来ないようだし、コミュニケーションが取れるかどうかも不安だ。今のところ、ジョーイに向ける意志の籠もったまなざしが印象的。

 そして、そんなよく分からないスクラッグとヒーローマンのバトルだが、これが無闇にアツい。スクラッグはまだ銃を持ってるし、何か凄い風を起こしたりしていたからいいのだが、ヒーローマンの方は単なるパンチしか無い。本当に、単に敵をブン殴るだけの戦闘機械である。それなのに、何故か格好いい。ご丁寧にサイズはスクラッグよりちょっとおおきいくらいでバランスが取れているが、召喚シーンのバンクを見る限りでは、おもちゃ形態から少しずつ大きくなっていく仕組みのようなので、ひょっとしたらもっとでかくなることも出来るかもしれない。チャーミングな足で地面を踏みしめ、拳を叩きつけるヒーローマンの雄姿が今後も楽しみである。

 今回「決めポーズ」を見せてくれたヒーローマン。腕を腰のあたりに回すと、タイトルロゴの「O」の字と同じくきれいに赤い円をなす。紙一重のデザインだが、個人的にはダサいというよりも格好いいと思ってしまった。白いボディに赤リング。ヒーローマンは、次回以降はパンチ以外の何で僕らを楽しませてくれるんだろうか。

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 鎮目えええぇぇ! な最終話。まぁ、視聴者は全員同じ感想だと思うんだけど、「終わった」って感じじゃなくて、「終わらせた」最終回。前回までで全く伏線が回収出来ていなかったために「3期上等」だの「劇場版確定」だの言われてたけど、流石の岡村天齊。終わらせましたね! ……って、納得出来るほどウブじゃないわけで。

 もちろん、「終わった」要素も数多く存在している。ある意味一番最終回らしいポジションをもらったのは、決して幸せではなかったが、やはりメインヒロインの蘇芳だ。紫苑はマダム・オレイユ達の協力を得て、「何らかのプロジェクト」を進行させ、その代償として、イザナギとして命を失った。まぁ、彼のこれまでの扱い(と中の人の属性)から考えて「ま、ラストは死ぬよな」と思っていたので、彼が退場するのは別に構いやしない。そして、そんな紫苑の意志の一要素であったのが蘇芳。彼女は「記憶を植え付けられたコピー」として生を受けたものの、あくまでそれは流星核の性能を試すための実験体。イザナミの力によって流星核を失い、彼女もまた「自殺を強いられる」こととなる。次第に薄れていく記憶の描写は非常に痛々しく、駆けつけたヘイの無責任なフォローでさえ、彼女には慰めに聞こえたはず。もちろん視聴者は、そんなヘイの言葉に納得出来るはずもなく、これまで3ヶ月一緒に旅を続けてきた蘇芳のあまりにあっけない最期に振り上げた拳を向ける先がない。

 で、蘇芳をそんな目にあわせた憎き紫苑の「プロジェクト」とは一体何だったのか。マダムの話だと、彼の能力であるコピーの限界に挑み、空に浮かぶ月に絡んだものだったらしい。おそらくコピーによる「新世界」の創造、というのが一番近いニュアンスなのだろうが、結局そこにイザナミがどのように関わり、彼らが「合理的に」何を望んだのかは分からずじまい。蘇芳は最期に両親やジュライが幸せそうに暮らす「これからいくところ」のイメージを見ているが、あれが一体なんだったのか。分かるような分からないような。もちろん、霧原さんがいた東京は現実としてきちんと存在しているので、「蘇芳のハッピーエンド」は全てまやかし。どう見たって大団円にはなりはしない。

 では、そんなパブリチェンコ一家に肉薄していた三号機関はどうだろう。まず、霧原さんは意味の分からない晴れやかな顔で「次の目標」を進んでいる。あれだけ執着していたBK201への思いはどこへいったのやら。一応彼女はマダム・オレイユに付いていったおかげで、課長と並んで世界で最も「ことの顛末」を知る人間になったわけだが、それで彼女が満足できるとは思えない。結局機関はイザナミの何を恐れ、何を目的としていたのか。三鷹文書とは一体何だったのか。全て、分からないまま。今回ほとんど出番が無かった葉月と鎮目はもっとひどい。葉月さんはあれだけ義憤に燃えていたのにエラいあっさりヘイを許してくれたし、矛先を向け直した裏切り者への復讐も、戦闘シーンが一切描かれないという不遇の身。ようやくいいキャラクターの裏が見えた鎮目についても同様だ。せっかくの能力だったのに、葉月さんにかかると一撃だった模様。なんであんなに自信満々だったのよ。

 死に方と言えば、CIAのお偉いさんはもっとひどい。「これ以上ゲートでアメリカの権威を失墜させるわけにはいかん」と息巻いてなだれ込むも、関知しないところでことはさっさと進み、あげくイザナミのなれの果てみたいな残滓に中身抜かれて瞬殺あぼん。ほんと、何しにきたんだ。今まで何してたんだ。

 思わせぶりな復帰、再登場のマジシャンも何しにきたやら。生きていただけでも勿論驚きだが、だからって出てきた意味は分からない。彼についていけばジュライも救われたのだろうか。

 そして、結局何一ついいとこなしで終了した、我等が主人公ヘイさんと銀。ヘイさんは今回、「末期の蘇芳に調子のいいことをいう」という仕事しかしていない。銀に至ってはこれまで通りにガンガンドレインライフしまくってどこかへ消えただけだ。お前は連金生物ヴィクターか(月が絡んでいるあたりは、ヴィクターっぽい要素かもしれない)。そりゃ、もちろんヘイは蘇芳を捨てて銀についていくだろうとは思っていたが、だからってあまりになあなあ過ぎやしないか? もうちょっと揉めるとか、逆にいちゃいちゃするとか、サービスしてくれよ。二人だけでわかり合ったような顔をされても、視聴者は全くついていけません。マオは……モモンガのまま霧原さんについていくの? いや、別にいいけどさ。

 もう何がなにやら、さっぱり分かりません。ラストカットで「さよなら!」とか言われても、「ちょっと待て、面貸せ」としか言いようがない。覚悟してただけに、やっぱりそうだと質が悪い。岡村ぁ!! なんか……うまく言えないけど返せ! 何か返せ! ……そう、蘇芳の思い出を返せ。

 まぁ、多分この作品のことだから、こうして視聴後に荒れるのも戦略のうちかもしれない。煽るだけ煽って続編とか打ち出せば話題にはなるしね。でもな、1つだけ言わせて欲しい。「1クールは無いわ」。 

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 ロシア風水餃子って、結局水餃子じゃねぇかと思う第11話。一応マスタードやトマトソースでも食べるっていうあたりがちょいとロシア?(全部wiki情報) 以上、ペリメニ情報でした。

 もう色んな風呂敷がたたまれすぎてぐちゃぐちゃになってきている感のあるジェットコースターエピソード。今回は「親父の説明で蘇芳と紫苑のあれやこれやが大体明らかになる」という、非常におおざっぱな処理が行われることになった。直接語られたのは、「確かに蘇芳は死んだ」「紫苑の能力はコピーで確定」「でもその紫苑も死んだ」「間際にコピーで『別な紫苑』に」ということ。「コピーは必ず何か1箇所違う」とのコトだったが、パブリチェンコはどこかコピーと違っていたのだろうか。

 さらに霧原さんも課長にアンバー仕込みの予言文、三鷹文書を吹き込むことで進展したやらしてないやら。でも、蚊帳の中に入れたとしても結局は「イザナミとイザナギを会わせるな」っていう今までと同じ指令しかもらってないんだけどね。鎮目さんが予想以上に馬鹿っぽいのは素敵なラブリーちゃん。コンクリで武装した姿はどことなくアルフォンスを彷彿とさせたり、「コンクリごときで対戦車ライフルの狙撃を耐えられるもんか」とか、気になることは色々あるけどとりあえず死ななかっただけでもありがたいと思わないとね。

 そして戦場となったサンシャインにはCIAまでが殴り込みをかけ、全てを観測霊で読み切っていたマダムオレイユだけが、余裕の表情で戦禍を避ける。せっかくナイスなマダムだったのに、突然スペースチャンネルな衣装をまとうことで一気にトンデモキャラクターへの変身を遂げてしまったのはどう受け止めたらいいものやら。あの衣装は多分各所で非難囂々だと思うのだが、まぁ、本人が楽しそうだからいいじゃないか。多分意味はあるんだろうし。霧原さんはとんでもないものを見てばかりなのでもう慣れてしまったのかねぇ。

 そして包囲網とか警戒網とかいう概念が無いかのような音速突撃をかましたヘイさんには、復讐に燃える葉月さんが単身出撃。恐怖やら血筋やらのしがらみを乗り越えたおかげか、その剣戟はヘイさんもびっくりなほどに冴え渡る。能力が使えないヘイさん、久し振りにマジピンチです。新妻とお料理教室なんかやってる場合じゃない。ちなみに、ものすごくさりげないカットだが、ヘイさんは蘇芳が一口かじる間に、肉まんペリメニを3つ平らげています。隠れ家とは思えない本格調理道具に業務用と思われるビッグサイズ冷蔵庫など、大食漢の李君はすっかり元気です。

 みんなそれぞれのパーソナリティを発揮しているのでメインキャラの切った張ったは面白いのだが、流石にパブリチェンコ博士の説明ラッシュは興ざめ。しかも「これで出番が終わりました」とばかりにさっさと(ほんとどうでもいい死因で)退場してしまい、何ともやっつけ感の強い要素となってしまいました。これでは蘇芳の辛い生い立ちもいまいち共感できない物になってしまっている(そもそも、記憶がああも簡単に移植、定着出来る能力があるとしたら、博士が言ってたこともどこまでが本当か分かったもんじゃない)。次回あたりでようやく紫苑と蘇芳の対話の機会もありそうだし、その辺の決着は多少無理矢理でもつけてくれるのかね。っていうか、つけてください。今回最大の見どころが「朝起きたら料理をしている旦那に気付いてほほを赤らめる蘇芳」っていうのは問題があります。え? そこじゃない?

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 ヘイさんの天然ジゴロっぷりがとどまるところを知らない第10話。本来ならば蘇芳の衝撃的な出生について驚かなきゃいけないところのはずなんだが、どっちかっていうと普通にぶっちゃけちゃった蘇芳の幼い恋心の方がメインのスポットな気がします。すぐ殴ってがさつで酒臭い黒コート惚れるなよ、お嬢ちゃん。

 舞台が東京になったおかげか、物語の速度はますます加速していく。衝撃の邂逅に再び後先考えずに飛び出した蘇芳を回収したのは、非常に都合のいい転回の霧原さん。蘇芳もいくらか警戒していたようだが、こんなところでジュライとの繋がりが役に立った。ジュライはかーちゃんの車を飛び出すときにも自発的に蘇芳について行っていたし、かなり自分の意志を持って蘇芳を好いている気もします。今回は色んなところで走る機会があったのだが、顔色一つ変えずについてきたり、完全に荷物扱いでヘイにぶら下がってるジュライは相変わらず可愛い。

 そしてこれまた非常にご都合主義なのは、なんと蘇芳ママとマオが過去に接点を持っていたという新事実。足首で人を見る変態親父に臆さなかった蘇芳ママもエラいが、畜生の少ない頭でその記憶を掘り起こしたマオも頑張った方。猫の身体に移ってしまった運命の分かれ道は、実はパブリチェンコの研究施設であったという数奇な運命。蘇芳ママとマオという2者の口から過去の真実が明かされ、今までもぼんやりは見えていた蘇芳の出生が完全に判明してしまった。そして、紫苑の人智を越えた能力のことも。見たところ蘇芳の復活は紫苑の意志も絡んでいたように見えたが、「合理的な考え」を持つはずの紫苑が兄弟である蘇芳を復活させた目的は何だったのだろうか。そして、「会ってはならない」とされるイザナギたる能力とは、何なのだろうか。あぁ、マッドなショタも悪くない。中の人的には死亡フラグびんびん。

 真相に肉薄する霧原・マオ組に対し、単独行動のヘイさんは非常に非人道的な手段でもって事の真相に迫ろうと試みる。自白剤ぶっ込みで組織の眼鏡ちゃんを廃人に堕とし、代わりに得られたのは謎の多い「三鷹文書」絡みのご神託。事のついでに蘇芳への誤解も解け、本人は親心のつもりが幼女を本気にさせちゃう救出劇に発展。(一方的に)念願の霧原さんとの再会も叶うが、霧原さん、ほんと弱い。飛び道具持ってるのにナイフ一本のヘイさんにああも簡単にあしらわれては、噛ませ臭しか漂ってこない。別れ際に「李くん!」という自分にしか呼べない名前で呼びかけたのがせめてもの矜持か。霧原さんが倒れている間に、ご同僚は無惨にレイプまがいの末路をたどり、見つけた葉月さんは血の復讐を心に誓う。血塗られた口づけに、彼女の意志が込められる。

 マダム・オレイユは相変わらず双子に観測させて思わせぶりな高みの見物。彼女はどこまで知っているのか。何故知っているのか。そして、いよいよもって現れた「星」とは何か。訳の分からないことばかり。

 とまぁ、各キャラクターの概要だけを追ってもこれだけの内容になっちゃう驚きの詰め込みっぷり。あらゆる謎が解けては絡み、どこに向かうか分かりゃしないが、とにかくまもなく最終回。何とかたためよこの風呂敷。 

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 まさかのリバイバルキャラが、先回りして視聴者の意見を真っ先につぶしにいった第9話。ほんと、この監督は訳のわからんところで周到だよな……「せっかくシリアスになったってのに、誰も望んでないギャグキャラを復活させやがって」って、キコちゃんは何の作品のイベントに出てたんでしょうね!

 というわけで、誰もが待ち望んでいた(?)名探偵、久良沢凱とその助手キコちゃんがめでたく再登場。1期では沈んだシリーズの雰囲気を余計なほどにもみほぐしながらも、実は案外世界観は壊さなかったこのコンビ。2人が出てたエピソードって、実は割と面白かったんだよね。確かにグロOK、人死に余裕のこの作品では完全に浮いた存在なんだけど、不思議と世界にマッチしている風に見えるのがおかしなところ。このあたりの野放図な世界設定で統制が取れているのは、監督の描く世界観のバランス感覚によるものだろうか。ちなみに、このコンビには格別のこだわりがあるのか、今回は監督自らのコンテ回となっている。

 大宮でヘイと決裂した蘇芳(とジュライ)。あてもなく電車にのったところで遭遇したのは気のいい探偵助手。そこからあれよあれよと母親に会うことになってしまい、事態は思わぬ方向へ。どうにも、蘇芳の望むと望まざるとによらず、世界は残酷な方向へ進んでいるようだ。

 その他の面子では今回霧原さんに大きな動き。前作の事件でアンバーと接触できた数少ないキャラクターである彼女に、「未来の記憶」を持つ魔女の残したメッセージ、「三鷹文書」が託される。また、イザナミを追跡するという志を同じくした鎮目と協力する体制も次第に整い、ヘイや蘇芳とは違った角度から物語の確信へ迫ろうとしている。いつものように鎮目にからかわれて「確かにBK201には会いたいが」って思っちゃう彼女の乙女っぷりが素敵。

 ヘイさんは散髪を終え、ヒゲもきれいにそり、ついにあの頃の風貌を取り戻す。今回はほとんど台詞も無かった上に、顔がはっきり出る機会も少なかったので全盛期を懐かしむには至らないが、それはまた能力を取り戻してからのお楽しみと言うことにしておこう。ただ、鎮目には「能力がなけりゃ単なる根暗のジゴロ」とまで言われているのに、能力を失ってからのヘイさんも遠慮無く強いし、遠慮無く人を殺しています。今回もあり得ないスピードで三号機関の情報を盗み出し、さらには接触、誘拐、あげく刀ねーちゃんとはタイマンはって圧勝。一応「動揺している?!」と親切に負けの理由を説明してくれた葉月さんだが、いくら動揺してるっつうても契約者があっさり組み伏されるのはどうかと思います。彼女も色々と悩みはありそうだけど、「契約者になったおかげで自分の人生の誤謬に気付いた」っていう部分だけは幸せそうではあるよね。

 現時点でのヘイの目的は、ただひたすらに銀を求めること。そのために最も優先度が高い三号機関との接触を図ったわけだが、今現在彼を支えているのは一体何なんだろう。CIAとの関係は切れているはずだし、札幌の一件でマダム・オレイユとも絶縁状態。散髪して着替えるくらいの余裕はあるかもしれないが、特務機関のデータにハッキングかけて情報盗み出したり、ああもあっさり施設に進入して誘拐を働くような余力があるとは思えないのだが……東京在住時代に色々と拠点を残しておいたんでしょうかね。

 そして、探偵コンビ、マダム・オレイユと様々な人間と接触した蘇芳の巻き込まれ人生。これまで紫苑や父のことを思うことは有れど、なかなか母親のことを思い出すことは無かった彼女。それがここに来て突然、写真がつなぐ不可解な接点に立たされた。母の写真を見て構えるカメラのファインダーに、彼女は何を思ったのか。そして、様々な謎の現象と言動を引き起こすマダム・オレイユの正体と真意は何なのか。そして、母親の残した衝撃の一言の真相とは。

 ここに来て、相変わらず謎は混迷を極めている。一応、「死者の復活」という現象については、既にパブリチェンコ博士が一度経験しているので、どうやら紫苑とパブリチェンコが何かを握っているのは間違いないようだ。しかし、「8年前に死んだ」という「事実」との関連性は何なのか。何故パブリチェンコは「蘇芳を普通に生活させ、紫苑の存在を隠していた」のか。何故、母親の方はそれを知らなかったのか。いや、そもそも本当に蘇芳は蘇芳なのか。「双子」というファクターを絡めるとありとあらゆる妄想が可能ですが……もう、あとは黙って見てた方がいいね。何を思い描いても、この監督じゃもう一捻りかましてきそうな気もするしな。

 余談だが、蘇芳とキコが話しているシーンを見て、「あれ? 阿良々木さんはどこにいるんだ?」と思ったのは私だけではないはず。そう思いたい。

 蘇芳も可愛いんだけど、どっちかっていうと変な衣装着せられて飛び出したり、猫喫茶の画面端で無表情の目だけ映ってるジュライが可愛い。「ショタのドールは需要があるからな」って、前のおねーさんは正しいこと言ってたな。 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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