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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  拳骨一閃、第23話。このアニメでどんなネタが来てもある程度耐える準備はあるつもりだったのだが、あのシーンだけは声出して笑ってもた。ヘッド、逆格好いい。

 衝撃の出会いを描いたはずの「決戦の幕開け」となったエピソード。全てのパーツがおさまるべき場所におさまり、残り2話での風呂敷を包む用意が進んでいるのが分かる。なんと言っても、今回はタイトルが示している通りにスガタの物語だ。

 毎朝の稽古で容赦無くタクトをフルボッコにし続ける「王」スガタ。彼は結局どれだけ「戦士」のタクトが頑張ろうとも立ち行けぬ領域にある「王」であり、剣の実力でも、ゼロ時間におけるポテンシャルでも、そのパワーは圧倒的。そして、その「敵わぬ王」であるスガタが、ついにタクトの前で明示的なアクションを起こす。これまでも充分に仲の良さを見せつけてきたワコとの「デート」である。ワコには丁寧な気遣いを見せ、お似合いのカップルに見える2人だが、その描写はあまり明示的には描かれておらず、ワコの表情も微妙な温度のままで維持されていた。締めくくりはスガタからのキスのお誘いだったが、彼はワコの表情を観察し、「冗談だよ」とはぐらかして別れてしまった。その様子は、演劇の一部といってもキスを成功させたタクトとワコの関係と対比的であった。スガタは強くて賢い。そのせいで、彼にはあまり理解したくない何かも理解してしまうようだ。

 そして、浜辺ではタクトが憎むべき父親との対峙。あまりに劇的な父子の再会であったが、タクトの気持ちには何ら変わりはなく、ヘッドの中では、タクトに対する敵愾心ばかりが固まった。一度はタウバーンに破れたミヤビレイジも、銀河美少年をたたきつぶす算段はまだ残っているのだ。それが、最後の最後に残された一手、「エンペラー」の成立である。

 現時点では綺羅星の中でも最大勢力となっているはずのバニシングエージは、ヘッドに対して猜疑心を膨らませた結果、3人同時攻撃という無茶な作戦を実行させ、勝負を最後の局面へと持ち込んだ。一度はピンチに陥ったタウバーンだったが、これまたスガタの(よく分からない)機転で一撃粉砕してしまう。向かうところ敵無しのタウバーン。その勇姿には、綺羅星は打つ手を失ったはず。しかし、これまでおおっぴらな動きを見せてこなかったチームが1つ。それがブーゲンビリア、ひが日死の巫女であるイブローニュである。ゼロ時間で視線を交わすスガタとケイト。そこには、古くから互いを知る、幼馴染み同士を越えた何かが含まれていた。

 最後に残された1つの部隊。エンペラーは、「キング」を迎えて旗揚げした。ザメクが動けばタウバーンもどうなることか。最後の決戦は、バトルも、ギャグも、恋愛も、全てひっくるめての総仕上げになりそうである。

 というわけで、ようやくスガタの「綺羅星」を拝むことが出来ました。視聴者全員がこうなることは知っていたわけだが、思いの外スムースにこのフェーズまで移行したな、というのが正直な感想。一度はスカーレットキスの手によって「洗脳」され、意に沿わぬ王座についたこともあるスガタだが、今回の転身を見る限りでは、どうやらタクトへの嫉妬や、権力への固執といったドロドロした感情で綺羅星入りしたのではなさそうだ。

 綺羅星に入ったということは、巫女の封印を解くのが彼の目的となったことの現れ。それはつまり、ケイトとワコという、2人の幼馴染みを島の軛から解き放つということである。これまでは、ケイトの存在に気づいていなかったし、ワコについても「自分と一緒に島を守っていく許嫁」として扱っていたために封印の解除には賛同していなかったわけだが。ワコの心の在処が自分ではないこと、そして、大切な人が別なところに居ることに気づいたスガタは、この島を巡る諸々のしがらみに蹴りをつけることを決意したのだ。そのためには、タクトとの対決は必要不可欠となる。どちらが勝つとか、誰がワコを手に入れるとか、そういう部分は二の次だ。彼はきっと今でもワコのことが好きなのだろうが、そんな自分の感情までもを全て「成すべき事」と計りにかけ、仮面を被ることを決意したのだ。王位に立つ者として、実に見事な男前っぷりであった。

 ……でも、あの格好はなぁ…………誰のデザインだよ。元々綺羅星の連中は露出狂だらけでおかしすぎるわけだが、キングの衣装デザインのぶっ飛びっぷりは筆舌尽くしがたい。どこまでいってもギャグを維持し続けられるのはこの作品のよく分からないセールスポイントだと思います。

 このまま行くと、ワコ×タクト、ケイト×スガタの組み合わせで片が付くんだろうというのはほぼ確定か。まぁ、誰の文句も出ない終焉ではあるけどね。出来ればサカナちゃんやミズノにも幸せになって欲しいものです。

 ちなみに、今回のハイライトはやっぱり拳骨一閃のシーンだと思うけど、それ以外で地味に嬉しかったのが、ベニオ・ジョージ・テツヤのフィラメント三人衆の絡み。「いつまで綺羅星るんだ」っていう日本語の自由さが良く出ている台詞もいいんだけど、男2人がなんだかんだでベニオが大好きで、いつまでも幼馴染み3人で馬鹿やってたい、っていう気持ちが伝わってくるのが良かった。考えてみりゃ、こいつらもワコたちの三角関係に近いものがあるよね。全員印を持ってるわけだし。もし機会があれば、フィラメントメインのサイドストーリーとか観てみたいもんです。「STAR RIDER 輝きのサンドバック」とかで。

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  恐ろしき偶然の一致、第22話。エントロピープル? 宇宙の意志? ひょっとしてあの愛らしい副部長も、背中でグリーフシードを食べちゃったりするわけ? もうやめて!

 さておき、本編のほとんどが観劇シーンという、ある意味五十嵐・榎戸コンビの真骨頂のような構成の1本。コンテも監督自らが手がけていることから、今回のエピソードが本編を構成する上で非常に重要な役割を担っていることが分かる。そして、これまでの物語を振り返って、実に様々な含意と変革が予期される、本当に「難しい」エピソードでもある。どこまでが脚本家の本意で、どこからが「深読みしすぎ」なのか、判断出来ないやきもき感はほんとにたまらない。多分、榎戸さんのことだし、絶対に全部作為的にやっていることだとは思うのだが……

 まずは、実際に夜間飛行が披露した劇の内容から考えていこう。高校の文化祭でやる演劇としてはやや地味で、登場人物も演劇部員の人数でまかなえる、ごくごく小規模なもの。舞台装置などはなかなか凝っているが、信頼と実績があるらしい夜間飛行ならば、これくらいは出来て当然なのだろう。

 登場人物は、まず作中の劇中の更に物語中という3重の入れ子構造の中で活躍する第1の主人公、スガタ演じるコルムナと、そんな彼から愛される存在、クレイス。2人のラブストーリーが「一番下の層」の物語となる。そして、魔女アインの計略でもって愛する人を忘れてしまったコルムナの悲哀は、一つ上の階層の物語、少年マルクが、語り部からコルムナの人生を教えられるパートで教訓となる。マルクは、コルムナの生き様を教えられ、自らの意志で「船とクレイス」という選択肢からクレイスを選び出すことでハッピーエンドとなる。何とも単純な物語だ。

 だが、これに更に2層の重ね合わせが行われることで、話はややこしくなってくる。1つ目の「意味」は、コルムナ・クレイス・マルクという3人の登場人物と、スガタ・ワコ・タクトというキャスト陣の重ね合わせ。実に明示的な対応関係が、この作品の本質である3人の関係性に様々な刺激を与えていく。

 コルムナは、一番最初にクレイスの存在に気づくことが出来た男だ。彼は誠実で、クレイスとの愛情は本物だった。彼の懐には、常に「一本のナイフ」が忍んでおり、彼女との関係を阻むもの、魔女アインに容赦無く突きつけられる。しかし、魔女の奸計により「船」という道具を手にしてしまったコルムナは、いつしかその心からクレイスがいなくなってしまう。彼女の奇妙な性質により、文字通り「いなくなって」しまったのだ。魔女の与えた「船」は、最も高い位置にある「玉座」の意味を持つ。「玉座」を手にしたコルムナは、次第に玉座そのものと一体化し、そのまま玉座の奥深くに消えていった。

 このコルムナの存在は、スガタの来し方行く末を暗示する存在となる。幼い頃から築き上げたワコとの関係性が「初めてクレイスと出会った男性」として描出され、「玉座の船を手に入れた」ことは、彼が王の印を受け継いだことに対応する。一度はスカーレットキスの手により王の柱が暴走してしまったスガタは、玉座の船を手に入れ、それに魅入られてクーデターを引き起こし、最愛の人を忘れてしまったコルムナに対応する。彼は玉座そのものと一体化して「王位を示す道具」となりはて、スガタも、「王の器」として綺羅星(ヘッド)に付け狙われる存在である。そこには、既に彼の意志が現れる余地がない。

 他方、「聞き手」という完全な外部世界に回った少年マルクは、突然島を訪れ、タウバーンによって島の争乱の引き金を引いたタクトに対応する。マルクの活躍シーンは少ないが、彼はコルムナの物語を聞き、それを教訓としてついにクレイスの唇に触れている。「懐のナイフで船を手にするか、クレイスを手にするか」と問われた時、彼はナイフを振るうことを拒否した。これは独断でスガタのナイフを拝借し、「使わないこと」を強要するためにワコにプレゼントしたことと対応する。この物語が作品本編とリンクするとしたら、コルムナが最後まで手にしなかったクレイス、つまりワコを手に入れるのは、外部から訪れたタクトということになるだろう。

 だが、もちろん話はそんなに単純ではない。演劇の中では語り部が進行を務め、マルクは己の正しい選択を自覚的に判断出来たが、現実世界のタクトとワコはそんなに簡単ではないからだ。そして、そこにメタレベルが1つあがった「観察者」として、演劇部部長、サリナの存在がある。突如劇中でアドリブを入れ、「エントロピープル」を名乗りだしたサリナ。彼女は「わたしたちがエントロピープルである」と名乗り、そこに現れたのは副部長だ。サリナと副部長。2人は宇宙の意志として「魔力を使わないと決めた傍観者」であることをタクトに明かし、その上で、「船を使うか、クレイスを手に入れるか」の選択を迫った。これすなわち、サリナはマルクではなく、タクトに対し、「タウバーンを使い王位を狙うか、ワコを手に入れるか」を迫ることにも繋がる。唯一違うのは、コルムナは既にクレイスから遠い存在になってしまったが、スガタとワコについては、一切そんな状態ではないということだ。改めて船に乗ったコルムナがマルクの前に現れたとしたら、マルクはそれでもクレイスの手を握っていられたのか? 決してそう簡単な話ではないだろう。今回の演劇は、あくまで「1つの可能性」としてサリナがタクトに問いかけた練習問題にすぎない。ナイフを置き、コルムナと違ってクレイスとマルクの存在を同時に受け入れている「王」スガタは、玉座に沈むことになるのか、それともマルクを理解し、彼と運命を分かち合うのか。今回の演劇だけでは、そこは語られていないのである。

 そして、今回のエピソードのもう1つの「意味」は、この演劇が「魚の惑星」のお話であるところに現れる。イカ大王が暴れる魚の惑星は、あのサカナちゃんの語るイカ刺しサムの物語と全く同じもの。マルクがイカ大王の存在を知っているということは、サカナちゃんが語ったサムの物語は、今回の演劇の後日談となるものだ。そして、その中に登場するのは「不老不死であることを後悔する王様」である。コルムナは、玉座に沈み込んだ後に、自分の選択を後悔し、苦悩していたのだ。その結果、彼は玉座となった船をサムに受け渡し、自らの命を絶つように依頼した。王は、王であることに失敗していたのである。サカナちゃんとサリナがどのような繋がりを持つのかはさっぱり分からないし、偶然の一致であるととらえることもできるが、1つの物語として、コルムナの人生は完結している。これがスガタの人生に重なるものなのかどうかは、誰にも分からない。

 ただ、現時点ではマルク=タクトであって、サムが誰になるのかが分からないし、サムの愛した女性が、クレイスだったのかも分からない。サカナちゃんの話では、玉座を手にしたサムもコルムナと同じ過ちを犯しており、この物語の中で輪廻から逃れられたのはマルクだけであったことが臭わされている。サリナがわざわざこの演劇を作り上げてタクトに問いかけた意味は、そうならないうちに、スガタを悲しみの輪廻から解き放って欲しい、という意思の表れであるのかもしれない。

 ゼロ時間が起動していないにも関わらず眠りについてしまったスガタ。彼は演劇の中のワコとタクトの関係性に、少なからず影響を受けたと考えられる。そして、ついにひがにしの巫女、ケイトの存在にも気が付いた。これで王たる準備が整ってしまったわけだが、彼の進むべき「航路」は、一体どうなってしまうのだろうか。そして、サムの物語に続いて、コルムナの物語にも興味を示したヘッドことミヤビレイジ。彼の欲望は、最後の1役、サムの人生をトレースしてしまうことになるのだろうか。

 泣いても笑っても、残すところあとわずか。一瞬たりとも目が離せない本編を、刮目して見よ。

 蛇足・今回はイカ刺しサムと違って、キャラクター名に逆読みとかのネタは仕込まれてないのかな……

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 新たなる墓標、第8話。以下ネタバレ注意、とか書こうと思ったが、この作品を、本来の意味でのネタが楽しみで見てる人なんかいないだろうから別にいいよね。

 この作品の感想を書かなくなって久しいが、そりゃまぁ、ここまで適当なシナリオラインで真面目に議論するのも馬鹿馬鹿しいってもんでさ。や、まぁ、別にそんなこたぁどうでもいいんだ。どうせ「ヴィクトリカちゃん可愛い」っていいながら見る作品だから。BONES作品だから画面は綺麗だし、実は京田知己、松尾衡、福田道生など、結構贅沢な面々が製作に携わっていたりするのだ。アニメーションとしては不満は出にくい……はずだけど、やっぱりシナリオがメタメタだからコンテ切る人も大変だろうな。どう料理しても無茶苦茶なのはごまかせないしな。くわばらくわばら。

 いや、だから愚痴はいいんだって。今回はちゃんと記録しておかなきゃいけない大事なエピソードじゃないか。もちろん、桑島法子の新しい墓標として。いやぁ、見事に死にましたね。これ以上ないひどい死に方だったし、これ以上ないひどいキャラクターでしたね。わずか6歳で理不尽な動機の殺人を行い、それを20年越しに公衆の面前で暴かれて錯乱、そのまま村中を破壊してまわり、最終的には自分の意志に沿わない墜落死ですよ。すげぇ、ここまで救われない死に方も久し振りだ。イサラ・ギュンター伍長の爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。どっちにしろ死ぬけど。

 そして今回担当したハーマイニア、桑島キャラの中でも割と独特な音域で攻めてくるキャラクターになっていて、顔芸と合わせて、超低音のガラガラ声、雄叫ぶ奇声と、色んな声が楽しめます。桑島死亡シーン愛好家達にも充分満足できる出来ではないかと。せっかくつい最近まで「陽の光浴びる一輪の花」なんてやってイメージチェンジにも成功してたのにな……いや、いいです。こういう役が出来るっていうのは、やっぱり実力の表れですから。

 と言うわけで、今回はそれが伝えたかっただけなんですが、クライマックスの九条救出シーンのヴィクトリカの泣きもいいシーンでした。あおちゃんは色んな先輩の色んな演技を見て、ますます芸を磨いてほしいと思います。

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  いけいけ大魔神、第21話。もともとサイバディのデザインについては突っ込み待ちな部分が多かった気がするけど、今回の3.5フェーズはやっぱり異様。細身のロボットVS巨乳メカ女って、B級の臭いが半端無いな。面白いからいいけど。

 今回はまさかのウィンドスターメイン回。相棒のニードルスターが特に説明もないままに瞬殺されて2敗目を喫するところから始まり、最終的には嵐のように2人で去っていくという、本当にお騒がせな連中だった。そもそも、あの2人が最初はおとな銀行所属だったこととか、全然気にしてなかったな。突然現れての裏切り行為だったわけだけど、バニシングエージに服従しているような描写も一切無かったし、単に楽しそうだから騒いで、都合が悪くなったから退場するという……ある意味すげぇ便利なキャラではあったかもしれない。でも、せめてカナコとの関係性くらいははっきりさせてから退場して欲しかったもんだけどなぁ。多分2度と出てこないだろうし、過去話は視聴者のご想像にお任せするってことなんだろうか。いいのか? エロいシチュエーションしか出てこないぞ?!

 とまぁ、散々振り回されっぱなしの1話だったわけですが、一応メインであるタクトとワコの関係性についても前進はしているみたいです。ミズノの退場ですっかり忘れていた学園祭の劇の配役も、ここに来て問題として再浮上。ケイトといちゃいちゃしたり、マドカとプロレスを演じるタクトを見て、ワコさんもなんだかたまらなくなったようです。未だに彼女の本命がどっちなのかが全然分からないのは恐ろしいくらいだ。ここまで二股キープで終盤までもつれ込むヒロインって、あんまり印象が良くないような。せっかくケイトが可愛らしい面を見せ始めているんだから、大人しくタクト×ケイトでくっつけときゃいいのになぁ。流石のスガタ君もそのうち本気で怒るかもしれんぞ。

 その他、ヘッドのなんだか物憂げな願いごととか、ケイトの秘めたる思いとか、諸々気になることはありつつも、地味にひどい扱いなのが離反に離反を重ねたタカシ君の処遇である。おそらく大志があっておとな銀行から造反したんだとは思うのだが、結局同道した仲間のエキセントリックな物言いについていけず、「うわ、バニシングエージってヤバくね?」っていうことで尻を巻くって逃げてきてしまった。あんだけヘタレ揃いのバニシングエージの中でも尻込みしてしまうとか、どこをどう見ても駄目男である。そりゃシモーヌだって許したくないだろう。カナコさんは高校生とは思えないぐらい器が大きいのでそんな小物の去就など一切気にしていないようだが、裏切るような手駒を置いておいてもいいことない気がする。アイツ、もう2度とサイバディに乗らない気がするし。ヘッドはどうか分からないけど、サイバディ復元シーケンスのリスクにガクブルしてるのってタカシ君だけなんだよなぁ。いいとこ無しやん。

 あとは、今回はサブタイトルにある「リビドー」っていう言葉がちょいちょいクローズアップされてたのがちょっと気になるポイントだろうか。リビドー=本能的欲求と捕らえると、その体現者として描かれたのは間違い無くマドカである。あふれ出す彼女の情欲は、割れたグラスから漏れ出すワインやあふれ出る卵の黄身など、液体のモチーフでもって存分に描かれているものだ。カナコが語る通り、自分の欲望については理屈抜きで正直すぎるマドカは、オーバーフェイズシステムを乗り越えるほどのリビドーを有しており、「リビドーこそがエネルギー」と言われるサイバディの操縦者としては最上の素材。実際、その向こう見ずな姿勢がタウバーンを追い詰めもした。しかし、それを打ち破ったのは表面上大人しくしていたワコであった。普段からBL妄想だけは元気なワコだが、キス魔の寮長、ショタ食い保険医、オープンエロのカナコなどに比べれば、本能的な欲求に対する積極性は見えにくい。しかし、今回のエピソードでは、「リビドーの権化」たるウィンドスターが、ワコの一喝で打ち砕かれているのだ。巫女としての特権があるとはいえ、そのポテンシャルが額面以上のものであることが暗示されているわけだ。そんな巫女を相手にするタクトとスガタが、今後どんな苦労をするのかは想像も出来ない。あ、でもケイトも巫女だから同じくらいの能力なのかな? 彼女のエロは何か悲壮だから見たくない。

 次週はいよいよ「神話前夜」。嫌でも迎えるクライマックスを前に、いくらかすっきりしてきた人間関係で挑みます。……でもなぁ、カナコ絡みのエピソードがそこそこ多かったのに、保険医メインが1話しかなかったのが心残りだよ。ギブミーミドリちゃん。

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 新規プリキュア大集合、第20話。スイートプリキュアは巫女になれる。うむ、間違った解釈ではないよな(いや、ソラは巫女ではないのか)。

 物語に収束を促すのは、島で起こった過去の出来事を追想する過去話。あまりにもあっさりとヘッドの「正体」が明らかになり、それに加えてまるで現代の写し鏡のように、過去にも島で起こっていた三角関係の秘話が明らかになる。

 今回の主人公は、常に影となって綺羅星を支えていた男、カタシロ・リョウスケである。彼は、彼こそは、綺羅星の根源たるオリハルコン物質の発掘、調査解明を運命づけられた、この島における綺羅星の源泉ともいえる存在。印を代々受け継いできた彼は、ソラと呼ばれる許嫁が存在していた。しかし、そこに現れた流浪の絵描き、ツナシトキオ。男も女も問わずに魅了していく謎の男の絵に惹かれたリョウスケであったが、気づけばソラまでもが彼に心酔しており、「印の伝達」を行う謎のおホモだちまで現れる。これによって、トキオはこの島で必要な地位とツールを全て手に入れ、リョウスケは、それを止める手立てもなく、止めようとも思わなかった。その結果、事故によって狙った印を手に出来なかったトキオに対し、自らの印と能力を受け渡してしまうまでに至る。最終的に彼は綺羅星という組織の「王」として君臨するようになったわけで、この関係はまるで「王」とそれに付き従う「戦士」のようではないか。

 そして現代。(まず間違い無く)トキオとソラの子供であるタクトが時代を超えて島を訪れ、今再び、王と巫女を巡っての奇妙な三角関係を築いている。リョウスケは、自らのソラに対する愛の形の象徴たる懐中時計を見て、一体何を思ったのだろうか。懐中時計は、おそらく島を離れたソラにリョウスケが託したもの。それが肉親であるタクトへわたり、さらにこれが誕生日プレゼントとしてワコに渡った。不器用だったリョウスケは時計の中に秘められた自分の思いを結実させることが出来なかったが、タクトはその時計を使って、ちゃんとワコに思いを伝えているのだ。この歴史の不可思議な悪戯は、今後どんな顛末を迎えるのか。

 ヘッド=トキオ=レイジの奇妙なキャラクター性も、今回は強いインパクトを残すものになった。現れた直後はただの木訥な絵描きに見えた彼だが、周りの人間を一発で魅了してしまう不可思議な魔力はその時点で持っており、事実上寝取った形になるはずのソラ・リョウスケとの関係において、トキオは結局誰からも敵意を向けられていない。この奇妙な関係はリョウスケの不可解なメンタリティから起こるものであるが、それが魔法のようにトキオに絡め取られていく様は、二人の逢瀬をリョウスケが目撃した夕暮れの展望室で明示されている。会話を続けるうちにトキオの周りに増え続けるキャンバスは、彼の魔性の象徴たる「絵」が少しずつ版図を広げ、リョウスケの心を浸食していく様子を表す。そして、そのキャンバスに描かれているのは、許嫁であったソラの生まれたままの姿であるのだ。絵の中にはソラの魂を、そして、その絵を使ってリョウスケの魂までも捕らえてしまったトキオは、ミヤビレイジと名を変え、新たな時代においても、飽くなき野心でこの島の最奥に位置する「王」を目指している。

 今回サブタイトルにあった「虹」というツールも非常に印象的に描かれており、リョウスケはその美しい虹を、全ての発端の事件として記憶している。そしてその絵が完成して以来、毎日のように虹を見続けている。あまりに美しい虹が持つ束縛の力が、絵という「永遠に閉じ込めるツール」によって、リョウスケに影響を及ぼしている。また、虹は「架け橋」のイメージもある。綺羅星の部屋に飾られた絵の虹は、海岸に佇む女性、ソラの頭を越えて、その先を何処かへとつなげているのだ。それは、描き手となったトキオの元へか、はたまた別な何かになるのか。さらに、虹は現代にも現れた。水遊びをしながらはしゃぐタクト・ワコ・スガタ。ホースの水によって生み出された虹は、リョウスケの目にはワコとタクトを繋ぐ架け橋にも見えた。新たな時代の若人達の運命すらも、トキオの虹は動かそうとしているのだろうか。

 絵画というモチーフを使っているために、様々なイメージが膨らむ何とも印象的なエピソードとなった今回。よほどのどんでん返しが無い限りは、今回示唆された「含意」はそのまま受け取って構わないものであるのだろう。全ての元凶はヘッドであるミヤビレイジであり、タクトが打倒すべきは「父」としての綺羅星である。その先にあるワコとの関係については、父と同じように魔力を持ってこの島を浸食してしまうのか、それとも、今回積極的なアプローチを見せていたスガタの気持ちを守り抜き、余所者は再び島の外へと出るのか。どちらに転がるか分からない最大のテーマから、今後も目が離せない。

 そして、そんな濃密なダブルトライアングルのせいで、今回ちょっと印象が薄かったのは、頭脳プレイに出た割には噛ませ犬ってレベルじゃなかった可哀想なキャメルスター。「タクトを弱らせてから攻めればあっさり巫女の封印とか解けるんじゃね?」というのは、あまりに当たり前すぎたし、流石に姑息なので誰もやってこなかった作戦。目の付けどころは良かったはずなのだが、分かりやすすぎた上にスタンドプレーが目立ちすぎたために、わずか一週で復活したニードルスターの制裁を受けることになってしまった。1つのゼロ時間に3つのサイバディがひしめき合うっていうのも、終盤らしい展開ではあるけどね。キャメルスターの第1フェイズは、今まで出てきた中でもトップレベルに使いやすそうなものだった上、ちゃんと利用すればこれ以上ないエロ能力だったので、あっさり負けてしまうのは全国の青少年に失望を与える結果になってしまっている。血清打たれる前に攻めときゃ良かったのに……なんで微妙に情けをかけてしまったのだろうな。バニシングエージの連中は本当に間抜けばかりだ。

 そして、そんなキャメルスターから探りを入れられたり、タクトとの接近度合いが回を増すごとに上がっているのはひがにしの巫女、ケイトさん。年頃の女性が喫茶店で「有機化学」ってのもどうかと思う。そして、ハブに襲われたタクトに対する迅速な救急処置と、ただでさえ危険なレベルのタイトスカートをさらに破いてくれるサービス精神。やっぱりこの島の巫女はよくできておる。個人的にはこのままタクト×ケイトでもいい気がしてきた。っつうか、今回のトキオエピソードを「過去の訓話」とするなら、ワコはスガタの下に落ち着いた方がハッピーエンドっぽいし、ケイトはタクトで我慢してくれないものだろうか。「二人に邪魔者扱いされた者コンビ」とかで。

 今回は巫女ソング歌唱が無かったのがちょっと残念ですが、次回予告の画面にはなんとあのサカナちゃんが再登場。よし、私の最大の願いである「最終回で巫女4人の大合唱」が実現する日も近いかもしれん。

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  豚はおだてれば木に登るが、銀河美少年は調子に乗ると空を飛べる第19話。「やれそうなこの感じは、やれるってことだよな!」っていうのは、この作品のアホ理念を全て表している名台詞だと思います。大切なのはノリだよ。

 前回まででケイトさん株がストップ高だったので、メインヒロインの矜持を胸に、今回はワコメインのデート回。とはいえ、この作品の焦点は三角関係なので、もう20話を回ろうっていうタイミングなのに相変わらず男2・女1のドリカム体勢です。この3人でつるむことに一切の疑問を感じない野郎2人にも問題がある気がするけど、常に二股状態で連れ回して悪びれないワコのメンタリティも問題があるかもしれません。これでギリギリ嫌らしさが出てないあたりは、これまで丁寧にスガタとの関係性、タクトとの関係性を積み重ねてきた蓄積があるとは思うんだけどね。

 ただ、二等辺な三角関係に見えてはいるものの、今回のエピソードではそのスタンスにやや偏りがあったように見える。例えばワコの誕生日と言いながらもプレゼントを用意したのはタクト1人で、提供された「スガタの」プレゼントもタクトの気遣いによるもの。アホコンビに身体を乗っ取られた後にも、偶然とはいえ、スガタはケイトににじり寄り、ワコに絡んだのはタクトの方。

 スガタは「これまで」を象徴する、ワコの過去、タクトは「これから」を象徴する、ワコの未来の暗示という風にも見えるシーンがいくつかある。例えば、送られたプレゼントを見ると、スガタ名義の贈り物は「これまで」ワコをずっと守ってきたナイフであり、王の柱を巡る一騒動でタクトが現れ、スガタには不必要になった過去の遺物。それに対し、タクトの提供した懐中時計も過去の想い出でこそあるが、未だ時を刻み続け、未来を指向する意図が感じられる。「守られてきたこれまでの時代に決別し、すすみゆく未来を共に行くパートナーを選択する」となれば、タクトの方を本命と見るのが妥当な気がする。夕暮れの海辺を歩くシーンでも、最初はワコ→スガタ→タクトの順番で歩いていたが、タクトが駆けだしてワコを抜き去り、前から手を引いて彼女の行く道(ケーキを食べる)を提供するという場面がある。どれもこれも、それとなく「タクトと共に進む新しい未来」を暗示させるようではないか。現時点での配置からすると、ゴールはタクト×ワコ、スガタ×ケイトで鉄板な気がするね。ん? スガタ×ヘッド? ……いや、うちはそういうのやってないんで。

 まだまだ色々と夢想出来て飽きさせない今作だが、今回のエピソードの目的の1つ(であろう)「ワコのイメージアップ」はつつがなく進行中。四方の巫女はどれもこれも魅力的なキャラが多くて、彼女達が活躍する間はワコが完全にギャグ要員、驚き要員、解説要員になってしまうという苦しい展開が続いていたが、ようやく残りの巫女が2人になり、ワコにもターンが回ってきた。普段通りのギャグメインのふざけたテンションを維持しつつも、綺羅星に攻められた時には他の巫女には無かった芯の強さでしっかりと悪をくじく強さを見せる。躊躇無くタクトの首筋にナイフを突き立てるシーンは引き込まれるものがあった(あのシーンを「タクトが迫ってきたところをスガタの化身であるところのナイフが守った」という風に解釈すると、スガタエンドも無視できないんだけどね)。今回彼女のテーマソングの音楽有りバージョンが披露されたわけだが、ロックテイストの派手目のメロディに乗せられても、思いの外、曲が映える。やっぱり早見沙織は歌が上手いし、一連の巫女ソングは作り手側も上手い。

 そうそう、今回はちゃんとバトルもメリハリが効いてて面白かったですね。アホコンビの片割れ、ニードルスターは第1フェーズもサイバディも「針」になぞらえた攻撃を仕掛けてきたわけだが、冷静に考えるとあんまり繋がってなくて単なる節操なしに見えるな。そもそも第1フェーズの時点で透視能力とコントロール奪取の全然違う2つの能力を持っているのがずるい。一応個人で持てる第1フェーズの能力は数に制限が無いらしいけどね(ミズノも、動物と話す能力に加えてマリノの生成を行っていた)。

 そしてサイバディ戦闘では、今回変形ギミックに重きを置いた空中戦へ。もう多少の変形くらいは驚きゃしませんよ。「なんか変形後はハンブラビみてぇだな」とは思ったけど。そして、モビルアーマー形態に変形できるマシンの利点は、普通に考えたら人型オンリーのマシンよりも機動性に優れることだと思うのだが、そんな常識はタウバーンには通用しない。気合いで飛行ブースターを起動させてしまったタウバーンは、信じられない効率の空中制動を実現し、なおかつトップスピードでもモビルアーマー形態に勝ってしまうというチートっぷり。もう、ほんとひどい。最終的に「タウ・ミサイル」でとどめだからタクト自身はそれ以上の速度で飛んでるわけだしな。ニードルスターさん、いいとこ無しですわ。あ、違う、登場シーンは相変わらず爆笑もんだった。寮長さんの突っ込みが的確すぎて言葉も無い。

 今回も馬鹿馬鹿しくて良い内容でした……と締めようと思ったのだが、そういや前回のケイトとスガタの夜伽の続報が来てないじゃないか! なんで何事も無かったかのようにスルーだよ?! ちゃんと何をどうしたのか報告してくれないと困るなぁ。今回肉体乗っ取りなんて分かりやすいスキルも登場したし、ますます薄い本が熱くなるな。

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  マジ爆笑の第18話。多分この作品が始まってからここまで笑わせてもらったのは初めてのことだと思います。素敵なアホヒロイン達がトップの座を巡って首位争いを続ける中、ニチ・ケイトさんがいきなり首位に踊り出てきました。

 夏休み最終日の青春の火遊びで住処を追われてしまったタクト。寮の伝統行事だっていってるくせに寮生の参加者が3人だけというものすごく寂しい夏休み最終日だ。そもそも、夏休みも終わりだっていうのに学生がぜんぜん寮に戻ってきてないのってどうなんだろうな。律儀に出席してくれるバイク先輩がすごくいい人に見える。そして、寮長や先輩がいる中で謎のゲームを取り仕切れる部長の才覚にも惚れ惚れする。何なのあの罰ゲーム? ちゃっかり部長自身は暴露大会に参加しないでレフェリー役に逃げてるのが汚いよな。「たまや!」って訳の分からないジャッジシステムはどこかで流行ったりしないもんだろうか。

 そして、タクトがスガタ邸に移住したことによって明らかになった過去の人間関係。まだ明るい表情があどけないケイトの過去の写真に、今とはすっかり変わってしまったギャップ萌えが……とか思っていたら、本日のハイライトですよ。今まで数多のアニメでライブシーン、ダンスシーンを見てきたわけだが、ここまで楽しそうで、奇妙な笑いを誘うダンス歌唱は初めて見ました。堂に入った歌声にキレキレのダンス。見事な営業スマイルと水を得た魚のようなエネルギー溢れる肢体。いやぁ、ケイトさん素晴らしすぎます。もう、さっさと封印を解いて本土に渡ってデビューすべきだと思います。教室のシーンからの繋ぎで見事なギャップが爆笑に繋がり、さらにオチの驚愕の表情でもうひと笑い。あれはさぁ……多感な女子高生だったら死んでもおかしくないくらいの恥部だよなぁ。ヒトカラっていうだけで抵抗ありそうなのに、あのタイミングで見られちゃなぁ……今までばれてなかったのがすごいけどさ。

 というわけで、ケイトさんが本性を現し、どさくさに紛れてタクトとフラグなんかも立てつつ、さらにそこにはスガタも絡めてきます。サイバディが修復中なのでよく分かんない第1フェイズで襲撃してきたマドカを、最近ありがたみが全く無くなった王の柱で瞬殺したキング・スガタ。初めて使った時には辺り一面焼け野原にした王の柱も、いつの間にか随分コントロール出来るようになったみたいで、今回はギャグで済むレベルの黒こげパワーで発動。いや、ギャグで済んだのは手加減したのかタクトが頑丈すぎるのかはよく分かりませんけど。みんなも第1フェーズを使う時には本当に気をつけた方がいいな! この作品世界では花火も王の柱も大して違わないってことだな。

 今回のサブタイトルはケイトの朝と夜。朝のケイトはタクトと絡んで見事なネタを提供したが、夜のケイトは一転シリアス。ヘッドは彼女が何をしているのか知っているみたいだが、その実体は……エロ。王の柱を連発する絶倫リビドーを持つスガタだったが、流石に最近は連発しすぎてお疲れのご様子。そんな寝所に、メイドの手引きで侵入したケイトは、えーと……夜伽? いや、スガタが爆睡してる状態じゃことにもおよべないだろうけど。せいぜい日曜5時に出来る範囲の何かをするのだろう。薄い本が熱くなるな。

 シリアス良し、悪役良し、ネタ良し、エロ良しで今のところ弱点が見えないスーパーヒロイン、ニチ・ケイト。彼女の活躍がここからも止まらないかもしれません。で、そんな見事な追い上げを見せるケイトの陰で相変わらずギャグ要員にしかなっていないメインヒロインのワコさん。今回も単なる冷やかし役になってたわけですが、ちょっとだけ毛色が違ったのは、スガタの家でタクトと会話をするシーン。一人称視点のアングルでドアを開けるとベッドに座るワコ、っていうカットがやたらエロい妄想を刺激したりもするのだが、大事なのはそこではなく、落書きを書いたのが自分だ、と告白した時のタクトの沈黙がものすごく気になった。それまで和気藹々と想い出語りをしていたはずの2人なのに、スガタの使っていた部屋にワコの痕跡がある、ということを聞いて急に口をつぐんだタクト。なんだかきな臭い空気が一瞬だけ漂い、やっぱりこの三人の関係こそがこの作品の最終テーマなんだろうな、というのを予感させます。次回のサブタイトルも「三人の日曜日」という、和やかなんだか修羅場なんだか分からない内容だしね。ふむ、胃が痛い。

 今回もサイバディ戦闘が無かったおかげで(?)充実した回になりました。まだまだケイトの痴態を見ていたいです。お茶目ケイトさんの方が中の人のイメージにどんぴしゃなので余計に笑えます。ほんとさぁ、中の人4人で四方の巫女ユニット組んでデビューしてくれないかな。4人の立ち位置を右から順に東西南北で並べると、戸松のポジションがsphereの時と同じ左端になるから良い感じ。当然、小清水はあいなまポジションである(身長的に)。うわ、見てぇ。

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  新展開! だけどあんまり新味はない第17話。前回までが重たい流れだったし、ちょっと小休止ですか。ここからクライマックスに持っていくための伏線張りの時間も必要だからね。

 Aパートは常夏な環境を活かしての水着祭りでサービス祭り。と言っても、この世界の女性陣は普段からサービス精神旺盛だからあんまり特別感無いんだけど。そして、こういうアホな展開だと強いのが、この作品でも屈指の「普通の娘」であるルリちゃん。同様にすっかりギャグ担当になってしまったワコをいじり倒しつつ、よく分からないテンションでビーチをアツくしてくれる。いやぁ、中の人が時の人(獣?)となったキュゥべえと同じとは思えないくらいの飛ばしっぷりですよ。この島の人間はみんなしてどこか裏側に通じてそうに見えちゃうので、こういう単純馬鹿なキャラクターは分かりやすくていいです。

 そして、そんな島にさらなる混迷を与えるのは、「今までどこにいて何してたんだよ」と不思議で仕方ない新キャラ、マドカとコウ。今期はやたらとゆかなボイスの金髪や巨乳が多い気がするよ。ご立派な縦ロールが半端じゃねぇ存在感を醸していますが、登場シーンとビーチバレー、そしてコウとの2人の関係性を見てると、やたらとイメージが被るのはデイモン姉妹だったりします。彼女達のルゥール! は一体どんなものでしょうか。そういや今年はビーチバレーっていうシチュエーションもやたらと見た気がするなぁ。メイド様、パンスト、イカ娘……いや、どうでもいいですけど。

 Bパートはようやくストーリーが進み始め、前回調子に乗ってボコられた恥ずかしいヘッドが、何事も無かったかのように綺羅星を統べる。誰も責任を追及しないのは、とにかくフェーズが進んだことに綺羅星全体が盛り上がっているせいだろうか。マリノの不在についても誰もつっこまねぇな。

 ただ、それもひっくるめた諸々を巻き込んで誤魔化してしまうためのペテンが、ヘッドの謀略と見ることが出来るかもしれない。ぜんぜん意味の分からない会議場円卓の変形ギミックとか、おとな銀行からの引き抜き宣言、そして、最も重要な「東(ひがにし)の巫女」の隠匿問題についても、なんだか分からない勢いで他の幹部達を押し切ってしまった。他の連中はそれでいいのかと思うのだが、当然のことながらケイトは沈黙を守るだけだし、引き抜きを喰らったおとな銀行のカナコはあまりのことに言葉が続かない。さらにベニオも過去の抜け駆けを指摘されて出鼻をくじかれ、プロフェッサーグリーンは苦労して組み上げたはずの電気柩大爆発で上の空。文句を言おうにもそれぞれの幹部が巧みに先制攻撃で潰されているのだ。このあたりのそつのなさは流石のヘッドだ。

 そして新たなるバニシングエージが初出撃させたのは「ほしい物は何でも手に入れる」らしいマドカ。ついにサイバディとスタードライバーが融合に成功した初の事例となり、自らを「銀河美少年」と名乗ったわけだが、ま、バトルの方は特に何があるわけでもなく収束。仕方ない、スタドラだもの。今回の見どころは、枕を持って登場したスガタ・タクトと、禊ぎ姿で危機一髪だったワコですかね。惜しい、もう1分早くゼロ時間が起動してたら確実に全裸だったのに。早朝襲撃とか、マドカさんも案外せこいな。

 今回のタウバーン出動シーンでは、もう隠す気も無くなったらしいケイトさんがお役目とばかりに高らかに歌い上げてくれている。流石の小清水といった堂に入った歌唱だが、ケイトの人となりを考えると、思っていた以上に明るい曲で驚いた。流石に「日の昇る方角の巫女」だけあって、その歌にはエネルギーがある。ただ、やはりその旋律は「巫女の歌」としての統一感もあり、いつかどこかで4人の巫女が声を合わせてそれぞれの歌を紡いでくれる時がくるのを期待してしまう。最初だったからやっぱり「モノクローム」の印象が強いけど……全員歌は達者だから、それぞれ持ち歌を変えても面白そう。

 なんだかとっ散らかった感想になってしまったけど、とにかく事態が進んでいるっぽいことだけでも分かれば充分だろう。ヘッドのスタンスとか、それを遠くから見つめているよく分からないじいさんの正体とか、今は置いときましょ。

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 イイハナシカナ−? な第3話。ヴィクトリカは可愛い。それはそれでコーラを飲むとゲップが出るくらい確実なのでいいのだが、いちいち本筋の内容がめちゃくちゃなので、それが気になって没頭出来ないのである。ひょっとしてミステリ風味のストーリーラインの方は気にしたら負けなのかな?

 一応、1話から始まる一連のエピソードが終幕。一弥とヴィクトリカの間で友情が深まり、ブロワがヴィクトリカの名を借りて事件を解決するというテンプレートも完成。まとまったエピソードとしては、それなりに統制がとれていて後味は悪くない。基本的に2人がいちゃいちゃしている図を見て楽しむのがメインであるなら、このあたりに焦点を当ててずっとヴィクトリカ劇場をやってくれればそれでいいのである。老獪にしてデレ、略して老デレ。新ジャンルか?

 ただまぁ、やっぱり事件の謎の方の投げ槍っぷりが半端じゃなくてね。2人のいちゃいちゃを書きたいだけの一種のスパイスとして事件を持ってくるなら、あんな大仰で風呂敷のたためない事件でなく、もう少しあっさりした、分かりやすくてもいいから違和感が生まれない内容にしてくれれば良いと思うのだが。

 前回からの引きで疑問点を羅列していくと、一番わからねぇのはネッドが死んだふりをした理由。終わってみれば彼も被害者側だったわけで、何故あそこで突然過去の事件を再現して死んだふりをしたのだろうか。「死んだことにしておけば後から殺されなくてすむぞ」という計算なのだとしたら、その後突然プレデターと化した意味が分からない。武器を持って襲いかかってくる算段なら、わざわざ死んだふりをして無防備な姿をさらすより、銃を捨てさせた時点でさっさと襲いかかってくりゃ良かったと思うのだが。このあんちゃんの行動原理が結局何一つ理解出来ない。また、ジュリィがネッドの死体(仮)を見て「あのときと同じ」などといううっかり発言をしているのもスルー(存在を知らなかったはずの無線室を見て「あれが無線室よ」っていう失言ネタもスルーか)。自分たちが「野兎」であることがあからさまになっているわけだが、実は死んでいないとおぼしきネッドの前でそんな発言をする意図はどこにある?

 ここまで事件の裏側が明らかになり、さらに犯人側がどう見ても隠す気がなさそうなので推理もクソも無い気がするのだが、その上でヴィクトリカの弁舌も全く意味を成さない。「ターンする癖」とか無茶なこといいよるし、「ドアには鍵がかかってなかった」などということが何故分かるのか。全て後付けの理由ばかりなので、およそ推理ではなく妄言である。疑うなら、不自然な言動をしている比率はジュリィよりネッドの方が圧倒的に多いのだ。先週のエレベーターの一件も結局説明がなかったな。ネッドが犯人ならば「ロクサーヌを呼び出すつもりが手違いで招かれざる一弥たちが来ちゃったから、あらかじめ仕込んでおいたエレベーターの罠に入ろうとしたところを慌てて止めた」という理由が出来たのだが、残念ながらそうじゃなかった。もう、伏線も何もあったもんじゃない。

 あと、これはもうどうでもいいのだが、確かあの船って浸水して沈みかけてたはずじゃ……なんでみんなあんなにのんびりしてんだよ。しかも警察が乗り込んできて、無事に接岸してるじゃねぇか。全然慌てる必要ねーよ。多分この手の若年向けミステリには共通してるんだろうけど、全編を通じてその場凌ぎの緊張感とその場凌ぎの推理で雰囲気だけを重視しようとするために、全体としての理屈が一切通らなくなってるんだよな。ま、多分原作に責がある問題なので、アニメスタッフは苦労しているばかりなんだろうけど。アニメとしての見せ方はかなり美味しい方なので、お疲れ様としかいいようがないです。

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