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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  副部長の移動手段が危なくて仕方ない第8話。そりゃま、キツネは無賃乗車するしかないと思うが、そのポジショニングで大丈夫か?

 今回のメインテーマは大きく2つ。1つ目は、目覚めたスガタと、わだかまりの残るタクトの一騎打ち。ここ数話の間ずっとモヤモヤしていたタクト・スガタ・ワコの3者関係が、2人が直接ぶつかり合うことで次第に浮き彫りになっていく。

 まずはタクト。彼がワコに対してもっている感情はについては、未だ名前を持たない不安定なものだ。それは親愛であり、同情であり、義務感でもある。島に囚われた巫女としてのワコの生まれの不幸を打ち崩せるのは自分だけだという認識から戦う決意をしたのは、正義感に裏打ちされたものでもあろうが、そこにワコへの愛情が無いと言えば嘘になるだろう。しかし、この愛情はスガタのことを考えれば確定させるわけにもいかない。現状、タクトが最優先で提示すべき感情は、ひとまず「正義感」ということになる。

 そして、これまでくすぶっていたスガタに対する感情が、今回崖の上で開示されたわけだ。あらゆる面で「違っている」2人だが、互いに根っこの部分は似ていると分析している。タクトはスガタに「本気で人と向き合え」と叱咤した。これは当然、「何故ワコの気持ちを汲んでやれないのか」という「正義感」の表れである。「遠い世界」にいるように見えてしまうスガタの立ち位置は、何度もゼロ時間という「二人だけの世界」をワコと共有したタクトにとって我慢ならないものだ。

 他方のスガタからの目線はどうだろうか。タクトに対する視線は、やはりタクトと表裏一体。「自分に対する関心が薄いように見える」というタクトは、生まれながらに王の宿命を背負う自分と同じように、何か刹那的な危うさを抱えているように見えてしまう。そんな「余所者」がワコを語ることにも苛立ちはあるのだろう。ワコと培ってきたこれまでの人生は、ぽっと出の余所者の魂の籠もらぬ叱咤などでは動かせないほどの重みがあるのだ。

 島から出られない運命を背負うワコと、島から出ようとすれば部下であるメイドたちに殺されてしまうというスガタ。同じように殺される存在であるならば、自分はワコのために殺す側に回ろう。その思いの象徴が、ポケットに収まった1本のナイフに現れていた。スガタにとって、ワコはライフスタイルをも支える、かけがえの無い存在だったのだ。

 互いの虚実を拳にのせて、理屈抜きでぶつかり合うサイバディどうしの代理戦争。今まで見たこともないような雨空のゼロ時間は、二人が拳を交えるにつれて、次第に雲が切れていく。最後に広がる満天の星空は、お互いの気持ちをあけすけにぶちまけた、男二人の友情の現れであった。

 そしてもう1つのテーマは、「サカナちゃんの脱走劇」。既に封印を解かれてしまったキタの巫女は、ワコと異なり島を出ることは制限されない。これまではヘッドの「所有物」として歌を歌い、物語を語り続けてきたわけだが、イカ刺しサムの物語は、彼の意に沿わぬ形で幕を閉じた。役目を終えた巫女は、自らの意志で外の世界を目指す。行きすがらのバスでもう一人の巫女であるワコと出会ったのは、偶然か、はたまた運命だったのか。「島の外に出ようと思う」と話す彼女に見せたワコの笑顔は、様々な事情を飲み込んだ何とも複雑なもの。互いの健勝を祈りつつ別れる二人の巫女の分岐点は、今後の島の運命が、一身にワコの身に降りかかることを暗示しているかのようである。「行き交う願い」が全て「モノクロームの中」とは、何とも切ない船上の歌声。

 

 前回までのエピソードがちょっともやっとしていただけに、今回はシンプルなシナリオラインと、愉快な画面構成の妙が見事にかみ合った印象深い回になった。

 崖の上で語り合い、殴り合う2人の青年の図。夕日をハイロウのように背負った「王」と「戦士」の対話は、内容だけを聞けば単なる青臭い恋愛・人生談義でしかないのだろうが、劇画のごときベタベタな重苦しさが無闇に雰囲気を盛り上げてくれる。いささか歪んだスガタの表情は、最初はスカーレットに操られているせいであると思われていたわけだが、次第にその胸の内がスガタ本人のものであることが分かり、最終的には、ゼロ時間すら2人の間に渦巻く「嵐」に置換されるほどのパワーを持つ。雨天のゼロ時間は二人の関係性の不透明さを表すが、全てをなげうった最後の一撃でそれらが消し飛ぶ演出は、実に分かりやすい「友情の成立」を意味している。また、雨雲の絵を引き裂くシュルレアリスムのごとき様相のタウバーン登場シーンも、「雨雲を引き裂くもの」としてのタウバーンの存在感を示す面白いカットといえるだろう。

 そしてこちらもお約束、男と男の拳で語らう喧嘩シーン。一応ベニオが介入しているのでノイズが無いわけではないが、その展開はどう見ても「へっ、なかなかいいパンチもってんじゃねえか」である。前回不安だったアクション作画もばっちり回復し、サイバディどうしの殴り合い、投げ合いなどの息詰まる攻防が見事なリズムで刻まれていく。そう、これが見たかったんだよ。

 今回はカットの繋ぎが色々と楽しくて、例えば冒頭ではサカナちゃんの涙からそのままサブタイトルにつなげて「流星」のイメージをリンクさせてみたり、バスの中で語らう4人の女性の視線の向きが各々違っていて、それをサカナちゃんを中心にまとめることで彼女の門出を祝ってみたり。崖の上を吹き荒れる風がぴたりと止むことでゼロ時間へ突入するシーンなんかも印象的ですね。どうせ胡散臭さ満点の半笑いギャグドラマなのだから、こういうけれん味溢れる見た目重視の演出でガンガン押してくれると本当に気持ちが良いです。

 一応今回の小ネタ。1つ、この期に及んで新キャラ登場。次回予告では「ミズノちゃん」という名前が出ており、どうやら綺羅星に加わる新たな刺客という立ち位置のようだが、どうなってるかさっぱり分からない髪型なんかが魅力。そして中の人は日高里菜。ここまでがっちりアニメに食い込んできているということは、彼女は正式に声優業を目指す方針と見ていいのかな? 嬉しい限りです。

 そしていつも通りに元気な綺羅星女性群。今回は一応寮長がメインだったわけだが、保険医のとき同様、部隊長クラスの連中もあっさりと噛ませ犬になるのが面白いですな。部屋の写真をペロペロしながらのエクスタシーとか、ホントにこの作品の女性キャラは変態ばかり。なんだかだんだん千葉千恵巳の声にエロさを覚え始めております。保険医はいつも通りに快調に飛ばしており、真剣な仕事中なのにディスプレイに一瞬で美少年画像を表示することが可能。どこまで真性なんだか。だんだんエロ人妻が一番まともな人間に思えてきた。

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 もう、いっそイカ刺しサムの方が気になり出した第7話。予定通りの展開、って気もするんだけど……うぅむ、心躍りにくい。

 スガタが目覚めなくなったために意気消沈のワコとタクト。ワコは巫女としての責任を果たすべく禊を行い、何も出来ないタクトはただぼんやりと思い悩む。自分はワコに対して、そしてスガタに対して何が出来るのか。自分は何をしていいのか。島に来てまだ間もない他所者には、手出しが出来ない状態である。

 そんな青年の悩みを片付けたのは、演劇部部長の激励であった。「自分がしたいことはなんだ」と問われ、改めてワコを守り、スガタを助ける決意をするタクト。真っ直ぐにワコの神社へと向かうが、二人が再会したタイミングで再びヤノマミが襲撃。今度はきちんと電気柩を使い、ゼロ時間での戦闘である。ゼロ時間に送られた二人が見たものは、次元に囚われたスガタ。襲い来るサイバディを撃破してスガタを救出すると、彼はゼロ時間内で目をさます。

 慌てて現実世界でもスガタを探し求める2人。巨大な「王の柱」の閃光の下にようやく彼を見付けるが、既にそこには綺羅星十字団の手が回っていた。フィラメントのギルド長、ベニオによってスガタは心を奪われてしまう。決心した友情が、敵の策謀によって揺るぎ始める。

 

 プロットとしては、タクトの立ち直りと、スガタの復活、そして悪落ちというのがメインだと思うのだが、前回の感想でもちょっと悩んだことから分かる通り、まずタクト・スガタ・ワコという三者の関係性が未だはっきりしていない状態であるのが悩みの種。タクトは「三人組じゃなくて二人と一人だったんじゃないか」とこれまで抱き続けてきた悩みを吐露しており、その部分だけはようやく前面化したわけだが、考えてみりゃ、かたや幼馴染みで島から出られないという運命まで共有した許嫁どうし、かたやつい最近島に居着いた流れ者。どう考えても、関係性の密度は違うに決まっている。その上でワコとの親密さは猛スピードであがっていったわけだが、だからといってスガタの全てを知っているはずなど無いのだし、思い悩むのも筋違いというものだ。それとも、ワコとあまりに急接近してしまったせいで、「許嫁を寝取ることになるのでは」という自責の念があるのだろうか。あれだけ軽薄なキャラクターとして描かれているタクトが、そうした部分では律儀に思い悩むのも別に構わないのだが、それならばそういう描写を増やしてもらわないと、これまでの心情と今回の悩みがいまいちフィットしてこない。

 もちろん、そんな状態なので演劇部部長、サリナの励ましについてもどうにも上滑り。いかにもありそうな良いことを言っているような気もするが、「仲良し三人組」だったのかどうかもよく分からない状態では、「察しの良い先輩」というよりは、「思い込みの激しい野次馬」という印象の方が強い。タクトは単細胞なので納得してしまっているが、視聴者の頭の中には「?」が嫌な形で残ってしまう。

 そして、そんなタクトに襲いかかる綺羅星十字団、ヤノマミ。前回のマーメイドール戦法でほぼ完勝ムードだったというのに、今回は律儀にゼロ時間に出撃してタウバーンに戦いを挑み、一閃されてしまっている。ま、総会で議決した「タウバーンとやりあえ」シチュエーションだったのだから仕方ないとは思うが、ちょっとバトルが淡泊過ぎやしないだろうか。折角の見せ場だったのに今回はなんだか作画枚数も足りてないようなぎこちないモーションだったし、この作品の最大の売りが活かし切れていなかった。試合後のフォローが無い敵キャラって、今回が初めてじゃなかろうか。千和が捨てキャラになってしまうなんて、勿体ないなぁ。そう言えば「マーメイドール」っていう名前は、日本語に直すと「人魚人形」で韻を踏んでいるわけだが、アニメだとそのあたりの小ネタも全然伝わってこないね。

 そして最後に起こる事件は、スガタの覚醒と、悪落ち。ま、スガタとやり合うであろうことは既に予想済だったから当然の流れなわけだが、それ以前に「何故復活したのか」がまず分からない。これまでのザメクのドライバーは一人として起き上がらなかったとか言っているのに、特に理由も無くあっさり復活ってのはどうかと思う。あげく起き上がって一発目の行動がもっかい「王の柱」ってのはどういうことだろう。さっぱり分からぬ。このまま綺羅星十字団に移籍してラスボスっていう展開ならもう少し様子見なんだろうけど、次回予告を見る限りではさっさと殴り合っちゃうみたいだしなぁ。先が読めないのは良いことなのだが、現時点で何が起こっているかも分からないのは問題がありますよ。

 ということで、トータルで見るとやや期待はずれだった今回。ちゃんと次回以降にリカバリーしてほしいものです。サカナちゃんが歌いだせば無闇にテンションが上がる身体になってしまっているので、責任とって下さい。

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  ギャグの後のシリアスは必要以上に重たく見える第6話。どっちもやりたいのは分かるんだけど、視聴者はついていくのが大変だぞ。

 既に微妙な空気が漂い始めていたタクト・ワコ・スガタの三角関係。今回はそこに少しだけにじり寄る内容になっている。島から抜け出せないという共通した戒めを受けるワコとスガタ。ワコは巫女であるという理由で脱出を許されておらず、スガタは受け継いだ“王”のサイバディがあまりに強力であるがために、事実上の幽閉措置をとられているという。実際は壊れていて機能しないらしいそのサイバディは、現実世界で起動する「第1フェーズ」においてすら、史上最強であるのだ。

 誕生日を快く思わないスガタとは距離を置いて2人で「デート」するワコとタクト。しかし、ワコの頭には、ずっとスガタのことがあった。祝うことの出来ない誕生日を、タクトを利用することで何とか祝福したいと思ったのだが、実際にはうまくいかなかった。ワコの悩みを聞いたタクトは、一計を案じて2人の仲を取り持ちつつ、偶然訪れた自分の誕生日もワコの歌で祝福する。

 しかし、そんな2人の逢い引きを快く思わなかった人間が一人。綺羅星十字団・ブーゲンビリアの一員、ヤノマミである。彼女はタクトと交流を深めることでワコが巫女の力を失うことを恐れており、自らの第1フェーズ能力「マーメイドール」を用いて、2人を急襲する。一時は奇妙なエネルギー体を打倒したタクトだったが、ドールはヤノの意識を離れて暴走。大群でもってワコとタクトの命を奪おうとする。

 間一髪のところで駆け付けたのは、一人自宅で思索に耽っていたスガタ。多勢に無勢の絶望的な状況に、スガタは迷わず「王の柱」を起動する。ドールは殲滅され、後に残ったのは瓦礫にまみれた焦土と、倒れ伏すスガタだった。

 

 未だにワコの心境っていうのがよく分からないのでやきもきする部分が多いのだが、現時点では「ワコはやはりスガタの許嫁であって、よそ者のタクトには好奇心も混じった奇妙な好感をもっているが、確定的ではない」「タクトは、そんなワコの心境を理解しつつも、スガタとワコの仲を取り持とうとしている」という理解でいいのだろうか。4話をみるとタクトとワコの関係はかなり進んだような気もするのだが、今回冒頭の教室のシーンでは、ワコが「デートしよう」というまでに奇妙な間があった。やはり、彼女が第一に考えているのはスガタのことであろう。

 タクトも、そんなワコの気持ちは理解しているし、惚れたはれたを気にするような状態にはないように見える。精神的にちょっと子供な部分があるせいかもしれないが、「ワコはスガタの許嫁である」という一番最初に与えられた情報を何となく信じている状態だろうか。

 分からないのはスガタの気持ちだ。基本的に控えめなスガタは、「許嫁」の話も「親が勝手に言っていること」と繰り返していたし、タクトとワコの関係性にも特にちょっかいを出していない。唯一、4話のラストに少し二人の関係を気にしているような描写があったくらいだろうか。トータルで見ると、やっぱりよく分からないのである。次回を見れば少しは進展するのだろうか。

 そんな三角関係以外では、サイバディに関するあれこれが少し進展した。特に今回の敵キャラオンディーヌは、初めてゼロ時間以外の空間で攻勢に出たキャラクターであり、「第1フェーズ能力」がゼロ時間やサイバディを介さずとも使用できることを表している(エロ人妻もそんなことを言っている)。直接現実世界に影響を与えることが出来るこれらの能力は、今まで冗談めかして戦ってきたこの作品世界を、少しずつシリアスに寄せる要因となりそうである。

 実際、ゼロ時間では無敵を誇ったタクト(タウバーン)も、現実世界では一方的になぶられるだけ。二刀流で「十文字切り」を披露するなど、一応タウバーンに近い挙動も見せているが、おそらくまだ雑魚であろうと思われる一構成員に力負けしてしまっている時点で、タウバーンはまだ「第1フェーズ」での戦いには参加出来ていないようだ。今後どのように成長を見せていくことになるのだろうか。

 初の現実世界での戦闘は、相変わらず半端ねぇクオリティのバトル演出。マーメイドールとメイド2人の格闘戦は定番ながらも暑苦しい剣戟が迫力充分だし、ドールのメカニカルながらもどこか生々しい、奇妙な質感も独自のこだわりが見られる。スガタが登場してドールが崩れ落ちるシーンのタメや効果など、あまりに鮮烈で劇場作品と見紛うような画面であった。流石に一番大事なシーンは手を抜きません。

 他にも、今回はデートという明るいイベントながらもワコの心中は複雑なものがあり、そうした表裏一体の奇妙な心境を刻んでいくコンテワークも面白い。神社の境内で会話する二人の顔の見せ方など、色々なバックボーンを想像させてくれるだけの受け皿があるのは、今後を見据えた場合に楽しみな部分であった。

 伏線らしい部分としては、一番気になるのはタクトの時計のことだろうか。単に「自分の誕生日だから」という理由で直したのだとしたら、あの時計の送り主は誰だったのか。何故その日のうちに直す必要があったのか。今回初の「ゼロ時間外戦闘」に及んでいることから考えると、「時間が動き出した」ことのメタファーとも捉えられるが、さて。奇妙なリンクは、サカナちゃんの語る物語と現実の間にも見られる。「イカ大王」の血を飲み干して永遠の眠りについた王は、今回アブリボワゼして昏睡状態に陥った「王」であるスガタと重なる。サカナちゃんは、一体どのくらい現実世界を見ているというのか。

 あとはまぁ、副部長の首がにゅっと生えた奇妙なマネキンとか、「用心棒」を握って突っ込んで「駄目か!」の一言で終わっちゃうタクトとか、どこまで本気なのか分からないギャグもいい味付けです。タクトはどこまでマジでやってんだろうね。

 今回の敵キャラは、科学部部長の手下で、地元愛の強い女子高生。中の人は、千和。最初千和だって分からなかったよ。高校生役をやっただけで「わぁ、大人っぽい」って思っちゃうのはちょっと問題があるな。

 また、今回はようやくミナミの巫女の歌唱が正式にお披露目。旋律を聴いていると、おそらくこれって最終的にキタの巫女の曲とかと合わさるんでしょうね。今から楽しみです。

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  保険医ぃぃぃぃ!! な第5話。これや、これやで。我々がこの作品に求めていたのはこれだったんや! ……あ、すみません、考える時間を下さい。

 今回の敵は、これまでずっと「綺羅星会議で足を組み替えること」だけが仕事だった保険医、ミドリちゃん。極度のショタコン気質であること、そして確実に間抜けであることなどが判明し、さらにサイバディの力を利用して若返り、矛盾した性質を持つ媚薬である「マンドラゴラの毒」を利用して男子生徒をつまみ食いしていた(ただし、とにかく回りにはべらせることで満足していたので、実際にコトに及んでいたかどうかは不明)。「十数年前の卒業生」ってことは、少なく見積もっても30代なわけで、学園長から縁談を進められるのも仕方ないくらいの年齢なはずなのだが、「美少年好き」が高じて島を危険にさらしてまで若者漁りに耽るあたり、真性である。

 そんな保険医の欲望は当然噂の美少年コンビ、タクトとスガタにも及ぶわけだが、演劇部のリサーチにより、その正体はあっさりと割れてしまう。そりゃまぁ、あれだけおおっぴらに男を引き連れた大名行列を演出すりゃ、正体を暴いて下さいと言っているようなものである。結局、誘惑はあっさりとタクトに拒否られ、その腹いせ(?)でサイバティの勝負へとなだれ込む。科学ギルドの独自技術である未来を読む機械、プレコグモードを使い、強大な戦闘力を持つタウバーンですら赤子のようにいなす戦いぶりは、流石に一部隊を率いる部隊長クラス。3話では必殺の一撃となったスターソードの二刀流すら読み切り、一度はタクトを絶望させるまでに到る。しかし、諦めることを潔しとしないタクトの一撃を、うっかり「おたのしみモード」なる謎の透視システムで堪能していた隙を突かれ、あっさりと撃沈。部隊長のくせにスタードライバーの資格を剥奪されてしまった(仮面は割れていないので、まだ戦闘力は残っているのかもしれないが)。大馬鹿バトルの結果、保険医は若返りの術を失い、男漁りも終了。だが、物好きな男子生徒のおかげで、彼女の春はまだ続きそうである。

 

 個人的には一番気になっていたキャラクター、保険医のミドリちゃん。技術者として有能であることは臭わせていたのだが、今回はその変態属性を余すことなく発揮。時代遅れのセックスアピールに、性癖を隠そうとしてあっさりばれる底抜けの馬鹿さ加減。何この人。これで30代ってんだから恐ろしい萌えキャラである。もう、エロ人妻とかどうでもいい。ずっとミドリちゃんメインで今後も続けていって欲しいくらいだ。今回ドライバー資格を剥奪されてしまったのだが……再登場してくれるかなぁ。初のギルド長クラスのバトルだったのに、あの負け方は最上級のギャグである。ねぇ、綺羅星十字団って馬鹿の集まりなの? あ、うん、そうだったね。

 サイバディは、現時点で既に幻覚能力や時間跳躍など、様々な戦闘以外のオプションを保持していることが判明しているわけだが、今回のミドリちゃんのように、その能力を戦闘以外に活用したいという人間が出てくるのも当然の流れ。今回はたまたま男漁りに使われたわけだが、今後も巫女の力を利用して馬鹿馬鹿しいサイバディが出てくると楽しそうだ。個人的には科学部部長さんがどんな能力を見せてくれるのかってのも気になるところです。エロ人妻もね。

 そして、今回はやっぱりミドリちゃん暴走シーンの数々が全て見どころ。個人的に一番気になっていた理由は当然中の人、桑島法子様なわけだが、五十嵐卓哉監督作品では、2作続けて保険医であり、なおかつ若返りを経験し、さらに敵の幹部クラスであるという点まで共通している。唯一違うのは、「SOUL EATER」のメデューサはものすごく格好いい敵キャラだったが、今回のミドリちゃんはものすごく馬鹿で愛くるしいという点だ。美少年を見て飛び回っている彼女を見ているだけで、その業の深さがよく分かるってもんですよ。人智を越えた科学技術でもって時間跳躍を未来予知に変換して戦いを有利に進めるのと同時に、さらに自らの欲望のために「おたのしみモード」も開発し、心いくまでタウバーンの内部を解析。天にも昇る心地での敗北に、ふて腐れる表情も実に愛らしいです。科学部部長との間の抜けた掛け合いも好き。何としても、今後も頑張って馬鹿をやってほしいもんです。

 今回のコンテは福田道生氏。毎回映像のクオリティではつけいる隙のない作品だが、今回はミドリちゃんの暴走シーンを実にコミカルに演出し、息つく間もないお馬鹿エピソードを見事に彩ってくれた。大満足です。

 さぁ、前回の変則展開でちょっと戸惑ったお友達も、今回で改めて視聴に戻りましょうよ。「綺羅星!」「綺羅星!……やっぱりあなたは!」っていう馬鹿満載のやりとりとかを見て、苦笑いしましょうよ。今週の名言、「地震を起こすのは校則違反?」 死ぬまでにいってみたい台詞だ。

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 なんかボンズな気がする第4話。色んな意味でフリーダムだなぁ。

 前回までで、「タクトと他の生徒が現実で因縁が出来る」→「ゼロ時間で対決」→「なんかよく分からないけどタウバーン勝利」という流れがテンプレになるのかと思ったが、4話目で捻ってきました。叙情的な風景をメインにすえ、サイバディ対決は無し。何が起こっているのかもよく分からない状態で、テンションのみで視聴するには1つのハードルとなったかもしれないエピソードです。

 実際、今回のテーマは「ワコとタクトの関係を接近させること」だと思われるので、バトル展開を望む人間からするとあまり心躍らない。綺羅星十字団の方々も大人しかったし、エロいシーンも抑えめだ(それでもあるのがすごいが)。オリジナルアニメなので「何を描きたいのか」というのを読み取りながら毎週視聴しなければならず、予断を持ってみてはいけないということを改めて意識する。

 個人的には、確かに毎回バトルの馬鹿さ加減を楽しみにはしているが、今回みたいな構成も必要な部分だと思われる。バトルを入れるとどうしたって尺が詰まってしまうので、その他の要素を描く時間が削られてしまう。今回のように「ワコはどう思っていて、タクトの気持ちがどう動くのか」ということを描写する際には、ある程度「求められている要素」から削っていくことも必要だ。その上で、今回メインフィールドとなったのは「サイバディの作り出した幻想ゼロ時間」という特殊なもので、ラブコメみたいな展開をやってはいるが、その行程全てがサイバディバトルを展開しているのと同義にもなるという、なかなかテクニカルな回。「ゼロ時間であること」に気付くことが相手に対する攻撃になっており、本来なら手を取り合うことが出来ないタクトとワコがゼロ時間内で協力し合い、1つの敵を打倒するという構図はなかなか綺麗だ。幻想が思い出ベースになっているので、お互いの過去に触れながら関係を深めることになるし、「二人きりの世界」というシチュエーション自体が実に恣意的な「展開を早めるための装置」として機能する(実際、敵の攻撃目標もそこにあったわけだし)。ストーリーテラーの意志が透けて見えてしまうのでちょっと阿漕な感じはするが、イレギュラーな展開を早めにやっておくことで「この世界はこれもアリなんですよ」ということを伝達する役目は果たせていただろう。

 作画の良さと世界構築の丁寧さが幻想空間のビジュアル面にうまい具合に作用しており、相変わらずこっぱずかしくて妙な対話をする若者2人の関係性を、雨や砂浜が綺麗に彩ってくれている。無骨すぎて手抜きにすら見える敵方サイバディも、純粋な意志の体現者としてのまがまがしさが強調されていて実に面白い。精神攻撃系を持つロボットバトルといえば「キングゲイナー」が印象に残っているのだが、あれよりさらに観念的な、若者の精神性をバトルに直結させたシナリオラインは、今後の不安な道行きも含めて、期待したい部分である。ただでさえ雰囲気バトルでしかないこの作品、ますます雰囲気重視で実体のないお話になりそうだなぁ。「亡念のザムド」みたいにそっちに突っ走って理念だけが行きすぎなければよいのだが。

 今回唯一残念だったのは、サブタイトルが「ワコの歌声」なのにワコがあんまり本気で歌わなかったこと。サカナちゃんも歌わなかったし、音響による雰囲気作りはあんまり重視されなかったな。今後の本気に期待。それにしても、サカナちゃんは急にキャラが変わったな。今時のアニメでイカを殺すのはイカんでゲソ。 

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  誰がメインターゲット層なのか分からなくなってきた第3話。この作品って、私みたいに「ダサたまんねぇな!」って言いながらちょっと頬の端をひくひくさせながら見るのが正しいんだよね? ねぇ?

 前回までの「フィラメント」編が一段落し、次に襲ってきたのはエロ人妻女子高生率いる軍団、「おとな銀行」。某御伽花市の学校組織とすごく名前が似ているが関係はない。しがない寮長さんから金持ちミセスにトップが変わったんだから少しでも攻勢が激しくなるかと思ったのだが、特にそんなこともなく、いつも通りの展開でいつも通りに銀河美少年だった。これはアレか、アンパンマンとか、戦隊ものとか、そういうのと同じで、毎週同じようにしてタクトが襲いかかるサイバディを延々倒し続けるパターンアニメだったのか。なら仕方ない。

 今回の見どころは、なんと言ってもエロ人妻女子高生、カナコさんのキャラクターと、その回りを固める配下の方々。日曜夕方だというのに冒頭アバンからいきなり不倫を仕掛けてくるモラルの低さも大したものだが、「向こうは身体、アタシは金」と、堂々と「欲望による固い絆」を宣言できる器の大きさも大したもの。「お色気むんむん」なバディはもとより、鷹揚な態度と、容姿に似合わぬ周到な経済感覚など、まだまだ底が見えないだけに気になるキャラクターにはなっているだろう。そして、そんなミセスをサポートするのは、どこかバクマン主人公に似てる気がする剣術少年と、その少年を籠絡しようとしている金髪メイド。色々と人間関係がめんどくせぇが、やっぱりやってることは一緒だ。

 敢えて3話までほとんど同じ展開を繰り返しているのは、おそらくこの世界の「流れ」を視聴者に植え付けるためだろう。毎回律儀に集まっている綺羅星十字団の面々も、今回はわざわざ顔を寄せ合って会議するほどの内容の議論をしていない。単に「綺羅星!」がやりたかったから集まっているだけだ。しかし、これだってネルフが「SOUND ONLY」でゲンドウを囲むのと同じように、とにかくやっておかなければいけない様式なのであろう。女性キャラがいちいち思わせぶりに足を組み替えたり、サービスなんだかギャグなんだか分からない構図の取り方も、そうした様式を徹底的にネタとして定着させるための一工夫なのだ。

 今回のバトルだが、タウラス・バイクマンときて、今度は剣豪キャラ。前半行われたデッキブラシによる剣術劇もなかなか面白い映像にはなっていたが、そこからさらに発展させて「サイバディというおもちゃ」を使った剣劇ごっこ。これまで以上にサイバディの光沢がクドくて、構図の取り方もやたらと癖のある映像。流石にゼロ時間フィールドも初回ほどのインパクトがなくなっているので、バトルシーンの演出そのもので目先を変えてきているのがよく分かる。変なパースとか、よく分からない動線とか、無駄なクオリティに思わず笑ってしまった。タウバーンが2本剣を出して相手を瞬殺したこととか、むしろどうでもいい部類ですわ。

 ただ、一応今回の剣術少年は「電気柩なんかいらないのに」と言われていたところを見ると、これまでやられた2人とは格が違う相手のよう。そりゃま、この調子で学生を1話で1人ずつぶっ倒していっても面白くないからな。おとな銀行の動き次第で、再戦もあるんでしょうね、きっと。その時は、もう少し格好良くて強そうなサイバディで登場してほしいものです。

 次回サブタイトルは「ワコの歌声」。サカナちゃんばっかり歌っていたので、ようやくメインヒロインの歌が聴けそうですね。いや、サカナちゃんの歌もかなり好きなんだけどさ。ただ、気になることが一つだけある。サカナちゃんの中の人は戸松だ。そして、ワコの中の人は早見だ。この2人が絡むユニットというと、過去にエクリップスっていうのがあったわけだ。

 ……デストローイ!

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 俺の銀河も輝きっぱなしの第2話。ほんと、やりたいこと詰め込んだだけみたいな作品になっていますが、はたして何割くらいの視聴者が脱落していくんでしょうか。

 勢いで押した1話から見れば多少落ち着きは出てきた2話目。ただ、訳のわからなさは加速するばかりで、「何をやっても回りを覆い隠してる馬鹿さ加減で誤魔化されると思ってるだろ」と邪推してしまうのも致し方ない。そして、個人的には、見事に誤魔化されてしまっている。普通はここまで意味不明なシナリオだと、もう視聴のモチベーションが下がる一方だと思うのだが、何故だろう、特に気にならずに「うわーい、馬鹿だ」と思って見てしまえる。不思議なもんです。

 1話は導入だったので多少親切な部分もあったが、2話目は「さ、世界観も分かっただろ」とばかりに大量の新キャラクターを投入。綺羅星十字団のトップ連中が何故かほとんどクラスに(しかもタクトの隣の席に)固まっているという恐ろしい現象が発生しており、おかげでこの手の作品なら分けなきゃいけない「学園パート」と「戦闘パート」が全く同じ人間関係だけで構築されている。

 キャラクター自体は外面からどんなキャラなのかが一発で分かるようになっているので非常に親切なのだが、そのおかげで学園内のカオスっぷりが限界に。人妻女子高生と堅物委員長に挟まれた主人公は、普通の授業とか受けることが出来るんだろうか。さらに、たまたまタクトを拾ってくれた連中も「あっち側」の世界とがっつり絡み合っている連中ばかりだったおかげで、ロボットものでは定番となるはずの「何故ロボに乗るのか」という行程を完全にすっ飛ばし、「とにかくサイバティに乗れるんだ、すごいね!」みたいなノリでバトルも完全肯定。考えてみりゃ、一番わからねぇのは主人公タクトの性格かもしれない。

 毎回の見どころとなるバトルシーンは今回もはっちゃけている。前回はアルデバラン級に噛ませの臭いしかしない牛型サイバティというやっつけぶりだったが、今回の敵はバイクマンだ。突然の変形・加速にタクトも「そんなのアリ?」とびっくりしていたが、そもそもサイバティがなんなのかもよく分からない状態なのだから、何でもアリに決まっている。お前だってよくわからんうちにビーム撃ってるじゃねぇか。「速すぎて強い敵」が相手なのにビームで一閃するって、どれだけ適当な戦闘だよ。回りで見てる人たちも冷静すぎるだろ。

 今回一番分からなかったのは、綺羅星十字団がタクトをどうしたいのか、という部分だ。この手のシナリオにありがちな「むぅ、銀河美少年とは一体何者なのだ?!」みたいな嘘くさい謎設定もなく、十字団の面々はタクトの正体も知ってるし、寮長に到っては一緒に風呂に入る仲だ。にもかかわらず、「邪魔な」タクトを襲うのは律儀にサイバティ勝負であり、ちゃんと搭乗・変身を待ってあげる親切さも持ち合わせている。タウバーンをやっつけないと駄目なんだろうか。そして、十字団側がゼロ時間を起動するとタクトも有無を言わさずご招待される仕組みみたいだが、それこそタクトが風呂とかに入ってたらどうするつもりなんだろうか。全ては様式美の範疇だが、世界設定が全然分からないのに、ごり押しでとにかく戦っちゃう構成には頭が下がります。これで許せてしまえそうなのが怖い。流石に甘すぎるかなぁ。

 ま、まだ2話目ってことなので目くじら立てても仕方ない部分が多すぎる。馬鹿馬鹿しさと恥ずかしさを絶妙にブレンドさせながら、次の週までやきもきしましょうかね。それにしても……サイバティは絶対に立体化しにくいフォルムだから、商品展開しにくくてしょうがないよな……

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 とにかく終わったことだけは間違いない最終話。……うん、終わったよね。

 ヒーローマンが敗れた。絶望するジョーイと、地球の終わりを宣言するゴゴール。全てが片付いたそのとき、ジョーイの捨て身の覚悟が発動する。自分がやらなければ地球は救われない。命をなげうった彼を支えていたのは、同じようにして仲間達を救った父への思い。

 しかし、いざ捨て身の一撃を加えんとゴゴールに突撃した瞬間、ジョーイは何者かに行く手を阻まれてしまう。彼の命を救ったのは、既に機能停止したはずのヒーローマンだった。すんでのところで生き延びてしまったジョーイの下へ、ようやくたどり着いたリナとホリーが駆け寄り、活を入れる。誰もジョーイの死など望んでいない。お前が帰ってこなければ、この世界が残る意味など無い。父親だって、そのことを知っていたからこそ、最後まで帰ってこようと戦ったのだと。

 自らの成すべき事を本当に悟ったジョーイは、デントンのマシンによる充電を受けたヒーローマンと共に、ゴゴールに最後の一撃を見舞う。新たな意志を受け継いだジョーイとヒーローマンの一撃は、極限までエネルギーを高めたゴゴールのビームを超越し、彼を大気圏外まで吹き飛ばしてしまった。

 地球の勝利は、全てこの星の意志だったかもしれないと、後になってデントンは語る。この星を守るヒーローの志を受け継ぎ、それを実現させる運命を背負ったのがジョーイだったのではないかと。

 さて、次なる敵は……

 

 ……………………うん、終わった。実に見事に強敵をやっつけたヒーローマンたち。見事なまでのヒーローでしたよ。………………いや、何で? 

 そりゃま、心のパワーは強いでしょうが、いくらなんでもデントンの充電マシン(落雷)でエネルギーを得ただけヒーローマン単体が、タマ×5+マントルエネルギーまで吸収したゴゴール様を一撃ってのはどうよ。なんかもう少しさ、それっぽい理由がだな……いらんか? 別にいいか? 勧善懲悪に理由を求めたら駄目か? ……それにしてもなぁ。だったら別に左手がでっかくなったスーパージョーイがブン殴って勝利でも良かった気がするんだけど。よりにもよってここまでずっとパンチだけで見せてきたヒーローマンの最終奥義が「あのポーズ」だったなんて。うーん、面白いけど見栄えが良くないんだよ。やっぱり血湧き肉躍る肉弾戦とか、せめて最後に拳を握るくらいのアクションは欲しかったところなんだが。

 ま、先週の時点で100%満足のいく格好いいエンディングになるとは思っていなかったけど、ここまで突き抜けた打ち切りエンドみたいな終わり方だと、流石に勿体ない気がしてしまいます。結局喧嘩別れしてたはずのリナとはすぐにくっついちゃったし、どちらかというとホリーの方が活躍してたように見えるし。海辺で発動した「ヒーローマンの新しい技」っていうのが今回のビームだったんだろうけど、なんかもう少し伏線めいたものがあれば良かったのにね。結局一瞬だけみせた巨大化技は最後まで使わずじまいだったし。ウィルも最後は単なる介護役しかしてないし。むー、色々とわだかまっております。

 もちろん、最終回ってことでそれなりに画面は盛り上がっていました。赤く染まったジョーイの突撃シーンは流石のボンズだし、過去の情景がフラッシュバックして少しずつジョーイが覚醒、最終的にホリーにたしなめられて真実に到達するまでの流れも悪くない。欲を言えばもう少しリナに出番を増やすべきだった気もするんだが、結局ジョーイは愛の力よりも家族の絆の方が重要なエネルギー源になってたってことだろうからね。ビーム発射後の「地球」→「ロゴ」っていう演出も、緊迫したシーンだったのにあまりに馬鹿馬鹿しくてちょっと笑ってしまった。こういうことを恥ずかしげもなくできるのは悪くないところだったと思う。

 でもなぁ、やっぱりシナリオの肩すかし感がなぁ。実はゴゴール様、1戦目のときより今回の方が負けるまでの時間が短いんだよね。復活から殲滅までおよそ3話っていうのは、ラスボスとしてはちょっとショボい。しかもこれまで隠されてた最終目的が「宇宙に帰る」って、スカイドンかよ。あれだけでかいタマを5つもコントロール出来る能力があるなら、地球は放っておいてさっさと出てってくれればよかったのにな。

 まぁ、色々と釈然としないまま終わってしまったのは素直に残念です。………………が。が、がっ! 

 ラスト! 続編作れ! やっぱりぼくらのヒーローはDr.ミナミやったんや! 彼なら、きっと彼ならヒーローマンなんか目じゃない合衆国の大看板を作ってくれるに違いない。もう、最後のシーンだけで全部許した。さぁ、始めよう! だー、終わるなー!

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 最終決戦ワンパンチの第25話。殴り合えっていったじゃんよ! もっとこう……元気にいけよ!

 今週も話が進んだようなそうでもないような、何とももやもやする進行。起こったことをまとめると、「ゴゴール様とごあいさつ」→「ゴゴール様朝ご飯開始」→「なんとなくウィル発見・救出・ツンデレ」→「全力パンチ」→「駄目でした\(^o^)/」というくらい。そりゃま、ゴゴール様がひゅんひゅん飛ばす触手とか、ヒーローマンの大特攻なんかはそれなりの見せ場だったとは思うけど、それにしたって中身が薄い。この作品の魅力は確か高密度な展開の速さだったんだけどなぁ。

 一応他の連中が何をしてたかも確認しておこう。デントン率いる「ジョーイのお友達チーム」は、何故かただひたすらヒーローマンに充電することだけを考えている。確かにたかがDr.ミナミを相手にした時ですら電池切れになったわけで、今回のエネルギー補給は急務だとは思うけど、わざわざお前らが動かんでも、とは思ってしまう。もしくは「いくなら教授1人で行けよ」と。人手が必要にも見えないのに女子供を連れて行く意味がよく分かりません。空からは危険という判断だけは正しかったようだが、結局地上も危険だったわけで、あれだけ足止めされてたら普通は間に合わないだろ。実際、今回の一撃でヒーローマンがとどめさしてたら無駄足だったわけでね。どうにも効率が悪い。

 そしてそんな素人集団よりも効率が悪そうなのがエージェント・ヒューズ。「結局車じゃないと駄目か」って、あんたは何しに現場に行きたいのよ。雷雲爆弾の手配くらいはしてくれたみたいだけど、いっそそこまでにしてあとは見てるだけでもいいんじゃなかろうか。今更MIAに頼ろうなんて誰も思ってないだろうしさ。

 そして、未だ空を飛び続けるテレビクルーも、本当に命知らずの馬鹿野郎ども。ただ、その神がかったヘリ操縦術のおかげで辛くも生き延びており、デントンやヒューズたちにヒーローマンの最期をお伝えするという重大な役割を担っている。そう考えると、今回一番仕事したのはこの人達かもね。

 さて、メインの舞台に話を戻すと、決戦の方は単に「ゴゴール様つえー」の一言で片が付く。一度地獄を味わっているゴゴール様。攻撃方法は前回とは全く変わってしまっているが、「攻撃の要であるタマを呼び戻してディフェンスに使う」という発想は、大ボスとは思えない堅実かつ賢明な判断である。あれだけ無双の強さを見せたヒーローマンも、実はタマに対しては完全に無力。その無敵の鉱物(液体?)で回りをコーティングしてしまえば、いかなヒーローマンとて勝ち目はないはずだ! ……って、今回普通にパンチが刺さってましたけどね。ちゃんと意味があるのかなぁ……やっぱり序盤にごろごろ転がってたときの方が迫力はあったよなぁ。

 その他、ゴゴール様は「味方をぶちゅぶちゅ食べてパワーアップ!」とか、例の島で植物兵器が見せた触手による偽ヒーローマン生成などのパフォーマンスを披露。残念ながらどれも割とこけおどしレベルの演出で、最終的にヒーローマンを屠ったのはたんなる触手の一撃だったわけだけど、これまでの色々な知識がちゃんと蓄積されていることが分かるのはありがたい。ジョーイの顔を見て「またお前らか」って言ってくれたし、ちゃんと前回の騒動は覚えているんだね。はたしてこの数ヶ月はどういう状態で生命活動を維持してたんだろうか。サナギみたいなもんだったのかなぁ。

 そんなゴゴール様に対し、ヒーローマンは蚊のようにたたきつぶされてからの反撃という見せ場を用意。結局何が起こっていたのか分からないのだが、とにかく「凄いフィジカルから凄いパンチ」が炸裂した。やっぱりヒーローマンの見せ場って単なるパンチしかないんだよな。ゴゴール様には「私の弱点はそこではなぁい!」と邪険にされてしまいましたが、「私に弱点はない!」じゃないあたりが素直ですね。フェアプレイを尊重するゴゴール様が素敵です。

 さて、……もうこのアニメ終わってしまうと思うのだが、次週は何が起こるというのだろう。ウィル関係が特にそうなんだけど、まだまだたくさんの釈然としないポイントが残ってるんだけどなぁ……投げっぱなしでしょうか。個人的にはDr.ミナミがピンチに駆けつける、っていうシーンがほしいです。無理でしょうけど。なんでデントンはミナミのことをあんなにべた褒めするんでしょうかね。

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