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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「ダイショーグン」→コレって視聴した時の、脳細胞がどんどん無駄に壊死してる感覚はたまらないものがあります、第3話。今期のロボットアニメは大豊作やな!(とんだ誤解)

 よし、だんだんこのアニメにも慣れてきたぞ。もうどんなネタでも余裕で受け流せるだろ、というタイミングできっちり投入される新キャラ、リッツ。前回からちょこちょこ顔は見せていたが、今回からいよいよ本格参戦である。第3話で単なる女の子に敵の大ボスが叩きのめされるという恐ろしい展開を見せたわけだが、そんなこたぁ些事である。何しろジェイクは熱が49度もあったのだから。頑張れジェイク! 養生しろジェイク! なんやこのサブタイトル!

 そして、リッツの最大のポイントは、なんといっても中の人であろう。僕らのクソダサファッションリーダー。何でも英語にすれば恰好いいと思うお天気脳の持ち主、州崎綾。彼女の持つ「頭悪そう」感がこのアニメの方向性にがっちりフィット(決して本人の頭が悪いと言ってるわけではありません。うん)。史上最強の実力を誇る謎のペンギン少女は、満艦飾家の娘さんに並ぶ無限の可能性を感じさせてくれる。これで、味方側が日笠楚南さん、敵側にあやっぺリッツと、ナイムネもといアイムエンタープライズの芸人枠が正面衝突することになったのである。洲崎VS日笠という正面衝突がここからどのような化学反応を産みだすことになるのか。期待は高まるばかりである。

 リッツによって今まで以上にペンギン帝国は盛り上がりをみせ、全軍をあげて「つわり! つわり!」の大合唱。志気上がる帝国のやりたい放題の作戦で、きっと町中はパンツだらけになってしまう。中の人がノーブラで仕事に来てるのにそれでいいのか。そして、それを相手取るダイミダラーは、「オナ禁って強い」というたった1つのシンプルな提案のためにわざわざ1話使った。あ、あと「楚南さんがありえないくらいちょろい」ってことも分かった。これまでの孝一との接し方で、あんな風に拗ねるほど好意を抱く理由ってどこにあったんだろうか。このままだとダイミダラーのコクピット内で2人が事に及ぶ展開も近いのかもしれません。まぁ、マジでそれくらいやっても驚かないぞ、このアニメ。

 ちなみに、今週一番ツボったのは、最初のロボット登場シーンでの一般市民の「これじゃダイミダラーが来てしまうわ!」っていう悲痛な叫び。どっちかっていうと、アイツの方が嫌がられとるやないか。まぁ、気持ちは分かる。

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 あ、これ馬鹿な奴だ、第2話。1話目見て真面目にあれこれ言ってたのが全部無駄になった感じのやつだ。一番近いのが「おにあい」だろ、これ。

 というわけで、フラグ設定とか、そういうのは全部どうでもよくなりました。だって1話目であれだけ折るの折らないのって揉めてたくせして、2話目では色んな種類のフラグが乱立した上に、(成立しちゃったから)「折れない」、「折ろうとしても避ける」「折る気が無くなるくらいいっぱい湧く」と、既に徒労感満載のイレギュラー揃い。つまり、ヒロイン勢(1名が男)はどれもこれも主人公の颯太に対して人智を越えた好意を示しちゃったってことよね。ここまで潔いハーレム展開も逆に清々しいくらいでいいんじゃないでしょうか。1話で「なんかデザインがなー」とか言ってたのもどうでも良くなった。

 そして、揃いも揃ったりのこのキャスト陣。もう、制作側が「出来るだけ甘ったるい声が欲しいんですけど、どんなキャストがいいですかね?」ってオーダー出したとしか思えない。マネージャー応えて曰く、「そうですねー、甘い声って言っても色々ありますけど、最近のアニメ事情を鑑みるならやっぱり花澤・茅野の2強じゃないですかねー。阿澄佳奈も強いですし、とにかく甘ったるく、っていうなら豊崎も大事だと思いますよ。あ、あと世代を越えて田村ゆかりも未だ健在です。もう少し幼い方がいいなら、日高里菜ちゃんなんかもオススメですねー」→「じゃぁ、それ全部!」みたいなやりとりがあったに違いない。どうせオープニング歌ってるんだからあおちゃんだってここに食い込んでくるだろ。となると、あと当代の萌えボイスで足りない声というと、パッと思いつくところでは小倉唯くらいか。こうしてみると、最年少の木戸ちゃんが一番「普通の」声だな。恐ろしい現場だろうけど、頑張れ。

 もう、幸村っぽいのが出たりなんだりで、甘やかしヒロインも出そろっちゃった感じだけど、アスミスがおねーちゃんキャラってのは非常に珍しいし、巨乳キャラも珍しい。過去の履歴で一応「巨乳だけどちっちゃい」か「お姉ちゃんだけどちっちゃい」はいるんだけどな。ちっちゃくないよ!

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 丁寧な動画で屹立する乳首、第2話。どうしよう、今週も面白かった。

 敵ボスが堀秀行氏という救いようの無い贅沢キャスト。子安がそれに対抗し、敗れた恭子の親父さんが力ちゃん。おっさんたち、みんなええ声で何しとんねん。ペンギン帝国戦闘員も無駄にしっかりしたキャスト揃えてるしなぁ。本当に無駄遣いが無駄じゃないアニメになっている。ただ、「無駄じゃない」と「馬鹿じゃない」はまた別ね。確実に馬鹿だからね。これだけの壮絶な闘いを描いてるんだからきっと悲しい過去があるに違いない、と思っていたら、回想シーンがまさかのアレだしな……文化摩擦って怖いよね。あれ、見方によっては恭子が一方的に偏狭なものの考え方だったせいで対外交渉が決裂しただけだよね。まえしっぽダンスくらい大目にみてやれよ。その結果散々乳揉まれることになってるんだから、五十歩百歩やないか。

 ペンギン帝国の技術力は凄まじいものがあり、1話目では重量感のある無骨な巨大戦闘が見せ場だと思われていたのだが、2話目にしてそのロボットが浮く。飛び回る。もう、空も飛べないダイミダラーには勝ち目がないくらいの科学力。でも、何故かホームページ作るのは苦手。まさか公式ページネタがこんなにも早く出てくるとは。「よっぽど安いサーバーを使っています!」って、今時ただでもサーバくらい簡単に用意出来るわ。どっかイカレてるのは、多分ペンギン族と人間の間には埋めることの叶わない大きな認識の差があるからなんだろうな……ペンギン帝王、日本の少子化問題を解決してくれる良い奴じゃないか。

 中の人、日笠が楽しそうなのは結構なことであるが、まさかの「2話目で飽きられるヒロイン」という悲劇のポジションになってしまったので、なんか喘ぎ損な気もする。今まで数々の現場で訳の分からない喘ぎ声を上げてきた百戦錬磨のぴかしゃなのに。ちなみに若手3人のメカニック軍団も楽しそうで何よりですが、へごちんは見たこと無い役やってて結構新鮮。田所あずさの声は、なんか元気が出る良い声である。

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 銀河万丈がしゃべった!! 第10話。これ、最終話ってクレジットしていいのかどうかちょっと悩むな。来週もあるしな。

 とにかく最終話。まー、はっきり言ってぶん投げましたね。元々細かい理屈じゃねぇんだよ! なアニメではあったけど、最後に何かもう一波乱あるかと思っていたのだが、特に新たな真実も出てこず、世界崩壊の解決についても勢い任せで片付けられた。正直、流石に腰砕けの感は否めないが、まぁ、何をされたら満足だったか、と言われるとそれはそれで難しいし、このお話は結局「崩壊の危機に陥った世界を救う英雄譚」ではなく、「とある家族の愛と再生の物語」であるのだから、最後の最後が家族の集合写真になるのは至極当たり前のことだったのかもしれない。敢えて今作から学べる教訓を書き出すのなら、「CV石田彰は信用するな」という一点に尽きるのではなかろうか。

 結局、鏡都崩壊については、数珠を受け継いだ薬師丸がグッと気合いを入れたら何とかなった。そして、全ての「力」が薬師丸に受け継がれたことを確認して登場した「おじいちゃん」。そう、稲荷の父親ということは、とどのつまりは「神様」である。その神様から直々に明恵の位が譲渡される通達があり、世界はコトと薬師丸に託されることに。しかし、そのついでに稲荷はもうお役ご免となり、この世界からは消えてしまうという。そんなことを黙って見過ごすコトちゃんじゃない。「ちょっと文句言ってくる」とコンビニに立ち寄る感覚で次元を越え、世界を渡り、手慣れた感じで稲荷の元へ。そこではたまたま自分の消失をほのめかして古都を泣かしている稲荷の姿が。後はもう、親子喧嘩ってだけの話ですよ。成り行きでぶっ飛ばされた薬師丸が可愛そうな気もしたが、ぶっ飛ばされたおかげで駆けつけてきた母親の手を握ることが出来たし、授かった力を使えば、存在矛盾から消えかけていた母親を現世に引き戻すくらいは余裕だ。気付けばこの世界には鞍馬がおり、八瀬がおり、後は稲荷が意地を張って訳の分からない駄々をこねなければ、世界は丸く収まるのである。レッツ、拳で語り合い。

 最終話に何か見せ場を、ってんで、相変わらず拳に力の乗ったいい鉄拳を見舞うコト。その数分前には、実は稲荷は古都からも平手を2発もらっており、こうしてみると本当にとんだ駄目親父である。コトには「彼が持っていないもの」があると言っていたが、どこまで言っても自分本位で我が儘勝手なところは似ている気がする妙な親子。自分がやれるだけのことをやると後は「死にたいわー」と適当になっているあたり、血は繋がっていないのにどこか薬師丸にも似ている気がする不思議なパパさんだ。結局、「確かに役に立たないし、本当に面倒臭せぇ親父だな」と家族全員が声を揃えて言うものの、みんな、これまでずっと「家族の再生」のために生きてきたのである。今更1人だけ欠けてしまう未来なんて考えられない。強がっていた稲荷は最後には素直になるしかない。おんなじ顔をした娘さんといつものように笑顔で語らい、最後の最後は一家勢揃いの幕引きになったのである。めでたしめでたし。

 もう、サブタイトルから考えてこの終わり方しかないし、これでいいのです。八瀬が中盤以降どういう扱いなのかが見えにくかったのがちょっと残念だったけど、別にこれでお話が終わりってわけでもないのだし、これから先も八瀬は古都と一緒に楽しいお茶の時間を過ごしていくことになるだろう。鞍馬についても同様で、最後は「父親」に対してちょっと本音っぽい顔を見せてくれたのが楽しかったけど、出番はあんまりなしだ。まぁ、やっぱり最後はコトと薬師丸の物語になるからねぇ……。出来たらもう少し団欒の様子を見たかったのだけども。一応祖父まで含めての「勢揃い」が見られたから良しとするか。しかし、じいちゃんが一番可愛い一家って……もうこのままの勢いで東映が鳥獣戯画を全部アニメ化とかしてくれないかな。

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 なんかもう、色々各方面にすげぇ、第9話。「どないやねん」が「もういいや!」にかわっていくこの持って行き方、一体何の感動か。

 筋立てはもう、本当に無茶苦茶だった。「13番目の並行世界」の真実が明かされ、むしろ鏡都よりも外の方がびっくりな状態であることが分かったのだ。「神社」と呼ばれていたのは本当の意味での施設ではなく、この世界を統べるべく、神が統治していた管理機構。そして、そこに鎮座する神というのは、宮司と稲荷のことであるという。いや、正確にはその2人を産み落とした「創造神」が更にいるはずなのでもう1つ上の次元があるはずだが、とにかく、これまで「鏡都の生みの親」というレベルで神的存在だと思われた稲荷は、より高次の存在として神性を持っていた。そして、そんな神の頭を悩ませるイレギュラーの数々。「稲荷が気まぐれである」というのが既に神の配剤としてちょっとおかしなところがあるが、そんな稲荷でも予想もつかないイレギュラーが、訳もなく起こるのがこの世界だという。勝手な秩序が出来上がる、勝手な存在が生まれてくる。稲荷のかたわらに産みだされた「イレギュラー」こそが、新たな稲荷のコピーとして存在したコトであった。

 「稲荷が創造主」「コトは稲荷の模造品」。この2つが世界の真実。そして、今回はそんな無茶苦茶な世界設定を無理矢理丸め込むためにかなり思い切った作劇方法が採用されている。なんと言っても稲荷の吹っ切れ方が一番ぶっとんでいる。呵々と笑った稲荷は、全てを認め、語り尽くした挙げ句に、複製存在であるコトを刺し貫き、更に「兄」である宮司も手にかけた。実際に殺したというわけではないだろうが、とにかく、ここにきて自分の好き放題に暴れはじめたのである。彼が望んでいるのは世界平和でもなければ家族団らんでもない。全てを創造・管理出来る存在であるはずのおのが身でも予想出来ないような、とんでもないイレギュラーを観察し、世界の真理を見ることにある。稲荷の力を受けたコトは暴走をはじめ、奇しくも先週のラストで自ら宣言した通りに、世界をぶっ壊してしまった。

 この、「コトと稲荷のリンク」にかこつけるまでの一連のコンテは、本当に無茶な作り方がなされている。見ている誰もが度肝を抜かれるのは、世界の仕組みを朗々と語る稲荷とコトが2人連れ添って歩くシーン。なんと、話し始めてから終わるまでの信じられない長尺を、たった1つのカット、右から左に2人がゆっくりゆっくり歩くだけで終わらせたのだ。「どう見ても手抜きやないかい!」と思いながら見ていたわけだが、その後、「コトが稲荷の複製である」という事実が明かされると、あのシーンの意味が見えてくる。複製とはいえ、コトは彼女なりの人生を歩んできた「別個の」存在ではあるだろう。そんなコトを自分の管理下に置き、再び統制を図るために、稲荷は彼女と寄り添って歩くことにした。見れば2人の歩幅も、歩き方も、何もかもが一緒だ。2人はてくてくと歩き続けることによって、その存在の「距離」を縮めていった。延々歩いたゴールはどこにあったかといえば、稲荷がコトを突き刺すという衝撃の展開。そこにいたるまでの準備段階として、稲荷は延々「歩み寄る」必要があったのである。

 全てをぶっ壊す覚醒状態のコトを手に入れ、「役者は揃った」と歌い上げる稲荷。彼の手に残されたのは、コトでも鏡都そのものでもなく、たった1人、薄れて消えかけた古都だけだった。それにしても、CV石田彰で「役者は揃った!」みたいな台詞って、一体どれくらい聞いたのだろう。もう、今回の稲荷のキチピー状態も、「まぁ、仕方ない」って思える程度には心の準備は出来ていた。個人的には、同じようなシチュエーションなら「舞-HiME」16話が至高。古今東西の石田彰ボイスの中で一番震えたのはあのシーンです。

 閑話休題。そんなこんなで崩壊してしまった鏡都。おそらく外では残りの12の世界もヤバいことになっているのだろうが、少なくともこの鏡都だけは、他と少しだけ違うことがある。それは、稲荷がかつて名乗っていた「明恵」を受け継いだ存在がいるということ。数珠やら名前やら、とにかくそんなものを無理矢理わたされた薬師丸は、稲荷をして「始まりになってみせろ」と言わしめた特殊な立ち位置にいる。全て稲荷が作り出した鏡都において彼だけはイレギュラーであり、彼が本当に明恵を受け継いだのだとしたら、作る力同様の、「守る力」があってもおかしくないだろう。もちろん、こんなドタバタの中では当人にそんなやる気など湧くはずもないのだが、そこにはっぱをかけるのはやはり「兄弟」という存在である。鞍馬と対峙した回想シーンでは「薬師丸を慰めるための偽りの兄弟」と述懐していたが、今回の鞍馬と八瀬の立ち位置を見れば、決してそんなことは無い。やはり、最後の最後に薬師丸を立ち上がらせることが出来るのは、切っても切れない「兄弟」だけなのだ。鞍馬が力強く未来を諭し、八瀬は優しく過去を慰める。今にも消え入りそうな「偽りの」家族たちに支えられ、明恵は「明恵」としての最後の戦いに臨む。

 良い。すごく良い。本当に「家族愛」っていうファクターには弱いのだが、今回の明恵の復活劇は本当に涙無しには観られないものだった。あれだけいがみ合っていたはずの鞍馬が見せた笑顔、そして記憶を失ったはずの八瀬から語られる思い出話。どれもこれも、長い年月に裏打ちされた絆が感じられるものだ。ここに来てついてに、「三人議会」はその完成をみたのではなかろうか。

 次回はいよいよ最終回。結局、稲荷がああなってしまった以上、明恵たちが望んでいた「ただの家族」の姿は帰ってこないのかもしれない。しかし、「稲荷」は現時点で既に「2人いる」のだ。「もう1人の稲荷」として揺らいでいたコトを再び引き戻し、新たに「稲荷」と同じ家族として迎え入れることで、兄弟達の見ていた夢は帰ってくるのかもしれない。是非とも見せてくれ、必殺の大団円を。

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 うつうつしました、第8話。世界崩壊から真実が明かされる……はずなんだけども、分かったような、分からんような。ひどく残念な話ばかりが漏れ聞こえてくるようなお話。

 鏡都崩壊の原因はコトだ。今回改めて本人がショックを受けていたわけだが、まぁ、前回からそんなことは分かっていたわけで。これまで外界と完全に隔絶していたはずの鏡都だったが、「なんか知らんけど」コトは入ってくることが出来た。そして、そんなイレギュラーのコトだからこそ、内側から介入した時の衝撃はことさら大きく、その衝撃で世界が崩壊することに。ひびが入ったような状態になったために、まずは稲荷が帰還。彼がこの顛末を何とかしてくれるのかと思ったのだが、絶対神のように思われていた稲荷も、今回はなんだかいいとこ無し。上層部である「神社」も続けて世界介入を行い、上に無断で勝手な次元を想像した稲荷に対して責任を追及する構えのようである。「鏡都は絵の中の世界ではなく、13番目の並行世界」というのが今回のサプライズとして用意されていたわけだが、ぶっちゃけ何が違うのかはよく分からないよね。説明された相違点としては、「平行軸は全て干渉しあうため、鏡都の崩壊は他の次元にも影響が出てしまう」ということだったが、それって「並行世界」っていうのかしら。まぁ、とにかく世界干渉の結果、鏡都だけじゃなくて外側もそれなりにピンチになったってことなんだろう。

 知らずにやったとはいえ、いきなりそんな事実を突きつけられてはいくら健気なコトもショックは大きい。鏡都が潰れてしまうっていうだけでもかなりショックなのに、それ以上の被害をもたらすような大惨事を自分が産みだしてしまったと聞かされたら、誰だってヘコむ。未だかつて無いほどにしょげかえったコトを見ると、なんだかこちらまで悲しくなってしまう。そして、今回はそれだけでなく、悲しい事実は更に加速する。まず、鏡都の崩壊にあわせて、これまで作り上げてきたこの町は物理的にも、精神的にも大きな影響が出始めた。特に顕著だったのが八瀬への影響で、なんと彼女は都と一緒に記憶までが崩壊してしまったという。あれほど愛していたはずの母親に向けて「どちら様?」と尋ねる様子は、これまでの彼女の活き活きとした人柄を知っているだけに、非常に切ないものがある。冒頭、彼女が見向きもせずに蹴り倒してしまったティーカップのカットが何とも痛々しく、とことん鬱にさせられる底意地の悪い演出が憎らしい。

 同時に、コトがぶっ壊した領域は「神社の聖域」が中心であり、コトをうんだことで神通力を失っていた古都は、守られたフィールドでしか命を長らえなかったという。つまり、聖域が崩壊した今、古都はその不安定な命を繋ぐ術が無い。八瀬の場合よりも更にはっきりした悲劇である。このような惨状に、稲荷は全く役に立たないというのが意外である。思わせぶりな態度で煙に巻き、一人飄々としていたせいで古都に怒られてしまうわけだが、平手打ちをただ受けるのではなく、自分の手で改めてぴしゃんと叩かせたのは、自分の意志ではどうしようもないという、この現状への悔悟の表れだったのだろうか。

 結局、既に崩壊が始まった世界をどうすることも出来ず、神社側も「何とかけじめ付けろ」と迫ってくるばかり。コトがふさぎ込んで捨て鉢になったままでは本当に救いようの無い状態だったのだが、ようやくここに来て、主人公の位置に立ち上がったのが、明恵であった。既に家族を失い、自らの命すら失っていた男が、再び訪れた大きな喪失を前にして一人奮起する。「まだ残っている家族を大切にしろ」とはっぱをかけ、コトに頭突き腹パンを見舞うことで何とか目を覚まそうと苦心した。明恵の奮戦を見ても「東映の割りに力の入ってない腹パンだぜ」と思ってしまうくらいのものだったのだが、もちろん、彼の腹パンはあくまで前座。力の入ったコトのカウンターでもって、復活ののろしはあがるのである。ずどんと明恵に一撃を見舞ったコトは、いつものようにその赤い眼に力を取り戻し、返す刀で宮司にずどん。世界がぶっ壊れるなら、もういっそ全部ぶっ壊しちまおう。それが彼女の脅し文句だった。何とも酷いヒロインには違いないが、そりゃまぁ、あの父親から生まれたならば、こういう娘でもしょうがない。顔を見る限り、稲荷の血を一番濃く受け継いでいるのは間違いなくコトなのだ。

 ここからがクライマックスか。残りの2話でこの世界にハッピーエンドは訪れるのか。せめて、八瀬にだけは幸せになって欲しいのです。

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 考えてみりゃこの家系って女の子が全員プリキュアになる血筋だ、第7話。鏡都崩壊もそうだけど、東映作品の世界の終わりは、割と容赦無くて見ていて戦慄する。

 鞍馬の企みによって異界に飛び込んだコトは、ついに念願叶って「ママ」との再会を果たす。2人の「こと」が出会い、そのまま鏡都に帰還を果たしたことで、関係者はそれぞれの視点からお祭りムードに。そりゃまぁ、ここまでのお話は全て「親に会いたい」の一心で進んできた物語ですものね。一番分かりやすいのは八瀬で、母親への憧れが強かった彼女は隠そうともせずに喜色満面。あの頃の思い出を再現するためのティーパーティー、母親に見て欲しくてずっと取って置いたコレクションの自慢。鏡都の管理者として立派に責務を果たしたことを褒めてもらえる喜び。全てが望んでいたことだっただけに、古都が突然「帰る」と言い出したら即バーサーク。これはもう、しょうがない。

 愛情表現が下手な子供みたいな半端な反応を示したのが、鞍馬と明恵。どちらも「男の子は母親に素直に接するのが苦手だよね」みたいな感じにも見えるが、実のところ、彼らの執着は古都よりも父親である稲荷に対しての方が強い。もちろん母親の帰還は喜ぶべきことであり、鞍馬も普段はあまり見せないような微妙に歯切れの悪い態度で困惑とかすかな喜びは示しているように見えるが、あくまで古都は「付属品」であり、全ての中心にいるはずの稲荷の帰還までは気を抜くことは出来ないのだろう。明恵の方も同様で、フレンドリーな母親の帰還を素直に喜ぶことが出来ない不器用さに加えて、自分とコトは鞍馬たちの計略に丸め込まれて「負けた」上での帰還劇という部分もひっかかっているのだろう。現状が大団円に見えないのも致し方ないところだろう。

 八瀬と同様に喜びを示したのは、コトも同じだった。2人の会話から察するに、コトは自分の母親の記憶は残っていなかったようであるが、それでも憧れていた「ママ」との再会は素直に嬉しいと思っていた。なかなか話の分かる母親のようだったし、思い出話に花が咲くと2人の間に横たわる「先生」の存在もクローズアップされる。要所に血のつながりが感じられる2人の対話は、思い出の共有こそ一切無いものの、充分に家族の絆が感じられるものだった。夜の縁側、少しずつ距離を詰めて肩を寄せ合う2人を上からの俯瞰で描いたカットが実に叙情的で、ちょっと目頭にくるものがある。目の色は兎らしい赤を宿して母親似。珍しくリボンを解いて梳いてもらった素直な髪の毛は父親似。コトのそこかしこに、探し求めていた「両親」の姿が見え隠れする。

 しかし、残念ながらそれで話が終わるようなハートウォーミングなだけのアニメではない。古都が「戻らなければならない」と言ったことで事態は再び渾沌へ。コトの言葉を借りれば古都がこれまでずっと隠遁していたのは「神社の聖域」と呼ばれるエリアらしい。古都が何故そんなところに幽閉されていたのかは定かでないが、彼女の言葉から類推するに、古都の存在が鏡都に重なってしまうと、世界の安寧が保たれないと(少なくとも古都自身は)考えていたようなのだ。この「鏡都と古都の不協和」を解決するために稲荷も外の世界に出ており、無事に解決したら二人で戻ってくると、そんな算段だったのだろう。1人で戻ってきた古都も、娘を前にして、「あの人を助けることが出来るか」と稲荷について言及してコトを悩ませることになってしまう。

 念願の再会を果たした母親にも、父親のことを問われるコト。彼女にしては珍しくこの不思議な状況には心が揺れたらしく、明恵の部屋へ潜り込んで弱音を吐露し始めた。自分だって何が何だかさっぱり分からない。これまでずっと「先生」のいう通りに生きてきたし、今回の件だって、何も分からないからこそ鏡都に乱入し、何とか自分の腕1つで謎を解き、先生との再会を望んでいたのだ。それなのに、世界は答えを与えるどころか、彼女に問いかけてばかり。なるほど、ちょっと腐ってしまうのも何となく分かる気がする。母親でさえ彼女に対しては「与える」以外に「求める」ことになってしまい、理想とのギャップが大きくなってしまったのだろう。

 そんなコトを見て戸惑う明恵のもとへ、ついに現れた諸悪の根源(?)。世界を断ち切り、いつものように悠々と姿を現した稲荷・明恵上人・先生。なんだか身体のサイズが縮んでいたようにも見えるのだが、その不遜なしゃべり口は間違いなくみんなの知っているあの稲荷に違いない。明恵が、鞍馬が、古都が、そしてコトが求めた男がついにこの鏡都に帰還した。それも、とびきりの災難を引き連れて。突如始まった世界の大崩壊。これは稲荷が鏡都との「不協和」を持つために引き起こされたのか、それとも彼の言うように、コトがちょいと暴れて世界そのものに傷を付けてしまったことがマズかったのか。あくまでも作り物でしかない「絵の世界」であった鏡都は、確かに外から見ると大きくひび割れ、今にも崩れてしまいそうになっている。世界内部でも、少しずつものが消え始め、星々が落下して阿鼻叫喚のドゥームズデイである。まー、その割に鞍馬なんかは冷静に見えるのだが、はたして、鞍馬や古都はどの程度予測していた事態だったのか。相変わらず謎はすっきりと解決しないままに次回へ続く。

 今回は、世界構築の謎もそうだが、コト出生の謎という大きな要素も、改めてフォーカスされることになった。「母親」である古都が出てきたのだから全て解決するものだとばかり思っていたが、結局、そのあたりの回想は「過去」としては語られていない。元々、作り物である古都は人間(?)の稲荷とは子を成せず、そのために薬師丸を他所からかっぱらってきたり、鞍馬や八瀬を産みだしたりしたはずなのだが、コトは「遺伝的に古都の血を引いている」ような描写があり、額面の意味以上に「稲荷と古都の子」であるように語られているのだ。そして、当然のように古都は娘のことを「鞍馬たちの妹」とも言っている。これまで、親が同じであるはずの三兄弟とコトの間には、当然語られるべき「兄弟」という文脈が欠けていたのだが、それが今回するっと補完された。一体どのような経緯でこの「兄弟」が生まれることになったのか、そのあたりにももう一悶着ありそうだ。うーむ、引っ張るなぁ。

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 クライマックスってきた、第6話。まだクレジットとしては6話目なんだけどね。なんだかこれまで蓄えてきた様々なものが炸裂する大きなうねりが感じられるのは何故だろう。

 アバンは再び薬師丸の過去のお話。前回その光景が初めて現れ、彼の人生の起点が決して綺麗なものではないことが語られていたわけだが、今回はそれに加えて稲荷の奇っ怪な振る舞いについてもスポットが当たっている。てっきり「瀕死の子供を拾ってきて助けた坊主」の話だと思っていたのだが、実際には「悲壮な決意で死んでいった子供の死骸を拾ってきて生き返らせた呪術者」の話だった。しかも、当然そこには子供自身の意志は一切考慮されておらず、ただ「子供が欲しかった」という稲荷の欲求のためだけに産みだされた「息子」が存在している。なるほど、これまで「家族の物語」と言われてきたために問答無用で「家族とは暖かなものだ」と思い込んでいたが、こうして成り立ちを見てみると、明恵がコトに向かって自分を殺せと言っていた意味も何となく分かるような気がする。

 結局、鏡都の存在が示すように、世の理は全て作られた「ニセモノ」である。かつて稲荷に恋して人間となった絵の中の兎もニセモノであるし、そこに連れてこられた新たな息子も、器こそホンモノであるが、命自体はニセモノだ。稲荷が自らの血でもって作り上げた「特別製」の石榴によって与えられたかりそめの命。石榴は古来より血肉を表すツールであり、薬師丸は稲荷の血肉を分け与えられただけの作り物ということになってしまう。当然、その後に産みだされた仏の兄も、鬼の姉も、全てニセモノには違いない。ニセモノたちは本物の京の都では生きるに窮屈すぎたために、都がまるごとニセモノである鏡の都に移り住んだ。そして、いつの間にかニセモノの家族は離れ離れになり、ニセモノの3人が、必死にホンモノを探すだけの日々を過ごしていたというわけだ。

 もちろん、探す方向性こそ似ているが、3兄弟にとって「ホンモノ」が表す意味はそれぞれに異なっている。鞍馬にとってのホンモノとは、自分の技術が活かされ、ふざけた物理法則などに支配されない「物質世界」であろう。ものが壊れても勝手に直ってしまうなどという無茶苦茶を、鞍馬は根本から認めることは出来ない。だからこそ、外を目指してコトを利用する。八瀬にとっての「ホンモノ」は、幼い自分を育ててくれた母の愛情に違いない。消えてしまった両親の、とりわけ母の面影を探すために、八瀬は過去にすがりながら、新たな壁の破壊を望む。そのためならば、いけ好かない兄と協力してコトを「試験」することも厭わない。

 そして、明恵が望む「ホンモノ」とは一体何なのか。ニセモノに辟易して全てを真実の姿に戻すことを望むのならば、最終的にかりそめの命を与えられた明恵こそが消えるべき存在である。自分自身が偽りであると感じるからこそ、彼は日々を漠然と生き、目的意識に溢れるコトを疎んじてもいたのである。しかし、そんな毎日もいい加減に終わらせたくなる。コトがこの世界を打ち破り、最終的に「死なない」自分の体をも打破してくれれば、彼も「本来の」姿に戻れるかもしれないのである。ただ、はたして本当に彼の望みが「回帰」であるかは怪しい部分もある。確かに、元を正せば彼は既に死んでおり、家族も世界も全て偽りのものだ。しかし、だからといってこれまでの人生が全て偽りだとは思いたくないだろう。稲荷の家族となって共に歩んだ日々は、今回もサイレントの形式で様々なシーンを垣間見ることが出来た。四季を生き、長い間両親と共に過ごした時間は、やはりニセモノではなく本物であったと思いたい。コトが現れ、彼女の「パパ」と「ママ」は偽りではなく確かに存在する「本物」であるという。それならば、やはり家族とともに過ごした明恵の過去についても、コト同様に満ち足りたものとして受け入れることができるのではなかろうか。

 結局、稲荷の無邪気な「なければ作ればいい」という超常性のせいで、どうにも世界は拗くれてしまっている。その中で一体どこから修正していくのか、ということが、現在の焦点というわけだ。ついに八瀬と手を結んだ鞍馬は、手っ取り早い方法として、コトを「調査」することで外との接点を見いだそうとしている。コトを守らんとする明恵は身勝手な兄と姉の行為に抗おうとするが、三人議会が2対1に分かれてしまっている現状では、明恵もなかなか手が出しづらい。鞍馬が隠し持っていた不可思議な「扉」への効果でもって、コトは再び異界との接続を果たすことになるのだろうか。

 今回の見せ場は大きく2つ。1つ目は、尋常ならざる稲荷の笑顔が寒々しい、薬師丸の過去パート。単なる造物主、人の親というだけでは終われない稲荷の不可解な人物像は、今後の物語の焦点となりそうだ。また、理解を超えた稲荷の勝手極まりない横暴に反発する薬師丸の困惑も非常に見応えがある。CV斎藤千和による渾身の「生を恐れる少年」像は相変わらず見事なものだ。

 2つ目の見どころは、今回クライマックスとなった三人議会とコトによる2対2のバトルパート。第0話でも描かれていた活劇であるが、やはりダイナミックなアクションシーンで野放図に暴れ回る超越者4人の個性は非常に画面映えする。今回ようやく本気でバトルに入ってくれた明恵の数珠アクションも良い出来だし、巨大で鈍重なロボを相手に巨大ハンマーを操りながら飛び回るコトの飄々とした感じも面白い。最終的にこれに古都や稲荷も参加しての乱闘模様とかになれば最高なんだけどな。

 次週、なんだかあっさりと古都との接続には成功。ついでに父親とも再会? はたして残りの話数で何が起こるやらね。

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 矢尾一樹の衣装www、第5.5話。うん、まぁ、謎企画だけどね。意外としっかり取材してたんじゃないでしょうかね。わざわざ感想書かなくてもいいんだけども、せっかくなので。

 もう、いまや公式がわざわざ聖地巡礼してくれる時代ですよ。公式がわざわざ聖地を教えちゃうのってどうなの! っていう意見がある作品も存在するわけだけど、京騒戯画の場合はちゃんと京都テイストを前面に出しているし、今回の特番を見ていると、確かにこうして作品世界とのリンクを解説されると色々と面白い。背景や舞台設定だけでなく、明恵上人のように人物のモデルまでいるとなると、聖地巡礼の様子も1つの舞台演出として見ることが出来るだろう。有名な丸窓の映像なんかは改めて見ると確かに「アニメで是非使いたい」と思う気持ちも分かるし、最後の鳥獣戯画で盛り上がってるところなんかも、コレが元祖キャラもの漫画だってことを考えれば、アニメの特番で扱うのも納得出来る(?)というもの。やっぱり京都ってどんだけ使い古されても色々と面白いものが残ってるものよね。個人的には、エラく大回りで大変そうな旅行日程を見てて不安になりましたけども。初日の源光庵はなんだかやたら効率の悪いルートだったような気がするんだけどね。

 で、番組そのものの話はそれくらいにして、せっかくだからキャストの話。うりょ子が今回のリポーター役に抜擢されたのは分かる。女性の方が映えるし、釘やキタエリが3日間も京都に拘束できるとは思えないし(いや、うりょ子が暇だってわけでもないだろうが)。しかし、隣にいた子は結局誰だったんだ? やたらガタイの良い子だったな。2代目ショルさんを襲名出来そうな。なかなか元気な子だったし、番組もそつなくこなしてたから別に問題ないのだが、「結局だれ?!」ってなったのが気になった。確認してないけど、矢尾さんと話してる感じなんかを見ると、今作でモブを任されてるってことなのかな。何でキャスティングされたのかがよく分からないので妙に気になったのである。キャスティング協力に青二って書いてあったから、「ははーん、さては青二の新人なのだな」って思ったら81だったし。久川綾、うりょ子と関西出身声優も多いから、ひょっとしてこの子も関西? って思ったら東京出身だし。いや、矢尾さんも事務所違うし東京出身だけども。不思議。

 そして、矢尾一樹の無駄な存在感ね。あの人の恰好がファンキーなのはいつものことだが、不思議と京都の古寺にマッチしているように見えて笑ってしまった。こうしてみると本当に単なるいいおっちゃんやな。「スペシャルゲスト登場です!」って言われた時に「スタッフかな? メインキャストかな?」って思ったら矢尾さんだったので腰砕けたけど、考えてみりゃわざわざ来てくれたのって結構レアである。あのまま出家してそうでちょっと怖い。

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