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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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壮絶凄絶最終話。これがこのアニメの「1つ目の」結末。ただの1点に特化させた異形の結末。

 正直、意外性のあるどんでん返しなど全く無かった最終回である。既に先週の時点で最大のちゃぶ台返しは完了させており、今回ギモーブ店長文人のモノローグなどで補完されたのはせいぜい唯芳(と小夜)の正体くらいか。それだって、大したサプライズになったわけではないだろう。この最終回の最大の眼目は、伏線の回収ではなかった。

 では何が見せられたかといえば、更なる拡散である。そうだ、この作品は元々劇場版に繋がる前振り段階であることが了解済みの状態での1クールだったのだ。この最終回は、何事も丸く収まってはいない。むしろ、より大きな物語へのジャンプ台の役割しか果たしていないのである。そして、どうせ飛ぶなら、そのジャンプは特大の方が面白かろう、というのが今回のコンセプトだったわけだ。

 そりゃもう、飛んだ。盛大に飛んだ。投げっぱなしと誹られても文句の言えぬこの最終回で、とりあえずやれることはやりきった。今回は大きく3つに分けてその行き着く先を見よう。1つ目は、先週からの続きである茶番の結末。メインキャストが2派に分かれていたわけだが、文人のゴーサインで、役立たずの異分子は淡々と処理されていった。時真は瞬殺、存在感のかたまりだった双子姉妹も徹底的に残虐に処理されていく。色々あったが、やはり今回最大のハイライトはのの・ねね姉妹の末期だった気がする。下衆であることが嫌というほど伝わるそれぞれの最後には、「双子」という唯一の繋がりすら軽々と踏みにじられる。彼女達の断末魔の絶叫は、他のキャストには無かった魂の叫びである。

 2つ目の見せ場は、正体を現した唯芳と小夜による「親子」血戦。お互いに望まざる血の混じり合い。これぞプロダクションI.G.の真骨頂とも言える、笑えるぐらいの殺陣の迫力。鉄拳シリーズでも見たことがない壁バウンドをフル活用し、狭い屋内で飛び回る2人の人外と飛び散る血しぶき。これまでも様々なフィールドで見せ付けられたこの作品の見せ場の1つであったが、最後の最後で初めて「人の形をした者」と正面からぶつかり合い、これまでの全てを清算するような出し惜しみせぬ大迫力活劇シーンだ。

 そして3つ目、悠々と退場する文人と、それを追撃する小夜を描いた野外戦の、冗談とも見える地獄絵図。解放された古きものと監視を行う「上層部」による「実験場」の撤収劇は、エキストラとして呼び出された全ての人々を綺麗さっぱり無かったことにしてしまった。無表情に淡々と大衆を惨殺していく管理側の残虐さは、「学園黙示録」などをも上回る救いようのなさ。分裂増加した量産型「古きもの」は、なんだかユルい表情と独特の造形のせいで、最初のインパクトが「うわ、八頭身モナーみてぇ」って思っちゃった。おかげでもう、そこから先は全部モナーにしか見えなくなってしまったのだが、残虐を残虐とも受け取らせぬほどの稚気にあふれた惨殺劇は、ある意味この作品に最も求められた要素なのかもしれない。1つ1つの古きものの振る舞いが細かく「楽しさ」に置換されており、「あ、とんがりコーン喰ってる」とか、「栄養ドリンクか」とか「ミキサーは駄目だっぺよぉ〜!」とか、笑っちゃいけないシーンだと分かっていながらも、奇妙な引きつり笑いみたいなものがこぼれてしまう。この何とも言えない感情は、他のどの作品でも受けられない唯一無二のものには間違い無い。個人的には、ぼかしアリでギリギリレベルですけど。これ、製作側は一切手抜き無しで描き込んでるんだろうなぁ……

 最終的に残されたのは、「劇場版仕様」となるために潰された目を覆った隻眼の小夜と、結局なんだかさっぱり分からないままの犬っころ。敵方は、完全なる悪役として立ちはだかった「罰するもの」七原文人と、「やっぱお前女子高生は無理があったんだな」という衝撃の事実が判明した網埜優花。対決の構図は実に分かりやすくなった状態で、1年後の劇場版を迎えるわけだ……って、長いわ! 1年て! どうやってモチベーション維持したらええねん! ……観に行くだろうけど。このまま終われないのは間違い無い。しかし、「終わらせない」という役割を恐ろしい方策でもって実現させたこの「最終話」の存在感、恐ろしいものである。

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