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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「夏目友人帳 参」 5→6

 終わった、と言ってもあくまで通過点なので何とも評しにくい状態ではあるが、いつも通りに、安心して見られるものを引き続き提供し続けている、不動の1枠。

 3期目ともなると、作品自体は変容してくるものである。回りに3期目を迎えるほどの人気作ってのはなかなかないのだが、例えば「ひだまりスケッチ」ならスタッフを刷新して演出方向をガラリと入れ替えてきたのが3期目だし、「さよなら絶望先生」にしても、3期目ともなると変化球を多めにして様々な点から「なんとか飽きられないように」と必死になっていたように思う。それくらいに、「続けること」は大変なことなのである。

 そんな中、この作品は一見すると本当に「今まで通り」を貫いている。1話1話で扱う題材に大差は無いし、目に見える部分に大きな演出意図の変化もみられない。それだけに、非常に取っつきやすく、これまでのファンならば一切の不満無しに見られるだけのものに仕上がっている。そして、それに加えてきちんと「3期目ならではの変化」も伴っているというのが最大のポイントだったのではなかろうか。

 今期の最大の変更点は、シナリオの密度、とでもいうべきものである。過去2期分では最も重要視されていた「懐かしい雰囲気」「緩やかなテンポ」が多少変更され、シナリオ密度が濃くなり、事件の振れ幅も大きくなった。緊張感のあるシーンはより盛り上がる方向に持っていくよう、ホロッと来るシーンはよりダイレクトに響くよう、ユルいギャグのシーンはテンポでもって流れがでるよう。全体的に、「語られるもの」の量が増えていたように見える。

 この変更は、メインのライターが金巻氏から村井さだゆきに変更になったこともあるのだろうが、大森監督曰く、意図的にオーダーし、3期目を意識して変えてきた部分であるという。既に2期までで世界観については浸透したという前提のもと、物語の起伏を強めに出し、原作の持つものをより忠実にアニメに引き出したという。多少なりとも視聴者に求めるものは増えるのかもしれないが、これにより、ドラマ性を持つ1本のシナリオとしては、更に密度を濃くすることになった。

 この変更は、個人的には純粋にプラスだったと思う。確かにこれまでのようなゆったりとした雰囲気も作品世界には欠かせないものであるが、3期続けられてしまえば、どうしたってそこには「慣れ」と「飽き」が生じてしまうもの。それを事前に回避するために、ドラマ本来の面白さを前面に出す、というのは非常に効果的だった。例えば今回初登場した的場の存在や、一気に深まった田沼との友人関係など、夏目の回りで起こった変化が、これまで以上のピッチで描かれており、グッと引き込まれながら見続けられるだけのパワーを持つようになったのだ。もちろん、相変わらず音響やさりげないキャラの表情の機微など、細かい部分については今まで通りに手抜かりなく突き詰めており、品質の高さは折紙付き。毎度毎度、よくもまぁここまで期待に応えてくれるものだと、感心してしまう。本当に、現代アニメにおける1つの代表作とも言えるシリーズになったのではなかろうか。

 やはり大森監督は凄い。そう思わずにはいられない1本でございます。引き続きの4期目も既に決定しているとのことなので、このままのクオリティを保ちつつの続編、楽しみに待ちたいと思います。でも、このシリーズにつきっきりだと、他の作品の新作は作れないんだよなぁ……ほら、あれだよ、いっぺんシンデミル感じの……あれも3期目に更にステップアップした希有な例だったなぁ。4期目が見たいなぁ……

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