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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「翠星のガルガンティア」 6→7

 今期一番楽しかった作品は総合点でここになるだろうか。特に目の覚めるような何かがあったわけではないが、非常に「まとまりのよい」、1クールで作れるオリジナルアニメーションとしては、お手本のような出来の作品だったと思う。ロボットもの、SFものでこの規模を無理なく収めた例というのは、実はかなり珍しいのではないかと思う。

 アニメが楽しく見られる最低条件として、やはり画の品質維持は最低限必要なものだ。今作はロボCGでは安定した実績を残せるI.G.の制作なわけだが、想定されていたロボット戦闘はあくまで一要素でしかなく、最も描くべき部分はその名の示す通りに星の色、広々とした空や海の青であった。ハナハルデザインの非常に扇情的なキャラがアニメで動いてどうなるかと不安だった部分もあったのだが、どうやら村田監督はこの辺りのバランス感に優れた人だったらしく、健康的な画面の中で、実に見事に躍動感を持って動いてくれた。同じハナハル絵で作られた「かみちゅ」も素晴らしい出来だったが、あちらの持つ近しさとはまた違った、理想化の進んだデザイン性。海の上でたくましく生きる人々の姿が実に気持ちよかったし、これに次第に溶け込んでいく異分子としてのレドの存在感も、埋もれることなくしっかり現れていた。レドが最後までレドとして立脚できたのは、異分子であることを主張し続けつつ、最終的にガルガンティアに内包されていくまでの過程が見えやすかったおかげであろう。バックグラウンドをきちんと整えた上で、動きを出しながらも破綻しない範囲に抑えるさじ加減が見事。少なくとも13話という限られた尺の中では非常に楽しませてもらいました。とある知り合いが中盤あたりで「世界名作劇場みたいな雰囲気で好き」と言っていたのだが、そういう楽しみ方も出来たあたり、見た目にも懐の深い作品である(まぁ、後半の展開をその知り合いがどのように見ていたのかは定かでないが)。

 脚本については、まぁ、1クールアニメなのでまだまだ書き足りない部分はあったかと思うが、それでも最終話まで無理なく話が展開出来た。テーマ性もしっかりしていて、考える部分も、受け入れる部分も過不足無く組み上げられていたと思う。ちょっと距離を置いて見ると「人間の個としての存在を主張する主人公側と、それを押しとどめて社会秩序の際だった正義を邁進しようとする敵キャラ」っていう構図はまんま「PSYCHO-PASS」のシビュラと同じだった気もするのだが、あちらはあくまでサイバーなサスペンスであり、こちらは最終的には人間賛歌だ。最後の最後でチェインバーが大幅に「機械の領分」から逸脱してしまうことも、シナリオの整合性を優先するなら妙な部分なのだが、お話としての全体像を見るに、何とも不可解な収束性が感じられるのだ。この辺りの采配が一番評価したい部分である。

 話としては難しすぎず、ほどよく顧客への訴求力のある道具立ても用意出来て、すとんと落ちて後腐れがない。多分こういうのが、業界がやりたがってるオリジナルコンテンツなんだろうなぁ。まぁ、あまりにすとんと落ち過ぎちゃうとそのままするっと忘れられる可能性もあるので痛し痒しではあるのだが。少なくとも、毎週続きが気になる「楽しいアニメ」としての存在感は充分でした。もうすっきりしちゃってるので続編云々なんて話は出ないでもいいが、今後のガルガンティア船団の物語がどのように続いて行くのか、気になるところではあるね。

 最後は当然中の人。今作で注目すべきは、期待の新人石川界人。いい仕事してました。他はまぁ、安定の面子ばかりだったからいいか。杉田がずるい、っていうことくらい? 藤村歩がラスボスやった、っていうのは嬉しかったね。

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