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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 二転三転、第12話。初期のあのゆるりとした空気はどこへやら、常に波乱含みの大活劇。京都はほんま、おっかないところどすえ。

 今回はもう、サブタイトルが全てを物語っている。海星の力を借りて何とか逃げ出した矢四郎。しかし、彼の力だけではこの窮状を救うことなんてできやしない。そこで彼が思いついた唯一の活路が、まさかのニセ電気ブランである。社会勉強がてら、嫌々ながら働かされていた工場の商品、これを突っ込むところはどこかと言えば、もう、そりゃぁ井戸の中に引きこもった実兄の口の中しかないだろう。家族の大ピンチを報されても情けなく困り果てるだけだった矢二郎だが、あの雪辱の夜の再来か、アルコールを注がれたことで眩きシャイニングソウル。カエルの姿から狸をすっ飛ばして大虎に至り、繰り出すはあの日の思い出、偽叡山電車である。もう、この作品の「ニセ」の自由奔放さは実に良いポイントをくすぐってくれる。総一郎の一世一代の「偽比叡山」に始まり、今回は「偽叡山電車」が滑走する「偽寺町通り」である。もう何がなにやら。

 そうなんだよ。こないだわざわざ巡礼してきたが(いや、正直に言うとその近所にあるボードゲーム・カフェに寄っただけだが)、矢三郎が捕まった「竹林亭」の元となった蕎麦屋は出町柳商店街の西側、寺町通りに位置している。あそこからは一気に南下するだけであっという間に金曜倶楽部の会合場所へとたどり着くのだ。今回金閣銀閣をいじめている間に叡山電車が爆走したのは、まさにこの寺町通りだ。御所の東を渡り、市役所の脇をすり抜けて、寺町商店街へ。残念ながらあんまり細かい操縦は出来ないので三条で止まれず、そのまま新京極方面へ向かった。おそらく、三条を越えたあたりで夷川親衛隊の手による「偽寺町通り」に入ったものだと思われる(三条交番のあたりまでは実際の景色を走っているが、そのあたりから背景がループし始める)。化かし合いの結果、5匹の狸は鴨川へダイブ! するところだったが、矢四郎の機転で何とかそれだけは回避、「寺町から飛び出して鴨川上空をホバリングする叡山電車」という、京都人でなくとも爆笑してしまう愉快な物体が、夜中の繁華街上空に現れることになる。あの飛行用の釜は矢四郎の機転だったようだが、あれはどこから持ち込んだんだろうなぁ。

 そして、拾い物の扇でちょいと扇いだ結果、問答無用の叡電ミサイル発動。不覚にも爆笑してしまった。すげぇな扇。結果として四条の鴨川べりに叡電の車両が激突するという、現実では絶対に絶対に絶対にあり得ない事態に(まぁ、阪急だろうが京阪だろうが激突はしないだろうが)。しっちゃかめっちゃかの会場で、何とか第一目的である矢一郎救出には成功する。ここでハッピーエンドならば良かったのだが、あれよあれよとことは進み、続くのは母上のピンチである。この辺りからのしたたかな化かし合いの展開は、狸と人間が入り交じった本作の真骨頂と言っても良いだろう。怪しげな術を駆使し、なおかつ隣に弁天をはべらす謎の老人、寿老人。どこまでことを知った上で誘導しているのかは定かでないが、そんな危険人物を前にして阿呆の切り込み隊長である矢三郎は、次から次へと口から出任せをはき出して何とか食らいついていく。母狸の危機、集まる事件現場、そして矢三郎自身も常に危険と隣り合わせ。そんな状況で、全てを知っている弁天は相変わらず不敵な笑みを浮かべるだけである。何とも恐ろしい女だ。

 一方、ラストステージに選ばれた仙酔楼では、辛うじて生き延びた矢一郎が、必至に立ち直って早雲と丁々発止のやりとり。事の顛末を詳らかにすることで糾弾しようとするも、したたかな早雲は素知らぬ顔。しれっと「狸の風上にも置けぬ」とかいうあたり、流石に下鴨総一郎の弟、肝の太さは大したものだ。現状、この2人のバトルは平行線であろう。矢二郎が久しぶりに顔を見せたところで、残念ながら説得力が増すわけではないのだ。勝負のターニングポイントとなるのは、奇しくも隣室に入った金曜倶楽部の面々である。あそこに母狸は幽閉されている。そして、母狸が鍋に落ちることは、夷川早雲も望まぬことなのである。策略に謀略を積み上げた権力闘争のなれの果て、早雲はかつての想いを取り戻すことが出来るのか。そして、矢三郎の一世一代の大勝負、ここで弁天や寿老人を相手に、愛する母親を助けることが出来るのか。狸VS狸に狸VS人間が絡み、それを見守るのは赤玉先生と弁天という2人の天狗。「何か恐ろしいこともたまに起こる」とさらりと言えてしまう京都の夜に、一体どんな顛末が待っているのやら。

 次週で最終回、とびきりの有頂天を期待したいところだ。おそらく次週が矢三郎の見せ場となるわけだが、なんとか矢一郎にももう一働きしてもらいたいところだね。今週も自分の不甲斐なさに涙してるだけだったから……まぁ、ヘタレ可愛いのが矢一郎のチャームポイントなんだけども。そして、今週は当然矢二郎の最大の見せ場となったわけだ。偽叡山電車の無茶苦茶さを見て、「なるほど、これは見事なキャスティングだった」と感心することしきり。普段の「井の中の蛙」の情けなくもがんちくを持っていそうな表情に声を当てる吉野裕行も素晴らしくマッチしていたのだが、「けんどちょーらーーい!」と叫んで愉快に走り回る矢二郎の晴れ姿も、やっぱりよっちんがやってこそ、という気がする。良い物を見せてもらいました。

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