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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 バイバイサンキューネッ! 第16話。さぁ、3部の中でもとりわけ意味の分からないスタンド、ラバーズの登場である。本体である鋼入りのダンを含めて、分からないことだらけの、3部のあだ花といえる存在。それだけに、この独特の空気はJOJOワールドの中でも強烈な印象を残している。まぁ、これまでの感想を振り返ると、大体の敵キャラは「強烈な印象を残している」わけなんだけども。

 まずは本体の方。「鋼入り(スティーリー)」ダンという名付け方もよく分からず、容姿を見ても「多分……現地人ではない?」というくらいのぼんやりした属性しか分からない男。承太郎にも突っ込まれていたように、登場直後の慇懃無礼な口調はあっという間に馬脚をあらわし、どんどん「荒木的低俗な悪役」に落ちていくため、メンタリティもよく分からない。そして特筆すべきはその登場シーン。何故かケバブ販売員として登場し、そこからたまたま目が覚めたエンヤ婆に突っ込んでもらって、初めて正体を現すという意味不明なサプライズ演出を施している。この登場シーン、全く意味が分からないが、原作でも案外この「おちゃらけたイメージのケバブ店員」とダンの関連性は気付きにくいものであったらしく、私の所属する某コミュニティ(基本的にジョジョはバイブルである)でも、私が指摘するまでこの「店員=ダン」に気付いていない人すら多かった。それくらいに、意味が無いのである。単なるダンの思いつきともとれるのだが、作中、心の声で「普段は5本150円で売ってるもんね」と言っているということは、」ダンは常日頃あそこでケバブ店員をやっている可能性は高く、その生態の謎は深まるばかりである。あれだけの激闘を繰り広げてジョセフをぼったくった後に堂々と承太郎からカツアゲ、更に宝石泥棒までこなすわけで、生業についてはもうちょっと考えた方がいいな。DIOもなんでこんなチンピラを見つけてくるのが上手いのだろう。

 で、そんな謎だらけの設定のダンであるが、彼の謎を説明出来る身も蓋もない方法が1つある。答えはいつもの通り、「荒木先生が思いつきで描きたかったから」だ。せっかくパキスタンに入ったのだから、(おそらく取材したのであろう)現地の食文化や、現地人とのやりとりについては「旅行記」である漫画で描きたかった。そこでケバブ販売員とジョセフのアツい戦いがとにかく描かれる。前後の雰囲気と関係無しに突然ギャグがぶっ込まれるのは、8部になった今でも変わらない荒木節。そして、そこから更にダンに出会うまでにページ数を割いていてはテンポが悪いし意味も無いので、そこからすぐに少年漫画的に盛り上げるバトルへ突入するために、シームレスでダンの登場シーンに繋げる。そうなれば、店員=ダンにするのが一番手っ取り早いのです。なるほど、納得だー。……朗らかな時代だなぁ。ちなみに、最近ではお祭りの屋台などでも見ることが多くなったおかげで日本でもすっかりお馴染みになったケバブだが、連載当時はそんなものを見る機会はほとんど無かったため、非常に珍しい異国文化として憧れたものである。すげぇ美味そうだよね、ケバブって。ダンは正体を現したあとに優雅にティータイムを楽しんでいたけど、あのケバブ焼く機械はどこにしまっちゃったんでしょうね。

 とにかくそんなダンが引き連れてきたスタンドがラバーズなわけだが、こちらも何とも不思議なスタンド。持っている特性は「超小さくて、超遠距離までいける」ということ。そして、ぶっちゃけそれ以外の特殊能力は公式にアナウンスされていない(肉の芽を持つのも特殊能力の一環?)。つまり、今回花京院達がやった「サイズ可変」の原則が全てのスタンドに適用されるならば、「超小さい」ことは特にアドバンテージにならないわけで、本当に無個性なスタンドとも考えられる。でもまぁ、普通に考えたら、単に小さいだけのスタンドが脳に潜り込んだからといって、ダンとジョセフみたいな因果関係にはならないだろう。ダンが説明していないだけで、「感覚共有」も能力の1つとして超自然的なパワーが与えられているのだと思われる。でないと本当に「史上最弱」になってしまう(まぁ、後世にサバイバーによってこの記録は塗り替えられるわけだが)。

 「脳に潜り込むことを前提条件として、高次の感覚リンクを産みだす能力」がラバーズの能力だとすると、やはりこれも荒木先生がやりたかった絵面なんだろうな、ということがよく分かる。少年漫画ではたまに出てくる「俺が死ねば仲間も死ぬぞ」シチュエーションを設定することと、「スタンドが傷つけば本体が傷つく」という割と馴染んできた設定をひっくり返すという逆転の発想を繋げて、それを「脳で暴れる」というなんか適当な理由づけて説明する。このファジーさがスタンドバトルの醍醐味。そして、作品世界でもまれにみる「小さくなれるよ」というファジーさ。この後二度と出てこない設定であることを考えると、大体「キン肉マンがにんにく食べると大きくなる」と同じくらいに適当な設定である。幸い、ジョジョの場合はこの後「小さくなれば楽勝なのに」なんてシーンはあまり登場しないのでそこまで違和感はないし、クラッシュなどのサイズ可変のスタンドも現れるので、一応意味の無い設定とも言い切れない。ただ、すごくナチュラルに「小さくなるぞ!」っていってる花京院や、「これってものすごくスタンドパワーを使うぜ」と言ってるポルナレフを見てると、やっぱり笑えてしまうのである。「スタンドパワー」っていう言葉もあんまり出てこねぇよなぁ。

 あと、今回アニメで見てて初めて気付いたのだが、ハーミットパープルの念写能力も地味に高性能である。一発で自分の脳内にいるラバーズの映像をヒットさせたのは肉の芽(DIO細胞)の探知能力があったということで納得出来るが、ラバーズがあの大きさで画面に映ったってことは、電子顕微鏡並の高倍率ズームも搭載している。……「魂のビジョン」って便利だよな。

 次回はいよいよ3ページ分のオラオララッシュが待ち構えている。承太郎さんがここまでビキビキ怒るシーンは後にも先にもなかなか無いことなので、たっぷりと楽しみましょう。やっぱり承太郎さんは最強だよな。どう考えてもあの人間ブリッジが支えられるとは思えないもんな。

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