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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 一ヶ月なんて案外あっという間な気もする第3話。2月はどこへ行ってしまったのでしょうか。春ですねぇ。

 3本目の刀を巡る物語は、これまでと違ってとがめの台詞があまり多くない。その時点で「良かったね!」と言いたくなるのだが、代わりに敵キャラとして登場した敦賀迷彩の台詞量は多い。湯屋さん、ご苦労様でした。ただまぁ、今回は不思議とこれまでのような「台詞で埋め尽くされている感」が薄かった回ではあります。原作に元から動きがあったのか、それともコンテを切った小林智樹の手腕なのか。個人的には後者のファクターを推したいところです。

 ただ、先に断っておくと、今回はこれまでで最も微妙な印象の回ではあった。何が微妙って、主眼を置かれるべき刀を巡るバトルが面白くない。「12本の変体刀」と銘打たれているのに千本あるとかいう部分は、突っ込んだら負けなのだろうか。いや、でも分からねぇよ。しかも最終的には結局「はじめの一本」に魂が籠もってるとか言い始めるし。それなら、正しい「12本」に含まれるのはその1本でいいんじゃないのか? 「12本集めれば政府も安泰」っていう当初の眼目からは完全に外れている気がするのだが。

 そして、クライマックスとなる千刀流の戦い方も、意味が分からない。刀をセッティングして奇襲を仕掛けるって言うなら分かるのだが、「千刀巡り」とやらの効果は全く感じられない。七花も礼儀だと思ったのか「千刀巡り」に突入した時には焦ってみせたわけだが、これまで蝙蝠、宇練銀閣と単体での実力がある敵キャラと戦ってきたのに、今更刀がどこに設置されていようが知ったこっちゃない。どうせ迷彩だって1000本全部で一気に襲いかかるとかいうDIOみたいなまねは出来ないだろうし、戦国BASARAの正宗みたいなキチガイじみた持ち方をするわけでもなかろう。一応喰鮫退治の時には「突如現れた刀」で切り刻むことに成功していたみたいだが、その時の目を見張る速さと「千刀巡り」の強さは全く繋がりが無い。森に誘い込んで千刀流の強さを説くシーンも単に「手がないから七花に降参して欲しくてブラフをかけている」ようにしか見えず、何とも尻すぼみな結果となってしまった。大した策もないのにそれまでのシーンではさも大剣客であるかのように振る舞っているせいで、迷彩というキャラクターの印象がちぐはぐになってしまっているのだ。原作ではどのような演出だったのかは分からないが、西尾維新らしからぬ、ハッタリのかけ損ね。七花の大暴れも無かったし、何とも消化不良であった。

 一応フォローしておくと、そこまで持っていくまでの筋立ては悪くない。山奥に控えた人切り崩れの救済者という迷彩のキャラクターは、「火の鳥」の異形編と非常に似通っており、最終的に殺生を巡っての輪廻を背負う左近介と、女達の非業を背負って自ら命を絶った迷彩には通じるものがある。今作の場合はそこに「殺生の道具」の象徴的存在として「刀」を絡め(「火の鳥」における火の鳥の尾と対応する)、「刀は毒であるか薬であるか」という問いを、迷彩の命に預けたわけだ。彼女が何度も七花に問いかけたように、三途神社の存在自体は、慈悲深く意義深い。極力声を発さず、ただ粛々と仕事を続ける黒巫女たちはそうした神社の理念の象徴である。しかし、そこに「刀」というファクターを投入してしまうと、作中で乱心した黒巫女のようなイレギュラーも生まれてしまう。そして、そのイレギュラーとしての「刀」、ひいては「武力」とは、結局迷彩そのものである。彼女がいる間は、三途神社に本当の安寧は無かったであろう。今回の「輪廻からの離脱」は、彼女の死以外では得られなかった結末である。

 そして、そんな輪廻にまかれ、修羅の道を歩き続けるのが、とがめと七花。雨に濡れる迷彩の亡骸を見て、とがめは思わず「そこまでせずとも」と言いかけ、飲み込む。七花の行動は、全て自分の命によるもので、自分のためのものであることに気付いたためだ。ここで彼女が七花をとがめてしまっては、彼女自身の手で、最高の「刀」をへし折ることになってしまう。それが出来なかったために、七花は今後も思考を持たない「刀」であり続ける。それが、本当にとがめの望む姿なのかどうかも分からずに。

 テーマとしては1つのエピソードとしてきれいにまとまっており、ストーリーテリングの方策としても面白いものなのだが、設定に引っ張られすぎて齟齬をきたしてしまった感のある今回。アニメとしてのクオリティはむしろ上がっているくらいなので、今後はシナリオとの親和性にも1ランク上の完成度を期待したいものである。ほんと、池田昌子さんに「巫女萌え」とかいう言葉使わせちゃ駄目。 

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