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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「さらい屋五葉」 6

 ノイタミナ新作。ただ、関西限定なのか、何故か冒頭のロゴは「アニメわ〜く」という謎のもの。まぁ、放送してくれるなら何でもいいんだけど。とにかくフジテレビでは2作目となる、オノナツメ原作の作品である。

 1話目というと、どんな作品でも当然導入なので説明が多くなりがちなのだが、この作品はそうした焦りが特に見られず、ただひたすらに目指すべき空気の構築に全力を注いでいる。制作がマングローブということで、とにかく凄いのがその背景美術。オノナツメの独特の造形なのでキャラクターデザインはどう考えても「リアル」路線からはほど遠いのだが、背景に用いられている植物のディティールであるとか、ふとした足下の石くれ、雑草の描き込みなど、見事な「和風アニメ」が成立している。彩り豊かな木々、物語の中で重要な役割を果たす(かもしれない)楓の葉の揺れる様などが実に細やかで力が入っているのに、これが主張をしすぎずにあくまで背景として世界を作ることに貢献しているのもすごいところ。時代劇でここまで「生きた」画面構築は、ちょっと方向性が違うが「大江戸ロケット」や「妖奇士」以来だ。ただ画面をボーッと見てるだけでも満足出来る仕上がり。

 そんなのどかな中にもほどよい活気を感じる世界の中で、これまた急がず、焦らず、キャラクター達が動いていく。主人公政之助のとぼけたキャラクターも良い味を出しているし、なんと言っても弥一が格好いい。目のデザインなんかは一歩間違うとクリーチャーなのだが、非現実とのギリギリのところで成立しているデザインと、飄々とした人間性を垣間見せる細かい所作など、実に見事な造形。こういう導入のキャラクター紹介は見ていて押しつけがましくないので気持ちが良いです。

 そして、そうしたキャラクターに命を吹き込むのは、浪川大輔、櫻井孝宏というベテラン2人。特に櫻井の弥一は本当に色っぽくて、悪党面を見せた時なんかは分かっちゃいるのにドキリとさせられる。純正イケメンボイスってのは本当だよなぁ。もちろん、僕らの浪川のどこまで行ってもヘタレ臭の抜けない息の抜き方もたまりません。政之助は、そこまで浪川浪川しくないが(よくわからん日本語だが)、今後じっくりと心情を追っていきたい、等身大のキャラクターだ。

 今作の監督は、なんか久し振りに名前を見た気がする、望月智充。そつのない仕上がりで、見せ方としてはうまい部類。あまり押しの強い造りではないが、それだけにさりげないカット割りが心憎い。「猫に小判」なんて細かいネタが微妙なおかしさを誘う。また、オープニングのデザイン性の高さが強烈なファーストインプレッションにもなった。ほんと、きれいな世界ですよ。

 ただダラダラと見てもきれいだし、じっくりと腰を据えて見られる作品にもなりそう。ノイタミナはほとんどハズレがないのは、本当にありがたい限りである。 

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