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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「宇宙よりも遠い場所」 6

 まだ終わってない番組もそれなりにある中でも、容赦なく新番組はやってくるのです。今年一発目を飾ったのはこちらの作品である。

 読み方は案の定「そらよりもとおいばしょ」である。例によって予備知識を一切入れずに視聴する体制なので、タイトルだけで勝手に想像して一体どんな作品になるものやらと思っていたが、なんと、まさかの南極到達アニメである。さすがにこれは見たことがないテーマだな。一時期アニメ業界は「とりあえず何でもかんでも女子高生にやらせておけば新鮮味が出るだろ」っていう時期があった気がするんだが、そんな中でも出てこなかったテーマ。そして、これが存外に面白そうなのである。

 製作はマッドハウス、そして監督はなんといしづかあつこ。初見では全くそんな印象もなかったので、だいぶ独特の色味は抑えてきてますね(言われてみれば「あぁ確かに」って思えるくらいの出し方)。しかし、別にいしづか氏の特徴は色使いだけではない。きっちり見せ方を意識したコンテワークだけでも色々と刺激になる部分が多い。オリジナルアニメのお目見えとなる1話目、ここでどんな印象を与えるかというのは非常に重要なのだが、短い時間の中できちんと主人公やサブキャラの紹介をこなし、さらに作品の方向性もここまで明示されているのは理想的な1話。「夢も目標もなかった高校生が、ひょんなことから新しい夢を持ち、それに向かって走り始める」とだけ書けば本当に典型的な第1話なのだが、その「夢も何もなかった高校生」の描き方と、「夢を与えられた高校生」の描き方がなんとも印象的だ。若いやすいキーポイントを示すなら、前半パートと後半パートで全く同じ構図、同じシチュエーション、さらにセリフまで同じに重ねながら、メインヒロイン・マリの気持ちが180度変わったことがはっきりとわかるようにBGMや、見せるテンポや、画面の明度などを変えている。「同じツール」を使うことではっきりと差分が見えるようになることに加え、数少ない道具立てで心情が読み取れるようになるので、煩雑になりがちな紹介エピソードの切り込み方としては本当に理想的な構成になっている。手法としては別に目新しいものではないかもしれないが、ここまで効果的に組み込めたのは純粋に監督の手腕だろう。

 やや癖のあるキャラクターデザインで、特にマリは特徴的な前髪ぱっつんがあるので初見だとあまり可愛く見えなかった気がするのだが、コロコロと動く表情も相まって、すぐにいいキャラだと思えるようになった。彼女の行動原理になっていた「なんかわからないし、なんも考えてないけど、とにかく冒険したい。そして、実際やろうとすると尻込みする」という若者特有の心境は、本当によく分かるものだ。よくラノベ主人公なんかで「趣味もないしごく平凡な日常……」とか言っている自称・凡人なんかよりも、こうして突拍子もないことを考えてはみるけど、実際には足が動かない、という設定の方がよっぽど共感できる。まぁ、残念ながら私はそのまま足が動かずに青春を終えてしまった方だけども……。

 考えてみりゃ無茶苦茶な設定なのだ。南極少女・小渕沢さんの「南極欲求」は今のところその背景が描かれていないのでまだよくわかっていないし、ほぼ初対面のマリがそんな小渕沢さんに引っ張られて劇的に動き出す理由もないはずなのだが、それでも、彼女の「動きたいんだ」というくすぶった欲求と、突然降って湧いた「南極欲求」の噛み合いが絶妙で「これしかない」という動き出し方になっている。ともすれば単なるクール系に描かれそうな小渕沢さんも、見た目は黒髪ロングのクール系なのにわりと表情豊かで、マリが共感しやすそうなのも良い。2人のキャラは今のところ「魅力的な主人公」の用件を満たしているように思える。オープニングなんかを見るとここにさらに2人のメンバーを追加するようだが(そしてそのうち1人はコンビニバイトのようだが)、ここから全員が「南極に行く」という突拍子もない目標を共有し、青春して行く過程はどんなものになるというのだろう。今から楽しみな作品である。

 そして、何と言ってもこうして繰り出されたキャラクターたちのヒロイン度数の高いCVね。なんだか、活気溢れる水瀬いのりは久しぶりな気がします。ここんとこずっと平熱で喋る役が多かったから(プリキュアはまた別枠)。そして、その相手をする小渕沢さんには真正面から花澤ボイスをぶつけ、さらにメガネのお友達には金元寿子、コンビニバイトは井口裕香。エンディングを歌っていることから最後の4人目は早見沙織がエントリーしていることもわかる(あとママンが本田貴子)。全キャストを主役級で固めてきたことからも、このオリジナルアニメの気合の入り方がうかがえるというものだ。さぁ、どうなりますことやら。良い1年になるといいですね。

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