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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 観てきました。正直、特に事前知識もなかったんだけど、こないだ某番組でたかみなが「観てください」って言ってたから、「ハイ」って元気よくお返事して観に行った。たかみなが言ってた通りの作品だった。

 

 

<以下、ネタバレとか……別にないよ。一応未視聴注意?>





 

 

 なんだこれ! そりゃ「劇場作品」じゃなくて「劇場OVA」という謎カテゴリだから自由度は高いんだけど、こんなもん、そりゃ90分とかの枠でやられたらたまったもんじゃないな! 「何か甘いものが食べたいナー」ってお店に行ったら、延々生クリームとかチョコレートシロップの原液を喉の奥に流し込まれるような、そんな作品である。ちなみに「リズと青い鳥」は「何か甘いものが食べたいナー」って思ってお店に行ったらプロテインの粉末を2㎏くらい身体の穴という穴からねじ込まれるような作品。人類には早すぎるし、視聴前と視聴後では人生観が変わる作品。

 今作は幸いにしてそんなご大層な天変地異が起こるような作品ではない。というか、多分「リズ」を観にいく前の何も知らない純粋だった頃の僕が、「きっとのぞみとみぞれは幸せな学校生活を送っているに違いない」と思って想像していた作品が、この「加瀬さん」に近いかもしれない。何しろ60分エンドレスイチャイチャ。ノーブレーキ、ノー建前。もう、女の子がイチャイチャしてる姿を見たいんだろ? というただそれだけのために作られた60分。用法用量を守って正しくお使いください。

 原作を見たことがないのでどういう編成にしているのかはよく分からないが、スタート時点で山田と加瀬さんは既に付き合っている。初デート、初お泊まり、初痴話喧嘩に初逃避行。もう、なんだかよく分からないけどもとにかく2人の世界がただひたすら続いていく。理屈じゃねぇんだ、百合なんだ。でも、不思議なことにそんな理屈抜きのシーンの連続だが、別に説明不足とも感じない。初見のはずの山田と加瀬さんのキャラクター、ものの数分で理解できて、あとはそのままバージンロードを突き進む。まぁ、テンプレ感があるといえばそれまでなのだが、2人ともしっかり恋する乙女であり、ちゃんと可愛い。

 どっちかっていうとこのアニメは山田視点よりも加瀬さん視点の方が強いような気がする。加瀬さんは「美少女だし格好いい」っていうのがすぐに理解できるから「山田→加瀬」方向の恋愛感情がすぐに理解できるのに対し、「加瀬→山田」方向の高ぶりはある程度筆を割く必要があり、少しずつ明かされていく素敵少女山田の魅力をこれでもかと振りまいていくために、我々視聴者は加瀬視点に立たざるを得ないわけだ。まぁ、どっちにしろお互いに「チクショウ可愛いなぁ!」と思ってるだけなので同じテンションには違いないのですが。

 あとはもう、シリーズアニメだったら7話とか11話とか13話で起こりそうな事件をとにかくラッシュでぶち込んでくる簡単なお仕事。こんなもん、甘味甘味&甘味でカロリーオーバーのフルコースみたいなもんだが、60分くらいならギリギリ耐えられるレベルか。これを劇場で観られたことは嬉しく思うが、野郎しかいない薄暗がりの劇場で固唾を呑んで見守っていると、なんだかすごく犯罪めいた匂いがしてしまう……僕と一緒に見ていた他のお客さんたち、あなたたちは何を得て、何を失ったというの?!

 これ、やっぱり自宅でひっそり、電気を消してひたすら画面を凝視し続けるのが正しい摂取方法なのかもしれません。カロリーオーバーで糖尿になる恐れはありますが、好きなもんは好きなんだからしょうがない。健康なんて考えてたら、こんな純物質は楽しめないんだよ。色々諦めろ! あ、一応それっぽいデータを並べておくと、やっぱり佐藤卓哉監督作品ということで「かわいい」の押さえ方は見事なもんですよ。この人の見せる女の子の愛嬌は本当に分かりやすい。佐藤卓哉&坂井久太のコンビネーションって、「苺ましまろ」と同じなのよね。制作がZEXCSってのはどういう映像が出てくるのか想像できなかったのだが、キャラはとにかくキラキラと、つやつやと。そして背景画像などの美術設定は水彩画を基調としてキャラのあれこれを邪魔せず、それでいて本当に明るく。いちいち光が降り注ぐ描写が徹底しており、「青春、眩しすぎだろ」と打ちのめされるシーンばかりです。どこぞのオーボエ奏者、こういう健全な感情で動いて欲しい。いや、アレはアレで健全…………うぁぁあ。

 そして、個人的に無視できないトピックはやっぱりメインキャスト2人の話でしょうね。たかみな、本当に変幻自在の仕事ぶりがお見事。本人があんななのに(失礼)、なぜか山田みたいなピュアッピュアな役でカチリとハマる音域にいる。「ソーマ」の田所とかと同じカテゴリだと思うんだけど、山田はさらに突き抜けた何かがあったな。そして加瀬さん役の佐倉さん。彼女の場合、百合関係の押し引きは心得たものだと思うのだが、最近は着実にこうして「イケメン側」にキャスティングされるようになりましたね。前々から言ってることだけど、やっぱり佐倉さんの声の持つ「硬さ」というか「格好よさ」はイケメンボイスに当てはめた時に説得力が増すんですよ。その上で、加瀬さんって単なるイケメンじゃなくて乙女だしね。加瀬さん、作画で1人だけ頭身が違いすぎるもんだから、ちょっと油断するとすぐ彼岸の存在になりそうなんだけど、そこをうまく舵取りしてるのは間違いなくキャストのお仕事だと思う。

 この国のアニメ文化、「そういう人たち」に対してどんどん処方箋を出してくれるのは本当にありがたいのだが、これだけ甘やかされると我々はどんどんダメになっていく気がする……。進め、沼の奥まで。

 

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コメント
無題
原作だと付き合う前から始まって告白回とかもあるので、中盤以降のエピソードの映像化ということになりますね。問答無用で甘い部分をぶち込んできているな。
【2018/06/29 19:36】 NAME[Serra] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
一応、オープニングのクレジットバックでそれっぽいカットのスライドショーみたいなのはやってたけども。あと、その辺りのエピソードはドラマCDとかそういうメディアでフォローしてるとかなんとか(パンフ情報)。
【2018/06/29 20:16】


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