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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  タイトル通りです。具体的には、今日(時間的には昨日)BS2で放送された「ゼロ年代 珠玉のアニソンスペシャル」っていう3時間特番だったんですが、「いつも通りの内容だろうし、作業しながら片手間で見ておこう」と思ったのに、気付いたら貴重な休日の夜を3時間まるまる持って行きやがりました。視聴後はへとへとになったので、続けて見る予定だった「金田伊功特番」は後日ゆっくりみます。

 基本的に、私の肩書きは「声優ファン」なんですが、声優ファンってことは当然アニメファンでもあるわけです。で、声優とアニメが好きなら、やっぱりアニソンも好きなわけですよ。っつうか手持ちのipodはアニソン以外は入ってないよ(アニラジも入ってるけど)。そんな人間からすると、今回の3時間は本当にディープに楽しい3時間。いやぁ、なんでNHKってアニオタ向けの番組を作るとあそこまでのものが作れるんだろう。これでこそくそまじめに受信料を払う価値もあるってもんですわ。

 というわけで、今回の特番を受けて、あまりに面白かったので少々感想でも書いてみようかという気になったのです。



  

○全体構成

 最初に発表された「萌え」「泣き」「燃え」という3部構成。「ま〜た安易な」とは思ったのだが、いざ見てみるとなかなか考えられていることが分かる。端的に言えば「不真面目」→「真面目」→「王道」みたいな流れで、それなりの範囲のジャンルとしてカバー出来ていた。そして司会に鷲崎っていうのも抜群の安定感。あの男は本当に器用だし、ああいう切り回しがうまい。脇のかもさんも安心して見てられました。他のゲストもなかなかの顔ぶれで、田中大先生はもちろんのこと、畑亜貴と神前暁をおさえておけば、現代アニソンのかなりの核心に迫れるだろうし、若い層からも文句は出ないところだろう(神前の「ヤマカンから依頼があったんだけど、わけわかんねぇから無視して」っていうトークが笑えた)。「JAMの熱唱の裏でどうしていいか分からない畑亜貴」なんてレアなものも見られたし、各々の絡みも新鮮だった。それにしても……畑亜貴は本当に業界での立ち位置を心得とるな。

 各々の部門で見ていくと、「萌え」については特に言うことも無く。唯一心残りだったのは、電波ソングというくくりの話の時に、UNDER17MOSAIC.WAVの名前が出てこなかったこと。最悪KOTOKOくらいでも良かったけど、そう言ったジャンルには流石に手が回らなかったか。NHKで「超妻賢母宣言」とか「ぽぽたん」が流れてる様子が見たかったのに。逆に面白かったのは、畑亜貴が自薦作品として「いままでのあらすじ」を出してたこと。ほんと、分かってるな。そしてクライマックスには丹下桜が登場。10年が過ぎても、全く問題無くさくらでした。呪文詠唱のタイミングが若干ずれてたのも、生アフレコっぽくてかえって面白かった。

 「泣き」部門に関しては、少し知らない曲、あまり興味のない曲が混じっていたのだが、それでも池田綾子や石川智晶の歌と話が聞けたというのはそれだけでも充分。「コイル」が出てきたのは流石のNHKといったところだが、磯監督がオープニングを作るに際して「イラストで注文を出してきた」っていうのがいかにもクリエイターどうしのコミュニケーションらしくて面白い。鷲崎は「口でいうてくれよ」と言っていて、確かにそうだとは思うけど、それじゃ「芸術家」っぽくないじゃない。曲を書く人って、あまり言葉で多くを語らないイメージがあります。

 そして、番組最大の見せ場といっても良かったのが岡崎律子に触れた部分だろう。もう、おかしなくらいにボロボロ泣きました。あの当時の喪失感がひさしぶりに蘇ってきて凄く切なくて、それでいて、きちんと取り上げてくれた番組に対して嬉しくもなりました。やっぱり、作品って後世に誰かが評価してくれて残る部分はあるのでね。今後も、きちんと彼女の遺志を残せたらいいなと、切に思います。

 そして最後の「燃え」部門については、多少時間が短かったものの、説明不要の勢い任せがかえって好印象。特に日高のり子と佐久間レイのデュエットと生アフレコは痺れましたな。のん子さんは本当に声が若くて素晴らしい。そして後半は福山芳樹が全部もっていく形。「真っ赤な誓い」で歌詞を間違っちゃうところまで含めて、全部ライブのノリ。いやぁ、楽しかったです。

 

○田中公平という男

 今回の番組の中心には常に「日本アニソン界の巨匠」である田中公平氏がいたわけだけど、そんな田中さんの人柄も実に印象的。細かい旋律の作り方や聞くべきポイント、更に歴史上の意義まで事細かに説明してくれたのは実にありがたい。本当に好きにしゃべっていたように見えたのに、まったく押しつけがましくなくて、「自分もこの曲が大好きなんだ!」っていう感情が第一に伝わってくるのが良いです。ほんと、自分たちが携わっているアニメ音楽を愛しているし、誇りをもってやってくれているんだなぁ、というのがよく分かりました。「プラチナ」解説は本当に楽しそうだったなぁ……あれって菅野よう子に聞かせたらどんな感想を返してくれるんだろうか。

 

○曲に寄せて

 以下、番組中で紹介された曲について、順不同でいくらか書き散らしていく。

 

○「ナージャ!!

 今回一番意外だったのはこの曲だろうか。「泣ける」パートにいたけど、まぁ、そこまで泣ける歌ってわけでもない。しかし……本当に良い曲なんですよ。本田美奈子による歌唱で、古き良き「名作劇場」めいた空気を醸しつつ、番組中でも語られていたように壮大なスケールを感じさせてくれる。アニメのオープニング映像も勢いがあってお気に入りです。ナージャっていうと最近だといいとも小清水事件のせいで黒歴史みたいな扱いを受けることが多いのだが、見ないでいるのは勿体ない良作。是非とも再評価して欲しい作品の一つである。

 

○「DANZEN! ふたりはプリキュア ver.Max Heart

 そんなナージャとの並びにしちゃうと色々と気にならないではないが、このMax Heartも当時はかなりびっくりした記憶が。もともと「おジャ魔女」「ナージャ」の枠だったので最初にプリキュアを見た時には「なんだい! こんな今どきの子供に媚びてチャラい歌詞にしやがって!」とか思っていたもんだが、このアレンジが印象に残ってるってことは、結局最終的に気に入っていたってことなんだろう。

 

○「甲賀忍法帖

 これも意外だった。まさか「燃え」枠でこの曲が流れるとは。今回扱われた楽曲の中では下手したら一番マイナーじゃないかな。聞いての通り、なかなか独特の楽曲ながら、10対10のバトルという「バジリスク」本編の内容を表現するために、オープニング映像がものすごく駆け足で勢いがあったのが印象的。この曲も、わがipodの中で再生回数上位の曲ですね。

 

○「真っ赤な誓い」「キングゲイナー オーバー!

 福山芳樹の2曲。福ちゃん、大トリで歌詞間違えたらあかんがな。どちらもいかにもという勢いのある楽曲で、なおかつこれに合わせたオープニング映像が素晴らしい。「キングゲイナー」の方はあのオーバーマンたちを巻き込んだ独特なダンスが人気爆発には欠かせなかっただろうし、「真っ赤な誓い」も、直球ジャンプ漫画らしい、実にまっとうな「燃え」演出が格好いい。お気に入りだったのだが、確か「武装錬金」放送当時がちょうど「ニコニコ動画」の黎明期で、ニコ動で大ブームになったせいで逆に好きって言いづらくなったのが苦い思い出。

 

○「Eternal Blaze

 水樹奈々は今回この1曲。私個人はそこまで熱心な水樹リスナーではないのだが、この曲と「MASSIVE WONDERS」だけは別。「なのは」の世界観にマッチした絶妙な燃え路線と、水樹奈々が得意な完全厨二歌詞のはまり具合がたまりません。丁度「Eternal Blaze」がかかる「A’s」で監督が新房昭之から草川啓造にスイッチし、「A’s」のオープニング映像も草川監督によるもの。メインサビではなのは達とヴォルケンリッターのぶつかり合いが無条件でアツく、締めの映像は各々のインテリジェントデヴァイスがさも主人公であるかのようにキメてくれる。本当に格好いい映像。

 

○「Paradise Lost

 声優繋がりでもう1曲。これもちょっと意外だった「燃え」ソング。菊田大介の曲ってのが個人的にお気に入りで、この曲も救いようのない「喰霊--」の作品世界にマッチした実にまっすぐな「戦う」楽曲になっている。最初に曲をどれだけ聴いても「ここは裏切りの○○○〜」が聞き取れないのである。歌詞カード見るまではずっと「裏切りの地なの〜」だと思ってました。

 

○「アンインストール

 今回の番組で一番嬉しかったライブは石川智晶。歌いはじめた時にちょっとキーが低かったから「あれ? ちょっと調子悪い?」と思ったのだが、そこからサビに向かってぐいぐい引っ張っていく歌唱はやはり圧巻。現代アニソン界でも数少ない、本当に歌の上手いシンガーの1人だと思ってます。しかし、制作者側が既に杏仁豆腐だったとは……

 

○「ゲキテイ(檄!帝國華撃団)

 田中公平を代表する1曲。「サクラ大戦」は、確か中学生だか高校生の時期に始まったブームで、当時地元のレンタルビデオ店にいたら店内BGMでこれが流れてきて、「なんじゃ、これは?」って驚いて調べたのが出会い。サターンも持ってなかったのに「サクラ大戦」関係のCDとか調べまくってヘビロテしてた記憶があります。その後は田中さんの楽曲だと「ゲートキーパーズ」のオープニング「明日の笑顔のために」がお気に入り。佐藤順一作詞、田中公平作曲ですよ。当然オープニング映像もサトジュン。もう、現代アニメの粋といっても過言じゃない出来でした。

 

○「プラチナ

 今回の山場その1。田中公平先生による丁寧な「プラチナ完全解体!」は、音楽の素養が無いので十全に理解出来たかどうかは定かじゃないですが、とにかく凄そうってことだけは伝わってくるレクチャーでした。とにかく「これはいいものだ!」って分かればそれでいいんだけどさ。個人的には「自分史上外すことが出来ないアニソンベスト10」とかを作ったら、確実に入ってくる1曲。坂本真綾+菅野よう子という組み合わせとのファーストコンタクトがこれだったというのもあるが、当時はかなりの衝撃だったことを覚えている。そして、そんなすげぇ曲に浅香守生の手によるアニメーションまで付いた日にゃぁ……この作品が私の人生を冥府魔道にたたき落としたわけですが、改めて見ても宜なるかな、という気分です。

 

○「For フルーツバスケット

 今回の山場その2にして、クライマックス。駄目だ。本当に、聞くたびにこんな気持ちになる曲というのは絶対に他に無い。フルバも実に印象の強い作品で、確か自力でDVDを買いそろえた初の作品だった気がする。はとりのエピソードでボロボロ泣き、杞紗たんのエピソードでボロボロ泣き、そして紅葉のエピソードでボロボロ泣いた。我が生涯のアニメ殿堂入り作品である。そして、この楽曲を聞くたびにそんな作品の思い出が蘇るのと同時に、早世してしまった岡崎律子という1人の音楽家のことを思い、また目頭が熱くなってしまうのである。番組中でも語られていたが、ここまでオープニングらしくない曲も珍しく、その独特の作風全てが岡崎律子という1人のアーティストのスタンスを表出している気がする。だからこそ、こんなにも聞く者の心を揺さぶるのだ。

 今回、わざわざ大地監督がこの曲のために作品を再編集して映像をつけてくれるというビッグなサプライズがあり、改めて画面を見ながら恥ずかしげもなくわんわん泣いた。多分、あのときのあの感情はもう戻ってこないのかもしれないけれど、そうした1つの昂ぶりをプレイバックさせてくれるパワーが、この曲には詰まっている。

 改めてご冥福をお祈りします。

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コメント
無題
いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
【2010/08/17 20:34】 NAME[履歴書の添え状] WEBLINK[URL] EDIT[]
無題
私は「裏切りの都」派でした。
たぶん全色マナ出せるけどデメリットある土地だよ。
【2010/08/18 01:57】 NAME[Serra] WEBLINK[] EDIT[]
無題
裏切り者の都 City of Traitors R(EXO)
土地
あなたが別の土地をプレイしたとき、〜を生け贄に捧げる。
(T):あなたのマナ・プールに(2)を加える。
【2010/08/18 02:55】 NAME[Thraxi] WEBLINK[URL] EDIT[]


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