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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 王子頑張ったよ……第19話。もう、それだけで何もいらない。

 今回は1区2区3区。ただひたすら駅伝で走る選手を写している画面が続いているのに、一切緩むことなくドラマが紡がれる30分。単に勝負をしているわけではない。それぞれが何故走るのか、どこに向かって走るのか。そこにドラマがあるのだなぁ。

 王子の走りは、誰もが「できるだけ周りから離されないこと」を目標だと考えている。当たり前だ。これまでの王子の実力を見れば、完走するだけでも儲けもの。順位だのタイムだの、そんなことを気にするレベルには無いはずだった。しかし、これもレースの運なのか、1区は例年よりもスローペースで勝負が進み、王子もギリギリ集団に食らいつくことができた。気づけば最後にはフォームもぐちゃぐちゃになり、他校が勝負をかけた時にはさすがに着いていけなかった。しかし、そんな絶望的な光景を見ても、王子は走るのをやめなかった。いつも通りに悪態をつき、ただひたすら好きな漫画のことを考えて走る。それが彼なりのモチベーション維持法、これまで1年近くもの苦行を支えてきた心の支え。しかし、いつしか彼にとって仲間たちが力に変わっていた。王子に気を遣うハイジも、中継所で待つムサも、王子の一歩をしっかりと支えている。ただ走るだけなんて馬鹿げた行為に、王子は無情の喜びと達成感を得る。彼の人生に、かけがえのないものが芽生えたことの証である。ラストには滅多に見せない笑みを浮かべながらの完走。走りきった王子の精根尽き果てた表情は、疲労の中にもこの上ない達成感に満ちていた。

 そんな王子の走りを受けて、「エース」ムサが激走を見せた。やはり元々の素養があったのだろう。仲間の走りに刺激されて普段は穏やかな走りを維持していたムサのリミッターが外れる。彼の脳裏には病身の神童の姿もあったのだろう。背負った役割を全うし、ムサは最高の結果を叩き出した。周りの評価も、似たような姿の同郷人の活躍も関係ない。ムサは、ムサにしかできないことを成し遂げたのだ。

 そしてジョータへと襷が渡る。王子の激走、そしてムサの快挙。お調子者のジョータにとって、こんなにもテンションの上がる出番もなかろう。しかし、意外にも彼の心中は穏やかなもので、そこには直前のキングとの対話も関係していた。来年もまた走れるのかどうか。それを考えた時に、ジョータはどうしても弟のことを考えてしまう。これまで全く同じだと思われていた双子。しかし、そこには本人たちにしか分からない歴然とした差があったという。走ることで見つけたそれぞれの道。兄はここで、弟の背中を叩くためにせめてもの花道を飾る……

 だけかと思ったんだけどね! 来ちゃったね! ハナちゃん来ちゃったね! 彼女は果たして何を考えていたのか。そして、それを襷と一緒に託しちゃったお兄ちゃん。次の弟は、一体何を考えて走ったらいいのやら。そしてさらに、レースは山道へと続いていくことになる。次回のサブタイトルは「壊れても」。神童さん……。

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