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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「風が強く吹いている」 6→7

 毎週感想書いてたので今更まとめることもない作品。ほんと、始まった直後にはここまでズブズブとハマる作品になるとは思っていなかった。ほんと、回を増すごとに愛着が増していってなぁ……王子ありがとう……。

 感想を振り返ってみると、あらためて「こんな素人連中が寄せ集まったところで箱根で勝てるわけないやんけ」という当初のツッコミは当たり前のもの。途中で冷静になれば、どれだけ都合が良くて、どれだけ調子のいい話なんだと冷めてしまった可能性もあるかもしれない。おそらくそういう冷静な視聴者もいただろう。しかし、極力そうはならないように作品の「らしさ」が構築されており、気づけば少しずつアオタケの面々が好きになっていき、彼らの頑張りが本当に身近に起こったことであるかのように思えてくる。いつしか彼らの努力は自分の思いにすり替わり、箱根で彼らが結果を出せることを望むようにすらなっている。そんな不思議なパワーが、今作にはあった。

 改めて考えても、何がここまで作品の魅力を引き上げたのかはよくわからんのだが……やっぱり一人一人のキャラを通じて「走る」ということそのものの意義を問い続ける構成が真摯だったということだろうか。ハイジは導入こそ詐欺みたいな形でメンバーを巻き込んでいったあくどいやつだが、彼は決して個々の人格をないがしろにして無理やり走らせただけではない。それぞれが走る理由を考えてやり、作ってやり、守ってやった。それが一番大きかったのは一方でカケルであり、一方で王子である。カケルについてはもともと持っていた才能を伸ばし、外的要因で走ることに嫌気がさしていたカケルをまた陸上の世界に呼び戻した。そして王子については、最初は本当にペテンみたいにしてなんとか走らせていたが、少しずつ芽生えてくる「走ることへの喜び」を最大限に増幅させ、いつしか王子自身の意思で走り切ろうと思うまでに育て上げた。そうして作った「走る目的」が純粋に魅力的だったから、作品にここまで埋没できたのではなかろうか。

 各キャラが抱える人間臭い悩みや憧れも丁寧に描かれていて引き込まれるドラマになっていたし、動画部分での抜かりがないので細かな動作を1つ取っても作品への愛着と誠意が感じられる。「走る」というごく当たり前の行為をアニメにして「見せる」描き方をするのは難しかったと思うのだが、それを見事にクリアし、アニメの中での陸上という新しい世界を確立した。本当に、この作品を最上の形で映像化してくれたスタッフには感謝しかない。

 おそらく私は、来年の正月にはこの作品を思い出しながら箱根駅伝の中継をチラチラとみることになるのだろう。そこにハイジやカケルがいるわけではないが、今まで自分が見てこなかった世界のドラマがうっすらとでも見えるような気がすれば、それは最上の楽しみになりそうではないか。

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