たほいや譜（19／12／06）

　久しぶりにはるか南方からやってきた謎の男。その覇気に惹かれるようにして、日本各地から重病人が集まった。さぁ、歓迎会を開いてやれ。……まぁ、すでに時刻は深夜２時を超え、みんなしてヘロヘロなんですが。だからなんで毎回この日程になるんだよ。

 

 

Round１・「いにしえーしょん」

１、ベートーベンの考案した演奏法。音符と精子は似ていることから、男根を上下左右に振って、指揮棒の代わりとする。制御棒のコントロールを極めた者は、「人間打楽器」とほめたたえられた。

２、痛みに負けない強い部族民になるための成人儀礼一般。

３、入社式に同じ。

４、新人式。入社式。

５、頭文字を用いて会話すること。

６、守護霊インタビューを行うこと。

７、割礼に同じ。

　今回から、使用している広辞苑に新たな仲間である「第４版」が加わった（これで所有広辞苑は２版（改訂版）、３版、４版、６版、７版の５冊になった。ぶっちゃけ邪魔である（片付けろ））。この問題はそんな第４版（1991）からだが、普通に理解している「通過儀礼」の意味は掲載されていないというので出題。結果的に久しぶりの試合だってのに一発目から全外し。全員のテンションが下がった（何故か出題者も下がった）。　①「久しぶりの、大事な１問目の、１つ目の解答がこれで本当にいいのか？！！」　たとえ何問目でもダメだろ。これだけの分量で一体いくつのツッコミどころがあるのか、暇な人は考えてみよう。　②文章の前に「頑張れシャミ子」をつけると完成します。　③④いきなりの被り。まぁ、この辺になるよな。　⑤いにしゃルトーク。　⑥「古〜ション」。本当にごく限られた特定個人しかできないと思うんですが（そしてその１人も出来てないと思うんですが）なんで広辞苑に掲載されてるんですかね？　⑦まぁ、これも被ってるといえば被ってる解答だよな（割礼だけに！）。

 

 

Round２・「あいまいや」

１、問いかけに対しあいまいな返答しか寄越さない者。

２、風俗店の俗称。

３、甲矢とも乙矢とも分からぬ矢。

４、値札を商品に貼らずに陳列する行商人。

５、→こめは

６、淫売婦をかかえておく家。

７、とにかく自己肯定すること。

　当然のように「あいまいや〜ってなんの店〜」っていう歌が聞こえてくる僕らは京都民。タレは自家製。　②解答用紙の隅に「シュレディンガーの挿入」っていう謎すぎる書き込みがある。　③出題者が高校時代に弓道部だったと知っているので、弓道部出身の人間が作成した答えです。　⑤「愛米」。パン派は「あいむぎや」なのか。　⑥まずもって「淫売婦」が載ってるんだっていう。ちゃんとした職業名詞なのか。　⑦「Ｉ、My, Ya」。肯定してるかしら。

 

 

Round３・「たけのこぎり」

１、幼少時の竹取の翁。非力であった。

２、（切った竹の子は節ごとに大きさの違うことから）よく見れば違うさま。︎↔︎瓜二つ

３、辛抱強いこと。その者。

４、罪人の首を斬るのに用いた竹製ののこぎり。

５、円錐状のものを切るときに、タケノコの皮をむくように薄く削っていくこと。

６、狂言。たけのこ掘りに出た太郎冠者と次郎冠者がたけのこは掘るものか切るものかの言い争いをする。

７、竹を加工しやすいように小さく切り分けたもの。

　①このセンスである。まさか竹取物語に過去編スピンオフ作品が存在していたなんて……。　③「短気の子ギリ」って書いてあるけど、意味はよくわからん。　④いざ出されてみると「なんか知ってたかも」っていう人間が多かった。江戸時代の話らしいし、時代小説みたいなところでは案外出てくるのかも。ちなみにwikiには「鋸挽きで処刑された人物」といういらん一覧表も。　⑤これをみるだけで「ねっきんぐ」を思い出してしまうのは悪い病気だよな……。　⑥相変わらずつまらなそう（狂言への風評被害）。

 

 

Round４・「びおす」

１、ガラス。

２、バイタルレベルを表す尺度。

３、アメリカの小説家。傑作「クリスティーナの日常」は大胆な性描写が仇となり、表現の自由を奪われ裁判にも敗北したことはあまりにも有名。

４、遺伝子操作を施された生物。

５、酵母の増殖に必要な微量物質群。

６、若芽。特に双葉の意。

７、（ラテン語）傾（なだ）り。バイアス。

　漫画「嘘喰い」では通貨単位として用いられた言葉なのだが、さて、その意味はなんだっただろうか。出題者が軽く原作を当たったが、特に由来は確認できなかったのでとりあえず出題。結果、多分あんまり関係ないだろう、ということになった。　①解答が短い（一体誰が書いたのだろう）。　③「アダとなり」とか「あまりにも有名」とか感情が入りすぎた文章が特徴。結局「あまりにも有名」って広辞苑では存在しないんだっけ？　⑦これも妙な展開を見せた解答で、作成者は「偏り、バイアス」と書いたつもりが、うっかり感じをミスって「傾」と書いてしまった。用紙を受け取った出題者は見たことのない文字の並びを見て慌ててスマホで確認し、この感じの読み方が「ナダり」であることを知ったのである（「なだらか」の元となった意味）。多分、作成者も知らなかったやつ。予想外のところからもお勉強になるゲームである。

 

 

Round５・「まわしべや」

１、一晩に複数人を相手にする遊女の部屋。

２、淫売婦の控える部屋。

３、人々が集まって猥猥（ワイワイ）する場所。

４、遊郭にて行程毎に客が回される部屋。部屋回し。

５、［卑］モスク。

６、狂言。未詳。主にちんこ芝居で行われたためか。

７、遊女が一時に二人以上の客をとった時、後の客を入れる部屋。

　エロい意味しか思いつかないかと思いきや、次々とミステリの名前が出てくるあたりに宿命を感じますね。「十角館！……は回ってないな」「卍の殺人……も部屋は回ってないな……」「あぁ、○○○○○○○か」「それは回ってる」（ネタバレ禁止）。　①まぁ、そうなるよな。ちなみにここで「わずか数時間で穴兄弟になった奴らの話」という謎のエピソードを聞かされる。　②さっそく淫売婦を出動させている貪欲な学習力。こういう解答を作ることで、「もしかして出題者は先ほどの問題へのアンサー出題をしたのでは？」という邪推を産むことを狙えるのである。汚い。　③そんな言葉は無い。でも、言ってることはよくわかる。 ④「どういうこと？　パンツ下ろす部屋、皮を剥く部屋、しごく部屋、出す部屋、みたいなこと？」「フェラだけで行程多すぎやろ」　⑤「回教の部屋」とのことで、説明されると「おぉ〜」と歓声が上がった。どんな世界だ。　⑥今までありそうで無かった「狂言」と「未詳」という合わせ技。面倒臭いので内容を書かなかった怠慢という見方もある。　⑦さっきの「わずか数時間で穴兄弟になった奴らの話」の伏線を回収する。「これ、待ってる間どうしたらいいんだろうな」。調べてみると、いろいろエグい話も出てくるので江戸時代の色事情は実に面白い。

 

 

Round６・「このきみ」

１、儒教において、今自分が認知している君の意。

２、きのこのこと。きのきみ。

３、竹の異称。

４、近衛府大将の雅称。

５、狐御前の異称。

６、君が代の現代翻案。天皇と恋人を重ね合わせた歌詞が不敬となり没。

７、人をだまくらかしているような雰囲気。

　恐ろしくシンプルなワードなのに誰にもその正体は分からない。「今の天皇」とかいう意味はもちろん先んじて潰されている。　③調べてみると結構な由来が出てくる。　⑤「狐の君」。　⑥「そりゃそうだろ」　⑦これも「狐の気味」だった。みんなして狐大好きか。今日もお疲れ様なのじゃ。

 

 

Round７・「ちせ」

１、（アイヌ語）家。

２、チセ科チセ目の恒温動物。主に赤道帯に生息。

３、限りなく長い年月を指す。

４、（基）神の言葉により知がもたらされた後の世界。

５、地の利。土地の強さ。

６、北西の風。

７。レタスの和名。ちしゃ。

　だから早朝４時を超えての２文字出題とか勘弁しろ。もう、みんなして半分寝てるような状態なのでどの解答も短くてやる気のないものばかりが揃っているぞ。　①こういうのをみると必ず「ゴールデンカムイで出てたっけかなぁ」って思うし、調べたらやっぱり出てた。　②やる気を、やる気を見せろよ。こんな辞書表記があってたまるか。　③「千世」の意味ってこれくらいしか浮かばないよな。解答をさっさと書き上げた作成者は、この後即爆睡モードに。　⑥「東風（こち）」みたいなバリエーションはありそうだな、と思ったけど、残念ながら無かった。　⑦「レタスとチシャって違わない？」という意見もあったけど、同一らしいです。このあたりの細かい知識も案外突っつかれると分からんもんよね。

 

　この後、「じゃぁ、また１２時間後に」という約束を取り付けての離脱。なんだそのスケジュール。