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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 GIANT KILLING」 4→3

 今ひとつ盛り上がりきらなかった作品、とでも言うべきか。ただ、当方サッカーには欠片も興味がないので、そのせいでいくらかマイナス方向にバイアスがかかっている可能性はありますが。

 序盤のうちは、「なんかぱっとしねぇ画だな」という印象が先行。どうしてもフィールドをたくさんの選手が動き回る時のうねうねしたCGが浮いてしまうし、細かいサッカーのモーションにしても、特別力を入れているというのでもない。別にアニメにせんでも……というのが第一印象。

 ただ、それでも「個々の選手の能力だけに焦点を当てるのではなく、監督目線でチーム全体の作戦を主軸に据えた新しい切り口のサッカー漫画」という立ち位置は少しずつ理解出来るようになった。達海のキャラクターがどこまで真面目に考えていて、どこまでセンスがある監督なのかは最後まで分からずじまいだったが、負けまくりの弱小チームが「監督のすげ替え」という転機から少しずつ強くなっていくというシナリオラインは悪くない。どこかをいじるとすぐに勝っちゃう、みたいに短絡的な内容でもなく、1人1人の選手の意識改革から始めて、少しずつチーム内部から変化を促すというのもリアルな部分だ。そういう「ゆるやかな強化」を描いていくという意味では、原作のエッセンスはきちんとアニメに反映されていただろう。

 しかし、それでもやっぱり、魅力を維持し続けるというのは難しい。端的に言ってしまえば、いくら何でも遅すぎた。どれだけこだわろうにも視聴者にはフィールド全体など見えるわけもなく、そこで起こっている細かい変化、事件を描写しようとすると、作中の数秒という時間が何分にも、下手したら何話にも渡って展開されなければいけない。ワンプレーに説得力を出すための下準備にも同じくらいの時間がかかると、もう、それはドラマのための描写ではなく、描写のための描写でしかなくなってしまう。サッカーアニメには躍動感が求められる、というのが至極単純な思い込みとしてあるのだが、この作品には、そうした胸躍る動きというものを感じ取ることが出来なかった。偏狭な見方になってしまうが、それでは面白くないのだ。

 また、ものすごく気になったのは、外国人監督、外国人選手の台詞を、いちいち英語などの母国語で入れているという部分。リアリティを出すためには必要な演出と判断したのだろうが、おそらくアニメを構成する上で、これは全くいらない要素。何しろ、アニメを視聴する際には、まずどこを見るかと言われれば、画面を、画を見なければいけない。実写の映画ならいざしらず、アニメで1枚1枚、折角アニメーターが丹精込めて作ってくれた動画を見ているのだから、その視線をわざわざ画面下部に固定させて長ったらしい字幕スーパーを読む気にはならないのだ。一部シーンでは英語台詞にオーバーラップさせて日本語版の台詞を被せる、という演出もあったのだから、雰囲気を出すためだったら全編通じてそれで良かったのではないか。ただでさえ画面に情報が多いのに、台詞まで文字情報として提示されると、それは手間という名の責任の押しつけである。「閃光のナイトレイド」の中国語でも思ったのだが、やはりある程度のフィクションをいれてでも、なるべく音声はシンプルにすべきである。複雑な多言語を使う時には、もっと明確な「その言語を用いる理由」がほしいものだ。

 かてて加えて、何故かこの作品、毎回放送頭に入る回想(前回の復習)がやたら長い。2クールもあると尺が長すぎたから引き延ばしたのだろうか。今時のアニメで、たかだか2クールでそんな管理をやられては興が冷めますがな。あんまり面白いシーンがリピートされるわけでもなし……何だったんでしょうね。

 トータルで見ると、新機軸の作品性というのは分かるし、評価出来る部分ではあるのだが、それをアニメにした時のロス、デメリットがはっきりと出てしまった形。サッカーは野球と違ってドラマの流れが散逸的になってしまうので、こういうリアルタイム形式の作品化は本当に難しいですね。

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