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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 今年もやって参りました。業界きっての出来レースという悪評も絶えない公然の身内褒め、声優アワードです。ただ、個人的には何度も繰り返すように、作品の縛りを抜きにして声優が一堂に会して行うお祭りごと、っていうだけで悪いイベントじゃないと思ってるんです。選出基準があやふやだろうと、一応は各役者たちも「選ばれてちょっとは仕事が増えるかもしれない」っていうモチベーションにはなるだろうし、毎年一定の受賞者を選出してくれているので、歴史的な指標としても役に立つことがあるし。

 結局、この結果を見てああでもないこうでもないと批判して楽しむのが、声優ファンのたしなみってことですよ。今年も無事に発表された賞の概要を俯瞰しつつ、雑感をまとめていくぞ。今年の「予想記事」と昨年分の「結果寸評」はリンク参照ね。

 



 ○主演男優賞

福山潤(06) 宮野真守(07) 神谷浩史(08) 小野大輔(09)

2010・<該当者無し>

・予想と感想

 ねぇさん、いきなり事件ですよ。どういうことですかこれは。設立5年目を迎える記念すべき年に、何と史上初の「該当者無し」。これはちょっと……どうなんだろうなぁ。確かに数多ある漫画賞のように「規定の質に達した候補が1つもなかった」という理由で該当者を定めないという選択はありにはありだろう。そうすることで賞の質自体が一定以上のものであると顕示する意味合いもある。よほど今年が「男性声優業界」にとって不作の年であるというのならば、そしてそれをファンや視聴者がある程度納得するならば、今後の賞の存続を考えればいつかは必要な処置であったともいえる。

 しかし、この賞の場合、ファンからの一般投票でノミネートを選出するという前段階が存在している。一切の投票が無かったというなら分かるが、昨今の世相を鑑みるに、そんなことはあり得ない。となると、ノミネートされた人間は少なからず存在しているのだ。それならば、そこから誰かしら選出してくるのが筋というものではないだろうか。せっかく年に1度のお祭りごとというので楽しみにしていたファンも、この報せには少なからず落胆したはず。ファンサービスとしての側面を無視できないイベントだけに、この選択は、後々まで影響を与えるものになってしまっただろう。

 一応のフォロー(というか邪推)として、「選出したにはしたけど、よりにもよって受賞を拒否する事務所の人間ばっかりだった」という可能性もある。実際に私が推したのは大沢事務所の浅沼晋太郎だったし、そのあたりにばかりファンの票が集中し、にっちもさっちもいかない状態になった、ということも無くはない。……ただ、その場合にはその旨をちゃんとファンに伝えるべきだろうし(少なくとも辞退者がいる、という事実は公示して然るべきだと思うし)、それを加味した上で賞自体を設定すべきだろう。

 結局、5年目にして初めてこの部門で「該当無し」という決定が下されたことが示すのは、この業界における男性陣の新陳代謝の悪さである。過去の受賞者を見ても、福山・宮野・神谷・小野と、現在もトップに君臨する人気声優達ばかりで、ただでさえ少ない席を取り合うには、若手には厳しすぎる世界なのだ。色々と理由はあるが、その問題は女性よりも男性声優に顕著である。今後小野大輔クラス、神谷浩史クラスにまでのし上がる人材がどの程度いるものか。今年の「該当者無し」の報は、そうした業界で努力を続ける若手の面々のモチベーションにも、影響を与えるものになるだろう。

 しかしまぁ、決定は決定だ。選考側だって、この決定が少なくない波紋を呼ぶことは理解した上での決断であろう。来年以降、この判断がどういう方向に「声優アワード」を引っ張っていくことになるのか、賞としての品位を保つためにも、是非とも長い目で見守っていきたいところである。

 

○主演女優賞

朴璐美(06) 平野綾(07) 釘宮理恵(08) 沢城みゆき(09)

2010・豊崎愛生

・予想と感想

 上の項目で多少なりとも気分が挫けてしまったので、その後にどんな決定が来てもいまいち素直に祝福できない気持ちがあるが……でもまぁ、ここからは気分を一転、素直におめでとうの気持ちで見ていこう。

 アワードの花形、主演女優賞には、下馬評を覆すことなく、実にすんなりと豊崎がゴールイン。ま、そうだよなぁ。当然予想の範囲内であるから、特に驚くこともないし、異論も無い。戸松遥に競り勝ったと思えば、流石の貫禄と納得も出来よう。

 ちなみに予想記事でも書いていた通り、世間的な評価としては、ミュージックレイン勢が受賞したことに対する風当たりも強い。ぽっと出で人気先行のアイドル声優の受賞。そう取られても仕方ない部分はある。実際、ごり押しされている部分が無いわけではないので、1から10まで全て実力による受賞、とは言えないだろう。だが、使われ続けることの責任は、声優側にも無いし、使う側にもない。人気が出ている看板があるなら、製作側だって商売なのだから使いたいに決まっている。需要と供給が一致した結果、それが「ごり押し」に見えてしまうだけで、芸能界なんてそんなものだろう。

 そして、個人的には豊崎愛生という声優は、充分な実力派であることに疑いはない。今年だけでも受賞理由となった「けいおん」の唯があり、ハスキー唯やキャラ声歌唱など、一介の若手アイドルではなしえないキャラ作りを成し遂げているし、その他「みつどもえ」「放浪息子」「聖痕のクェイサー」「ボトムズ」など、全て違う顔を見せる見事な役者っぷりを披露しているのである。これまでの受賞者と比べても、遜色ない選出といえるのではなかろうか。

 

○助演男優賞 

石田彰 宮田幸季(06) 神谷浩史 小野大輔(07)

井上和彦・杉田智和(08) 浪川大輔 三木眞一郎(09)

2010・岡本信彦 中井和哉

・予想と感想

 予想では両方とも主演の項目にピックアップした名前が並んだ。年齢的にも、事務所的にもバランスの良い2人で、こちらも特に文句のでない選出であろう。

 ただ、どうせここで選ぶなら、どちらか一方を主演賞にしてしまってもよかったのではないか、というのが正直なところ。特に岡本君の場合、恐ろしい数のメインレギュラーをこなしており、主演としての説得力も充分。中井さんだってあの強烈なインパクトをたたき込んでくれた伊達政宗1本でも主演賞が取れるだろう。それを敢えて助演に回したということは、やはり運営側には何らかの思惑があったということである。このままいって、来年岡本君が主演賞、というのが一番ありそうな流れだろうか。一方通行や新妻エイジの演技を聞いていると、この子は本当に役者として天然の本物なんだろう、というのが伝わってくる。

 

○助演女優賞

小清水亜美 後藤邑子(06) 釘宮理恵 斎賀みつき(07) 

遠藤綾 沢城みゆき(08) 井上喜久子 堀江由衣(09)

2010・新井里美 伊藤かな恵

・予想と感想

 イエッス、オールハイルみっこ! ということで、こちらはようやく投票内容通りの選出となりました。そらね、ここで選んでおかないとね。彼女の場合は主演賞とはあんまり縁が無いだろうからね。本当に美味しい役者になったもんだよなぁ……

 そしてもう片方はかな恵ちゃんが新人賞からの繰り上げ受賞。まぁ、これまた文句の出るところではないが……ちょっと賞の中に現れる名前が少なすぎる気がする。別に部門数が多いわけでもないのに、該当が無かったり、同じ名前が何度も受賞してしまったり。これではまるで日本の声優業界が逼迫した状況にあります、と告白しているようなものではないか(実際がどうかは知らんが)。私の予想であげた喜多村英梨(カレイドスコープ)や矢作紗友里(アイム)なんかは受賞出来た人材だと思うのだが、はずされてしまったのはちょっと残念である。

 ま、愚痴っても仕方ないことなんだろうけどさ。あとは長野県民に任せよう。……あ、ひょっとしてそのネタをみっこに合わせるためだけに長野県民(かな恵ちゃん)が選ばれたのかしら?! なんというサプライズ! もびゅーん。

 

○新人男優賞

柿原哲也 森田成一(06) 羽田野渉 代永翼(07)

岡本信彦 梶裕貴(08) 阿部敦 前野智昭(09)

2010・内山昂輝

・予想と結果

 何が悔しいって、予想の段階で内山君の存在をすっかり失念していたことだ。「屍鬼」を聞いて「お、そこそこ良くなってるじゃないか」って思ったのに、「新人男性声優なんてあんまりしらねぇよ」ってんで予想を放棄してしまった感がある。反省。反省したのでガンダムUCもちゃんと見た方がいいかもしれないと思い直しました。そして、こちらの部門が女性部門と違って一人しか出てきていないことは、やはり上記のような男性声優の停滞問題の表れではないかと。「デビューから5年以内」で受賞出来そうな候補なんて、そうそう出てきやしないんだよなぁ。そういう意味で、子役出身からここまでたたき上げられた内山君はラッキーな存在なのかもしれない。

 

○新人女優賞

平野綾 鹿野優以(06) 加藤英美里 小林ゆう(07)

阿澄佳奈 戸松遥(08) 伊藤かな恵 豊崎愛生(09)

2010・金元寿子 佐藤聡美

・予想と感想 

 しゅがぁぁぁあー! しゅぁっ しゅあああーーーーーーーーーー!!

 すみません、取り乱したくて取り乱しました。ま、当然ですよね。ぼくらのしゅが美が2年連続で壇上に立つことなんて、知ってたんですよ。2年くらい前から知ってたわ。よし、これで名実揃ったぞ。来年以降も無双状態だぜ。

 あ、あとひーちゃんもおめでとうございます。カナタからイカちゃんへのステップアップ、お見事でした。まだまだ発展途上とは思いますが、今後も安定感のある仕事っぷりを楽しみにしています。

 と、ここまで喜び叫んでおいてなんですが、やっぱり結果だけを見ると、早見・竹達・日笠というアイム3人衆の名前が一切出てこなかったのは多少気になるところではあります。特に竹達は一時期の無双状態があったから、とにかくあがってくるかとおもっていたのだが……ひょっとして、アイムも受賞辞退の体勢に入ったのではないか、という勘ぐりが出てきても仕方ないところ。実際はどうなんでしょうね。

 

○歌唱賞

水樹奈々(06) 平野綾・加藤英美里・福原香織・遠藤綾(07)

中島愛(08) 放課後ティータイム(09)

2010・茅原実里

・予想と感想

 まぁ、この辺だろうかね。茅原はもう2年早い受賞でも良かった気がするんだけども。ともかくこれで水樹奈々の後を追う「エイベックスの歌姫」としての体裁は保てたので一安心である。でも、実はみのりんはアニメタイアップが案外少ないという事実もあるのだけどね。

 

○ベストパーソナリティ賞

浅野真澄(06) 鈴村健一(07) 神谷浩史(08) 小野坂昌也(09)

2010・豊崎愛生

・予想と感想

 平野綾に続くダブル受賞となったあいなま先生。一応予想段階で名前は挙げてあったけど、正直受賞するとはおもわなんだ。だって、過去4年の名だたる受賞者と比べると……ちょっと毛色が違いすぎる。いわゆる汚れ役が持ち味の「理屈抜きで面白いラジオ」を提供してくれる人材がピックアップされるのかと思っていたので、素直に意外である。なにも主演賞と被らなくてもいいと思うんだけどな。本当に選択肢の少ない世界に見えて仕方ない。

 ぶっちゃけると、あいなま出演のラジオは「プラネットスフィア」以外聞いたことがないので、よく分からないんですけどね。仕方ない、パンダ番長改めカンカンな井口裕香が事務所縛りで受賞出来ないんだものな……最近は「いっそ中原麻衣を推したい」と思い始めています。以上、受賞者とはあまり関係無い感想でした。

 

 

以下、コメント控えめで結果のみ。

 

○高橋和枝賞 ・ 田中真弓

○富山敬賞 ・ 小山力也

○海外ファン賞 ・ 沢城みゆき

○キッズファミリー賞 ・ 竹内順子

○シナジー賞 ・ 名探偵コナン(高山みなみ)

○特別功労賞 ・ 野沢那智

○功労賞 ・ ささきいさお・鈴木弘子・矢島正明

 

 まず、順当なところから見ていくと、特別功労賞や功労賞などはいつも通りに無難かつ安心の選出。今年は残念なことにベテラン声優の訃報が相次いだ年となってしまったが、その中でも一般的な知名度が高い野沢那智が選ばれたことは、誰も文句のないところだろう。功労賞についても、野球殿堂のごとく選ばれるべき人が順次選ばれている感じなので、特に触れるべきところもないか。正直言うとアニメとの関わり合いが薄い鈴木弘子さんという方は初めて知ったんだけどね。矢島正明氏は、今年も「世紀末オカルト学院」で印象的な声を聞かせてくれてたし、ささきいさおは……とにかくよく分からない説得力だぜ。

 

 キッズファミリー賞は、昨年のドラえもんに続き、今年はNARUTO、イナズマイレブンと、夕方の顔となる番組でメインを張り続けている竹内順子。安定の少年ボイス。そしてかつては「イナズマイレブン」と同じ時間帯だった「名探偵コナン」がシナジー賞に。正直、既に時機を逸した間は否めない作品な気もするのだが、でかいコンテンツなので「受賞しました」と言われても、「あ、そう」としか言いようがない。歴代受賞作品を並べると「アトム」「ガンダム」「ポケモン」などがあるのでその流れでは自然。07年の電王だけがやけに浮いてる印象である。

 

 そして、今年度から部門を新たに追加し、富山敬賞が「その1年間に最も声優という職業を各メディアを通じて多く広めた男性」に与える賞となり、追加で女性版の高橋和枝賞が設立された。男女平等に取り上げるのは良いことだとは思うのだが、過去に富山敬賞を受賞してしまった水樹奈々の扱いが面倒である。

 今年の受賞者は、男性部門が小山力也。確かに一般への知名度では文句無しの功績であり、最近はバラエティでもネタっぽいナレーション起用が多い。ただ、多分一般層は力ちゃんの名前は知らなくて「ジャック・バウアーの人」っていう認識なんだろうな。そして女性部門は、売上の化け物、ワンピースの象徴である田中真弓。特にフジテレビ絡みの作品ではガンガン表舞台にも登場する立派な「タレント」でもあり、こちらも納得の受賞。元々タレント性の強い人なので、こういう活躍を見ていても違和感が無いのは強みだ。

 

 と、ここまでは全部「納得の」チョイスではあるのだが、今年も謎なのは「海外ファン賞」である。去年の齊賀みつきについても「???」と疑問符が飛び交う選出だったが、今年は何故か沢城みゆきが選ばれている。……うん? いや、みゆきちがまた壇上に上がってくれるのは嬉しいのだが……何で海外ファン賞? なんかしたん? ん〜、分からない。海外人気っていうなら、それこそNARUTOで竹内順子を選んでみるとか、いっそ「ケロロ」で渡辺久美子を選んでみるとか、そういう方がしっくりくるんだけど。……ま、いっか。おそらく「沢城みゆき大先生は去年主演賞を受賞なさったが、それでもまだ満足されていないようなので、もっと栄冠を贈らなければ!」という業界全体のみゆきちへの畏敬の念なんだろう。そんな夢想をすれば、一応自分の中で落とし前は付いた。いや、嘘なんですけど。

 

 

 

 以上、例年になく波紋を起こしそうな今回の「声優アワード」。どう考えても賛否で「賛」より「否」の方が多くなりそうだが、いちファンとしては、何故こういう結果になったのか、という部分はフラットな感情で見守りたいと思っている。「だれそれが受賞してない!」と文句をいうのは簡単だが、それって結局個人の勝手な感想でしかないわけで、どちらが正しいということではないのだから。

 「こういう賞もあるので、参考程度にどうぞ」という広い心で、受け入れられる部分を拾っていけば、案外見えてくるものもあるのではなかろうか。さぁ、とにかくしゅが美の勇姿を見るために声優アニメディアを買わなければ。

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コメント
無題
今年もそんな季節だったのかあ。
正直あんまり興味が沸いていなかった。
選考基準があいまいすぎて、
自分の好きな声優が受賞するように応援すべきなのか、
そのあたりのスタンスを決めかねるから。
受賞してアンチが沸くのを見るのも悲しくなるし。

受賞者についてもコメントしようかと思ったけど、
自分の感想もアンチみたいに見えることに気付いてやめた。

私も声優は好きだから、賞によって業界が盛り上がるのは良いと思う。
ちなみに私の特に好きな声優を挙げておくと、
川澄綾子、沢城みゆき、伊藤美紀、加藤英美里、高垣彩陽、以下………
といった感じです。
【2011/03/06 11:30】 NAME[Gelb] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
何をもって役者の上下が決まるかなんて、ファンの心持ち一つですからね。
2chの声優個人スレとかでもありがちだけど、どうしてもお気に入りの個人を褒めそやそうとすると、他の個人を叩くような発言が出がちになってしまう。こればっかりはどうしようもなくて、しょせん声優ファンなんてものは「好き嫌い」を語る身であり、「善し悪し」なんて蚊帳の外からあーだこーだ言ってるだけですからね。

ちゃんとした「好き」を語りたいなら、「嫌い」についてもちゃんと真摯に向き合わにゃならんと、それだけは肝に銘じてます。ま、その結果「大体みんな好き」になっちゃってるわけですけど。「好き」と「大好き」だけならアンチにならずに済みますから。
【2011/03/06 22:27】


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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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