忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10]
 驚くほど何も無く、最終話。そりゃま、ハッピーエンドになるに決まってるし、最後は主人公ペアの気力と根性で勝つのは重々承知なのだが、それにしても……なーんか盛り上がりに欠けたなぁ。

 一番可哀想だったのは、やっぱり河浪&レオンコンビだろう。レオンはこれまで人生を賭けて追い続けたミストルティン退治という大願を、あまりに気を許してしまったせいで河浪という1人の少女に託すことになった。今まで必死に冷血に徹して数々の犠牲を払ってきたというのに、この大一番で最後の1手を譲ってしまうというのは、流石に男らしすぎやしないだろうか。そして、そんなレオンのなけなしの男気を受け取った河浪も、せっかく発射した銃弾がミストルティンには特に効いた様子もなく、残されたのは心を砕かれてレイプ目になった中学生女子だけ。なんというピエロだろう。

 そして、主人公の片割れであるメリーは、「絶望の蕾」というよく分からないミストルティンの超必殺技の犠牲になる。どう考えてもグリッチョの人(デルガという名前の夢魔らしいが)との対決で使った非人道的な槍の嵐とかの方が殺傷力は高いだろうに、なんであんなまだるっこしいことをしたやら。よほどあの技に自信があったのか、それとも、どうしてもメリーを閉所に閉じ込めたかったのか。飯島先生は「絶望しか無いんだ!」と大仰に自慢してくれたわけだが、メリーは特に何の影響も無くそこから脱出。名瀬さんが志布志戦でトラウマえぐられたのに平気で立ち直ったのと同じくらい納得いかねぇ。

 あとはもう、主人公補正で立ち上がった夢路が、中多譲治ボイスの支援を受けて「夢だから何でもありやん!」と敵をたたきつぶすだけ。理屈もよく分からないが、その後の現実世界でのオチもよく分からないという。どうにも消化不良の最終話であった。戦闘シーンがともすると間延びに感じるくらいに長尺でやってたんだから、もうすこし引き締めて後日談に時間を割くわけにはいかなかったんでしょうか。結局メリーも幸せにはなってないしなぁ……え? ひょっとして2期か? 続編なの? 続編にこられても……ちょっとフォローするだけの元気は無いぞ。

 せめてミストルティンがもうちょっと格好良い抵抗をしてくれたら見応えもあったんだろうけど、何ともやるせない幕引きであった。結論・アルパカ最強。

拍手

PR
 ハイパーミストルティンタイム、第12話。よし、彼女が頑張ってると、この作品は面白いぞ。もっと飯島との絡みがみたい。

 前回謎の退却というあり得ない行動に出たチーム樹海。今回は改めて時間と場所を設定し、自分に仇なすものを一堂に集めてのビッグイベントを開催。このくらいの余裕がなけりゃ、大ボスは気取れないってことでしょうか。

 チーム夢路も今回はちゃんと作戦会議。河浪&レオンコンビの目的と手札を確認し、あり得ないほど都合の悪い2択問題に頭を抱えることになってしまう。でも、なんかよく分からないけど「メリーも夢路も訳分かんない存在なんだし、意外と気合いで何とかなるんじゃね?」というエンギの力押しで会議終了。どこまでも不安な主人公チームである。

 そして、そんな主人公チームに対して、実に華々しい活躍を見せるのが我らが樹海。「先んじて自らのデイドリームに引きずり込む」というエンギの秘策をあっさりとブチ破り、飛び道具禁止ルールで戦っても2体の夢魔を圧倒。更にネーミングセンスのダサいエンギの必殺技を受けきり、返す刀で一撃打倒。なるほど、イレギュラーな存在だと言われるだけのことはあるチートな強さだ。もう、どこをどう見ても正義が勝つ見込みなどありゃしない。そして、ついに最後の1人となった夢路が刀をとって……というところで最終回へ。

 うむ、なんか卑怯な設定のような気もするが、とにかく河浪のこれまでの行動の意味が分かったし、これまで培った友情を確認しつつ全員が集まって巨大な敵に立ち向かうという展開は理屈抜きで燃える。加えて今回は山内演出がいい塩梅で決まっており、前半のレオンをボコボコにしたミストルティンの舞い踊るような戦闘シーンは1枚絵で見てもコンテの繋ぎとして見ても実に優美。これこれ、この味が見たかったんですよ。メインのバトルの方になると相変わらずのテンポになるのでやきもきするのだが、それでも前回のようなあり得ないダラダラ感は解消されている。このまま最後の一撃にまで繋がってくれれば文句はない。

 やっぱり、何回見ても飯島&ミストルティンコンビの方が見てて楽しいなぁ。このアニメ、これで見方あってんのかなぁ。

拍手

 そこで帰るんかい! な第11話。ミストルティンさん、あなたのテンションがよく分かりません。

 ジワジワと敵味方合わせての勇魚包囲網が狭まっていき、まるまる1話かけて開戦までの流れを描いた情感たっぷりの1話……のはずなんだが、正直、このもっさりは何か違う気がするんだ。デイドリーム突入後のバトルシーンを見れば「あぁ、山内さんのコンテだ」と一発で分かる重っ苦しい作劇になっており、細切れに切断されたカットをまるで無作為であるかのように繋いでいく独特のコンテワークは相変わらず面白いのだが、この「持たせ」は、流石にクライマックス直前の一大バトルに持ってこられると違和感は否めない。ものすごく単純な要望になってしまうが、結局この手の作品で最も盛り上がるのは、分かりやすい斬った張ったなのだから。

 もちろん、こういう画作りに違和感が出てしまうのは、脚本自体の問題も大きい。まさかあそこでミストルティンが満足して帰宅するなどとは誰も思っていなかったろうし、未だにその意味はさっぱり分からない。パレイドが狙われてから、おそらく何百回となく殺せるチャンスがあり、殺してしまっても全く問題はなかったはずなのに、ミストルティンはそれをせず、ただただ無意味に時間を引き延ばしただけ。全盛期のドラゴンボールもかくやというその優しさは、流石にラストバトル前の緊張感を維持するだけのパワーは無い。山内さん得意の引っ張り方は見た目には面白いのだが、いくら何でも脚本部分の負荷をそれで全てまかなえるわけではないのだ。不安定な画面に不整合なシナリオでは、ちぐはぐなどというレベルではなく「破綻」とすら受け取られてしまうかもしれない。

 このままいくと、メリーの大義名分が成り立たないことにはミストルティンをぶっ殺して大団円、という流れは難しそうなのだが……他にすっきりする手段があるんだろうか? 正直、夢魔と器のコンビネーションでは飯島先生とミストルティンの絡みが見ていて一番楽しいので、いっそあの2人をメインに頑張ってもらう物語でも作れないもんだろうか。「夢壊し樹海」。なんだか面白そうなアニメじゃないか。

拍手

 一週間遅れで、第10話。なんだか久し振りに見たから前回までの流れを忘れ気味になってしまっているのは難です。やっぱり画ばっかり見てるとストーリーとか頭に入ってないな。

 とは言っても、今回はいよいよクライマックスということで、分かりやすい内容になっているので追いかけるのに苦労はない。夢路が最も大切に思っている人、勇魚が物語の中心となり、それを守ろうと結集する各種夢魔たち。夢路とメリーは臨戦態勢を取りつつも勇魚を見守り、エンギは夢路からの報せを受け、メリーには相談せずに撃破出来るようにと思いを巡らせる。彼女の中でも未だに「夢魔を消滅させること」については整理が出来ていない可能性もあるが、相手は仇敵の一派であるミストルティである。油断は出来ない。

 そして、今回一気にクローズアップされたのが、謎の夢魔レオンの器となった少女、河波千鶴である。両親を失った過酷な家庭環境が明かされ、そこに入り込んだ無頼の夢魔であるレオンとのやりとりも描かれた。互いにどこか空虚な印象がある2人だが、河波の心にはいつの間にか勇魚が入り込んでいた。あくまでミストルティを討ち取ろうと目論んでいるレオンと、とにかく勇魚を守りたいと願う河波。その思惑は少しずつズレが出始めているようで、最終決戦での河波の関わり方に影響を与えそうだ。

 そして、敵方はひたすら飯を食い続けてエネルギーを蓄える先生とミストルティの非道コンビに加え、ピエロ夢魔(ランズボローというらしい)から報せを受けた、大ボス中の大ボスであるエルクレス。正式な登場は初だが、これまで登場したどの夢魔よりも分かりやすい「敵キャラ」であり、その能力もエンギやミストルティと比べてもぶっ飛んでいる。どっかで見たことがある気がすると思っていたが、そういや「シャナ」に似たような敵キャラがおったよな(天目一個)。原作との兼ね合いを考えると、こいつとはアニメシリーズで戦うことはないんだろうけど、パンチキックしかないメリーがどうやっても炎の鎧魔神に勝てるイメージは湧かないので、それが正解だと思われる。

 2話続けて随分見やすい画面が多かった今作。あんまり小難しいことを考えずに、単なる不思議バトルものとして見せてくれて、そこに夢世界のちょっと不思議なイメージが重なれば、それで充分セールスポイントにはなるみたいだ。今回は河波とレオンが絡むデイドリームの映像が面白くて、それが河波が現に戻った時にも影響していた画面が随分印象的だった。最初からもうちょっとテンポ良く話を繋いでこういう画面を見せてくれていたら、作品全体としてもっと盛り上がっていたのかもしれない。でもまぁ、最終回に向けて、楽しみは増えましたね。

 ところで河波さん、両親を失ったことは分かったんですけど、なんであんな廃屋に住んでるんでしょうか。心を失うことと、生活環境を良くすることは話しが別だと思うんだけどね。……まぁ、やたら扇情的なサービスカットを披露してくれたので、今週はそれで良し。

拍手

 いよいよ佳境、第9話。いかにも1クールもの、っていうくらいのバランスでおさまりそうな小利口さは、吉と出ているのか凶と出ているのか。

 真の悪役の判明と、共闘する仲間との交流など、バトルものでは盛り上がるべき要素がてんこ盛りの内容。それぞれのシーンでは画のクオリティが高くて、シンプルな中にも充分なセールスポイントは見出すことが出来る。特に今回は女性陣が4者4様で存在感をアピールしてくれており、夢路を中心としたハーレム的な雰囲気としても楽しい画面である。やっぱりデフォルメされてアホっぽい表情を見せるメリーが可愛いね。

 そして、メインとなるバトル描写や先生覚醒シーンなど迫力が重視される画面では、今回はこの作品に特徴的なゆっくりとした画作りがあまり見られず、「分かりやすいアニメ」として伝わって来る。これまでこの作品はバトル描写なども癖が強く、夢の持つ不安定さ、曖昧さが面白い形で表出していたのだが、いよいよもってクライマックスが近付いているためか、奇妙な味付けは控えめにして、直接的に訴えかける動画になってきている。現実世界が舞台となる実際の暴行シーンなんかは、これはこれで悪くない出来。「先生、そんだけボコると、夢云々関係無しで単なる暴行事件です!」とかいう突っ込みは置いとくとして。

 とはいえ、やっぱりこの作品を普通にやられるとなんだか物足りないんだよなぁ。シナリオ自体は陳腐の極みだし、「フツーのアニメ」されるとそこらのラノベアニメと差が見いだしにくいんだ。個人的には、吉野裕行の怪演が楽しいピエロ夢魔とのやりとりとか、エンギのデイドリームの中に広がる茫漠とした麦の野原の雰囲気なんかが、いかにもこの作品らしい怪しげな雰囲気があって好きですな。ミストルティの悪辣さも相変わらずでいい感じ。彼女の戦闘シーンは、スピーディーな切り込みが見せ場なので、あんまりのんびりした画面だと楽しめないけどね。

 ちなみに、先生による「意外な悪役」登場回なのに、特にそこに触れてないのは、既に事前に了解していたためです。いや、作品の概要を知るために、wikiとか覗くじゃない。するとさ、先生の人物紹介のとこに「アニメオリジナルキャラ」って書いてあるのよね。だと、やっぱりオリジナル敵キャラになるんだろうなぁ、っていうのは分かっちゃうからさ……ネットネタバレには注意。

拍手

 へそ! 第8話。 ヘソに寄ったアングルでメリーがしゃべってるとヘソから声が出てるみたいで何か笑えるんだが。寄りすぎだ。

 毎回独特のコンテワークを楽しみに見ている作品ですが、今週はちょっと……あんまり褒められない内容になっています。シナリオラインは至って普通で、いつも通りにいつの間にかデイドリームに紛れ込んで敵キャラと戦うぞ、っていう内容なのだが、それを描くためのテンポがやたらめったらダラケてしまっている。この作品の評価を見ていると「動かない」だの「もっさりしている」だのという意見を見る機会が多くて、これまでは「こういう演出方向もアリだと思うけど」と勝手に満足していたのだが、今回の「もっさり」はこれまでとは意味が異なる。単に「間延びしている」だけの演出になってしまっているのだ。

 全編通して似たような印象なので具体例をあげるのは難しいが、例えば接骨院の医者との会話シーンは一言一言のやりとりにブランクがあって練習不足のお芝居みたいに見える。新たな夢魔と対峙したあとのやりとりにしても、歩いたり飛び回ったり、会話中の動きが会話自体との関連性を見いだしにくくなっているし、それ自体の繋ぎも悪い。とにかく「短い脚本で30分保たせないと」という意図しか感じられなくて、大して盛り上がらないところで次週に引いたのもがっかりである。せっかく独特の画面構成でこれまで見せてこられたのだから、今回だって多少装飾を施して情報量を増やせば、こんな風に脚本面での中だるみは緩和出来たと思うのだが……なんだか残念である。

 一応フォローしておくと、ドーナツ食べてるところのデフォルメメリーがやたら可愛らしかったのだけは高評価。この番組を見始めたせいか、最近やたらドーナツを買う機会が増えた気がする。ミスドが全品百円だからっていうのもあるんだけどね。……でも、なんかキャンペーン中だから商品ラインナップがおかしいのだよ。俺が喰いたいのはエンゼルショコラであってエンゼルフレンチじゃないんだよ!

拍手

 サービス回と見せかけてメインヒロインの露出は減っている第7話。水着回だというのにヘソを隠すとはね……

 突如の思いつきによる海エピソードであり、ドロドロとした不協和をベースとしたこの作品の白昼夢描写とは一線を画する、照りつける陽光の下での高校生達の健康的なレジャー模様を描く。普段なかなか見ない雰囲気なだけにその異質さはそれなりに面白い具合に仕上がっており、メリーは駄目だったけど霧島さんあたりはそれなりにサービス回らしいカットも披露してくれている。少しは健やかなエピソードもやっておかないとなかなか気分もあがってこない作品なので、ある意味正しい方向性のてこ入れとはいえるかもしれない。また、普段はもやがかかったような背景世界で際立たなかった世界設定も、今回ははっきりとした輪郭で見せられるようになっているため、後方に佇む灯台の全景や海辺にかかるコンクリートの階段、手すりに浮かぶサビの一欠片にいたるまで、独自の背景美術が堪能出来るようになっている。そうしたちょっと目先が変わった要素が見られたのは、今回のエピソードの収穫といえるだろう。

 それ以外では、シナリオ面では徐々に狭められていく包囲網がジワジワと浸食してくる雰囲気があっさりとした海の景色と対比的で嫌らしい。夢を破壊することだけを目的として悪逆の限りを尽くす「樹海」ことミストルティは久し振りに明確に悪と分かる悪役で見ていて気持ちがいい。ま、今回は対戦した良い奴側がちょっと適当すぎるデザインだったような気はするけどね……ヒーローモノのイメージのキャラに新体操のバトンみたいな鈍器を持たせるっていう発想は逆にすごいのだろうか。本物の戦隊ヒーローの方もイマイチコンセプトが分からないキャラだったしね。

 そして、そんなミストルティの「器」が誰なのか、というのも多少気になる部分。現時点で器の候補たり得るレギュラーキャラクターは、怪しさ満点の河波さんに加えて、おにぎりの先生や友人の俳句野郎まで、色々といるっちゃぁいる。犯人当てゲームではないのでヒントとかは特にないんだろうけど、これから先の展開で「意外な犯人」が見られるならちょっと面白いかも。

 今回はそんなとこ? 山内コンテじゃない回でも悪い出来ではなかったのだが、やっぱりちょっとコンテがあっさり目ね。ミストルティの中の人が本当に素敵ね。悪役声でも充分引き立つなぁ。

拍手

 ジョージ格好いいよジョージ、第6話。今回はバトル無しエピソード。その分、じっくり画面を見ることが出来る回でもあります。

 シナリオラインとしては非常に明確な「巨悪」が判明する転機となるエピソード。エルクレスと呼ばれる「夢魔の元締め」の存在が判明し、メリーの身の上の謎も何となく明らかになった。さらにそれに付随して夢路の夢の中での傷と現実の関係や、様々な夢魔がどのようなスタンスで「世界」を構築し、対峙しているのかも分かる。説明役として登場してくれたチェイサーは無駄に格好いいだけでなく、治療役だったり、夢魔としてのサンプルの1人だったり、無理矢理夢に引きずり込むことでメリーと夢路の関係性を進展させたりと、八面六臂の大活躍である。1話で出てきた使い切りだと思ったキャラがこういう風に重要な役割で絡んでくれるっていうのは、ちょっと嬉しい。

 バトルがないおかげで山内コンテの特殊性が些か見にくい画面ではあったのだが(あと演出が違う人だからかも)、今回メインで描かれたのはメリーの心配であったり、「夢無くし」に対しての言いようのない不安であったり、夢路の男の子らしい決意であったり、目に見えない部分で現れる「心情」の重さがあるので、要所要所での山内コンテの重さが効いてくる。明快な1枚絵で表現する「止め画」の技法は分かりやすいインパクトを与えてくれるが、逆に「見せない」ことによる心情の描出もさりげなさが印象に残る作劇法。今回なら、夢路の見舞いに友達が訪れたシーンで、メリーが涙を拭って強気な笑顔を見せるカットがあるが、実際には涙を拭う手元ではなくて膝元にカメラを固定してみせたり、ずっと仮面を付けて表情が「見えない」チェイサーの心情が止め画とカット割りで少しずつ彫り込まれていくのをみせたり、緊張感を維持して飽きさせないだけの画面になっている。

 他にもチェイサーの飲むワイン(?)の瓶を通した魚眼越しのような独特の歪んだ画面とかはいかにも山内さんらしい変化だし、この作品の最大の胆を意識してなのか、最終的に必ずメリーのヘソにズームが固定される偏執的なカメラワークも秀逸だ。最初にメリーが奮起して立ち上がるシーンなんかは、中途半端な位置にカメラが固定されていたので「妙だな」とおもわせられるのだが、メリーが立ち上がると、ちょうどヘソで止まるように出来ていて「あぁ、なるほど」と思える。ラストの夢路に抱きつくシーンも同様。どこまでヘソなアニメなんだよ。

 やっぱり癖があるコンテワークの方が見ていて楽しめますな。時折この作品を評して「画が動かない手抜き作品」みたいなことが書かれているのを見ることがあるのだが、本気で非難しているとすれば(ネタとして言う分には知らんけど)、これほど勿体ないことは無いと思う。「動かす意味」を考えながらアニメを見ているなら、必然的に「止める意味」についても考えるべきだと思うんだけどね。止め画に意味がないとか言い始めると、「NOIR」とか絶対見らんないじゃんね。

拍手

 秋谷智子なんて名前をものすごく久し振りに見た気がする第5話。最初「どこかで聞いたことがある気がする声なんだけどなー」と思ってたんだけど、流石にこの名前は出てこなかった。印象もぜんぜん違ったし、随分雰囲気が変わった気がする。こうして懐かしい名前がぽっと出てくると声優業界も苦労してる人が多いんだろーなー、という余計な心配ばかりが先立ちます。

 さておき、今回はちょっと流しただけでも「あ、また監督コンテ回だ」と分かる重苦しくてどこかまだるっこしい不思議な味わい。ただ、これまでの山内コンテ回はその「重さ」みたいなものが味として生きていた気がするのだが、今回はちょっともっさり感が先立って気になる部分が多かった。脚本に難点があるのか、前後のつながりが理解しにくいパートが多かったんだよなぁ。

 具体的には、一番理解出来なかったのは突如由衣がデイドリームを発動させたシーン。何故エンギがあの場面で突然夢魔狩りを始めようとしたのかが前後のつながりからさっぱり分からず、唐突な印象は否めない。「器」のことを気遣っているならば、もう少し落ち着いた状態で、心の準備が出来てから活動した方がいいと思うのだが。これまでメリーがなかなか見付けられなかった他の夢魔たちとの邂逅は、普通に考えたら千載一遇のチャンスのはずなのだが、前回といい今回といい、流石に夢魔のバーゲンセールが発生しすぎだと思うのだが。

 そして、純粋に突っ込み対象として釈然としないのが、メリーの現世滞在期間のくだり。サマーセールのチラシを「10回くらい見たことがある」とのことで、夢路は「まさか10年……」と驚愕していたわけだが、どう考えても、普段のメリーの行動は10年もうろうろしていた奴のものではないだろう。ドーナツも知らなかったし、スーパーの試食品との接し方も確実に「ものを知らない」人間の反応である。あの状態で10年もの苦闘を想像するのはちょっと無理があるだろう。別にサマーセールのチラシなんて、1シーズンうろついただけでも10回くらい見られるわけだしね……

 他にも、かなり無理矢理なエンギの見境無い突撃とか、突如行われる姉についての昔語りとか、脚本のラインがどうにも唐突。バトル展開まで持って行かなきゃいけない要請があるのは分かるのだが、もうちょっと基盤を固めてからやるべきことをやって欲しいものである。

 バトルシーンの演出は、1枚1枚の画の持ち味を活かした山内風が最も出やすいパート。今回はメリーが珍しく白刃取りやらなにやらで動きのあるシーンを見せてくれたのは嬉しいのだが、ここでもやっぱり前後のつながりが見えにくいのが気になる。エンギが必殺技の名前を叫んでから発動するまでやたらタイムラグがあったり、大量の刀を放つアクションを披露したのに衝撃波の大きさのみでそれを表してオリジナリティが見えなくなってしまったり、印象的にやりとりされた稲穂の意味がよく分からなかったり、見得を優先するとしても、ちょっと無駄が多すぎた気がする。癖のある演出ってのは堪能出来るかひっかかるかは紙一重だと思うのだが、やっぱりある程度の基本線が維持されていた方が良い場合もあります。ま、総じて動画面は面白いから、それはそれで維持して欲しい部分ではあるんですがね。ここまで細かい動画にこだわっている作劇って、なかなか他のクリエイターでは出来ないことだろうし。

 今回の余談・遠藤綾の姉キャラに後藤沙緒里って、なんか妙な配役で楽しい。中の人でイメージすると絶対姉妹として破綻する。あと、荒鷲先生はあれだけキャラが濃いのに、中の人になると突然没個性になる。ある意味役者としては正しいのかも。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[04/26 な]
[04/25 な]
[04/19 NONAME]
[04/17 NONAME]
[04/17 NONAME]
バーコード