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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 滝昇を殴りつける黄前久美子の図、第6話。まぁ、残念ながら時節柄タキセンじゃなくてどこぞの長男にしか見えないけど。

 今週はよかったんじゃないでしょうか。まぁ、人死にが出ると少なからず心が動かされるから、ってのもあるんだろうけど、第6話ってことは中盤の区切りなので、この辺りで1つ山場を設けるのは当然の配慮と言えるだろう。ついでにチンピラも死んだやろ、と思ったけど、なんか、次回予告には普通に出てきてたな。

 さて、ここまでの書き方でお分かりかと思うが、ぶっちゃけ本作はそこまで面白くなっていない。1話目でめっちゃテンションあげて「雰囲気サイコーやんけ!」と盛り上がっていたので詐欺じゃねぇかと言われそうだが、本当に「雰囲気」だった。そこからは残念ながら作画リソースも平均レベルに落ち着いて、シナリオもどっかで見たようなものを先も見えない状態でダラダラ進めているだけなので、ぶっちゃけあまり盛り上がりはない。一応独特な風合いは維持されている部分もあるのだが、流石にそれだけだと目が慣れてしまうので毎週大興奮ってわけにもいかないのである。残念ながら、ここまでのところは「1話がピーク」の作品だった。

 しかしありがたいことに、この6話でまた1話目のテンションがいくらか戻ってきた。筋立ては相変わらずの脳筋模様なのであんまり細かく解体するような要素も無いのだが、それを補うかのように、とにかく映像で見せつけようとする姿勢は価値のあるものだ。結局、けばけばしい装飾とこけおどしの迫力が売りの作品なのだから、開き直ってエレクトリカルパレードみたいに飾り立ててくれた方が分かりやすくて良いのである。今回の処刑課とのバトルシーンは、これまでの鬱憤を晴らすかのようにグリグリ動くし目の覚めるカットも散見される。「こういうのが毎週出てくれば退屈しないんだけどなー」と素直に惜しい気持ちになっている。まぁ、毎週こんなことやってたら製作スタッフが死んでしまうだろうけども……。

 それにしても、あれだけ鳴り物入りで登場した悪玉たちが、結局束になってギリギリ処刑課1人に辛勝(引き分けか?)する程度になっちゃうんだよねぇ。処刑課が本気で全戦力を注いだらひとたまりもないと思うのだが、ここからの全面戦争はどういう構図になっていくのだろう。そして、来週からの殺人鬼のテンションはどうなっているんだろう。詐欺師、あいつに見限られるのが一番危ないんだけど、そんなこと計算できる子じゃないからなぁ……。

 

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 なんやねんこのアニメ、第5話。まぁ、本当に今更だけどさ……。想定してない変なところにダメージ与えにくるのやめろ。

 Aパート「まぁな」。こちらは至極普通のネタで、特にオチにひねりもないので意外性はない。最初にトッティが彼女を紹介するところに何らかの叙述トリックが仕込まれているかとしばらく勘ぐってもいたのだが、別にそんなこともなくストレートにラストまで行った。この話で見るべきはやはり六つ子の関係性の部分だろう。最初に登場するのが下3人(一、十四、トド)で、この3人での絡みっていうだけでちょっと珍しいのに、さらにトド松が暴走したことに一松が乗っかり、珍しく十四松が完全にツッコミ側に回った。六つ子の便利なところは、こうして周りの人間に合わせてスタンスがスイッチできるところであろう。東京03のコントみたいな。最近東京03に今更ハマってて、公式の動画を見漁ったんだけど、飯塚がイカれたキャラになる時がほんとに好きなので、こうして普段とはちょっと違う役回りにスイッチしているのを見ると楽しい。

 そして、やはり六つ子の中では(相対的に)一番いい奴に違いないカラ松。彼が弟のことを考えていい話にしかけるのだが、そこはモンスターたるトッティの面目躍如。フルスロットルで話をぶっ壊し、あとは予定調和なバッドエンドへ。まぁ、その辺りはお約束だが、むしろ何のひねりも持ち出さずにまっすぐ転げ落ちたのは意外とすら言えたかもしれない。最後の最後まで十四松(とおそ松)がツッコミ側にいつづけたのも意外だったかな。カラ松とトド松の争いって、一松はどんな気持ちで見ていたのだろうか。

 そして問題のBパート「帰り道」。……なんやねんこれ。そもそも六つ子が招待される結婚式があることが意外ではあるのだが……そこからは、ただ本当に「結婚」について六つ子が何くれと話すだけで終わってしまうという、何を目的としているか全くわからないお話。分からないのだが……この六つ子のメンタリティと、改めて確認している世間的な事実、刺さる人間には刺さるのよ。「知ってるわ、俺かてそうやわ」と。自分がこのクソニートどもと同じスタンスであることがわかると絶望するしかないんですよね。「同棲が無理だわ」……。ちなみに、「駅に向かっている」という想定の夜道なのに、陸橋を渡って線路を超えてしまっていたり、しまいには元来た方向にUターンを始めたりと、何気なく描かれている夜道が六つ子の行く末の絶望感を増幅させているのがさらなる恐怖と絶望を盛り込んでいる。こういう日常にひねりを入れるみたいな小洒落た演出、ダイレクトじゃないだけ余計心に来るからやめてくれ。

 そうそう、十四松は当然のようにメジャーリーグもフォローしているのが確認できた。鳥の名前で真っ先にそこが出てくるのはすげぇよ。

 

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 やっぱオムスビ出てない方がネタが安定するやん。いや、ちょっと出てたけども。今回は3本立て。各方面から微妙にやってほしい流れと想像もしてなかった流れが混ざり合っていい具合のカオスである。

 Aパート、「一松ラジオ」。一松の闇ってちょくちょくトピックとして上がるんだけど、未だに底が見えないというか、どっち方向に痛々しいのかがたまにわからなくなることがある。今回のラジオも本当にそうで、凄まじく作り込んでいるたゆまぬ努力とか、単なるニートでは絶対無理だろ、っていうクオリティに仕上げているのが本当に謎。そして、トッティも言ってたけど、理由がわからない努力の意思ってのが、見ていて一番恐ろしいのである。あと、やたらラジオ番組の細かいネタにこだわる一松と、余すことなく全部拾ってやるトッティも怖かったりする。このテンポでやられたら、絶え間ないツッコミも一種の芸として成立してるんじゃなかろうか。

 そして今回最大の見どころは何と言っても2本目の「コンビ結成」である。橋本にゃー、そんなキャラだったか? すでに「どこぞの金持ちと結婚して引退」なんて設定があったかどうかも全く覚えていないのだが、メインキャラじゃないからどこをどういじってもいいだろ、ってんで訳のわからない設定をガンガン突っ込んで謎のシリアス固めをキメてきやがった。そしてトト子がここに絡むことで、ちょっとした友情物語や月9っぽさを醸し出し、あわよくばアイドル2人の間に百合的なフレグランスも漂わせつつの展開にしている。なんだこれ。でもトト子が赤ちゃん抱えた時のあの慌てふためき方はよくわかる。「首すわってないから注意して扱ってね」って預けてくる人間、ほんとに何考えてんだって思う。こちとらどう扱っていいか分からないから困るだけなんだよ!(虚空に向けて)

 もちろん、オチは安定の酷さだったのでホッとしたような、がっかりしたような部分はあるのだが、変貌したトト子を見てもおそ松・カラ松は普通に盛り上がり、チョロだけがあっけにとられているあたりはいかにもな反応であった。

 Cパート「松代の罠」。いつも通りにカオスに振り切ってわかりやすく笑えるお話。個人的には「お前それでもニートか!」という魂の叫びが好き。大丈夫だよ、ニートに生まれずとも、背徳の時間のカップ麺はうまいもんだから。

 

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 マジヘライッチーの完成度が無駄に高いのが相変わらず、第3話。ちゃんと五條真由美に歌ってもらってるんだから、文句の出ようもないわ。ちなみに今季のオープニングについては、なまじZZだけ分かるもんだから「他のカットもなんかのパロディなんだろうなぁ」って思うんだけど、わからないからどうしようもないっていうもどかしい状態である。

 3期に入り、新キャラの投入で縦筋が生まれている。1話のぶっ飛び具合は相変わらずで楽しかったのだが、正直いうとオムスビが登場してるメインパートはあんまり面白くない。かなり冗長な印象があるし、キャラの絡みが今のところパンチの無い状態だからだ。そりゃま、最終的に六つ子のニートパワーで蹴散らすことになるのだろう、ということは予想がつくし、そこに至るまでの布石として少しずつ追い詰める展開にはなってるのだろうが、あんまりこの作品にそういう丁寧な脚本づくりは求めてないんだよな。1話でうんこになってしまった奴が、今更ちょっとやそっとの刺激やピンチでどうにかなるものでもないしなぁ。「正論を振りかざすことで昭和の時代のギャグ漫画を徹底的に問い詰めていく」というアイディアも、AI側の悪意がまだはっきりと示されていないために、視聴者側も反応しづらい。「昭和の設定はもう古いから使えない」みたいなイジり方はこれまでのシリーズでも割とやってしまってるしなぁ。今更ちび太があんなことでダメージを負うとは思ってなかったわ。

 そうしてメインパートが今ひとつ盛り上がらない分、期待したいのはやはりショートネタの部分であろう。マジヘライッチーの作り込みは、割と期待してる方向性に近い。「福山潤に全力で女の子をやらせる」っていう方向の楽しみ方もそうだし、きちんと一松のキャラエピソードとして成立しているので親和性も高い。一松の憧れの人が十四松っていう噛み合わせも、これまでのシリーズを見ていた人間からしたら嬉しいポイントだ。この2人の絡みはそれだけで良いよね。いや、十四松側から絡む気は無い展開だったけど。

 そしてトト子ちゃんが暴走してる展開も個人的には好きなポイント。トト子っていうか遠藤綾のキレ芸が好きっていう方が近いんだけど、普段あんまりこういう仕事をやる人ではなくて、最近は妖怪ウォッチが全然ダメなのでこっちで弾けたお仕事を見せてもらうしかないのである。

 まぁ、考えてみりゃ聖澤庄之助だっていつの間にやら謎の存在感を獲得するに至ったのだから、新キャラだってそのうち馴染む……かなぁ。

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 頭ん中もぅ完成形見えてた、最終話! 走り抜けていったなぁ、映像研……。

 やることやって終わるっていうラストのなので当たり前のことだが、クライマックスの構造は某作(あんまり隠せてない気がするが)と大体同じ流れでちょっと笑った。でもまぁ、アニメ制作で最後に盛り上がりを作るとしたら、やっぱり納品戦争とクリエイターのこだわりの天秤ってことになるよな。今回は事故のおかげで浅草氏が最後にどうにも引っかかっていた部分を直すことができましたよ、っていう形になっているので、不可抗力からなだれ込むエンディングとしてはやはり鉄板ではなかろうか。結果的に水崎氏のこだわりが若干ないがしろにされている気がしないでもないが、彼女の頑張りは本編のUFO大戦動画にこれでもかとねじ込まれているので我慢していただこう。ラストを飾るべきはやはり部長の作家性だ。

 映像だけを見ると「アニメタマゴっぽいな!」って感じになるのは、やはり若手クリエイターが使いたい技術を惜しみなくつぎ込んで好きに作った作品ってことで何かニュアンスが近くなる部分があるんだろうか。今作の製作陣がどういう方向性から「それっぽく」作り上げていったのか、残念ながら具体的な技術論的な部分はよくわからんのだが、確かに観ていると「それっぽい」んだよね。動画の中のモーションの置き方なのかしら。まぁ、今回アニメ本編で流れた映像はおそらく販売されたソフトの中身のダイジェスト部分であろうから、はたして浅草がどのような作品を世に送り出したのか、その詳細は知る由も無いのだが。

 最後に見せつけたのは、浅草が最後の最後まで粘り、こだわりを見せて作り上げた作品が、ばっちり消費者たちの家に持ち帰られて「世界」を作ったってことだけだ。浅草が世界を描き、コンテを切り、水崎氏がモーションを生み出し、百目鬼が音を加えたその映像は、文句なしに見栄えのするものだったということ。それが分かるだけでも最終回としては文句のないところだろう。ついでに映像パートを見ればこれまで彼女たちがやりたかった願望もそこかしこに発揮されていることがわかり、「そういえばスタート時点では制限だらけの中で描いた謎のマチェット少女だったんだよな」なんてことも思い出せる。当時は制動が難しくてなかなか描けなかった戦車の描写なんかはすでに一足飛びにUFOにたどり着いており、UFOのモーションについては浅草一押しの「生物形態模写」がふんだんに取り入れられている。エビだタコだと騒いでいた時の経験も、今回のUFOに繋がっているのである。

 さぁ、むしろ映像研としては(そして金森としては)、今回の販売戦略はまだまだはじめの一歩なのだろう。これから先、彼女たちはなにを生み出していくことになるのか……原作読むか……。

 

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 だいたい元どおり! 最終話!! そりゃなー、ミステリで終わりつったら「事件の解決」なわけで、とりあえずジョンウォーカーに対処出来た時点で最終回だよなー。残念ながら飛鳥井木記を救い出すだけの能力は、現在の人類は持ち合わせていないのだ。

 というわけで、最終回で与えられたミッションは本来なら2つ。「ジョンウォーカーへの対処」と、「飛鳥井木記の救出(そして世界の復旧)」である。前者に関しては、Aパートだけを使ってかなりあっさり解決した。まぁ、そもそも早瀬浦がイドの中に逃げ込んで「永遠の存在」になったのだからそこまで目くじらを立てる必要もなかったのだろうが、今後もイドを使っていくならば、様々なイドを「CHANNELED」して渡り歩くジョンウォーカーを放っておくわけにはいかない。個々のイドの独立性が保持されているはずの世界の中で、ジョンウォーカーだけがイレギュラー、まさに裏技だからこその裏井戸である。

 二人の名探偵が協力して挑む掃討戦。現実を捨ててまでしてイドの中での永遠性を手に入れた裏井戸相手には正攻法など通じるはずもないのだが、そこは名探偵2人が手を組んだだけのことはある。案外あっさりとラスボスに対処してみせた。世界を渡り続ける存在だというのなら、この世界の中でも意識を奪って行動不能にしてしまえばいい、ってんで、自分たちも散々悩まされてきた「第2層」の構造をそのまま使ってやろうという作戦だ。そのために、わざわざ裏井戸を誘い込んだのは第1話で鳴瓢が潜ったイド、そう、あの富久田のイドである。そこならばコクピットがコクピットに見えない。見えないものを見るためには聖井戸の持つ「欠けない目」が必要であり、なおかつこのイドでの奇襲を成功させるためには、一度ここに潜って活動したことがある酒井戸の経験も欠かせなかった。穴井戸のビジョン、聖井戸のビジョン、そして酒井戸の経験。3人の名探偵の力が結集し、見事ラスボス・ジョンウォーカーに打ち勝ったのである。最後の最後、結局富久田は現実世界でも命を落としたことが描かれたが、最後を見届けたのが本堂町だったというのは、富久田にとっても本望だったのではなかろうか。

 そして残されたミッションは「飛鳥井木記の救出・解除」だったわけだが、下手したら今回の最大の見どころはこのミッションの百貴さんの扱いの悪さだったかもしれない。そりゃま、松岡さんだって百貴のことを信頼し、ここで彼が成功しなけりゃどうにもならないとわかっていたからこその無茶だったのだろうが、気を失おうが、ゲロ吐こうが、肋骨が粉砕されようが容赦無く遠隔地から叩き起こす様は完全に拷問。百貴さんもあとから訴えたら勝てるんじゃねぇかというエグいシチュエーションであった。ラストではきちんと現場復帰した百貴さんが描かれていたので幸い致命傷ではなかったようだが、あんだけの仕打ちで生きてたのは奇跡だろうよ。なんやあのハイパー宇宙服は。

 しかし、百貴さんがそこまでの犠牲を持って挑んだとしても、現状では飛鳥井の「症状」をどうすることもできない。そこでさっさと殺すことが出来れば話は早いのだろうが、百貴にはそれはできない。もちろん、蔵の人間は誰だってそんなことはできなかったはず。警察官と連続殺人犯を分け隔てる壁は、歴然とそこに存在するのである。まぁ、だからこそそれを乗り越えた鳴瓢や本堂町が名探偵としてこれだけぶっ飛んでるわけだが。

 百貴は飛鳥井に対し、「いつかきっと助けるから待っててくれ」と訴えることしかできない。飛鳥井側からしたら、またミヅハノメのエンジン部として他人の夢を繋ぐだけのお仕事は勘弁してほしかったところだろうが。その先に自分が「生きる」可能性があるならと、涙ながらに再び箱の中へ。今はハッピーエンドを迎えることはできないが、この先、イドやミヅハノメの研究を重ねることによって、彼女の能力研究が進むことを期待するしかないだろう。そのためには、より多くのイドを見て、より多くの殺人衝動を解きほぐしていくしかないのである。

 このエンディングは多少もやっとしたものは残るが、改めて最初に書いた通り、「事件の解決」でひとまずの決着を迎えているのだ。飛鳥井が救われてしまうと、最大の問題として「もう今後ミヅハノメによる事件捜査ができなくなっちゃう」ことで、蔵の面々が犯罪者を見つけ出すためには、飛鳥井には我慢してもらうしかない。ミヅハノメが運用できている限りは希望は残る。そして、このアニメの続編を作ることだって……なんか、PSYCHO-PASSにおけるシビュラみたいな決着だな。まぁ、あっちよりも随分良心的なので、出来れば続編でもなんでもやって、最後にカエルちゃんが生きて笑って終われる世界にはなってほしいけれども。

 

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 牛乳は背を伸ばすなぁ、第11話。いや、実際には大した因果関係は無いけども……つい最近どっかで「牛乳はめっちゃ飲むけど背が伸びなかった」キャラを見てた気がするんだけど、誰だったっけ?

 今回もなかなかに気になるファクターが提示されている。中でも一番の注目は、これまで描かれていなかった浅草と金森の馴れ初めだろう。なんとまぁ、例の「二人組作ってー」がきっかけだったとは。中学生時代から既に完成形にたどり着いていた金森氏、当然たまたま一緒になった浅草のことなんぞ大して興味もなかったのだろうが、たまたま利用価値を見出したのか、それともなんらかのシンパシーを感じたのか。コミュ障の浅草に改めて声をかけて関係性を作っていった。まぁ、単に使いやすい手駒っぽく見えたということなのだろうが、そこから関係が切れずに今の状態にまで進歩しているということは、おそらく浅草の持つこだわりが金森のセンサーに触れたということなのだろう。浅草の行動原理は金森からすれば理解の及ばないところにあり、彼女なりに「価値があるか無いか」を考えたときに、浅草という存在には観察の価値があると判断した。実際、巡り巡って金を産む存在になり始めているわけで、やはり金森氏の目は確かなのである。

 そして、そんな金森氏だって一応は(ほんと一応は)普通の女子高生でもあるということがわかるのが今回のお話。こんなにも「鬼の霍乱」という言葉がしっくりくるシチュエーションも無いよな。事前にやってた水路探索が悪かった……わけでもないのだろうが、特に前振りもなく突然風邪で倒れる金森氏。まぁ、他の2人以上に仕事量も多いだろうし、学校側や生徒会とのバチバチの状態は少しでも気を抜いたら良からぬ方向に転がりかねない案件だけに、精神的な疲れも溜まっていたのだろう。それでも事態が固まるまで倒れず、勝利がほぼ固まってからようやく離脱するあたり、彼女のタフネスも大したものである。

 そうして生まれた作品は、浅草独特のマインドがたっぷり詰まったものに仕上がった。やっぱり、作品の舞台となっている芝浜がそもそも充分ファンタジックで魅力的なのはずるいよな。あんな地形があるわけもないのに、何気ない描写でしれっと出てくる探検コース。あんなにいろいろと刺激的なスポットがあるのに、なんでこの世界の住人はもっと探検しようとしないんだろうな? まぁ、高校生の面々を見ていると、それ以上に魅力的なアクティビティが多い世界でもあるのだろうが……ほとんど全てのキャラが生きてて楽しそうなのは羨ましいな。

 「水」のモチーフを徹底的に突き詰めて生まれた新たなカッパストーリー。そして金森の根回しが結実して学校側の封殺にも成功。順風満帆でスケジュール通りに完成した作品だが……どこでトラブルが? 音響は百目鬼に任せているのだとばかり思っていたが、どうやらSE以外の劇伴音楽部分に関しては、業者に委託していたようだな……それにしても、こんなミスあるかぁ?

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 なんかJOJO6部のクライマックスみたいになってきたな、第12話。収束してんだかどうなのかもよくわからないが、とにかく盛大に関係者が死にまくっているのは事実である。まぁ、イドの中での死がどの程度現実に影響を及ぼすかはわからないが……名探偵以外は30%でアウトな気はするよな……。

 さぁ、いよいよ動き出すぜ! と思われていた、ジョンウォーカーこと早瀬浦局長。飛鳥井木記を解き放ち蔵全体をミヅハノメへと変質させ、帰還直後の鳴瓢たちのところへ。一体何をするのかと思ったら、なんとコクピットに入ったまんまエクストリーム自殺を繰り広げてそのままイドに引きこもってしまうという斜め上の行動に出た。現時点で彼の目的はまだ判然としないし、飛鳥井との関係性もよくわかっていないために動機は謎のままである。時系列がよくわかっていないんだけど、ミヅハノメが「飛鳥井の特製そのものである」とするなら、彼女がタイマンの被害者として救出・保護された後で彼女の力を囲い込むことでミヅハノメが生まれ、そこから蔵が設立されたっていう順番なのだろうか。だとすると、ここでわざわざ局長がちゃぶ台をひっくり返して自分のイドに逃げ込む意味もよくわからないのだが……なんかその辺はみんなして頭のネジが外れてるせいであんまりストンと落ちる理由づけは出てこない気がするなぁ。

 とにかく、ジョンウォーカーは「自殺と同時に自分のイドに潜る」というウルトラCを使うことで「定着した自分のイド」を完成させ、イド嵐すら回避して永遠に「自分のイドの名探偵」の地位を確立した。あとを追うのは当然酒井戸・穴井戸の名探偵コンビ。どうやら早瀬浦のイドは「拡張したミヅハノメの中で、他の人間のイド(つまり殺人衝動を持つ人間の中)へとワープすることが可能なようだ。早瀬浦がこれまで局長として黙々と思念粒子を回収して様々な殺人犯をコレクションしていたのは、もしかしたらこうした自身のイド特性ゆえのことなのかもしれない。イドの中では仮面を介して他人のイドへとワープする。これが「CHANNELD」の世界。今回真っ先に飛んだのがいきなり初出の本堂町のイドだったってのがなかなかのサプライズであったが、サクサク転移するので本堂町ワールドはあんまり出番がなかったのがちょっと残念だったね。

 複数のイドが交錯し、それぞれをつなぐことが可能になった早瀬浦の世界。残念ながら強引に巻き込まれてしまった一般人は現実の記憶を引き継ぎつつ、その中で襲いくる殺人の脅威から逃げ惑うしかない。対抗できるのは名探偵、つまり殺人犯だけである。まずは自我を得るために自分のイドに飛ぶ鳴瓢。そこでの妻や娘との邂逅は、最後の別れとなるか。そして自分のイドで死を待つのみだった本堂町を救出したのはなんと富久田であった。彼はコクピットを介した入場ではなく、飛鳥井の能力による昏睡からイドへとダイブしているようだ。すっかり良い仲になった富久田と本堂町はしばらくイチャイチャしてお互いの目的意識を確認していたが、突如現れた「墓掘り」、井波の凶弾によって富久田が倒れてしまう。彼が死んでしまうかどうかはまだわからないが、なんでこの2人がやたらうまくいっていたのかっていう部分のちょっとした謎解きに本堂町の「疾患」が関わっていたことなんかが明かされた。穴が開こうが閉じようが、正しい姿が見える本堂町にはあまり問題じゃなかったっていう。まさに破れ鍋に綴じ蓋である。

 そうして改めて殺意を発現させた井波は、自分を形成したオリジンともなる「墓掘り」を遡って数田のイドへ向かうも、悲しいかな、そこにはジョンウォーカーも待ち構えていた。彼女の扱いがどういう意図を持っているのかは正直よくわからんのだが、これで名探偵の権利を持つ人間がミヅハノメから少しずつ排除され、最後の2人に託されたことは間違いなさそうだ。単にそのためだけに退場させられたとすると井波さんはちょっと可哀想ではあるが、彼女がいると本堂町と富久田のカップルがやたら引き立つんだよな。

 そうしてイドの中の対決構図が明らかになり、それを外側からまとめ上げる任務は復活の百貴に託された。果たして飛鳥井とは何者なのか、そして百貴は部下の命を救うことができるのか。無限の存在と化したジョンウォーカーを、正義の名探偵2人が追い詰めることができるのか。わからないなりの盛り上がり、黙って見守るしかないぞ。

 

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 どんどん手足が長くなる金森氏、第10話。もう、最終的には身長2メートル超えてきそうな勢い。

 この世界を形作る最大級の「怪物」である金森だが、前回はそのオリジンとなるエピソードが明かされ、さらに今回は、初の「敗北」を喫した。どう考えても頭が固すぎて阿呆のように決まり文句を並べ立てる教師陣の方が悪いというのは誰が見ても明らかではあるのだが、それがまかり通ってしまうのが現実社会の難しいところ。今作の世界が「現実」かどうかはまた別な問題だが、どれだけアナーキーに見える芝浜高校でも、やはりこうした大人による締め付けは存在しているものらしい。

 金森は、彼らの非を叩くことは簡単だっただろう。実際、議論は平行線をたどるどころか金森によって一方的にねじ伏せられた形になり、教師陣は試合放棄とも言える理不尽な押さえ込みで席を立ったのだ。どう考えても悪いのは大人サイドである。しかし、普段の金森だったらそうして「理屈が通じない奴ら」の存在も考慮に入れた上で、「馬鹿ども」を前提として武装することができたはず。この度の論争において、金森が政治を抜きにして正論一本でぶつかってしまったことは、おそらく時間の無さからくるやむを得ぬ対応だったのだろう。もしくは、本人が言う通りに「あまりに馬鹿らしくて」試合放棄する形になったのかもしれない。しかし、その内実はともかく、結果だけを見れば金森は「敗北」したに違いない。

 ただ、そうして金森が半ばヤケになって学校側を無視してしまったのは、もしかしたら生徒会の黒い人との関係性もあったのかもしれない。彼女(さかき・ソワンデという名前らしい)は映像研と敵対する立場にこそあったが、どうやら根本的には「悪いやつ」ではないらしい。むしろその徹底してドライな物の見方は金森の同類とすら言えるし、彼女の狙いを本当の意味で理解できる数少ない人間の可能性すらある(少なくとも浅草・水崎はそのカテゴリに入ってないだろう)。彼女との対話で映像研が示すべきスタンスは大体示すことができたと判断し、金森はさっさと面倒ごとから身を引いた。あとは、実際のイベントで額面をどのようにごまかして実利をとるかの勝負であろう。

 そんな金森氏の苦労も何処吹く風。相変わらず監督と作監はやりたい放題である。まぁ、水崎氏は今回金森の命令に色々と折れていたし(サイクリングに繰り出した時にちゃんと日焼けに配慮した衣装で登場している)、そこまで作画作業で切羽詰まっているというわけでもないので余裕のある状態。問題は全然シナリオ作業が進まない浅草ということになるが、彼女は芯の部分から気分屋の「現場主義」であるため、何かを掘り出すためには机の前で唸っているばかりではどうしようもない。都合よく(?)百目鬼が「音撮り(ハンティング)」に出向くとのことで、ちょっとしたピクニックがわりのロケハン作業だ。作品のテーマを「芝浜そのもの」にしたことで、どこに気晴らしに出かけても取材だと言い張れるのはずっこいな。

 今回見せ場となったのは百目鬼による音のあれこれをめぐる演出。特にわかりやすいのはやたらと長回しだった「音波」を築いていく演出部分で、オシロスコープのような波が作画素材に溶け込んで音を刻んでいく様子な味わいがある。以前は「作画素材画面」になると全てのSEを浅草たちが全部口で言ってたわけだが、百目鬼が加わった影響なのか、今回はその部分にすぐにSEが載せられるようになっていた。どうやら浅草の中で「音からの刺激」も重要な要素になっているようなので、浅草・百目鬼間の連携も今後の見どころの1つなのかもしれない。しかし、こうしてみると黒い人の多い学園だな……。

 

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