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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 最近はようやく花守ショタボイスが識別できるようになってきた、第6話。「ラディアン」がスタートした時にはどの程度のニーズがあるもんかと思ってたけど、随分堂に入ってきたものだなぁ。

 最近は本格的にアニメを作るだけのアニメになっているのだが、行程が細かくなってもテンションが落ちるどころかむしろ加速している感すらある。とにかくディティールに徹底的にこだわって作成過程が進行していくので、その端々に見えるマニアックな見せ方がいちいち面白い。今回アニメ的要素として大きく注目されたのは音響部分。特にSEと呼ばれる効果音に関してのところで、これもまぁ、普通にアニメを観ているだけならあまり気にするタイミングが無い要素ではなかろうか。しかし改めてこうした「素人が作るアニメ」での「物足りなさ」みたいなものを明示されると、普段我々が観ているアニメというものがどれほど人手のかかったものであるかに気づくことができる。そりゃま、音響マニアの百目鬼ほどではなかろうが、あの歩行シーンでのSEの違和感を叩きつけられたら、どんな人間だって気持ち悪くなってしまうだろう。こうして観せられれば気づくわけだが、逆に「観ていても気づかない」ことが多いってことは、それだけ音響の人たちが普段から頑張っているということの表れなのだ。まぁ、流石に華厳の滝で七十二候は多すぎるとは思うが……。

 餅は餅屋。音響は専門家を雇って任せることにするならば、あとは映像研は映像を突き詰めるだけである。音のリアルさも何も、まずは絵がなければ話にならない。アクションの方は水崎氏がだいぶノッてきたみたいだし、ロボアクションなんてのは過去の偉人たちの蓄積の最たる部分だろう。こだわり抜いたアクション作画は今後のお楽しみである。彼女が見せてくれたラフ案はまだ中割りが全然入っていない状態で動いており、その不自然さが認識されればされるほどに、動画ってものがいかに大変なのかが伝わってくる。

 そして今回はどっちかってぇと天才肌の側面がよく見えた浅草。彼女の作劇の根底には「リアル」が根強く存在しており、何かを生み出す時にはやはりもっとも重要なのはあらゆる事象に興味を持てる巨大な好奇心であることをうかがわせる。アニメなんてのは空想の極地であり、画にも「嘘」を紛れ込ませることは欠かせないはずだが、嘘をつくためにはまず「本当」を知らなければどうしようもない。徹底的な観察力、そしてそれを深める探究心。彼女の作る世界は嘘と本当のバランスをどこで保つかが勝負の分かれ目になりそうだ。

 そんな浅草を強く引っ張り上げる金森が、今回も問答無用で格好良すぎる。ほんと、回を重ねるごとにますます魅力に磨きがかかっていく恐ろしいキャラである。今回はラーメン屋での髪をまとめる仕草でちょっと可愛いとすら思ってしまったし(その後寝落ち前にすぐ外しちゃったのは笑ったけど)、本当に献身的に動き回ってクタクタになっているはずなのに一切そんなそぶりを見せない鉄仮面なところも彼女の魅力。対外的にも、そして仲間に対しても鬼の形相を見せ続けるのは彼女の愛(と打算)ゆえのことである。ラストに浅草のケツをひっぱたいた啖呵を切るシーンはあまりのまっすぐさに泣いてしまったよ。誰よりも浅草のことを信頼してるのが金森なんだよなぁ……。確かにこりゃぁエロくない金×浅の同人誌が欲しくなるのもやむなしだな……(作者に配慮)。

 

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 コンテ神戸守かよ、第5話。なんかもう、やりたい放題になってきたな。いいぞもっとやれ。

 ロボ回。その割に序盤はちょいサスペンスホラー回。映像の光量を落とした場合って作画が楽になるのかしら? なんてことも気になってくるのが今作の面白いところ。暗がりの描写って色彩設定は楽になるような気もするけど、結局いつもと違う設定作らなきゃいけなくなるから面倒なのかしらね? 

 前回の一件で映像研創立に関するすったもんだは一段落したので、今回はステップ2といったところ。都合よくロボ研とかいうよくわからない集団とのコネクションが繋がり、次のアニメ制作はロボットものである。文化祭のテーマがロボットってのも意味のわからんところだが、そもそも先祖代々のロボットが受け継がれてる意味が一番わからん。まぁ、それが許される高校なのだろう。学生が自由に出入りできる謎の地下ピットとかある世界だしな。こんだけ舞台がファンタジー風味溢れてるのに、そこからさらに空想を広げてアニメを作りたがる映像研の罪深さよ。

 当然今回の見どころはロボ関連の作画部分ということになるのだろうが、個人的にはロボにあんまり思い入れは無いので感情は金森の方に近いかもしれない。空想と現実の間でいろんなもの(時に自分自身)と戦い続けるロボットマニアの人たちはご苦労様としか言えないが、現代アニメにおいてそこまでカルトなロボット信奉者って生き残ってるものなのでしょうかね? 昨今のロボアニメの衰退っぷりを考えると、こういう暗い熱情ってある程度世代が上のイメージがあるんだけども。ロボの歴史ってガンダムからエヴァに引き継がれて、そこで一つの終焉を迎えてしまったイメージなんだよな(エヴァをロボットものにカテゴライズすると怒られる場合もあるらしいが)。そのあとの世代で歴史にインパクトを与えるロボットものって何かあったのかなぁ。スーパーロボット系ならグレンラガンがあるが、リアルロボットだと……個人的には「クロムクロ」が印象的なんだけど……多分世間的な認知度が桁違いだしなぁ……。

 まぁ、どうせドリームが先行するならいつの時代だって夢の方向性は変わるまい。相変わらずノリノリの浅草・水崎両名に、今回は「触らんとこ」みたいな金森氏のちょっと引いた態度が印象的。金森さん、金が絡んだ時の本当に真っ当な倫理観が高校生とは思えないところが素敵だし、発する言葉の重みがいちいち図抜けているのでほんと好き。「開かない扉があってたまるか、扉は開くのが仕事だろうが」とか、普通の脳だったら出てこないセリフですよ。この子が浅草氏と長い付き合いになってるのって本当に謎だよなぁ。

 

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 夢と現実とまた夢と、第4話。相変わらずの凄まじさ。これが現代アニメとして毎週放送されるのは結構な事件ですよ。

 疲れるどころか、毎話毎話さらにテンションを上げてパワーが高まっているかのような作品展開。どうやら作り手側も本当に今作のオリジナリティを最大限に発揮できるよう、出し惜しみなく全ての要素をぶち込んでいるようだ。前回は一人コンテ・演出・作監回というハイカロリーな陣容だったが、今回もコンテ演出は一人で担当しており、作り手側のこだわりが随所に感じられる、なんとも内省的な仕上がりになっている。なんだかフラクタル構造のような本作だが、おそらく作中の浅草氏・水崎氏のこだわりと、本当にアニメを作るスタッフのこだわりは必ずしも同じものではないはず。それを理解した上で、どうやったら女子高生の「夢」を現実に形作ることができるかをひたすら実験的に掘り下げている。1秒たりとも手抜きカットが無いというのは本当に作り手冥利に尽きる作品なのだろう。今回コンテ演出を担当した山代風我という人はもともと作画畑出身ではないらしいのだが、その演出プランに並々ならぬこだわりを持っている様子。やっぱ湯浅さんのところに集まる人材って、そんだけ個性もこだわりもまるっと抱えている人たちになるよなぁ。

 今回の見どころは大きく3つ。1つ目は序盤に描かれた、金森氏にせっつかれた結果の「省エネ作画術」の数々。世間知らずの水崎氏に対して金森がバシバシ現実を斬って捨てていく訳だが、そこに妥協案として浅草が持ち込む「省エネ裏技」。これらは業界的にはある程度常識になっている部分なのだろうが、改めてアニメ視聴者に丁寧な解説付きで展開されるというのがどうにも滑稽である。実際の画面を丁寧に見せてくれるので、「あ〜、あるある〜」ってな感じでアニメ業界の苦労と歴史を感じさせるものになっている。かける手間と画面の「見栄え」が必ずしもイコールでは無いってのがわかるのは面白いね。

 2つ目は、初登場であまりにキャラが濃い生徒会の面々。まぁ、この学校の生徒たちはどれもこれも無駄にキャラが濃い連中ばっかりで、映像研の前にプレゼンしてた炭水化物云々の奴らだって充分おかしかったのだが。生徒会長とそのサポートの黒い人、あの金森氏を前にして一歩も引かぬバトルができるのはなかなかの胆力。それでも金森氏の面の皮の厚さはさすがだが、これでは学内での活動も一筋縄ではいくまい。しかしまぁ、きちんと良いものは良いと評価する公平な精神も持ち合わせているようだし、ものを見る目はもしかしたら金森氏以上に持ち合わせているのかもしれない。今後も映像研とのバチバチに注目したい。強いて難を挙げるなら、浅草氏の中の人が少し頑張るとボロが出てしまうので、今回の啖呵を切るシーンなんかが物足りなかったことくらいか。

 そして3つ目は当然、完成した映像研のプレビュー映像だ。確かに尺は短くなったというが、それでも文句なしで聴衆を惹きつけるだけのパワーを持っていたし、そこかしこに2人のクリエイターのこだわりが感じられる集大成。さらにちらほらとアラが見えるように作ってあるのも心憎いところで、まだまだ夢には程遠い途中経過であることもよくわかるようになっている。1発目の完成品としてはむしろ出来過ぎの部類ではあるが、さて、ここから映像研はどんな進化を見せてくれるのだろうか。

 いろんな方面から楽しみの多い作品であるが、毎回観終わるたびにどっと疲れるのが悩ましいところではあるな。これだけのエネルギーを持つアニメ、なかなか無いからなぁ。

 

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 なんか嫌いじゃない、第5話。相変わらず訳のわからん作品には違いないのだが、「どうせ訳わからん」と割り切ってこの世界の理に身を委ねると、連鎖的な不条理の接続が気持ちよくなってくる。なんだか不可思議なドラッグみたいなアニメである。

 流石にこれだけの話数を重ねると、この世界のルールについては随分馴染んでくる。「殺人衝動」というなんともいえない物を察知する機械が開発された世界。その衝動を追跡することで「イド」と呼ばれる概念世界を開くことが可能で、その内部世界には犯人の衝動の根源が様々なヒントとして散りばめられている。それがダイレクトに犯人に接続することもあるし、ワイダニットの側面から犯行実態に迫り、現実世界での犯人の足取りを掴むこともある。全ては「なんとなく」の接続なのでそこにロジックは存在しないのだが、珍妙な捜査機を活用しての地取り捜査を繰り返しているのだと考えれば、割とオーソドックスな刑事物のフォーマットの転用と言えるかもしれない。

 今回の主人公は、1話目時点で割と気になっていたショタとロリの間を行き来する絶妙な存在である本堂町。彼女の調査と推理が「墓掘り」の本質に意外な方向から接続する様子が描かれており、これまでのお話の中で一番「現実パート」が重要になってくる展開だ。その分イドの中での酒井戸の活躍はあっさりしたものになっており、カエルちゃんと出会って1秒でのスピード解決(?)。まぁ、「カエルちゃんの死の不自然な点を暴く」っていうのは解決じゃなくてスタート地点ではあるのだが。

 前回のスナイパーのお話もそうだし、今作の見どころの1つは、無茶苦茶な世界設定になったイドの中で、どんな突拍子も無い謎が与えられ、どんな突拍子も無い解決を導くかという部分。ここにもロジックらしいロジックは無いのかもしれないが、非常に「画面映え」する謎になっているというのがアニメ的な見どころになっていて、例えば前回の「回転する塔」なんてのは現実世界じゃありえないのは間違いないし(「賭ケグルイ」は?)、今回の「無重力死体の謎」にしたって、本気のミステリでやろうと思ったら場面を用意するだけで一苦労。イドの中だからこそ、気軽に提示して、気軽に解決できるバランスになっているのである。こうして「見た目優先の不条理謎の展開」っていう目的のための世界なのだと割り切ると、なかなか楽しい作品なんじゃなかろうか。個人的には犯人サイドのキャラが実に濃いのも魅力的な部分で、まさか最初の犯人である穴空きさんがこんなに出ずっぱりで活躍できるキャラになるなんて思ってなかったし、今回の犯人(?)もなかなか意味深な言動が多くて楽しい。どうせ前例のない世界なんだから、やれる限りの無茶苦茶をやってほしいところだ。

 

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 食堂のおばちゃんのキャスト誰やねん、第3話。ただでさえキャストの少ないアニメで突然見たことのない名前が出てきたからびびったわ。

 さて、今期新番組もあらかた放送されて落ち着いてきたので、3話目から個別感想を書く作品を模索していくことになるが、第一印象で抜きんでていた今作はどうだろうか。毎度毎度本当に刺激的な画面を見せてくれるのだが、残念ながらこちとらアニメーション技術については大して詳しくもないので、なかなか今作についての有意味な感想が書けないのがもどかしい。結局大半のアニメファンなんて「なんかすげぇ」で終わってしまうものでなぁ。

 それにしても、今作の場合は本当に「アニメを作ること」という楽しみに内容が肉薄しているおかげで、1つ1つのツールの意味合いが際立っているのがおいしいし、ありがたい。普通のアニメでどれだけ作画がほとばしろうとも、受け取る側が流してしまえばそれでおしまいだが、本作では作品内でダイレクトに「動画とは如何様なものか」ということを繰り返し話題にしているため、視聴者側はどうしたって動画に注目せざるを得ない。前回の風車のシーンもそうだったが、「女子高生たちが色々言ってるけど、実際に日本のアニメーターはそんなことできんの?」ってな意識が強く立つわけだ。そんな風にしてどこまでも自己言及的なアニメーションなので、あげまくったハードルを乗り越えるのは大変なことだと思うのだが、幸いにして今作はその辺りの任を見事にこなしてみせている。これがNHKマネーの力なのか、単に湯浅さんのスタジオに地力があるおかげか。

 作中では浅草氏と水崎氏の理想のアニメーションが語られ、設定厨の浅草氏が見せる、ギリギリで現実と嘘がせめぎ合うアニメーションの面白みに加え、水崎氏が思い描く「動きの妙」がこれでもかというくらいに自己主張を繰り返す。この作品の宿命として、そうした「ネタ見せ」以外のパートでも何気ない動画にどうしても目を光らせてしまうが、それこそ作中でバラされていたような省エネ作戦も駆使しつつ、文句なしで成立するレベルに引っ張り上げているのは偉い。個人的には手足の長い金森氏がどんな動きになるのかっていうのが一番興味のあるところだったが、例えば電車に乗るときにちょっと頭をかがめて入るところとか、そういう動きには文字通りに「筆を割いて」いるのがわかるのである。

 あとは大見得を切った「動画勝負」のパートを堪能するだけ。今回の演出でいうと、たとえばスケッチブック旅行のシーンなんてのは遊び心に溢れていてとても良いし動画用紙のラフが駆け回るところなんかも「省エネ」のはずなのにやたらとカロリーが高いのは笑いどころかも。そして水崎氏の渾身の訴えからの様々なモーション作画の妙。アニメーターさんが机の上で刀をいじる何気ない仕草からお侍さんの大立ち回りシーンにつなぐことで様々な作画のカロリーの違い、見せ方を意識した時のアニメの力というものを見せつける配置。本当に今作「ならでは」の展開だ。

 思い返すと、こうして「アニメ製作」そのものをテーマにしたアニメ作品って、あんまり目立った成功例がないんだよなぁ。多分筆頭に出てくるのが「SHIROBAKO」だと思うが、あちらはどっちかってぇと「製作」じゃなくて「制作」のお話だったしね。そういやあちらも劇場版の放映が近づいてきているらしいが……なんとも奇妙な巡り合わせ。今年はアニメofアニメの年になるのかしらねぇ。

 

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 エンドロールで終わらないで〜、最終話! うーん、これこれ。この適当さ、底抜けの幸福感。これこそがえんどろ〜の世界。無限に続く白紙のページ。

 「こまけぇことはいいんだよ!」の精神ながら、実は1つ1つの精神性はなんとなく理解できる部分もあるという不思議な感覚。全ては予定通り、というわけではないけど、そこまで特別なことじゃないんだよ、っていう日常感。言われてみれば確かに、今回の件だってマオが「目覚めた」わけではなくて最初から魔王として振舞っていたはずのものが、ちょっと表に出ただけのこと。メイゴが出てきちゃったことで問題が表面化したが、彼女はむしろトラブルの種ではなく解決の糸口を持ってきてくれたのである。もし彼女が現れず、このままダラダラとマオたちの関係が続いていたら本当に世界が滅んでいた可能性もあるわけで、全てが丸く収まったのは奇跡的な話なのだ。いや、まぁ、そういう風に世界ができてると言われればそれまでなんだけどさ。

 前回の話で急展開だったもんだから色々と勘違いしていた部分もあって、ユーシャたちは「一周前の勇者」ではなく、あくまでマオが持ってきた「未来の記憶」をインストールされただけのペーペー勇者だった。まぁ、それでも元からポテンシャルが高かったから数々のクエストもクリアできたということで、おそらく勇者の周りにいろんな意味で奇特な人間が集まるというのも運命的に定められているのだろう。それがたまたま、「クラスで近くの席に座った」というつながりになっただけでね。まぁ、チビの存在だけは何をどう頑張っても一切説明はつかないのだけど……そういうやつがたまたま次元の狭間にいたんやろなぁ。やっぱりあいつがラスボスだったじゃねぇか。

 何が嬉しいって、チビというブラックボックスが残った状態なら、いくらでもこの世界は広がりを見せて構わないということだ。やろうと思えば、マオを放っておいて新たな世界の危機に立ち向かう第2シーズンだって……作ってくれませんかねぇ。別にそんな面倒なシナリオ考えなくていいんですよ。1クールやるなら4人+ローナ+マオで6人分の個別エピソードをやるだけでも話数が半分は潰れるわけじゃないですか。あとはパーティできゃっきゃしてる様子さえ見られれば視聴者は不満なんて感じないわけで。無限に続くこの平和な「魔王と勇者の世界」を垂れ流し続けてほしいんだよ。

 ダメですかね? できることなら今回のスタッフを再結集してセカンドシーズンプリーズ。

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 超展開キタコレ、第11話。まぁ、いつかどこかで決着をつけなきゃいけない問題だったのだろうが……それにしてもまさかこんな方向から……。

 事件のピタゴラスイッチみたいな展開で、とんとん拍子に最悪(?)の未来につながってしまった。まず最初に驚くべきことは、実はユーシャたちは「過去のユーシャ」ではなく、マオと一緒にタイムワープさせられた「実績持ちユーシャ」だったということである。自分たちで起動した魔法だというのに何故かマオと違って記憶は保持できなかったが、実はその身に宿した経験値はそのままで過去の世界にたどり着いていた。つまり、これまでのお話で「充分強いやんけユーシャパーティ」と思っていた出来事は、すべて「強くてニューゲーム」状態だったということ。いや、まぁ、そんなに大したクエストこなしてなかった気もするけど……邪神やっつけたのは純粋に実力だったんだろうし、もしかしたら大食い大会も、カルタード探しも、全部強力な勇者パーティだったからこそできたことなのかも。ファイの強さなんて最初からフル回転だったもんな(あれ、でもどこぞの塔で蜘蛛型モンスターに苦戦したこともあったっけ?)。

 まぁ、とにかくそうして強いユーシャパーティだったもんだから、自然とユーシャの「魔王倒したい欲求」は高まる一方。作中でも言われていたが、魔王あっての勇者である。脈々と受け継がれる伝統的マッチポンプ。溜まりに溜まったユーシャの欲求は、どこかで爆発していたのかもしれない。それを紛らわせる目的もあったのか、マオちゃんが自宅へ誘ってのお食事会。マオとセイの間で謎の友情タッグが形成されており、実はそれですら「長命の種族にしかわからぬ共感」という部分ではさりげなくマオちゃんの魔王っぽさが出ていたシーンとも言える。そうしてマオが料理を作る展開になり、そこでまさかのファイナルデッドエンド。「そこかよ!」って突っ込むよね。意味わかんないしね。

 出来上がったカルタードいらずの料理の味は存分に魔王級。マオちゃんは人間界の料理も美味しく食べるくせに、自炊(魔法)だと異次元になるってのはどういう仕組みなんでしょうか。とにかく、今までで一番簡単にユーシャパーティを倒してしまったわけだが、その余波でなんとチビドラゴンまでリバース。今まで散々気にしてきたチビの「なんか強すぎるフラグ」は、このシーンで手がかりを吐き出しまくる悪食を示すためのものだったのか。そして出てくるメイゴちゃん(CV佐藤聡美)。またお会いできるとは思っていませんでしたわ。多分、前の周回の時にユーシャたちが倒したのを食ってたんやろなぁ。

 マオとメイゴ、出会ってはならぬ者の再会。それでも記憶を失っている間はそれなりにうまくごまかせていたが、結局こんな歪な関係は長くは続かないということか。まさかの超レアカルタードの力で蘇ってしまう記憶(そっちかい!)、そして繰り広げられるマオの葛藤、決断、悪ノリからの暴走。ねぇ、マオちゃんってもしかしてタイムワープ前からずっとこの調子で勢い任せの処理しかしてなかったのでは? とりあえずマオちゃんが困っていることはメイゴさんもローナ姫も理解してくれているみたいだが……メイゴさんが「魔族の矜持」にどこまでこだわるかっていうのが問題だよなぁ。ユーシャたちもマオちゃんの正体を知ってしまうとなかなか決断できないだろうし……。

 まぁ、この作品に限って言えば、最終回で救われない展開なんてあるはずもないだろう。みんなで笑ってお家に帰れる、そんなエンドロールが見てみたいもんですね。それにしても、胸からカルタードを取り出した時のセイの反応よ……。

 

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 えっ、なにこれ……第10話。1クールの10話目でやる話か? ……このアニメはこれで良いってことなのか……まじで「ギャラクシーエンジェル」とか「ミルキィホームズ」の後継たりうる絶望的な展開じゃぁないか。

 起承転結のどの要素もよくわからないというのが凄まじい。「起」、雪山に薬草取りのクエスト、マオ曰く超簡単らしいんだけどたまたま吹雪いて遭難したっていう。マオちゃん先生が今更ユーシャたちをはめようとするとも思えないから、多分偶然だ。今まで一度たりともクエストでピンチになったことがないユーシャ御一行が、まさかこんなところで命の危機とは。

 「承」、寝てはいけないからそれぞれの夢の話をしようとする。割と付き合いが長いと思ってたのに、各々の具体的な夢が全部初耳っていうのがまず意外だ。意外と不干渉なのかと思ったが、それぞれの取り止めのない夢の話を興味深そうに聞いているあたり、別に仲が悪いわけでもない。(セイをのぞく)3人の夢なんて、わざわざ聞かずともだいたい知ってるようなことばっかりだったけど……いや、でもやっぱりメイの夢だけは頭一つ抜け出ておかしいな。可愛いだけじゃない、キモさも兼ね備えているあたりもカオスアニメの条件といえるな。

 「転」、実はこの夢もモンスターとの攻撃と判明し、最も現実を見る女(夢を見られない女)であるセイが立ち上がる。そういう意味では前回の予想通りにセイちゃんメイン回ではあるのだが……残りの3人のフリーダムっぷりがそれぞれにひどいな。ユーシャは本当にワンパターンしか思考がないのでごくごく単純。ただ、彼女の場合はタイムリープ前の記憶がどこかで引っかかってるみたいな描写があったのがちょっと怖い。偶然だったのか、なんらかの因果が働いているのか。勇者たるもの、リーディングシュタイナーくらい持っててもおかしくないよな。そして、本能のままに生きる3人は一応の理論武装を施せるメイを中心に一致団結。自分の夢だけは虚しさしか残らないというのでキレたセイを相手どり、今までにないチームワークを発揮する。魔王なんかよりもメイの方がよっぽど脅威らしい。そしてその結果が「おいしい魔王のカルタード」……。一応全力でカルタードを食べるってのがモンスター・カルタイーターの生態の伏線になって……とか多分関係ねぇな。ファイは目の前にうまいものがあればなんでもかなわないのだろうが、ユーシャは曲がりなりにも魔王だったものを食べるのはいいんだろうか……。

 「結」、セイのおかげで目が覚めました、雪もやみました。めでたしめでたし。

 ……なにこれ?! 改めて「最後までなにもないのだろうな」ということを確信させてくれる、ある意味ターニングポイントと言えるエピソードなのかもしれない。まぁいいや、ファイのおっぱいもエロいアングルで拝めたことだし。セイの耳の甘噛みはすでに定番になりつつあるんですが、あれって慣れてしまっていいものなんでしょうかね。ちょっと気になったのは、Aパートの段階では「寝るな〜!」っていう一連のくだりにファイが参加してないんだよ(眠そうな顔も見せない)。あれは単に腹が減って寝るどころじゃなかったのか、潜在的なスタミナの強さを見せつける描写だったのか。ファイだけ特別なのかと思ったらBパート入ったら普通に寝てたしな。このアニメについて色々詮索する方が無駄なんだろうけどさ。

 

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 マニアのマニアたるお話、第9話。ついに待ちに待ったメイちゃんメイン回であるが、なんだろ、割と不遇なシチュエーションばっかりだったような気が……。こないだの姫様回でもそうだったけど、結局誰がメインでも最終的にファイが最強すぎるんだよな。

 カルタードの謎に迫る、ファン垂涎の(?)お話である。あまりにも雑多にカルタードのあれこれが明かされていき、単なるマニアだったらなんだか神通力が切れてドン引きしてしまいそうな要素もちらほら見受けられたが、大丈夫、メイの愛はそんなことでは揺るがない。むしろカルタードの神秘を目の当たりにし、より根の深い方向への愛情を確固たるものにしたようである。一応事前知識が多い状態(文献)で挑んでいるのはメイだけなので、例えばカルタードが魔術アイテムではなくて単なる農作物だったことなんてのは知ってたんだよね。もしかしたらマニアの間では常識なのかな。メイがマニアの中でも上位の激オタクだったから貴重な貴重な情報を聞きかじっていたという可能性もあるな。少なくともセイが知らなかったレベルだから、やっぱり一般的には「どないやねん」という事象なんだろう(ユーシャやファイが知らないのは仕方ないとして)。

 あくまで、メイはそうした事実をその目で見ることが目的であり、そこで一山当てようとか、タルカ族をだまくらかして悪用してやろうなんて考えているわけではないので、本当にただ純粋な好奇心を満たすだけのお話。おかげでヤマなしオチなしイミなしである。まぁ、こういうお話もいかにもえんどろ〜っぽいとは言えるが……「よく分からん地方の祭りに巻き込まれる」っていう展開、最近どこかで似たような遣る瀬無さに遭遇したな、って思ったけど、多分「ミリオンアーサー」のたくわん祭りだ。こういうシュールすぎる投げっぱなしなネタ回しはどこかで「ギャラクシーエンジェル」なんかに繋がってる気もしますね。

 気づけばメイは今回「ドヤァ!」と声に出して言ってないんスね(顔では散々醸し出してたけど)。そんなことしてる暇もないくらいに色々と見るべきものがあって大変だったってことでしょうかね。他の面々に関しては、ユーシャはぶっちゃけ今回ほとんど何もしてない。単に変な格好で崖を駆け上っていただけ。ファイは相変わらずの野生っぷりでやりたい放題。やっぱりパーティの切り込み隊長はこの子である。特別な祭りの装束だって彼女のおっぱいは侵害できない。そして対照的にツルンでストンなセイさん。ひんにゅーは、ステータスだよ……。何気にばっちり着替えシーンが描かれてるのにあんまりエロくないのはこの作品ならではである。メイさんとかさりげなくガーターベルト(?)をチラ見せしたり、セクシー要素も結構あるはずなんですけどね。

 次回予告の感じからすると次回はセイちゃんメイン回なんでしょうかね。もうそろそろ1クールの終わりが見えてきたが、この作品は……エンドロールじゃ終わらないんだよ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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