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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 堕ちモノ系、第9話。私、「堕ちモノ」が好きだという話は折に触れて書いてきたんですが、なるほど、それが野郎であってもなんかグッとくるな。

 もう、「嗚呼、白石よぉ……」と思いながら見るしかないお話。本人も言っていた通り、裏切りというのは一度では終わらない。その道を進み始めたら、どれだけ悔いたところで止まることなど出来はしないのだ。何度も何度も「自分は正しかったのか」と自問することになり、その度に自分のせいで失った命のことを考えなければいけない。当然の報いとはいえ、あまりにも重たい業を背負ってしまったものである。

 結果だけ言えば、白石の裏切りは結実しなかった。間諜さえいれば簡単に攻め落とせると思われていた金田城。しかし長年この地に住み続ける刀伊祓の防衛戦術は蒙古軍から見ても、そして迅三郎から見てもなかなかのもので、女子供から老人に至るまで、その全ての知恵を使って外敵を排除しようとする。大掛かりな投石機による援護射撃、広大な敷地を利用した焼き討ち戦術。そうしたものを使って、蒙古軍の企みは1つずつ潰されていった。敵方も再三言っていたように、全ての兵を突っ込んで強攻策に出てしまえば多勢に無勢で叩き潰せる程度の戦力差があるはずなのだが、それをやってしまったら蒙古軍も無事では済まず、少なからず被害が出てしまう。そして、城の中の様子がわからない以上、それだけのコストをかけて叩き潰す意味があるかどうかもはっきりしないのである(白石の言を全て信じるわけにもいかないだろう)。

 更に、結局この城攻めは蒙古軍にとってはサブイベントでしかなく、最終的な狙いは日本の本土攻略であること、そして蒙古も一枚岩ではなく、本土侵攻の際の活躍度合いによって内部での評価を稼ごうという「競合相手」が多いことなども、攻勢の手を緩める大きな要因になっている。多くの武器を持ち、余裕のある敵であればあるほど、なるべく無駄を出したくないという意識は働くものだ。そして、迅三郎は相変わらずの特攻気質で敵前線に奇襲をかけ、敵大将・ウリヤンエデイに対して直接矢を射かけるという蛮勇に躍り出ている。結局いつの時代、どんな部隊であっても、後陣に控えている指揮官というのは戦場の生の息遣いを理解していない者が多いのだ。たった一本の矢を受けることで自分の命が無くなるかもしれないというギリギリの戦場を見せつけることによって、見事にその意気を挫くことにも成功した。「この城を攻めても得がない」。そう思わせることにより、見事迅三郎たちは勝利をものにしたのである。

 さてこうなると進退きわまるのが白石である。逆転の一手を狙い、全てをなげうって企てた裏切りだったが、彼1人の人生など知ったこっちゃない蒙古サイドはさっさとケツをまくって逃げた。残されたのは、もう味方に戻ることなどできない孤独な流人1人。今更仲間に入れてくれというのは今まで失った命を思えば許すことができなかったのであろう。突き進んだその道を全うせんと、最後の戦いに挑む。その全てを理解しているかのような迅三郎。武士の務めというのも、なんとも無情なものである。

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 えっぐいなぁ……第8話。でもそうだよなぁ、もう、今の状態で武士(流人)のモチベーションなんてほとんど無いわけで、何を目的に戦うかって考えれば、人それぞれではあるんだよな。

 金田城(カナタノキ)を巡る攻防。例によって「周回で約四キロもあるでかい天然城塞のくせに斥候に見つからないもんかね」とは思うのだが(いっぺん蒙古人に捕まった男衾がたどり着いてるしな)、ここまで来てもなかなか対馬のスケール感に実感が湧かないせいだろうなぁ。山の中に紛れてることを考えるとそこまでご大層な規模でもないということか。それでもまぁ、守るとなれば大仕事なわけで、戦えるかどうかで現地民・刀伊祓(トイバライ)と迅三郎はバチバチ状態。無為に金田城を信じる刀伊祓に対し、迅三郎は一時は嫌気がさしたようなそぶりを見せていたが、その根底にある精神が単なる思考放棄などではなく、自分たちが生まれながらに守って来た大切な場所を賭けて戦う「一所懸命」の精神であることを理解して考えを変える。与えられた領地を守って戦う「一所懸命」の精神は、御恩に奉公で返す鎌倉武士の本分でもある。迅三郎は娘の面影も振り返ってそのことに共感を覚え、なんとか少ない手勢だけでも金田城を守ることを画策し始める。

 ここで焦点となるのは、どれほどの籠城戦を想定するのかという部分だろう。これが戦国期以降の本格的な「城」であれば、兵糧などの備蓄さえ整っていれば守る側が圧倒的に有利とされている。それだけ攻城戦というのは大仕事だ。しかし、残念ながら金田城はそうした「城」とは一線を画す危うい防衛ライン。ただひたすら守り続けるだけでは早々に限界も訪れるだろう。そこで守るための兵卒を支えるのが「辛抱し続ければ援軍も来る」という「タイムリミット」の存在だが……どうだろう。ちょっとだけカットインされた本土の様子を見るに、ちゃんと援軍は派兵されるようだが、それでも対馬に到着し、そこから金田城の攻防を察知して駆けつけるまでには相当な時間が必要な気がする。少なくとも今回の一件には間に合わないかなぁ……迅三郎も不安そうにしていたが、「地の利」を感じる刀伊祓の面々はまだしも、流人や国府からの避難民は、どこまで蒙古軍の攻撃に持ちこたえることができるだろう。

 そして、そんな蒙古軍を引き入れてしまった原因となったのが、今回のハイライトとなった「背信」を巡る一幕である。元々素性の良くなかった男衾三郎は、敵軍の計略に簡単に引っかかって裏切りを決意。ついでに声をかけた白石は義に篤くそんな男衾を一刀両断……したかと思われたが、返す刀で無関係な女性までもを手にかけ、そのまま蒙古軍へ。もしここで内通したのが男衾であったなら、敵軍大将はここまで迅速に行動しなかっただろう。彼がいうように「心無くあっさり裏切るような奴は信用できない」ってんで、さっさとぶっ殺した上で罠の可能性を考えて手を控えたはず。奇しくも内通の任が白石に移ってしまったことにより、此度の出陣が速やかなものになってしまった。なんとも皮肉な展開である。

 ここで白石のことを(本人が使った言葉通りの)外道と謗ることは簡単だが、彼の心中を思えば致し方ない選択でもある。何しろ彼ら流人はすでに「一所懸命」の「一所」を失ってしまっているのだ。これまでの戦いはただひたすら生き延びるために団結して続けられたものだが、目の前に新たな「御恩」の可能性が現れたのなら、生きるため、戦うためにそちらを選択することも、武士という存在がもともと雇われの傭兵集団だったことを考えれば自然な流れである。あとはこの白石という男がどの程度の「人間性」を持つかで今後の展開は変わってくるだろう。すでに刀伊祓の長たる長嶺判官は白石に疑惑の目を向けており、それを受けた迅三郎も彼のことは放っておかないだろう。早晩、ことの顛末は訪れそうである。

 皆、生き残るために必死なのだ。

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 その天皇はずるい(主に声が)、第6話。一体どういう謂れなのだ?! と訝しんで軽く確認したが、なるほど、対馬に渡った伝説が残っている人なのか。

 相変わらずどこで何が起こっているのかが把握しにくいアニメであるが、どうやらこのあたりで戦局も大きく動いてきそうだ。まず、敵軍が1つではなく2つの勢力であったという事実が思いの外大きかった。佐須の本陣では「高麗人」「蒙古人」が上下関係にあって(多少ギクシャクしつつも)まとまっていたように見えたので「1つの軍」という認識だったのだが、国府側、佐須側に展開した軍の構成員がはっきりと分かれており、この2つの軍勢はどうやらモチベーションも違っているようでなかなか足並みは揃わない。一瞬でそれを察して作戦に組み込む迅三郎の采配も流石だが、実は謎のファインプレイで貢献してるのが鬼剛丸なんだよな。略奪目的の兵卒なら目の前に分かりやすい戦利品を置いとけばそっちに飛びつくって……思いついてもなかなか実践しようとは思わないプランだ。

 しかし、たまたまそうした隙をつくことができたというだけで、相変わらず戦力差は圧倒的。前回は地の利を活かしてなんとか押し返すことができた蒙古軍だったが、相手がこちらの攻め手を把握し、新たに対策を練ってくればいつかは突破されてしまう程度のものだ。弓の腕に優れるという部分で一気に逆転が狙えるかと思ったら、なんと相手が繰り出してきたのは「てつはう」ではなくて本気の「銃」である。まぁ、まだ洗練されていないのでせいぜい「砲」ではあるのだが、それでも見たことがない人間には殺戮兵器となる。哀れ、「これからの男」弥次郎は不意を打つ「砲」の威力の前に帰らぬ人となった。相手サイドも照準すらろくに定まらぬ状態で撃っていたようなので、打ち所が悪かったのはアンラッキーとしか言いようがない。まぁ、ここまで生き延びられただけでも幸せだったのかも……。

 またも輝日姫の下に献上される首級。容赦無く送りつけてくる迅三郎も気が利いてるのやら冷酷なのやら。どうでもいいことなんだけど、首級を取る場合って、切断からの出血はある程度抜いてから持ってくるんでしょうかね。首をそのまま提げたら脳に回ってる血液がボトボト落ちそうだけど、あれってしばらく持っておけばすぐに抜けるのかな。その場合って、顔とかはそのままの状態が保持されるのかしら。なんか、あまりにもホイホイ首が取れるアニメだからちょっと気になってしまう。いや、絶対に見せてほしくないけど(グロ苦手)。

 弥次郎の死も決して無駄だったわけではなく、そこで稼いだ時間のおかげで蒙古・高麗ごっつんこ作戦が可能になった。高麗サイドの部隊長(ウリヤンエデイ)はどうやら高麗軍と目的を共にしている意識はさっぱり無いようで、すでに結構な被害を受けているにもかかわらず、まだまだ無茶をやらかしそう。別に脳筋の阿呆というキャラ設定でもなさそうだが、今後はこのアニメでも三つ巴展開が繰り広げられることになるのかしら。

 そして、突如迅三郎の前に現れた「帝」と呼ばれる人物……うぅむ、いるってことは多分本物なんだろうな……でもさ、今更こんなところで「元天皇」が出てきても戦況には大した影響がない気がするんだけど。敵軍は天皇家云々なんて一切気にしないだろうし……。

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 漢が生まれる物語、第5話。うーむ、まさかあのボンボンがこんないい顔をするようになるなんて。

 本当に色々と学びの多い作品だ。今回一番驚いたのは、「えっ、鎌倉武士って槍使わないの?!」という部分。かろうじて迅三郎は嗜んでいたようだが、他の連中は「何それ」みたいな顔して聞いてるわけで、この時代は侍であっても槍を使わないし、そもそも日本だとあまり存在しないということらしい。確認してみると(Wikipediaだけど)、確かに「槍」という武器は戦国時代から頻繁に用いられるようになったもので、古代から中世にかけてはほとんど用いられなかったようだ。なんか、アニメ的な文脈だと日本刀がすごく洗練された武器みたいなイメージがあるせいで、「刀よりも前の時代は槍じゃね?」的な思い込みがあったのだが、だいぶ間違った認識だったようだ。

 他にも、こちらは知識としては知っていたけど、リンクが使う爆弾みたいなものを指して「鉄砲(てつはう)」と称してたなんてのも思い出せた。実際にあんな使い方してたかどうかも微妙な代物らしいが、とりあえず「火薬」ってのは相手さんサイドにのみ与えられた武器なのは間違いないよね。まぁ、それも使い方次第なわけで、爆発させた挙句に「かゆいくらいよ」とか言われてたら世話無いけど。ここから兵器として効果的な銃の開発まではまだもうちょっとかかるみたいですね。

 まぁ、こうしてみると色々と戦術的な機微があることはわかるが、正直いうとアニメとしては戦闘描写がかなりもっさりしている。省エネ作画で、なんとなくバタバタしてるように見せて実際は止め絵が多用されているし、斬り合いなどの接触部分もなんだか構図が微妙だ。もしかしたら2話の時のおじいちゃん大活躍も「そういう演出」じゃなくてナチュラルに構図が変だっただけかもしれない。でもまぁ、実際に人知を超えたバトルをやってるわけじゃないのだし、もっさりと「地に足つけた」戦いをやっていることが伝わった方が作品の趣旨には合っているのかもしれない。それにしたってあんな地形あるんかい、という気はするけども。色々と都合のいいシチュエーションが用意されすぎているのだが、一応「モンゴルがあまり得意じゃない狭い地形での戦い」を象徴する戯画的描写だと思って納得しておくことにしよう。

 地の利があり、覚悟の差があり、圧倒的寡兵でもなんとか堪えている迅三郎たちだが、よくよく見ると、それを大きく支えている技術に「なんかすごい弓」がある。何しろ突然ヒステリーを起こした輝日姫の矢ですら、遠くを駆ける斥候を2人もヘッドショットしているのである(怪我してる状態のはずなのだが)。元々根性なしのボンボンとして描かれていた弥次郎の矢も、その狙いを外すことなくしっかり迅三郎のサポート役をこなしている。こいつら、いくらなんでも弓がうますぎる気がするのだが……日本のお侍さん、もしかしてみんなして弓術レベルカンストしてますかね? 弓って言ったらむしろモンゴル兵の方がうまいイメージなんだけどね。まあいいや、全部地の利ってことにしておこう。

 さらに今回は迅三郎の過去話もようやく描かれ、彼が流人として対馬にやってきた経緯も明かされた。うーむ、どこまでも胸糞悪い話だったな……迅三郎を最後まで慕ってくれたあのおっちゃんの笑顔だけが救いかもしれん。すぐに生首になってたけど……遠慮なく落ちた後の生首を描くアニメってのもなかなかエグくて良い。どこぞのフォーマーズは見習って欲しいもんである。

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 このサブタイトルでこのオチなー、第4話。もともと厳しい戦いになることは知ってるわけだが、やっぱり容赦ないようモンゴル民。

 そもそも、キャスト陣を見るだけでも無理ゲー感満載である。1話目で出てきた伏兵っぽいのが櫻井ボイスだったのはまだいいとして、今回初めて敵軍幹部っぽいのが登場し(全員日本語で喋ってくれるのは助かります)、先陣を切ったのは松山ボイスの大将格。その時点でかなり強そうだったのに、その上官に当たる副元帥が子安。「こいつは多分イカれてるぜ!」と思わせておいて実際割とイカれてるんだけど、さらにその上司には速水ボイスの大ボスまで控えているという。なんだそれ。DIOとヴァニラアイスが揃っちゃってるじゃん。無理だよ。日本負けるよ。間違いないよ。

 しかしまぁ、やはり今作を見ていて思い知るのは、こうして学んでいるはずの「歴史」の認識も本当に教科書の上のぼんやりした概要だけなのだなぁ、ということ。ずらりと並んだ異国の人名には何一つ聞き覚えもないし、「元寇」というたった2文字で表された歴史的事件の中で、どんなドラマがあったのかなんて考えもしなかった。そして、やっぱり存外でかいぞ対馬。何しろ「国の管轄外で生活してる独立部族」なんてのが島の中に潜んでいるくらいだ。「どないやねん」と思って改めてgoogle mapで確認しに行ったんだけど、サイズでいったら佐渡ヶ島とほとんど変わらない上に縦長だから、確かにこれだと島内の移動だけでもそれなりに大変そうだし、人里離れて暮らす部族がいてもおかしくないわな。「島の中での戦いを描く」って言われて「みみっちい戦いになるのでは?」って思ってたが、なんだかんだで結構なスケール感である。

 そして、元寇の時期って「戦争」の歴史の中でもかなり絶妙なタイミングなんだよね。文明にもよるんだろうが、ギリギリで銃火器が実用化されていないくらいのタイミングで、一応双方の武器は「刀」と「弓」だ。それでも兵法はかなり煮詰まってる状態だろうから、日本は日本なりの、モンゴルはモンゴルなりの攻め方で勝負を動かしている。それぞれの武器にも個性が見えて、子安VS力ちゃん(中の人名義)の対決では相手が青龍刀みたいな長柄の刀、海賊上がりの力ちゃん(鬼剛丸という名前らしい)はいわゆる「鞭」に近い棍棒状の武器である。その後は迅三郎が乱入して青龍刀VS日本刀の対決になるが、向こうさんはやはり「太刀」に近い重量で押しつぶそうとする戦略、それに対抗したのが迅三郎の「いなして斬る」兵法である。このあたりの歴史考証がどの程度正しいのかは分からないが、中世と近世の合間にある絶妙な時代の機微が伺えるようで面白い。

 さて、そんな部分ばかり見ていると戦況は二転三転してハードな展開を迎えているが……あれ、タイムリミットの「7日後」まであと何日だっけ……長いようで、あんまり時間経ってないよね……。

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 美貌とか魅惑はわかるけど、不死の悪偶ってなんだ、第3話。悪偶になると基本的に不死らしいからこの世界での「不死」ってどんだけ価値があるのかも定かじゃないが……「吸血」もそうだし、割とスタンドじみた異能も悪偶で借りることができるのね。

 非常に分かりやすく、サブタイトルどん。愛と町、互いに不器用ながらもそれなりの親密さで成立してきた二人の友情は完膚なきまでに叩き潰されてしまった。それでも「親友」と呼び続ける愛と、殺意を滾らせる町。こういう「親友同士が相対する」設定は割と好みなんですよね。多分原体験は姉が見ていた「天空戦記シュラト」。1話目でいきなりシュラトとガイが引き裂かれ、殴り合いを続ける展開が子供心にクサクサした気分になってなんとも言えなかった。多分、その頃から「なんか気分の悪い展開」によくわからない興奮を覚えるM気質が覚醒していたのかもしれない。今作も、愛の身の上を考えるとそんな気分の悪さを存分に味わえる。二人が出会った時に、一体どんな悲劇が待ち受けているというのだろうか。

 作画は相変わらずの低予算風。2話目の戦闘でも色々とひどかったが、3話目もやっぱりなおざりな画風は開き直っているようにすら感じられる。まぁ、今作はぱっと見の外見なんて投げ打った作品だと割り切る必要はあるだろう。何がすごいって、舞台が中国のはずなのに、画面を見てても特に異国情緒が感じられないところだ。今回、「村はずれの寺」がどう見ても和風建築じゃないところでようやく「アァ、そうか、これ中国なんや」ということが実感できたくらい。多分、日本の作品が本気で「中国」を作ろうとしたら、もうちょい分かりやすく「中国っぽさ」を見せてくるはず。「CANAAN」とか「重神機パンドーラ」みたいに。それをやらずにしれっと日常描写に簡体字が混じってくるようなところが、かえって中国アニメであることを意識させるな。

 で、別にそんなことはどうでもいいんだ。今回わざわざ記事を立てたのはただ1つのことが書きたかっただけ。「カッター、面白い役もらったなぁ」と。毎度言っていることだが、声優に「やってみたい役はありますか?」と聞くと、だいたい「突き抜けたギャグか、思いっきり悪い役」ということが多い。悪役ってのは、生半なことではキャスティングされない裏の花形である。声優・松井恵理子も、ついにそんな「ものすげぇ悪役」の役が回ってきたということだ。まぁ、「マキャヴェリズム」の天羽会長なんかもラスボスには違いなかったけど。あと、多分キャラ中最強はやっぱり紅緒だとは思うけども。そういうことじゃなくて、思い切りブチきれられる役って楽しそうだよなぁ、と。今回最大の見せ場となる町の覚醒シーンからの一連の流れ。いい感じに壊れて魅せてくれている。今後、この作品は「ぶっ壊れカッターを愛でる作品」として楽しめそうである。

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 さすがに「モンゴル=アンゴルモア」は無理がありませんかね、第2話。どっかにそういう学説を主張しているMMRみたいな人がいるのかと思って調べたら、割と古典的な解釈なのね。まぁ、あれに解釈もクソもない気がするけど。

 なんとも不思議な緊張感を伴うアニメである。合戦シーンについては、現代アニメとしては明らかに「動かない」演出である。ところどころCGの使用も確認できるが、基本的には「大量の兵士が各所でチャンチャンバラバラ」みたいな部分を大仰に見せる作品ではない。まぁ、それがやりたいんだったらいくら広いとはいえ対馬が舞台の作品は向いてないだろうし。しかし、それ以外の細やかなモーションで見せるのかと言われると、これもなんだか違う。1話の船上の戦いは割とその辺のカメラワークでも色々と見せていたのだが、2話目の戦闘シーンは、明らかに「動きの整合性」を捨てた演出になっていた。具体的には、敵との距離感がなんとも不確かで、ラストシーン近くでは息子が殺されるシーンで敵が肉薄しているのに親父さんが芝居掛かった声をあげたり、気づいた時には八方を敵に囲まれていたり、時間軸すら曖昧な状態で戦が進んでいく。

 これは別に「考証が適当」とか「コンテが雑」とか、そういうことではないのだろう。1話目ではきちんと描けていた部分を2話目であえて崩してみせたのは、おそらくロートル武将・宗助国の「絵巻に載せるような戯画的な戦い」を模した戦闘演出なのだと思われる。敵の火薬玉が炸裂した際に色彩を失う部分なんかもそうだし、今回の戦闘シーンの諸々は、老兵・助国が最後の花道として選んだ戦場を仰々しく切り取った一種の絵巻なのだ。どこかぎこちなく、歌舞伎のような立ち振る舞いが見られるのもそれの表れであろう。珍妙ではあるが、おじいちゃんが最後に見せる「晴れ舞台」であることを考えると、どこかおかしみを感じるとともに、なんと見えない寂寥感がある。

 そんな「舞台」を外から見守るのが迅三郎に与えられた役割。彼だけは、助国が作り上げた「舞台」に上がらず、冷静に蒙古側の戦術を見取り、分析している。この時代の戦闘であればこそ、固まっての一斉射撃ですら新しい戦術として受け入れられ、鎌倉武士の残り火と大陸式戦闘の差をまざまざと見せつけられている。最近のアニメに寄せていうなら逆チート状態である。「進撃の蒙古」って解釈すると現代アニメの1つの潮流でもあるか。ここから迅三郎に与えられた1つ目のミッション「とりあえず七日間耐えろ」はなかなかの無理ゲー具合。狭くて広い対馬の地で、どんな攻防が繰り広げられることになるのだろうか。今のところ蒙古軍の人間がほとんど「個」として描かれていないのも不気味でおっかないよなぁ。

 あ、姫さまはチョロくてちょっと可愛かったです。

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 末代じゃなくて松田でちょっと笑う、第12話。いや、そんな小ネタいじってる場合ではないのだけども。

 激震のアイドル業界、というか激震のI-1。結局白木さんの暴走は止まらず、志保はそれを受け止めきることが出来なかった。一度は嘆願を試み、さらに真夢まで駆り出されてなんとかネクストストームの存続を画策したが、結局、志保と社長の間の溝が埋まることはなかった。こうしてお互いの意見が合わずに脱退、地方のアイドルグループへの流出という流れは、微妙な差こそあれ、結局志保も真夢と同じような道を辿ったということになる。ドラマ共演でお互いの絆が深まったこともあるだろうが、もともとこの2人は気質が似ているのであろう(だからこそ反目もしあったのだろう)。

 志保の脱退により揺れるI-1。白木さんは嫌がらせ半分で真夢とのアポイントを週刊誌に流したりもしたようだが(あれって結局何が目的だったんだろう)、そんなことしてる場合じゃないのはむしろI-1サイドだろう。そりゃまぁ、真夢もいらぬ憶測を呼んだせいで多少なりとも迷惑は被っているが、どっちかっていうと「今更島田真夢を呼び戻そうとしているのか?」と思われるI-1の方がイメージ悪い気がするんだけど。ただでさえ落ち目だってことは世間一般からは冷ややかな目で見られているのだろうし、地方ホールの閉鎖や無理なグループ合併など、誰がどう見たってI-1は迷走している。そんな迷走の極みとして、真夢の復帰なんて話まで出てきたらファンは余計に気が気でないだろうに。今週は白木さんが色々痛々しくて辛かったよ。真夢との対話では、彼なりの「アイドル哲学」は相変わらず間違ったことを言っているわけではないんだけどなぁ。真夢のような甘っちょろい希望もドラマとしては大事だろうが、職業としてのアイドルを突き詰めたら白木さんの方が正論のはず。ただ、彼の場合はあまりに他人を顧みずに我が道を突っ走りすぎているせいで、さすがについてこられる人間がいないというのが問題なわけで……やっぱり大事なのはバランス感覚ですかねぇ。

 もちろん、問題が起こっているのはI-1だけではなく、我らがWUGだって「ファイナルの会場がまさかのキャンセルをくらう」というとんでもないアクシデントが発生。普通ならこの時点でギブアップしてしまうくらいに大打撃なのだが(というか、普通の契約でそんなことできないと思うのだが)、それでもなんとかしてしまうあたりがWUGのWUGたる所以。というか社長の頑張り……いや、松田さんが頑張ったのかな。なんと、チケットは販売した状態を維持しながらも一発逆転で新しい場所を発見。なんとそこは単なる野っ原である「仙台空港跡地」だそうで。……いやいやいやいや、あと一ヶ月切ってるっていうてましたやん。間に合うわけが……間に合わせるんだろうなぁ。まさかの「アイドル自らの草むしり」からスタートするという、突然部活アニメの第1話にでもなったかのようなありえない展開。それは……ちょっと……まぁ、最終的にはもちろん業者が入って設営するんだろうから草むしり仕事は割とどうでもいいんだけどさぁ。ファンの方もビビるよな。なんでクリスマスの寒空の下で野外コンサートやねん。まぁ、仙台は冬でも雨雪はそこまで多くないから天候はなんとかなるかもしれないけども。

 こういうとんでもないアクロバットが可能なのも、WUGがまだそこまで大きな存在ではないことを逆説的に示しているのだろう。もしこれでドームが埋まってて大量の観客をさばかなきゃいけないならアウトだっただろうが、多分チケットもそこまでハケてないおかげで、ある程度規模を縮小して来場者数を見込むことができるはず。売れてなかったことがかえってよかったって話じゃないのかね。仙台公演だったらそれくらいでも納得できるわね。ただ、それに対してWUGのメンバーが打ち出した「全国一斉アイドルフェス」もよくわからんけど。結局参加する人間は各地で散り散りに別会場にいるわけで、あんまりキャンペーンを打つ意味もないような気がする。ナマハゲとかいてもなぁ……。まぁ、本人たちの心持ちの問題なのかもしれないけども。

 さらに、そのファイナルでは下っ端トリオの初舞台も決定。トントン拍子でユニット名も決まり、これで晴れて正式に「WUGの妹分」を名乗ることが出来るようになった。7人もいるとなかなかお客さんに覚えてもらうのが大変だったけど(特にWUGは似た名前が多いから大変だったけど)、3人くらいだとかえって馴染みやすくていいかもね。なぜか社長が秘蔵の新曲を引っさげていたのも謎ではあるが、名采配である。これでファイナルに向けての話題性も確保できたし、あとは当日晴れることを祈るのみである。あと、リーダーが怪我しないことを祈るのみである(佳乃は出来るリーダーだから大丈夫!)。

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 来年一発目からチョロ松なのかよ……、第13話。今週の年賀状ネタもそうだったけど、チョロ松ネタってサイコパスっぽいやばさが深まるからおっかないんだよな……。

 年末スペシャル的なやつで、序盤はショート連打かと思われたが、途中から変則構成になる。正直Aパートのショートネタはあいかわらずピンとこないネタ回しが多かったのだが、実はそっちは伏線でしかなく、勝負をかけるのは後半Bパートだったっていう。正直、ネタ回しの際どさと訳の分からなさは久しぶりにミドルヒットである。

 Aパートではさりげなく回していたので気付きにくかったが、いつの間にか存在を抹消されていた末弟・トド松。そのことに気づかされるのは、地蔵が5体しかいなかった笠地蔵ネタのあたりである。ここでようやく「あれ? トド松が姿を見せていないな?」ということを疑問に思う訳だが、これでわざわざAパートをぶっ通しでやったのは、おそらく六つ子側も「トド松はいらない」という姿勢を明示するためだったのだろう。どうせだったらどさくさに紛れてマイコマツを入れておくとより酷さが際立った気もするが、まぁ、ネタ回しにくいからしょうがないか。

 これまでも何度か、「トド松って1人だけパリピすぎない?」という疑問は出てきていた訳だが、どうやら首脳陣も同じ問題に気づいていたようだ。その首脳陣っていうのが一体誰のことなのかよく分からないのだが……球団(?)経営者はアニメ制作者ってことでいいんでしょうかね。1期であれだけ息子たちの就職を望んでいた松代が、「童貞あるまじき態度である」という訳の分からない理由でトド松の肩たたき。松野家に残るためには、厳しい条件をクリアしなければいけないらしい。「それ言い出したら毎回やたらと女の子と仲良くなってる十四松もアウトじゃねーか」と思うのだが、彼の場合はそれを埋めてあまりある「実績」が評価されているということなのだろうか。

 クビを言い渡されると、あとはもう、完全に例の番組のパロディとして進行する。「この世界における球団の概念はアニメ作品なのか?」とかよく分からない部分を必死に補完しようとしても、なぜかトライアウトだけ野球だったりするのが本当に適当。松野家の2軍ってなんだよ、っていう。トライアウトで松野家入りを狙っていたキャラの中に、なんかコマさんとコマじろうみたいなのがいたけどあれってセーフなんでしょうかね?(中の人的に) そして、最終的にはメジャーから声がかかったトド松がアメリカに留学するってのも容赦ない中の人いじりである。結局、アメリカで何してきたんだ。銃社会って怖いよね(オチ)。

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