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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 さぁ、年に一度のお楽しみ、新しい戦隊の出番だ。今作はいよいよ40作品記念。私が戦隊に入門したゴーカイジャーが35作記念作品だったわけで、今作はあれ以上に気合いの入ったメモリアル作品に……なるかな? どうかな? 

 1話目はロボ戦まで全部やってしまうパターンの展開だったので、出会いの物語も含めて色々と駆け足気味。主人公の大和がキューブを見つけてジューランドに行くくだりなんかは全く説明が無いのでやや唐突な感じはあるものの、まぁ、あくまでテンプレの範囲内。敵キャラの登場もジューランドの衝撃なんかとは一切繋がりがなく、あくまでも「偶然に偶然が重なった」結果の物語になっている(ひょっとしたら後で必然になる可能性もあるが)。この辺りは1話目のおきまりなのでしょうがないところか。おそらく、お子さん相手の商売という視点からすると、インパクト抜群のジューマンの風貌、そしてタイトルの「わくわく動物ランド」で分かるように、そんなジューマンたちが賑やかに暮らすちょっとしたドリームランドを描くところが1つ目のセールスポイントになるだろうから、その前のくだりはなるべく短くしたかっただろうし。

 ストーリーラインはお約束なので、それ以外の諸要素について見ていくと、最大の注目ポイントは、様々なガジェットにもガンガン積み込まれている「キューブ」という要素。なんで「動物」なんていうナチュラル志向のモチーフに無機質な「キューブ」をあてがったのかはかなり謎なのだが、まぁ、玩具デザインのコンセプトとしてはまってしまったのがたまたまキューブだったんだろうな。デザイン上の組み合わせだけを考えたら車みたいなもう少し無機質なものの方がかみ合わせは良いはずなのだが、まぁ、キューブと自動車じゃ当たり前過ぎて新鮮味ないもんな。シンケンジャーの時の「漢字+動物」みたいな突飛な組み合わせの延長線上に、今回のキューブアニマルがある。正直、変身アイテムのジュウオウチェンジャーはあんまり良いデザインだとは思わないが、当初ネタ扱いされていた変身ロボの方は、これはこれでありなんじゃないかという気がする。そりゃまぁ、トッキュウオーに負けず劣らず「かっこわる」くはあるのだが、遊ぶ時のシンプルさ、組み合わせの自由さはトッキュウオー以上。戦闘シーン演出でも「1,2,3!」とはっきり「パーツの個別性」が強調されており、今後様々な組み合わせの換装が出来ることが示唆されている。大先輩にはガオキングという面白い成功例もあるので、ダイレクトにその後釜を狙いつつも、レゴのような組み立てブロックパズルの味をそのまま残したデザインというのは、なかなかチャレンジングで興味深い。あとはどのくらいサポートメカが追加されるかだな。流石に「百獣」とまではいかないと思うが……。ちなみに、対する敵対組織デスガリアンはオーズのような「メダル」(コイン?)モチーフに加え、小型戦艦は三角形をモチーフにしていて、丸+三角VS四角という構図が分かりやすい。怪人巨大化が連コインなのが笑った。

 それ以外のポイントだと、やっぱり鉄面皮が怖いジューマンのデザインなんかも特徴的。そりゃま、ゲキレンジャーで通った道ではあるのだが、今回はメインヒーローそのものが獣マスクというチャレンジ。メインの「中の人」が最後の最後まで登場しないという斬新な設定だ。子供さんの目にはどう映るのかなぁ。「わー、象さんとかライオンさんがしゃべってる! 格好良い!」ってなるのか、「うわっ、なんかリアルでキモっ!」ってなるのか。前者であることを願いたいが、流石にジューランドで大量の馬マスクとシマウママスクが並んでたところはギャグにしか見えなかったな。今後の繊細な動物描写に期待。6人目の戦士は……なんだろ。

 役者の面子で見ていくと、1年間アカニンジャーの滑舌とお付き合いしてきた身としては、今作のレッドはすごくホッとする。「レッド1人だけ事情を知らないところに巻き込まれて最後に変身する」という図までガオレッドと被ってるが、カケル先生同様の活躍を期待したい。その他の面子はまだ顔出しの仕事ほとんどしてないからなんとも言えないが……ライオンの軽いノリと、森の思索家のイメージがあるゾウのちょっとヒネた感じのギャップは割と楽しそう。また、女性の魚系戦士は史上初なので(チェンジマーメイドを含めると微妙だが)、シャークが今後どんな活躍を見せるのかも気になるところ。ホワイト+タイガー+女性は割といるので、まぁそこはいつも通りに。

 そしてさらに中の人だと、とにかくチョーさん。なんかもう、緊張感がさっぱり無いのはある意味人徳。「昔合唱団にいたもので……」とひだまりの校長がいってましたが、あの時の「男の子パズル」の延長線みたいな、無闇に雄大な雄叫びが見せ場である。そして悪役側は井上和彦が満を持しての大ボスとして登場。意外なことに、井上和彦って東映特撮にはほとんど縁が無かったんだな。まるでこの作品のために取っておいたかのようである。さらに脇を固めるのは、過去に大ボス経験を持つ中田譲治、トリックスターとして岩田光央を起用。女性幹部(巨大化担当)枠にはまたまたプリキュアからの堕天、寿美菜子である。敵幹部にプリキュアが4年連続ってどういうことだってばよ(今年のプリキュアはワゴンさんが出張してるし)。

 さぁ、色々と話題性の多そうな今作、一体どんな展開を見せてくれることやら。

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 今年も無事に、1つの戦隊が幕を閉じました。これでリアルタイム視聴完了はゴーカイジャーから始めて5作目。そろそろ私も戦隊視聴者として馴染みはじめてきたかな?

 さて、今作の感想だが、先に総評だけをまとめると「それなり」で落ち着く。毎週楽しみに見ていたのは間違いないが、ゴーカイ・ゴーバス・キョウリュウのようなハマり方をしなかったのは昨年のトッキュウと同じだ。ただ、トッキュウは設定が非常に特殊な戦隊だったためにシナリオ部分での難点を指摘出来たわけだが、今作は割と王道路線の戦隊だったために、注文を付けるとしたらかなり細かい部分に言及する必要があり、多くは「個人的な好み」に依る部分が大きいだろう。そのあたりを前提として、「えっ、なんでや、ニンニンジャー最高だったやろが」という人も大きな心で以下の感想を見てほしい。

 個人的に一番不満があったのは、主人公・天晴のキャラ造形である。まー、声優オタクの人間からすると最初から最後まで貫き通した滑舌の悪さが気になってしょうがなかった部分も大きいのだろうが、正直、あんまり天晴に「リーダーっぽさ」が見られなかったことで、戦隊全体の統制が取りにくかったのが引っかかった。「勢いだけで押していくタイプ」のレッドというのは過去にも数多く存在しており、実は私が大好きだったキョウリュウのキングだってそうだし、ゴーオンの走輔、ゴーゴーファイブのマトイ兄ぃあたりもこのカテゴリだろうか。キングはとにかく無敵の強さ、理不尽なまでのカリスマを持っていて「抜けてる」タイプの天晴とは違うので、似ている先輩を引き合いに出すなら、「長男」というポジションはマトイ兄ぃが近いだろうか。ただ、マトイ兄ぃと大きく違うのは、「兄弟」としての距離感である。確かに、マトイ兄ぃと同じように下の兄弟(的なもの)達からは軽く馬鹿にされながらも心のどこかで絶対的な信頼感があり、「馬鹿だけどなんとかしてくれる」という期待はあった。だが、そうした回りからの信頼に対し、天晴自身はあんまり「家族の絆」っていうのを強く押し出さなかったんだよな。そりゃま、ゴーゴーファイブの巽家は純粋に5人兄弟だったのに対して伊賀崎家の場合はせいぜいいとこ同士の繋がりなのだから密度が違うのは当然なのだが、天晴側から他の面々に対してフィードバックが少ないのに、一方的に天晴だけが担ぎあげられている状態に違和感を覚えてしまったのだ。実妹である風花との関係性は問題ないと思ったのだが、凪あたりは最後までポジショニングがぼんやりしていて、横の繋がりがあまり見えてこなかったのは勿体なかった。

 あとは九衛門の立ち位置かなぁ。中盤には「ひょっとして7人目のニンニンジャーになるのでは?」と期待するくらいまで伊賀崎の家に肉薄したのに、中盤以降は離脱、最後にラスボスとして立ちはだかるかと思われたのに、結局最後にはまた翻心して幻月の敗因になってしまう。ドラマとしては至極分かりやすいポジションなのだが、今作のメインモチーフの1つに「家族」があることを考えると、伊賀崎家とは違うもう1つの家族像として、牙鬼一族をもう少し掘りさげても良かった気がする。奥方様もそうだし、満月と新月の関係性なんかもまだまだ描きようがあったんじゃなかろうか。九衛門を憎んだらいいのか、哀れんだらいいのか、そのあたりが微妙に割り切れなかったので、ラストバトルの幻月のあっけなさも含めて敵側の盛り上がりは今ひとつ。ラストに緑色の手裏剣が出てきたときには「最終回でミドリニンジャーキター!」って思ったのになぁ。

 とまぁ、以上が主な不満点であるが、もちろん、これらは良い点とも表裏一体。「家族」のドラマとして、天晴単体を見るとちょっと物足りなくも見えるが、そこは「親子三代」という新しいデザインによる部分もあるだろう。ラス前のトリプルアカニンジャー展開は流石に燃えるシチュエーションであり、旋風おじさんの高らかな名乗りシーンは同じおっさんとして感無量。今作で一番良いキャラは誰だったかと聞かれたら、旋風さんだったと答えたい。父親サイドにばかり共感してしまうのは、やっぱり歳取った証拠かもしれない。

 あと、好きなキャラといえばやっぱりキンジ! 天晴との絡みが前提だったおかげでメインの5人がそこまでキャラを立てられなかったのに対し、途中参加のスターニンジャーは追加戦士の特権を活かしてやりたい放題。登場時のパーリナイだけでも充分盛り上がったというのに、それ以降も色々とキワモノじみた行動も多く、憎めないキャラ造形と中の人の達者さもあって圧倒的な存在感を見せつけてくれた。最後の最後まで一切他の5人と名乗り台詞を合わせないってのも徹底したスタンスで好感が持てる。最終話では恒例のメット無し名乗りが展開されたわけだが、変身時にハットがそのままマスクに同化して「あぁ、そこそうなってたんか!」って改めて笑ってしまった。

 最後に、せっかくなんで中の人的なものに触れておくと、実は「九衛門のキャラは据わりが悪かった」とはいうものの、九衛門をつとめあげた潘めぐみの仕事は良かったと思っている。個人的には、これまで潘めぐみの仕事ってあまりピンと来ないものが多かったんだ。どうも声の作りばかりが優先されて、いまいちキャラに馴染まない気がしていたのだが、九衛門の(いうたら)ショタボイスは、何故か違和感なくスッと入ってきた。シリアスで決める時にもビシッとはまっていたし、現時点では彼女のベストキャラクターと言っていいかもしれない。

 (あと、霞姉さんはいつでも可愛かったです、まる)

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 立て続けに劇場です、見てきましたよ、VSシリーズ。もうそんな時期なんだもんなぁ。毎年毎年時間の流れが速くなる……けど、それを確認するのがVSシリーズだってことには変わりはない。あと何年この生活が続けられるものやら。

 

<一応ネタバレ的なもの注意。まぁ、特にないけど>

 


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 劇場版でやれ、第7話。わーい、コラボ回だよ。ゴレンジャーの放送開始日から(大体)40年ということでの記念回。ちゃんとアカニンジャーと唯一同じ「アカ」の名を冠したアカレンジャーも登場してくれるのは嬉しいところよね。

 こうもあっさり普通の話数でレジェンドコラボをやってくるあたり、この辺の売り方も随分安くなったもんだなぁ、とは思うものの、やっぱり「ゴーカイジャー」から戦隊シリーズを見始めた身としては嬉しいもんでね。鷹介はこないだのVシネでも見たしゴーカイジャーでも活躍してたから割と見てたけど、サスケはまだまだ若いなー。むしろ現役当時よりもシュッとして格好良くなってる気がする。2年前のコラボ映画で出てきたジュウレンジャー・ゲキがメタボってたので、ほとんど年代が変わらないサスケがあんだけ立派なのは本当にすごいと思うわ(まぁ、ゲキの人は本来役者業を引退してたらしいのでしょうがないんだけども)。ある程度歳を重ねて、だいぶ落ち着いてニンジャレッドっていうよりも黒騎士っぽく見えるっていう話もある。あと、サスケは当時サスケってしか呼ばれてなかったはずなんだけど、やっぱりフルネームは「猿飛佐助」でいいんだな。他の4人がどうだったのかが気になるよ。

 わずか30分に戦隊レッドが3人集まっちゃうという贅沢かつ勿体ない使い方。どういう風に絡んでくるかと思ったら、割と素直に「先生」ポジションである。鷹介がしかつめらしい顔して後進の指導してる姿ってのは微妙に違和感があるよな。Vシネでも落ち着いてるふりしてあんまり落ち着いてなかったしな。でもまぁ、ニンニンジャーの連中はまだ放送7話目ってことで「未熟さ」の方が目立っているので、1年間頑張って戦い抜いた先輩たちは一応説教する権利はあるか。特にカクレンジャーの方は相手取っているのも同じ「妖怪」だしね。「忍びなれども忍ばない」スタイルに不平を持つのも分かるといえば分かる。「人に隠れて悪を斬る」→「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ」→「忍びなれども忍ばない。忍ぶどころか暴れるぜ」。……あー、これはゆとり乙って言われても仕方ないですわ。でもまぁ、視聴者サイドはみんな思っていた「おまえらもあんまり忍んでなかったじゃん」っていう突っ込みを最後に大先輩のアカレンジャーにやってもらえたのはホッとしました。そういやゴレンジャーも「秘密」戦隊だよな。

 一応過去戦隊とのコラボということが関係あるのかどうか分からないが、今回は過去に遡るということをやっている。ただ、飛んだ先が10年前っていう微妙な年代なのはよく分からないね。10年前だとマジレンジャーが戦ってる。日付で調べると、ウルザードさんのところのお馬さん、バリキオンを助けてあげているくらいの話数だ。うん、多分あんまり関係無いな。「最後の手裏剣」とやらの行方は割と今後のシナリオの根本に関わってくるだろうけども、今回の騒動は今後に影響は与えないかな? 一番の驚きは10年前にサスケと鷹介が協力してたっていう事実だよな。「忍者関係者がネコマタに次々襲われていた」ってことは、鶴姫とか七海とかも襲われていたんでしょうかね。その時の縁で今回のダブル先生体制も実現したのだろうなぁ。まー、元々割と不良生徒の2人組だし、案外馬が合うのかもしれない。ただ、(すごく中の人だけど)かたや当時のヒロインと結婚しての所帯持ち、かたや女性関係のスキャンダル持ちという、随分印象の違う赤戦士なんですけどね……。

 先輩からもらった手裏剣は、カクレン側が分け身の術、ハリケンは空駆けの術。この2つが両戦隊(というか両レッド)のトレードマークかな。空忍は言わずもがなだし、分け身もオープニングテーマに出てくるくらいだからね。しかし風花が分身しようとして失敗してるシーンは笑ったな。あれ、どういう仕組みで分身してるんだろう。ただ、ちょっと残念だったのは、せっかく手裏剣もらったのに巨大戦で他のレジェンドロボとのコラボが無かったこと。無敵将軍とかとの合体が出るかと思って期待してたんだけど。そのあたりはそれこそ劇場版待ちかなぁ。ただ、ニンニンジャーの単体映画(おそらく来年冬)は、次の戦隊が40周年記念だからそっちに引っ張られる気もするんだよなぁ。

 ま、そんなこんなで色々と夢のコラボが楽しかった今回だが……そんなニュースよりもよっぽど気になったのが、妖怪ネコマタの存在だよ。……イカんでしょ。確実に狙ってやってるやん。「え? 違うよ? アカレンジャーが出てくるから、そのついでにCVを関智一にしただけだよ」って言い訳してそうだけど、確実に後付けである。「赤い猫の妖怪」ギリギリグレー。「必殺技が肉球」。割とアウト。「憑依先はウォッチ」確実にアウト。「登場時にまずやったことが『トラックに仕返し』」多分アウト。「笑い声がゲラゲラ」ややアウト。「九衛門に返事するときは『ウッス』」別な意味でアウト。「断末魔の台詞」妖怪のせいなら仕方ない。最後のネタ以外は微妙に子供さんに分からないくらいでやってるのが質悪い(もしかすると「ウッス」はセキトモのアドリブかもしれん)。頑張れ東映、もっとやれ。

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 年に一度のお楽しみ、新戦隊登場! 諸事情により一週間遅れてしまったが、おかげでニンニンニンの日から放送開始というグッドタイミングになったので結果オーライだ。でも、これって後の日程考えたら1話削られてしまうことになるんだよな……。封印手裏剣の数は48枚って明言しちゃったけど、ちゃんと全部回収出来ますでしょうかね。

 さて、戦隊ヒーロー40年の歴史の中では3代目となる忍者戦隊。繰り返し使われるモチーフってのは、それつまり「人気のモチーフ」「金になるモチーフ」ってことで、直球で売り出してもきっちり制作側の期待に応えられるだろうという保証と自信が表れているということでもある。実際、戦闘シーンでの演出方向なんかは、先輩忍者と大きな差は無く、悪く言えばベタな、良く言えば分かりやすい方向性でまとめられている。今作のキャッチコピーである「忍びなれども忍ばない」というフレーズについても、先輩忍者も大して忍んでなかったわけで、取り立てて新しいスタイルでもないだろう(まぁ、カクレンジャーはそれなりに忍んでたイメージもあるけども)。とにかく素っ頓狂な目新しさが注目を集めたトッキュウジャーとは対照的な、王道路線のスタートといえるのではなかろうか。

 もちろん、お約束を大事にするスーパー戦隊、ベタであることは決して悪いことではない。この見やすさはむしろ歓迎されるべきものであるし、そうした基盤の中でいかにオリジナリティを発揮出来るかが勝負どころといえる。そういう意味で、かなりいい滑り出しだったんじゃなかろうか。まず、メンバーの集まってくる理由が至極分かりやすい。兄弟、家族でこそないものの、1人のじいちゃんを基点にして集まってくる親戚連中というのは理屈のいらない関係性だし、じいちゃんが「ラストニンジャ」で、その血を引く孫集団という「血縁」は個性を出しながらも団結出来る興味深い設定。親族戦隊も、なんだかんだ言ってマジレンジャー以来なのでちょうど10年ぶりである。「親子3代の物語」という歴史と伝統をテーマとした関係性も、「子供の自由」をテーマとしたトッキュウジャーとは真逆の関係にあるが、最後に登場した笹野さん演じるじいちゃんもなかなかファンキーで良いキャラに仕上がっている。忍タリティってなんやねん。師匠ポジション、司令官ポジションがじいちゃんっていう家族経営は戦隊の歴史の中でも新しいけど、お年寄りの智恵と経験を尊ぶことが出来るのは良いことですよね。

 個々のキャラクターについても分かりやすい。まずアカニンジャーは「アツいぜ」が口癖の典型的熱血馬鹿の設定。実は、劇場版の時にたった一度書いただけなのに「アカニンジャー 滑舌」でやたら検索されるくらいに滑舌に難があったわけだが、正直、事前に心配してたほど悪くはないと思う。いや、確かに滑舌は悪いのだが、演技自体は初めての本格的役者業の割にかなり頑張ってるんじゃないだろうか。多分1年勤め上げれば割と良い仕事が出来る気がしている。ほら、マジイエローだってあんなに立派になったんだから(7年後くらいに)。

 アオニンジャーは、久しぶりに戻ってきた「クール系青」である。いや、まだクールかどうかは定かじゃないが……多分トカッチやノッさん(やリュウさん)よりはクールなんじゃなかろうか。忍者の末裔がイギリス留学して魔法の勉強……ちょっと何言ってるかよく分かりませんね。ホグワーツかな? あと「加藤・クラウド・八雲」っていう名前もどうかと思う。そしてマシンはドラゲナイ。なんかもう、設定盛りすぎだ。この青がどんどん崩れていくのに期待したい。キニンジャーは、いわゆる青二才ポジションだろうか。まだそこまでキャラは出てきてないが、リーダーシップの強い赤、サポートの青と男メンバーが強そうなので、その中では緩衝材の役割になるのかな。担当マシンがダンプなので、ひょっとしたらパワーファイター型も兼ねるか? 白は貴重な貴重な妹キャラ。ただ個人的には「兄と妹」の関係よりも「父と娘」の関係性の方が気になるのは、歳取ったせいなんでしょうかね。でも伊賀崎家は仲良さそうでなによりである。戦隊史上最強の妹、マジブルーを超えることが出来るだろうか(そこはゴーピンクだろ、というご意見の方の気持ちもとてもよく分かります)。最後に控えしピンクもまだ様子見の段階だが、目力強めの美人さんである。イエローバスターと傾向が似ているので、声優業界で人気が出そう(主に鈴村・神谷に)。今回のスーツは当然デザインモチーフが和装なので、女性メンバーの衣装がどことなく色っぽいのがよいね。ハリケンブルーなみのミニスカでもよかったんやけどな……。あ、あとちょっとぼんやり気味の親父さんも良い味だしてますよ。

 敵側は、今のご時世に真っ向から喧嘩を売る(??)「悪い妖怪」である。まー、やっぱり和のモチーフだと敵は妖怪になりますわな。変化のスタイルは、古来よりの妖怪というデザインではなく、封印手裏剣+現代のマテリアルの合成魔獣スタイルだが、チェーンソーからカマイタチが生まれるというように、名前自体は伝統的な妖怪に則っている。カクレンジャー時代のファンキー過ぎる妖怪像に比べれば穏当なデザインで、やってることは大体メタロイドと同じようなもんやからな。ただ、性格は割とおちゃらけており、カマイタチの壁ドンは1話目最大の見どころと言っても過言ではない(過言だ)。多分、しゃべり方から考えて大半は中の人である稲田さんのアドリブだろうが。1話目から稲田さん使っちゃったよ。オルグに怒られるぞ。でもラスボスの牙鬼幻月なんて麦人さんやからなぁ。麦さんの悪役、最近じゃものすげぇ珍しいぞ。あと謎の狐怪人の中の人は潘めぐみ。うーむ、業界で重宝されとるなぁ。戸松が戦隊怪人→プリキュアの順だったのに、こっちはその逆だな。

 そして、個人的に一番の驚きだったポイントは、何と言ってもとんでもない合体ロボだろう。まず個々のパーツはそれぞれに意志を持つ守護獣スタイルなのだが、「忍者」「ドラゴン」「ダンプ」「犬」「リニア」という、一切統一させる気のない散らかしっぷりは史上初だろう。普通「動物系」か「機械系」かは統一するはずなのだが、今回はその辺も一切忍ばない。無茶苦茶すぎるやろ。何でもありやないか。まさかの電車モチーフ被せてくるとか予想外過ぎるわ。そして更なる度肝を抜く合体シークエンス。赤のマシンそこかよ。パーツとしていらんだろ。実際戦闘中に着脱されとるやないか。あと白の犬もいらんやろ。トッキュウレインボーの列車なみにいらんやろ。扱い悪いわ。ただ、合体のモチーフ自体は「赤の忍者ロボを担ぎあげる御輿」のようなので、その辺のコンセプトは理解できるし、割と面白い。コクピットの訳のわからなさは歴代ロボでもトップクラスだろう。あのデザインはすげぇな。次回予告では青が御輿に乗ってたし、ひょっとして乗り手を換装出来るのか? だとしたら画期的なデザインだ。とりあえず言えることは「トッキュウオーよりは格好良い」。

 さー、色々と突っ込みどころも多いし、期待を持たせる意味じゃ文句のない1話目であった。やっぱり忍者モチーフは正しい客層であるお子さんたちにも見映えが良さそうだし、期待は高まるな。世のお母さん方が、忍者一番刀を振り回すお子さんに手を焼かされないことを祈るばかりである。

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 今年もまた、1つの戦隊が幕を閉じた。重ねる年齢、過ぎゆく時代。またため息が漏れる。いや、戦隊の最終回見て時間の流れを実感してる時点で「重ねる年齢」には欠片も説得力が無いのだが。毎年のことながら、1年間お疲れ様でした。

 これでリアルタイム視聴終了を経験した戦隊はゴーカイジャーから数えて4作目となった(なお、現時点で視聴終了した戦隊は29作目になる。あと10本残ってる分は東映チャンネルでの配信待ち)。誤解を恐れずに先に結論から書いてしまうと、過去4作の中では一番「はまらなかった」戦隊である。いや、毎週楽しみに観ていたんだけどね。「うおー、おもしれー」っていう感情や「終わっちゃうの嫌だあぁ!」っていう思いが一番薄いのがこのトッキュウジャー。その理由については劇場版の感想の時にも少しだけ触れていたんだけど、おそらく設定の小利口さと、コンセプトの馬鹿らしさのバランスの取り方が難しかったせいだと思う。

 設定の妙については、本当に「流石の小林靖子」というしかない。史上初のリアル子供戦隊というとんでもないプロットを、一切の破綻無く書ききったのは見事な手腕であるし、「子供を戦わせる」という制約があったおかげで色々とデリケートな部分があったはずなのに、そのあたりのビハインドをほとんど感じさせずにシナリオをまとめたのは、文句無しで今作の見どころである。分かりやすいところでいうなら、シャドウラインの設定なんかがよく出ている部分で、中盤にゼットが登場して以来、彼らは「悪役」であったが、どこか憎めない部分はずっと維持したままだったし、(怪人の所業はいつも通りだが)敵幹部としてはそこまであくどいことをやるシーンがない。これは何故かというと、トッキュウジャーという戦隊は「シャドウラインの悪事を抑止する組織」ではなく、あくまで「ライトたちの過去を探り、イマジネーションを高めて故郷に帰り着く」ための戦隊だからである。シャドウラインは、そしてゼットは、実際には「敵」ではなく、ライトたちと併走しつつ、一緒に「キラキラ」を探す単なる「別組織」である。これは、「悪を滅ぼす」というコンセプトがトッキュウジャーという存在にあってはならないものであり、最終的にゼットやネロ、グリッタ嬢たちは「旅の仲間」であるべき存在だったのだ。「敵のいない戦隊もの」なんて出来るはずがないところであるが、それを自然な流れでひとつの物語として戦隊フォーマットに乗せられるのがすごいところだ。

 ただ、いかんせんこうした設定は考えれば考えるほどに丁寧過ぎて、なかなか直感的な「戦隊フィーバー」に結びつきにくいという難点も抱えている。巨悪がいなければ熱く燃えるバトルを作りにくく、戦隊が子供であれば、男前な格好良さは演出しにくい。そのために導入されたもう1つの軸が「コンセプトの馬鹿らしさ」であろう。登場時に話題を呼んだヘンテコ戦隊としての側面は「イマジネーション」という言葉に代表される「子供らしさ」の体現であり、自由な発想から「戦う戦隊」ではなく、「遊ぶ戦隊」としてデザインされている。普段の戦隊とは違って、「今週は何が飛び出すんだろう」「僕たちも夢を大きく持てばトッキュウジャーみたいなはちゃめちゃな戦いが出来るんじゃないか」と子供に思わせるような、そんな身近で等身大の戦隊像が新しく造り出されたわけである。散々ダサいダサいと言われ続けていたトッキュウオーのデザインだって、子供の想像力で作られた「僕の考えた最強ロボ」だとすれば自然なデザインだったわけだ。

 こうして見れば、やはりエポックメイキングであり、そのくせきちんと地に足がついた見事な構成だったのだが、やっぱり大きなお友達向けの呼び込みとしてはビハインドは隠しきれてない、というのが個人的な感想。やっぱりダサいんだもん、ロボが……。あとシャドウラインについては、結局「ゼットがキラキラを探したいだけのチーム」であり、その背後に大望がないからいまいち説得力に欠けるんだ。結局、シャドウラインの構成員ってどれくらいいるんだよ、っていう。ゼット、グリッタ、ノア、ネロ、シュバルツ、ババアの6人だけで、残りがクローズの集団なのだとすると、「グリッタさんは皇帝の許嫁」っていうか、他に結婚できる相手が1人もいねぇだけじゃねーか、と。グリッタ嬢を巡る恋愛劇として、非常に狭いスコープで見れば話は成立するんだけど、少しでも視野を広げちゃうと「結局この世界ってなんなん?」となってしまう。いや、そりゃバイラムだろうがエヴォリアンだろうが似たような疑問は残るんだけどさ。トッキュウ側についても、終盤はライトの物語として一本芯が通っていたが、個人的にあんまりライトって好きな主人公じゃなかったんだよね。いわゆるリーダーのカリスマじゃなくて「ちょっと人気のあるクラスの男子」だからな。最後の最後まで「姿は大人だけどやってることは子供なんだよ」っていう設定が、頭では理解できても感情の面でついていけなかったのだよなぁ。まー、これは完全に受け取るこちら側の責任なんだけどさ。

 とまぁ、色々と難癖をつけてはいるのだが、はじめに書いたように、なんやかんや言いながらも毎週楽しかったんですよ。無茶な設定が終盤に入ってどんどん回収されていき、「あれ? なんでこれで成立してしまうんだ?」って驚くような部分が多くていちいち感心していた。「ダサい」とは言ってしまったが、自由な発想から出てくるヘンテコメカやバトル様式はいちいち笑える部分も多くて、特にアキラが絡むネタは個人的にツボることが多かった。最終回のレインボーフォームを見れば分かる通り、レインボーとシャドーを接続する虹野明というキャラクターは、今作の全てを象徴する伏線の塊みたいな人間なんだよな。虹って七色だからどう考えても一色足りないやん、って思ったら、ちゃんと1号がブラックになってるから「7色」が成立してるっていうね。よく考えるよなー。ちなみに1番好きなのがアキラだとするなら、2番は文句無しでトカッチなんだけどね。東映作品で出てくる「なんかちょっとオタクっぽい男の子」キャラって、基本的に全然そんなことと縁のない役者が演じてるはずなのに、なんでこんなにハマるんだろう(つまりアキバレッドのことを言っている)。

 他にもグリッタ嬢可愛い、ネロさんもっと可愛い、ゼットも最後までイケメンだったし、シュバルツさんも男前だった。シャドウ側もきっちりキャラが立ち、基盤となるドラマ部分で充分楽しめていたんだな、っていうのは最後の綺麗な締めで再認識出来ました。むー、やっぱりこうして書いてると楽しかったんだよ。文句言ってるのはなんでなんだろう。まぁ、愛着ゆえに、ってことでご容赦願いたい。

 さて、来週からはトラブルの結果何故か222日(ニンニンニンの日)に放送をスタートさせることになったという不思議な力を持つニンニンジャーである。40年ぶりにキャラクター名が日本語(アカアオキ)になった、なんてどうでもいい事実もある原点回帰(?)の忍者戦隊。忍者も恐竜同様にハズレの無いモチーフだからねぇ。一体どうなりますことか。

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 毎年恒例のイベントですね、行ってきましたVSシリーズ。コレを見ることによって、「あぁ、今年も節目だなぁ」と思うわけですね。平日昼間に行ったら、お客が俺の他にはかなり熟練のご婦人方しかいなかったんだけど、客層としてそれがただしい……のかな?

 

 <以下、内容のネタバレなどを含む場合があるので一応注意>

 


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 機会があったので見ることが出来ました。Vシネ版キョウリュウジャー。ゴーバスの時のVシネも実にひどいものだったので(褒め言葉)、今回も期待大。いやー、笑わせてもらったわ。これ、充分劇場でやって金取れるレベルなんだからもっと大々的にやってもらってもよかったんだけども。まー、こういうギャグの方向性だと、どうしても正しい客層であるお子さん方の望むものとは違ってしまうので、なかなか「正統派作品」として売り出せないってのは悩ましいね。でも、今作だったら子供でも割と楽しめる気がするんだけどなぁ。

 

<以下、ネタバレを多分に含みます>

 

 元々ギャグテイストは強めだったキョウリュウジャー。それが本放送の縛りをはずされて何をやってもいい状態になれば、フリーダム加減はより威力を増す。こないだ製作されたハリケンジャーが10 years afterで驚きだったってのに、今回は100 years afterである。この時点でもう何がなにやら(まぁ、タイムレンジャーは1000 years afterから来てるわけだが)。一体どうやって「100年後」を表すのかと思ったら……ほとんど力点はそこになかった。「100年後でもあんまり変わらないね」って、いや、そんなわけないやろ、っていう。でもまぁ、とにかく「元祖キョウリュウジャーのひ孫」っていう設定がやりたかったんやろな。考えてみりゃ、恐竜自体が数億年レベルで過去なんだから、100年程度の時間差は誤差の範囲内だろう(?)。とにかく、随分と印象が変わったキョウリュウジャー2代目のお話。そう言えば、ダイレンジャーの最終回もこんなんやったな。今回は色ごと入れ替わった状態で登場するからより衝撃が大きいけども。

 まずネタ度合いで言ったら一発目からフルスロットル。居並ぶ地味な色の戦隊戦士。シアンとブルーが並ぶだけでも間違い探しみたいな状態だったのに、更にそこにネイビーまでぶっ込んでくる。なにげにトバスピノでの変身はこれが初めてっていう。そして本放送時は別に気にならなかったけど、確かにグレイとシルバーも全く区別はつかない。これでいいと思っちゃったキャンデリラがおかしいわ。そして、そのことを指摘してくれる親切な敵軍。一応デーボス軍は退治されたはずだが、先代デーボス軍の諸々に似ている謎の存在である攻撃団四季の皆さんは、一言でいうと「制作費節約」である。デーボタンゴセックとかデーボアキダモンネとか、色々いたっけなぁ。この中だとかなり強敵だったデーボクリスマスが印象的ね。更に、百面神官改め洗面……違う、千面神官ガオス様が、嫉妬、卑屈、後悔というなんかやりにくそうな戦騎たちを連れてくる。もう完全にギャグやな、と思ってたら、ちゃんと最終戦の伏線になってるあたりはそつがない。まぁ、8割ネタだけども。特に嫉妬の戦騎ホシイガロンについては、ほぼいじられるネタ要素もなく、なんだか可哀想な存在だった。

 今作で非常に興味深いのは、「自分の(祖先の)色を探す」というプロットである。「色」がとても大切なのはどの戦隊でも同じはずなのだが、普通は各々の色というのは自然に決まっているもので、特にこだわる部分ではなかったはずだ。しかし、今作では各々のキャラがどの獣電池を使っても変身出来るために、「何色になるか」というところが最大のポイントとして浮き上がっている。「自分の色探し」というのは、子供が戦隊ごっこをやる時にレッドの奪い合いをやる光景にも似ていてどこか共感を覚える。ブラック・ピンクあたりの色発見のくだりはかなり適当なのだが、グリーンの一子相伝の「緑の血」はなんだか歴史のドラマを感じてしまうし、ブルーが受け継いだキャンデリラのほのかな愛情もニヤッとさせられる部分。ゴールドのくだりはギャグには違いないのだが、わざわざガブリボルバーじゃなくてガブリチェンジャーを選択するあたりも気が利いている。とにかく、「あの色」に向かっていくそれぞれのドラマが、1つ1つ思っていたところに収まっていく様が気持ちいいのである。相変わらず登場キャラが多いので11人についてはそこまで掘りさげるわけではないが、こうしてストーリー全体に「全員の目的」が共通して設定されているおかげで、少ない時間でオリジナル版のドラマが蘇ってくるのは上手い設定である。

 後は、個々のキャラいじりですわね。主人公のダイ君はメインなのであまり笑いはないのだが、きちんと主人公としての責務を果たしていた。最終的にたどり着いた「ブレイブ」の一言にたまらないカタルシスを感じてしまうのは我ながらちょろいと思った。また、ダイゴとアミィを見て「ひいじいちゃん」「ひいばあちゃん」というあたりにやっぱりニヤッとさせられてしまう。まぁ、あの最終回ならそうなるやろなぁ。ボウケンレッドとピンクがどうなったかは誰も分からないが、少なくともダイゴたちについては公式設定で完全に結ばれたということである。弥生ちゃんが不憫でならねぇが、あそこまでやられちゃぁ割ってはいるのも野暮ってもんだよな。

 イっちゃんとウッピーに関しては、今回完全にネタ枠なのであまり掘りさげる部分はない。イアンとアイガロンの絡みがもう少しクローズアップされるかと思ったのに、そこは全然無かったからなぁ。代わりにスネルドさんがキョウリュウゴールドを見て「なんか苛つく」と言っていたので、そこは一応伏線回収。スネルドさんは中身に誰が入ってるんでしょうね。ウッピーについては、そんな方向性でシリアスやってる余裕はなく、頭から尻まで徹底的にネタ要員として頑張っていました。しかしキモ過ぎる……。あの何とも救いようの無いキャラは、中の人である丸山さんの影響があるのだろうか……。いいぞもっとやれ。

 唯一存命だったソウジのおかげで割と尺を貰えたのがソウジロウ。あんまりひいじいちゃんとキャラが変わらなかったので安心して見てられるって部分はあったけど、その分歴史差が感じられなかったので得したのか損したのか微妙。あんな短時間の稽古だけでフェザーエッジを譲られてしまうのもどうかと思う。トリンは命を賭して譲ってくれたものだったのに……まぁ、流石に100年も預かってたらソウジも疲れるわな。ちなみにソウジといえば、高校時代にお付き合いし始めたりんちゃんと無事に結婚したってことがめでたいですな。今回久しぶりに見たけど、りんちゃんもやたら活躍してて楽しかった。こんな可愛かったっけ。

 そして、今作で個人的に一番嬉しかったのが、ノブ太とキャンデリラの流れ。「賢神キャンデリラ」の時点で割と笑えるのだが、何もかもを忘れて雰囲気だけでトリンの後をついでいた彼女が、ノッさん=ブルーということだけははっきり覚えていた、っていうのがすごく良い。ちゃんと「1人だけ合ってる」という状態が、「色さえ合えば新世代も頑張れる」ことの証明に一役買っており、結果だけを見れば、キャンデリラのほのかな思いが100年後の世界を救ったとも言えるのだ。彼女のファンとしてはこんなに嬉しいことはない。いや、キャンデリラファンっていうか戸松ファンですけどね。今回は本当に大活躍のキャンデリラ様。まさかの戸松バージョンでオープニングフル歌唱。「「どうせ歌い始めたらすぐ画面からフェードアウトするやろ」と思ってたら、まさかのワイプで延々歌唱。戸松、顔がうるさくてたまらん。もう、このシーンだけでもファンは買いでしょう。恵まれすぎた配役だったなぁ。ラッキューロも相変わらず可愛かったですよ。まー、少女漫画に対する台詞が全部クソオタクのそれだったのはどうかと思いますが……。100年も現世にいるのに何学んでたんだ、こいつら。

 とにかく色々サービス満点。こういう方向でのOVAが毎年出るんだったらこれはこれで嬉しいかも。やっぱりこうしてみると面白かったな、キョウリュウジャー。

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 きたぞきたぞ新戦隊。年に1度のお楽しみだ。既に放送開始前からボルテージマックスで待ち構えていたんだ。

 劇場版見ていない人は、多分我々が劇場で感じたあの衝撃を感じてもらえていると思うのだけども、とにかくウゼェ。軽いノリ、キモい集合シーン、訳の分からないノリカエシステムによる入れ替わり……カオスだ! この見事なカオスを、出し惜しみなく全てやりきったかなり盛りだくさんの第1話。こりゃ楽しくならなきゃ嘘ってもんだぜ。あのしゅっしゅっぽっぽな整列シーン(小さく前ならえのポーズ)は今回無かったが、あれが揃えば馬鹿馬鹿しさは完璧。今回は敵に乗り込んでいく時の駆け出すシーンでちょっとだけ小さく前ならえしてたな。「どう考えても格好悪いだろwww」と思うが、冷静に考えてみれば「ギンガマン走り」だって恰好いいかと言われれば微妙だったはずで、定着させれば恰好いい・悪いの問題ではなく、全て戦隊のトレードマークとして馴染んでいくもの。エッジの効いた部分でがっつりと特色を出していこうとする貪欲な演出部分は大歓迎ですよ。

 さて、笑いを先取りしていたキョウリュウジャーに負けず劣らずのユルい戦隊。1話目から5人のチームワークはグダグダで、ブルーが必死にテンプレ守ろうとしてるのが痛々しく思えるくらいに自由。今回、レッドが2世代続いて天衣無縫なキャラなので多少被っているきらいはあるものの、キングは「有無を言わせぬカリスマ性」であり、ライトは「他人を引きつける自由な想像力」というカテゴリか。メンバー全員が幼なじみっていうのも実は新しい設定で、今後彼らの過去がどのように絡んでくるのかは期待したいところ。エンディング、まさかのどんでん返しに「すわっ」と驚くが、まぁ、このカラーでシリアス過ぎる展開にはならんでしょうよ。小林靖子がこれだけふざけた設定でどのようにシナリオラインをいじってくるのか、期待してみたい。最近の東映は「果物でライダーやって下さい」とか「電車ギャグやるんで」とか、ライターに無茶な注文しすぎやな。

 1話で全員集合、更に巨大戦まで片付ける内容だったので、中身はかなりの駆け足。おかげで個々のメンバーの特性まではまだよく分かっていないが、1話で分かりやすかったのは2号(ブルー)と5号(ピンク)かな。5号の「思い込めば何とかなる」設定は強すぎる気がするんだが、劇場版パンフを見ると「ポテンシャルが一番高いのは5号」らしいので、その片鱗ってことだろうか。ピンクが一番強いって、ダイレンジャー以来の設定やな。決め技のバズーカが変幻自在ってところはゴレンジャーやジャッカーなんかの初代戦隊の必殺技オマージュか。まぁ、コミカル路線でいくならこの設定を取り入れない手はないよね。毎回の「なんやねんそれ」が定番化しそう。

 しかし、一番気になるのは、結局「なんで電車やねん」という理由がさっぱり説明されてない部分だな。戦闘シーンなんかは完全にデンライナーだったわけだが、敵も味方も、何故電車モチーフで活動しているのかっていう理由付けは特になかった。まぁ、最後までないのかもしれないけども。敵組織なんてどう見ても貴族の方々なのに、やってることが鉄道路線経営っていうのは謎過ぎる。電車と貴族って、何一つ被るとこないやんけ。まー、「闇」と「光」っていう二分化は分かりやすくていいと思うけどね。シャドーラインの中の人たちは、貴族風なのに関西人がやたら多いのが謎である。そのうちテンション上がって「ルネッサ〜ンス」とかやりだしそうで怖い。福山はつくづく「黒い」役に縁がある。ダークフレイムマスターが敵ってのは、割と強敵感あるよな。

 そして話題のトッキュウオー。案の定、見事にダサい。動けば恰好いいのかと思ったが、まさかの電車パンチに電車キック。もう、制作側も恰好よく見せようと思ってないんじゃなかろうか。顔部分の変形シーケンスで「ドア、ひらきます」は予想の斜め上過ぎる。もう、このままひたすらネタ路線に突っ走って巨大戦はコントにしちゃえばいいと思うの。まー、今考えればカラクリボールとかだってコントみたいなもんだしな。合体の時にちゃんと連結確認を指さしでやるのは丁寧でいいよね。どう見ても全自動で合体してるけどさ。

 個人的に今後楽しみなのは、ノリカエシステムをどのように活用してくるか、という部分。1話を見れば分かる通りに、「単に色が変わる」だけだと実はあんまり意味が無い。所持武器が変わるけど、武器の交換なんてどこの戦隊でもちょいちょいやってたわけで、わざわざ色を変えてまでやることじゃない。ここに新たなイマジネーションをぶち込む余地があるわけで。たとえば両手に装着したら2色混ぜちゃえるとか、そういうのがないかな。まぁ、既にゴーカイシルバーがやってるが。あと、戦隊では定番なので避けて通れないと思うのが、メンバーの1人とか2人が欠けた状態で残りのメンバーが怪人と戦う、っていうシチュエーション。その場合、メンバーの名前が1〜5号になってるトッキュウジャーは割と不自然なことになる。「1号!」「2号!」「3号!」「5号!」ってなると、なんかすっきりしないからね。そういう時にどう名乗りを上げるのか、っていうのも今から気になるところ。まー、こいつらだったら気にせずに飛ばして名乗りそうな気もするけどさ。名乗りシーンの無駄な疾走感は恰好よくて好き。

 さぁ、とにかくとっ散らかっていて収拾がつかない感じで始まった。次週語られる「メンバーが集められた理由」がいきなり1つ目のクライマックスだが、細かいことは気にしなくていいよ! 過去には「たまたまバードニックオーラを浴びた5人」とかいう適当な戦隊だってあったんだからさ。

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