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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 今年もこのシーズンになりましたね。まずは無事に1年間の放送を終えられたことに対して、お疲れ様の謝辞を送りたい。

 さて、色々と話題性に富む新時代の戦隊ヒーローだったキュウレンジャー、その総括はどんなものになるだろうか。端的に評価を下すなら、「優良可」で評価したら「可」くらいになるか。そもそも戦隊を1年観て「不可」なんて評価を出すはずもないので、正直言ってあんまり好きな戦隊ではなかった。もちろん、個々の要素を拾っていけば楽しい部分もたくさんあったのだが、シリーズ全体の構成を見るに、あまり効果的に働いていない部分が多かったんじゃないか、という気がするのである。

 まず先に良かった部分を拾っていくと、CGをフル活用し、完全にSF世界として「宇宙」を舞台にした作品世界を作るという挑戦は一定以上の効果を上げていたと思う。過去の戦隊にも宇宙を広くテーマに扱ったものはあるが(「フラッシュマン」みたいな)、やはり「地球でない世界」を描く技術力というのは日進月歩、逆に言えば過去作品ではまだまだいかにもな「特撮」作品であり、昨今の技術力をフル活用した「宇宙」観を戦隊が取り扱ったことはなかった。そんな中で、今作が真剣に取り上げた「スペースオペラ」な背景は、なかなかよく出来ていたんじゃなかろうか。特撮技術ではなくCGに頼る方向性をよく思わないオールドファンもいるかもしれないが、その時代にある全ての技術を駆使してこその「特撮」である。限られた予算の中で出来うる最大限の世界を見せるというフロンティアスピリットは、まだまだ根強く東映特撮に残っているのだということが確認できただろう。

 細かい部分を見ていくと、個人的にお気に入りだったのは何と言っても鳳ツルギの立ち位置だ。ツルギは「先代救世主」という割と無茶な立ち位置で、ポジションを考えると「弱いはずがないので現役を霞ませてしまう危険なジョーカーキャラ」ということになり、こうした過剰戦力は世界観を壊してしまう恐れがあるのだが、ツルギのスタンスは「最強の伝説」という至高のポジションから全くぶれることなく、それでいてきちんと「キュウレンジャーの一員」におさまり、後進の指導と自らのドラマのアツさを同時に見せることに成功している。こんなに頼れて格好いい「兄貴分」の追加戦士は久しぶりに見るので、彼の存在感は番組後半を牽引する大きな原動力になったのではなかろうか。中の人のハイパーイケメンっぷりがずるいという話もある。

 こうして個々に楽しいポイントはもちろんあったのだが……でも、やっぱりとっ散らかってたなぁ、というのが正直な感想。結局いつもいつも同じ感想になって大変申し訳ないのだが(先週のプリキュアと同じ感想になるのだが)、どう考えても人数多いだろ、っていう。最終的に12人って、キョウリュウジャーよりも多いからなぁ……。上述のツルギの場合、最後に登場したにも関わらずその後の活躍シーンがめちゃめちゃ多かった上に毎週常に存在感を発揮していたので全くキャラが埋もれた印象もなかったのだが、それ以外の戦士を個別に見ていくと、12人も必要なかっただろ、と思うことの方が多い。個人的な存在感ランキング、いいエピソードランキングなんかを総合すると、主人公のラッキーは問題ないだろう。途中まで「幸運が能力にカウントされるのはダメだろ問題」が脳裏に引っかかっていたのだが、ちゃんと「ラッキーってのは受け身じゃなくて自分で掴みにいくもんだ」っていうメッセージが一貫していたので、主人公キャラとしては問題なく成立していたと思う。中盤(と劇場版)で最大の見せ場を作ったナーガ、最序盤のシリアスさを引っ張ったスティンガーあたりもOK(そのついでにバランスも可愛いからよし)。あと、すげぇ勝手な個人的好みからスパーダも良しとする。なんかね、スパーダ好きなのよ。多分ツルギを別にすると一番好きなのはスパーダ。最後の変身でキメてくれた裏声とか、なんかもう、すげぇ好き。野球エピソードの無茶苦茶っぷりも最後のギャグ回として輝いていたし。

 その他、そもそもが追加メンバーである小太郎、ショウ司令、さらに基本属性がサポートメンバーであるラプターも見せ場の少なさはしょうがないとしようか(ラプターはキョウリュウバイオレットみたいな立ち位置だと思えば致し方ない)。そうすると、やっぱり初期メンバーのはずなのに今ひとつパッとしなかった面々が勿体無い。チャンプは入退場を繰り返していた印象なのでそもそも登場回が他の戦士より少ないっていうビハインドがあったが、結局アントン博士のエピソードって何がやりたかったのかがあんまりわからなかったんだよなぁ。単純な善悪で物事が一面的に見えないっていう話は大きくはアルマゲ&クエルボのところでもやっているのでちょっとメッセージ性が弱かったし。やっぱり、「変身したら体のサイズが縮む戦士」って微妙だと思う。ハミィの場合、個別エピソードがやや弱めだったことが気になったか。あとはまぁ、放送中にスキャンダルすっぱ抜かれたのは大人目線だとちょっと残念ではあるよね。いや、別にいいんだけどさ。個人的には、最後のメットオフ(というかスーツオフ)のカメレオングリーン変身がキマっていたので、それに免じて「まぁよし」としたいと思う。結局、トータルで一番損してたのはガルなんじゃないかな。だって、中盤以降に本当に出番がなくて「ラッキーのいう通りガルbot」でしかなかったから……幾ら何でも依存しすぎてて戦士として格好悪いんだよなぁ……初期メンバーなんだから、もうちょっと男気を見せる場面を作ってあげた方がよかった気がする。個人的には「史上最も残念な青戦士」認定。

 あと、ついでに言うと敵勢力がごちゃごちゃしてたのもマイナス点だと思う。意外すぎるマーダッコさんの長期活動なんかは嬉しかったんだけど、ジャークマターって組織が全宇宙に散っているせいで上下関係も全体像も見えにくかったんだよね。最終的に覚えてるのってマーダッコとアキャンバーだけだし(単に女性キャストのおかげ)。そして、敵勢力がなんだかぼんやりしていたせいで、ロボ戦がなおざりになってしまったのも勿体無い。どうしても人間ドラマの時間を稼がなきゃ、っていう焦りがあったのか、ロボ戦がずいぶんあっさりしていた。モライマーズが毎回同じようなデザインってのも弱いところよね(似たようなコンセプトがあったゴーバスターズはきちんと見せ場になっていたのだからそれだけが理由ではないのだろうが)。まー、味方戦力だけで12人だと、さらにここに敵勢力内でのドラマを入れる余裕まではなかったってことなんだろうなぁ。

 まだまだ書き足りないところはあるが、とりあえず「もうちょっと見やすいドラマが欲しかった」と言ったところを総括としたいと思います。でもまぁ、人数が多いってことは今後も掘り下げられる要素が多いということでもあるので、今後のスピンオフとか、そうした部分での活躍を期待していきましょう。

 そうこう言っているうちにも、新しい時代はすぐにやってくる。そういえば、これを書いてて初めて気づいたんだけど、今年は劇場版のVSシリーズがなかったから快盗と警察の顔見せがまだ行われてなかったんですね。久しぶりに設定だけでもワクワクさせられる新戦隊。まぁ、登場時から6人っていう時点で「人数多すぎんじゃねぇか問題」は相変わらず抱えているわけだが、3&3の形で(当面は)分かれているのだろうし、ドラマの掘り下げは色々と新機軸が試せそうで期待。早く来い来い日曜日。

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「仮面ライダーエグゼイド」 ー

 ライダーについての感想書くのって初めてなんですよね。一応、なんで初めての感想になるのかを確認するために(どうでもいいとは思うが)私のライダー履歴を簡単に書いておくと、シーズンをリアルタイムで視聴したのは昨年の「ゴースト」が初である。プリキュアを「ハートキャッチ」から、スーパー戦隊を「ゴーカイジャー」から見始めた私は、いつでもライダーを見るチャンスはあったと思うのだが、他のジャンル同様、「今まで見てこなかかったから素養がないし、日曜の朝にそんだけの番組を抱えるのはしんどい」というのでパスしてきた。実際はライダーにもチャレンジしようと思って「ウィザード」「フォーゼ」「鎧武」「ドライブ」と1話目は全部観ていたのだが、1話目時点で「やっぱライダーってピンと来ないなぁ」ってんで視聴を継続しなかったのだ。まぁ、「レコーダーの容量がきつい」っていうすごく切実な理由もあったんだけどさ。

 ただ、私の周りに致命的な(そりゃもう命に関わるレベル)ライダーファンが現れ、熱っぽくその魅力を訴えていたのが変調の兆し。実は戦隊の時と同じように東映チャンネルでの放送でいくつかはフォローするようになり、面白いと評判だった「電王」に始まり、ヘンテコライダー「ディケイド」、今をときめくフィリップが大活躍する「W」と、リアルタイムではないながらも3本の平成ライダーは通して見ることができた。「こういうライダーだったら割と面白い」と思える勘所も自分なりにある程度は把握することができた。そこで昨年は頑張って「ゴースト」を通年視聴したわけだが……あんまり面白くなかった。「やっぱりリアルタイムで観るほどではないのかなぁ」と思っていたところに今年の「エグゼイド」である。ぶっちゃけ、序盤はあんまり真剣に観てなかったんだ。「どうせゴーストの時と同じようにダラダラするんじゃない?」って思ってたから。だからグラファイト全盛期なんかはあんまり印象に残っていないのだが……。

 様子が変わってきたのは、デンジャラスゾンビが暴れ出したあたりである(割と早いな)。終わってみれば完全無欠の「神」となった檀黎斗神の大暴れあたりから、なんかもう、加速度的に面白くなっていった気がする。元々、初期メンバーの中では監察医のキャラがお気に入りで、変身の時の粗野なキックなんかが「格好いいなぁ」と単純に思えるキャラだったのだが、その貴利矢が「殺され」、社長が社長として尖ったあたりで「結構ドラマがハードやんけ」というので毎週きちんと観るようになった。あとはもう、そんな檀黎斗神も新たな強敵の犠牲になり、ケロリと復活して完全なネタキャラとして昇華され、さらに好きだった貴利矢も帰還して濃いキャラの展覧会が毎週楽しめる展開。ドラマ部分ではパラドの立ち位置が見事で、天才ゲーマーエムの成立に一役買いながら、他にも分身設定の伏線、バグスターと人間の関係性の問題など、パラド1人が存在するだけでありとあらゆる今作のテーマが一気にまとめて転がせるのが非常に秀逸。バグスターという設定がいわゆる単純な「怪人枠」で終わらず、ポッピーと黎斗の絡みなんかも含めて物語に複層性を与えながらとっ散らからない見事な舵取りになっていた。本当に「ゲーム」と「医療」っていうテーマで物語をここまでまとめられるとは思ってもみなかったよ。巷でよく言われている「最初はダサいと思っていたライダーがシーズン終わりには格好良く見える」っていう現象も肌で体験できて、クロノスなんて登場直後から文句なしで格好良かったからね。まぁ、何が出てこようと俺の中のトップはデンジャラスゾンビだけども。

 とりあえず、個人的に視聴モチベーションとなったキャラ萌えランキングを上げておくと、1位は多分動かしようがない「神」。2位が監察医、3位はパラドになると思います。実写ドラマで男性キャラに「あら、この子可愛い」って思ったのはパラドが人生初かもしれない(別にホモホモしい意味ではなくてね)。あとはやっぱりポッピーが可愛い。まぁ、今のところ面白いと思ったライダーのヒロイン勢は全員可愛いと思えたので(特にWの所長は好き)、ちゃんと観られるライダーなら1年追いかけたヒロインはみんな可愛く見える気がするけども。ポッピーの中の人は声の演技も実に良いので、声優業界にもっと深く潜り込んできてくれないものかと期待するのである(ゴーカイイエローの成功によって割と味を占めている)。

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 観てきましたよ。この春は足繁く劇場に通ってる気がしますね。まだ観たいものが残ってるんだけど、どうしたもんかね。とりあえず、早く観た方がテレビシリーズを観るときにもストレスにならないだろうと思い、早めを心がけての視聴です。「スーパーヒーロー大戦」を銘打った作品は「Z」以来なので4年ぶり。けっこう久しぶりだけど……さて、どんなものが出てくるやら。

 

 

 

(以下、一応ネタバレ要素ありなので未視聴注意)

 


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 さぁ、いよいよ幕を開けた新たな時代の新たな戦隊だ。なんかもう、色々新しくてついていくのにも一苦労だな!

 前作「ジュウオウジャー」が堂々王道構成だったのに対し、今回は色々とトリッキー。初期メンバーからしてデミヒューマンどころかロボが混ざっており、これまでの戦隊と同じ尺度で比べていくのが難しい作品だ。一応ロボとのコンビはゴーバスという先輩もいるが、返信して戦う単体ロボがこうして堂々と1話目から出張ってくるのは当然初の試み。また、話の規模がこれまでの戦隊の中でも圧倒的に大きく、すでに地球は宇宙幕府によって征服済みみたいな状態。そこからスタートして、キュウレンジャーは他の星々も「解放」していくことが目的になっている。あっという間に他の星に渡れる圧倒的な技術レベルなど、ここまでの超科学を持っていた戦隊ってせいぜい異星人絡みのチェンジマンとか、宇宙海賊のゴーカイジャーくらいだったのではなかろうか。

 そうしてSF感を強く押し出しているために、「現実感」という部分がかなり薄くなっているのは、戦隊ファンとしては評価の分かれるところではないだろうか。端的な部分では圧倒的なCG処理の多用なんかがあげられ、近年の戦隊ではロボ戦を中心にかなりCG要素が増えてきたが、本作の場合、それ以外の日常芝居でも宇宙を表すためのCGが増えているし、他の惑星の未知の生態系を表現するため、背景などにも頻出している。古き良き特撮文化を良しとする視点からだと、こうして全ての世界を「作って」しまう処理はちょっと気になる部分かもしれない。突き詰めていくとCGアニメになっちゃうわけで、わざわざ特撮で作品を作っている意味は残さなきゃいけないわけだしねぇ。

 かくいう私は、そこまで強く反発を抱くわけではないのだが、やっぱりちょっと軽いかな、というのが第一印象。ポンポン宇宙へ飛び出すフットワークの軽さもあるし、各々のマシンに搭乗した際のCGの処理なんかも含めて、「今、生身の人間がどこにいて、何をしているのか」という部分が実写のウエイトを抑えているため、どうしても現実味は乏しくなってしまっている。まぁ、子供目線からすればこうしてぶっ飛んだSF展開にしてもらった方が夢があって楽しいのかもしれないけどね。キューレンオーのみょんみょん繋がる分かりやすいギミックなんかも楽しいといえば楽しいわけだし。まぁ、要所でキューキュー言い過ぎなのでなんか間抜けだなぁ、って気がするのはまだ慣れてないせいということにしておこう(それにしてもエンディングの歌詞がひどい)。

 ただ、こうして「軽く」作られている世界観は慣れるまでちょっと大変な気もするが、それらの道具を用いて作られているドラマ部分は決して嫌いではない。主人公のキャラは最近だと天晴に近いものだが、理屈抜きの「ラッキー」だけで突き抜けられる設計は分かりやすいし、全体的に接しやすいキャラになっているだろう。1話ではオオカミブルーとの対話で人間性がボンと前に出てきたので分かりやすくもあったし。ブルーとの関係性も、あとイエローの立ち回りも、導入としては文句のないところ。カメレオングリーンの女の子はいささか演技が拙いので不安が残るのだが……まぁ、歴代戦隊を見れば、なんか不安な役者の1人や2人抱えているのは当然ですよ。ジュウオウジャーがたまたま安定しすぎてただけ。初の女の子グリーンなのだから、歴史に名を残す活躍を今後に期待したいところだ。

 あとは残りの4人を見つけて仲間にしていく行程を追いかけることになるわけだね。種族なんかも含めて分かりやすくメリハリが効いているため平均的な5人構成から9人に増えたからといって、必ずしも1人1人のキャラが薄くなるということでもないだろう。1話目はベースとなる5人の繋がりだけでもきちんと描けていたし、今後はキャラが多ければ多いだけ無数のドラマ作りが期待できる。不安要素も多くはあるが、まずはお試し、気楽に見守っていこうではないか。

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 嗚呼、終わってしまったか……。毎年恒例とはいえ、戦隊ロスのこの虚ろな感情は何年経っても慣れることは無いですね。我が人生においてはリアルタイム視聴作品としては6作目。通して全て観た作品としては31作目となる。そして戦隊シリーズとしては記念すべき40作品目。この節目の戦隊は、一体どんな作品だっただろうか。

 戦隊シリーズはアニメと違って点数をつけてないのだが、漠然と私の中ではランク付けがあり、このジュウオウジャーは「A」に入る作品だ(実はその上のSランクってのもあるのだが、ここに入る作品はわずか3作なので特別なのだ)。正直言うと番組が始まる前はメモリアル作品ってことでゴーカイみたいなとんでもないお祭り騒ぎを期待してもいたのだが、蓋を開けてみれば近年でも珍しいくらい圧倒的な王道作品。そして、終わってみればこれで良かったのだろうとも思える作品になっている。原点回帰で余計な要素を入れず、堂々と「戦隊らしさ」を見せてくれるお手本のような良い番組になっていたのじゃなかろうか。

 唯一気になった点を先にあげておくなら、以前の劇場版の感想でもちょっと触れたのだが、「大和の家庭の確執がギリギリまで掘り起こされず、なんだか大和が他人と壁を作ってる印象が続いてしまった」という部分は気になったところ。すっきりと作品を終わらせるためにも、もうちょっと早い段階で大和のアイデンティティを作り上げた過去話を掘り下げ、残りのメンバーとの友情形成を完全なものにしておいた方が気持ちよく観られたんじゃないか、という気はするんだ。

 でもまぁ、そのあたりは些事だと思う。残りのメンバーでのドラマ作りはいちいち楽しいものだったし、みっちゃんを含めた6人での取り回しは実に濃密。キャラの11人がキッチリ立って毎週楽しませてくれていたので、戦隊の構造としては不満は無い。毎年印象を左右する要素に「全てのメンバーがきちんと思い出に残るか」っていうポイントがあって、本作はその要件を充分に満たすだけの中身があった。ホント、1年で終わってしまうのが勿体ないくらいで、まだまだレオやセラのすったもんだを見ていたかった。

 個人的に本作で一押しだった要素をいくつか見ていくと、上述のように「メンバーの個性」で言うならレオのポジショニング非常に良かった。歴代男性イエローの中でもトップレベルに好きなキャラになったかもしれない(ちなみにそれまでのランキングだとトップはタイムイエロー。別枠でイエローオウル)。アホなのは間違いないんだけど、ジューマンチームのリーダー格として毎回みんなを引っ張っていくサブリーダーのポジションがしっかり板についており、理屈抜きでの「正義」は冷静な大和と好対照を成す戦隊のもう1つの心臓部。彼の活躍があってこそ、ジュウオウジャーはヒーローになれたと言える。相撲回とか、ナリアとのあれこれとか、色々素敵でした。そんなレオと対比される形のタスクも、クールな参謀キャラの割にジューマンなのでどこか常識が抜けているところに愛嬌があって、他のメンバーに埋没しないだけの魅力があったし、女性陣の美しさは言わずもがな。後半までは割とアムがおとなしいかなぁ、って思ってたんだけど、最後に大和の相談相手になって単なるマスコット的なホワイト像から抜きんでた印象がありますね。セラはあの結婚詐欺師回がズル過ぎるわ。あんなん、ホレてまうに決まってるやろ。あと、ジュウオウシャークは名乗りポーズがセクシーな上に格好良いのがお気に入りでした。ジュウオウジャーの面々はみんなして名乗りモーションが格好良いよねぇ。ラストのメットオフ、圧巻でした。あ、みっちゃんについてはもう言わずもがなです。ここのところ、追加戦士のインパクトはホント凄まじい。体育座りがトレードマークの戦隊ヒーローってどないやねん。

 そして、戦隊(とプリキュア)を評する上で欠かせないのが悪役サイドのドラマ。今作はジニスさん本人の活躍シーンは多くなかったのだが、その分脇を固めるナリア・アザルド・クバル(あとバングレイ)の関係性が絶妙でしたね。この中だと一番ヒーローに肉薄して印象が強かったのがバングレイなのがナニだけど、敵さんサイドも一筋縄ではいかない関係性があると刺激が多くて良いですね。クバルさんの報われないポジションが最高に可愛いし、アザルドの最後までよく分かんなかった設定のヘンテコさも楽しい。ナリアさんは……幸せになって欲しかった……。

 そして、最終話だけを見るとラストの野生大解放がイカす。最終フォーム(?)を最終回までとっておいた戦隊ヒーローって実は珍しいのでは? イーグル・ゴリラ・ホエールで陸海空を制覇した「ジュウオウ・ジ・アース」とでも言うべき無茶苦茶なフォームで見せてくれたクライマックスの作り方は最高のカタルシス。元々ホエールがかなり格好良かったので、そこに更に強引な存在感がプラスされ、イーグルマスクの格好良さが映えたのは良いデザインだった。あとはロボが好き放題やってくれればそれで完了。メカ設計の方は非常に分かりやすい「おもちゃ感」がむしろ好きでしたよ。子供の頃だったら夢中で遊んだだろうなぁ、っていうワクワク感があるし。次作はキューブからの球っていう分かりやすいシフトになってるのよな。

 他にも色々と触れるべき点はあるのだろうが、とにかく最後まで賑やかに盛り上げてくれた、理想の戦隊の1つだったと思います。1年間、お疲れ様でした。さて、来週からは切り替えて変な9人を迎え撃たないとな。

 

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 観てきました。早く観たかったんです、急がないと、ジュウオウジャーの方は放送がクライマックスを迎えてるので、どんどんテンションに差が出るような気がして。案の定、まだ元気に活動してるクバルさんとかが目に入るとちょっと感慨深いものがありましたしね。時系列で言うとバングレイ撃破後、クバル反逆前のどこかですね。まぁ、パラレルなのでどうとでも説明出来そうだけど。

 

 

(以下、一応ネタバレになるかもしれないので、未視聴注意)

 


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 ナビィの次の活躍は3000話目で!! 第29話! えーと、2000話放送するのに大体40年かかってるわけで、3000話の放送は2036年頃か……。その頃、ナビィの中の人は……17歳だ!

 ゴーカイジャー乱入エピソード、後半戦! 前回に引き続き、熱い熱い。色々と触れなきゃいけない要素はあるはずなのだが、あまりに多すぎて何書いて良いか分かんないくらい。とりあえず、ゴーカイメンバーが全員顔出しで勢揃いってのが最大のニュースですわね。先輩戦隊っつってもまだ5年程度なのでみんなそんなに変わってない。先週マベちゃん見たときには「いい感じに年齢重ねたなぁ」と思ったが、アイムとかハカセなんてほとんど差がないんじゃないかってレベル(ルカについては、正直言うと中の人を2週に1回は見てるので、変わってるかどうかよく分からない)。ジョーはなんか髪の感じが微妙だったんだが、ちゃんと合わせてやれよ、って思った。

 前回の「後輩戦隊揃え」の変身でしばらくは暴れ回っていたゴーカイメンバーだったが、鎧が仲裁に入って戦隊名物「VSモード」は無事終了。他のメンバーがまとめて戦い、レッドはレッドどうしでわかり合う、っていうのもVSシリーズの定番展開ですな。大和とマーベラスがお互いを理解し合うシーン、懐かしいとかそういうことを差し置いてもマジで格好良いシーンじゃなかった? きっちり「人間だって動物だ」っていうテーマを混ぜ込みつつ、マーベラスみたいなカリスマ系のリーダーを前にしても一切自分を曲げずに堂々と対応する大和が恐ろしく男前。「こういう男だから残りの4人(+みっちゃん)もついていく気になったんだろうな」っていう説得力に満ちている。ここ最近のレッドは天然が多かったから、こういう真面目だけどリーダーシップを持ってるレッドってなんだか久しぶりで、大和は歴代のそういうタイプの中でも割と上位の格好良さだと思う。ここまで年若い設定でしっくり来てるのはすごい。

 そんな大和が、ついに「レッドの新変身」を入手し、マーベラスに負けじと3つ目のフォームを獲得。そしてこのジュウオウホエールがまた格好良いときてる。頭のパーツについては先週も見たので知っていたが、ボディスーツの部分が他のメンバーと違う完全オリジナル。普通、レッドの多段変身の場合はごちゃごちゃとアーマーパーツが追加されて強くなるイメージなのだが、ジュウオウホエールは必要以上にパーツを追加せず、ジャケットをイメージした追加の1枚だけでスマートにキマっている。ジェットマンやマジレンジャーのマントともまた違うし、これも新しい形のコスチュームの進化なのでは。そして、そんなホエールの撃つ特大バズーカ。……ヤバいやつやん。この星を舐めるなとか言っておきながら、他の星壊しちゃうヒーローって……。いや、もう二度と月の形を変えることは無いだろうけども、一発目に強さの印象を与える手段としてはひどすぎるくらいの圧倒的演出。そりゃ歴代ボスキャラだってかき消えるわっていう、正義の味方にあるまじき破壊力だった。宇宙規模のバズーカってのは流石に歴代初なんじゃなかろうか。ギャラクシーメガみたいなロボになればまだ理解も出来るが。とにかく、「王者の中の王者」ってことでしばらくは無双しそうなジュウオウホエール。これまでにない形での新規レッドの活躍に期待したい。あと、ジュウオウゴリラが今後どれだけ出番があるかも注目したい。

 レッドのパワーアップイベントという重要な契機に立ち合ったゴーカイジャー。もちろん、お約束の12人同時名乗りも披露してマジで劇場版のノリだ。ハカセの手汗! シルバーの回転!! ゴーカイジャーはみんな揃って名乗っているように見えて、各人が好きにやりたいことやってるだけの名乗りってのがまた海賊感を引き立てているんだよね。並んで変身した経験でいうとすごく真面目だったゴーバスターズとの並びでの名乗りも面白かったが、重厚長大なジュウオウジャーとの対比もなかなか面白い。特に今回は初披露のホエールの名乗りもあったからね。ホエールの変身シーンの水しぶきとか、やたら迫力があるんだよなぁ。海系ヒーローが真ん中に立つという史上初の試み、歴代シャークの皆さんも大喜びなのではなかろうか。まぁ、クジラは哺乳類だけども。

 そして、無茶な海賊との対戦でも一切ひるむことがないバングレイさんの偉さ。マーベラスの記憶から歴代ボスキャラの記憶を抜き出して送り込んでくるという、これまたこれまた劇場版でよく見られるマッチアップ。ただ、日本各地で突っ込まれていたこととは思うが、今回呼び出したボスチーム、どう考えてもマーベラスの記憶に無い連中が多かったのだが……。まぁ、後輩戦隊の戦いについては、きっと鎧と一緒に毎週欠かさず宇宙テレビとかで見てたから知ってたんだろう。鎧と一緒に「このエスケイプって女はエロいな」みたいな話をしていたに違いない。だからこその記憶怪人が生まれたわけだが、当然、各戦隊の引き立て役としてあっさり退場。ジュウオウチームは大技を立て続けに披露して海賊に手玉に取られた鬱憤を晴らした。そして、ゴーカイチームはここぞとばかりのレッド揃えを披露。1回目の変身は何縛りだったんだろう。あそこだけ分からんかった。2回目の変身は「レッドが動物モチーフ」縛りですかね。なにげに、各戦隊シンボルに合わせて追撃する形のファイナルフラッシュって初披露の必殺技だったんじゃなかろうか。あと、戦闘中に堂々とサボるハカセとアイムのくつろぎタイムとか、あんなんも本編でやってなかっただろうに。年齢重ねて余裕出来たんかなー。

 ラストはロボ戦。ガレオン来てたのにゴーカイオー出さなかったのはなんでなんだろう、って気もするけど、ぶっちゃけ、鎧が言ってた「乗ってみたかった」が理由なのかもしれない。色合わせてコクピットに相席。性別差を一切気にしないあたりがざっくりだ。レオはちょっと羨ましいよな……前半パートでルカとアイムの肩抱いたりしてたしな……(今になって見ると、ルカの不機嫌そうな顔の迫真っぷりが中の人の素のリアクションすぎて笑う)。流石にジュウオウ側のキューブ操縦システムにレンジャーキーは刺さらないが、単にかざすだけでも有効利用出来ちゃうレンジャーキー。インターフェースはざっくりだ。その割に「回せばいいってもんじゃない!」らしいですけどね。巨大戦にまでメモリアルを持ち込み、本当にやりたい放題だった。あの後すぐにレンジャーキー返却しちゃったのね。モッタイナイ……。

 他にもいっぱい言いたいことあった気がしたけども、あっという間だったので処理しきれてないかも。あと、次回予告のみっちゃんで全部吹っ飛んだってのもある。次週でホエール絡みのロボが登場ですかね。バングレイが生き残ったのは驚いたのだが、考えてみりゃバングレイの因縁は海賊じゃなくてクジラの方だからね。クバルさんの本気の反撃も始まるみたいだし、メモリアル回がすぎてもジュウオウは面白そうで助かります。(しかし、ニンニンジャーの特徴って「親子三代」が一番なんだな。まぁ、忍タリティじゃよくわからんか)。

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 あ〜、帰ってきたんじゃ〜〜、第28話! というわけでゴーカイジャー回です。1999話目です。中途半端に寝られないので結局徹夜待機。私を戦隊の道に引きずり込んだ忌むべき諸悪の根源、ゴーカイジャーが5年ぶりの帰還だ!

 いや、「観たよ」以外に書きようないんだけどさ。全員揃いで出るかと思ったが、まだ前半戦ということでマベちゃんと鎧以外は声のみの出演。残り4人は来週まで待て。まー、流石に5年ぶりの再結集ともなると、なかなか2週分のスケジュール合わせも大変なのでそこはしょうがないだろう。一回でも集まれただけでブラボーだ。

 アバンタイトルからマーベラスがのっとるという、全く遠慮のない先輩のやりたい放題は流石。こういう動きで一切違和感が無く、むしろ「マーベラスが空気読むはず無いから」と思えるあたりがマジ海賊。その後も5年の年を隔てた後輩戦隊にやりたい放題である。でもマベちゃんもいい感じに歳取った感じで素敵よ。対するジュウオウジャーの方はというと、基本的に物怖じしない連中なので訳の分からない先輩に対してもひるむことなく向かっていく姿勢がいいね。特にレオセラはいつも通りを貫いて堂々の喧嘩腰。そこを大和がたしなめる関係性が、スタンドアローンも余裕のマーベラスと良い対比になっている。まぁ、みっちゃんの扱いについては……まさかここまで戦闘中に使えなくなるのは予想外だったから流石に笑うわ。あんな予想外のことに落ち込むとはおもわなんだ。3段変身、自慢だったんだね……。

 というわけで、ゴーカイジャーが出てきたんならやっぱり最大の見どころはゴーカイチェンジ! 先週の次回予告では「後輩戦隊揃え」の様子が見えていたが、マーベラス1人で見せてくれたのは「動物戦隊に1人でぶつかってみよう」というとんでもないコーナー。そうかぁ、レッド縛りでもあれだけのネコ科ヒーローをフォローできるんやな。変身ギミックを該当戦隊専用にしてくれる毎度のサービスもたまらないものになっていて、レッドバスターへの変身(あとイエローバスターも)でのモーフィング効果が懐かしい。一応確認しておくと、VSレオがガオレッド、VSアムがゲキレッド(虎)、そして3種目のチーターがレッドバスターで、4種の顔を見せた時点でジュウオウザワールドを打ち破ったと。さらにジュウオウイーグルに合わせる形でのレッドホークですね(出来ればバルイーグルで重ねて欲しかったが、まぁ、やっぱり飛行といったらジェットマンだもんな)。そういやゴーカイジャーの作中でニンジャマンに「ライオン縛り」変身なんてのも見せてたっけ。こんだけ歴史があるとジュウオウジャー1セットくらい余裕でフォロー出来るな。

 そんなマベちゃんが奪った「大王者の資格」は、実はジュウオウジャーにとっても大きなストーリーの転換点。いわゆるパワーアップイベントで、次回はレッドの変身にジュウオウホエール追加だ。しかもバングレイの目的がホエール討伐だと分かったってことは、バングレイもいよいよ次回で退場ってことになるのかな? まさかの「ゴーカイジャーエピソードのための人材」だったんだろうか(いや、パワーアップイベントのための敵だろうけど)。ジュウオウホエールのデザインも、圧倒的にクジラらしさがあるのに割とスマートにデザインがまとまってるのは良いところ。なるほど、「先祖がクジラ」ってのはある意味非常に理にかなってはいるな。いや、シャークがいるんだからおかしいといえばおかしいんだけど。

 さて、ゴーカイファンとして無粋ながらも気になっちゃうのは、「この世界線はどの世界なんだろう」っていう部分。まぁ、ゴーカイジャーが来てるんだから今回に限っては「ゴーカイジャーの世界」よね。つまりあらゆる戦隊が1つの地球で活躍した、あの世界。宇宙のお宝を探しに旅立ったはずのゴーカイジャー(1回VS作品でザンギャックに負けて戻ってきてるはずなんだけど)、その後の数年間の動向は全て不明。しかし、今回その一部が明らかになった。なんと、宇宙でもニチアサが観られるらしい鎧が全ての戦隊をチェックしていたのだ。ただし、流石に毎年地球に戻ってレンジャーキーを回収するわけにもいかないので、今回久しぶりに地球に寄ったついでに未収のレンジャーキーを集めて回っていたという。何その細かい設定www。もう、最高に頭悪くて大好きだ、そういうの。「後輩戦隊合わせ」が実現したということは、ラストシーンの前には鎧のお使いは全て完了していた。つまりトッキュウジャーが最後の回収ポイントだったということ。そりゃな、いくら熱心な戦隊ファンの鎧といっても、子供形態になったトッキュウジャーを探し出すのはそれなりに大変だったろうからな。たまたまみんなして一緒に遊んでて良かったな。まぁ、大人的な事情の見方をすると、流石に今回のために後輩戦隊のキャスト呼んでくるのも大変だったから、子供で事足りる便利なトッキュウジャーでああいう演出にしたってことなんだろうけどね。上手いこと考えたもんやな。果たしてトッキュウ6号のレンジャーキーは回収済みだったんだろうか。

 んで、あそこがラストということは残りの3戦隊のキーはすでに回収済み。ニンニンはすげぇ簡単にレンジャーキーくれそう(天晴がどこにいるのか探すのが大変そうだが)。キョウリュウもすげぇ簡単に渡してくれる気がするので、一番面倒そうのなのはゴーバス、特にヒロムな気がしたんだが、多分VSシリーズの時にもう貰ってるんだろう。とにかくゴーカイジャーは情報が上書きされて39戦隊分は自在に使えるようになった、と。

 そして最終版、いよいよ登場した残り4人とのレッドを除く対決。これがもうたまんない。ジュウオウチームにも野生解放からの活躍シーンを見せつつ、ゴーカイジャーは完全にゴーカイらしさ全開のバトルですからね。特にハカセが。相変わらずの頼りなさは全く先輩の貫禄がないのだが、いつも通りのトリックプレーは、同じようにチームのブレーン担当(?)のタスクを翻弄する。他にもルカ・レオの豪傑対決は男女マッチのはずなのにお互いの奔放さが見えて楽しい組み合わせになっているし、アイム・アムの似た名前対決は、「アムも海賊らしくてエグい攻撃するよな」ということを再確認。セラとジョーの対決は真正面からのブルーのぶつかり合いで見応えがあり、恒例の「ハカセとの武器チェンジ」を行ったジョーは、序盤からいきなり両手で闘っている。流石にセラ相手だと片手ではさばききれないっていう判断だったんだろうな(両手なら圧倒してたが)。ゴーカイチェンジ後のキャラの重ね方も安定していて、アイムのキョウリュウピンクは是非とも蹴り技で見せてほしいところだし、ジョーのニンニンブルーは「こんなブルーは魔法を絶対使いこなせる」という圧倒的安心感。ジョーは副官ポジションをパーフェクトにこなした希有なブルーなんだよな。いまにもウサダの声が聞こえてきそうなルカのイエローバスターは、これまた気の強そうな組み合わせが自然で、実は「中の人が声優業に本気出しちゃった繋がり」だったりもする。そしてハカセのトッキュウ4号は……これはヒカリの方が頼りになるな。いや、ハカセもすごいやつなんだけどね。VSけん玉探偵も見てみたい試合だなぁ。

 まー、とにかく短い中で本当に色んなネタが詰め込まれててたまらんかった。来週は更なるゴーカイチェンジ、そしてジュウオウホエール爆誕でしょ。バングレイの処遇を巡って、デスガリアン陣営がどんな風に反応するのかも楽しみだ。やっぱり、何がどう絡んでもジュウオウジャーは安定して楽しい。ありがたいことやで。

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 さぁ、年に一度のお楽しみ、新しい戦隊の出番だ。今作はいよいよ40作品記念。私が戦隊に入門したゴーカイジャーが35作記念作品だったわけで、今作はあれ以上に気合いの入ったメモリアル作品に……なるかな? どうかな? 

 1話目はロボ戦まで全部やってしまうパターンの展開だったので、出会いの物語も含めて色々と駆け足気味。主人公の大和がキューブを見つけてジューランドに行くくだりなんかは全く説明が無いのでやや唐突な感じはあるものの、まぁ、あくまでテンプレの範囲内。敵キャラの登場もジューランドの衝撃なんかとは一切繋がりがなく、あくまでも「偶然に偶然が重なった」結果の物語になっている(ひょっとしたら後で必然になる可能性もあるが)。この辺りは1話目のおきまりなのでしょうがないところか。おそらく、お子さん相手の商売という視点からすると、インパクト抜群のジューマンの風貌、そしてタイトルの「わくわく動物ランド」で分かるように、そんなジューマンたちが賑やかに暮らすちょっとしたドリームランドを描くところが1つ目のセールスポイントになるだろうから、その前のくだりはなるべく短くしたかっただろうし。

 ストーリーラインはお約束なので、それ以外の諸要素について見ていくと、最大の注目ポイントは、様々なガジェットにもガンガン積み込まれている「キューブ」という要素。なんで「動物」なんていうナチュラル志向のモチーフに無機質な「キューブ」をあてがったのかはかなり謎なのだが、まぁ、玩具デザインのコンセプトとしてはまってしまったのがたまたまキューブだったんだろうな。デザイン上の組み合わせだけを考えたら車みたいなもう少し無機質なものの方がかみ合わせは良いはずなのだが、まぁ、キューブと自動車じゃ当たり前過ぎて新鮮味ないもんな。シンケンジャーの時の「漢字+動物」みたいな突飛な組み合わせの延長線上に、今回のキューブアニマルがある。正直、変身アイテムのジュウオウチェンジャーはあんまり良いデザインだとは思わないが、当初ネタ扱いされていた変身ロボの方は、これはこれでありなんじゃないかという気がする。そりゃまぁ、トッキュウオーに負けず劣らず「かっこわる」くはあるのだが、遊ぶ時のシンプルさ、組み合わせの自由さはトッキュウオー以上。戦闘シーン演出でも「1,2,3!」とはっきり「パーツの個別性」が強調されており、今後様々な組み合わせの換装が出来ることが示唆されている。大先輩にはガオキングという面白い成功例もあるので、ダイレクトにその後釜を狙いつつも、レゴのような組み立てブロックパズルの味をそのまま残したデザインというのは、なかなかチャレンジングで興味深い。あとはどのくらいサポートメカが追加されるかだな。流石に「百獣」とまではいかないと思うが……。ちなみに、対する敵対組織デスガリアンはオーズのような「メダル」(コイン?)モチーフに加え、小型戦艦は三角形をモチーフにしていて、丸+三角VS四角という構図が分かりやすい。怪人巨大化が連コインなのが笑った。

 それ以外のポイントだと、やっぱり鉄面皮が怖いジューマンのデザインなんかも特徴的。そりゃま、ゲキレンジャーで通った道ではあるのだが、今回はメインヒーローそのものが獣マスクというチャレンジ。メインの「中の人」が最後の最後まで登場しないという斬新な設定だ。子供さんの目にはどう映るのかなぁ。「わー、象さんとかライオンさんがしゃべってる! 格好良い!」ってなるのか、「うわっ、なんかリアルでキモっ!」ってなるのか。前者であることを願いたいが、流石にジューランドで大量の馬マスクとシマウママスクが並んでたところはギャグにしか見えなかったな。今後の繊細な動物描写に期待。6人目の戦士は……なんだろ。

 役者の面子で見ていくと、1年間アカニンジャーの滑舌とお付き合いしてきた身としては、今作のレッドはすごくホッとする。「レッド1人だけ事情を知らないところに巻き込まれて最後に変身する」という図までガオレッドと被ってるが、カケル先生同様の活躍を期待したい。その他の面子はまだ顔出しの仕事ほとんどしてないからなんとも言えないが……ライオンの軽いノリと、森の思索家のイメージがあるゾウのちょっとヒネた感じのギャップは割と楽しそう。また、女性の魚系戦士は史上初なので(チェンジマーメイドを含めると微妙だが)、シャークが今後どんな活躍を見せるのかも気になるところ。ホワイト+タイガー+女性は割といるので、まぁそこはいつも通りに。

 そしてさらに中の人だと、とにかくチョーさん。なんかもう、緊張感がさっぱり無いのはある意味人徳。「昔合唱団にいたもので……」とひだまりの校長がいってましたが、あの時の「男の子パズル」の延長線みたいな、無闇に雄大な雄叫びが見せ場である。そして悪役側は井上和彦が満を持しての大ボスとして登場。意外なことに、井上和彦って東映特撮にはほとんど縁が無かったんだな。まるでこの作品のために取っておいたかのようである。さらに脇を固めるのは、過去に大ボス経験を持つ中田譲治、トリックスターとして岩田光央を起用。女性幹部(巨大化担当)枠にはまたまたプリキュアからの堕天、寿美菜子である。敵幹部にプリキュアが4年連続ってどういうことだってばよ(今年のプリキュアはワゴンさんが出張してるし)。

 さぁ、色々と話題性の多そうな今作、一体どんな展開を見せてくれることやら。

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